応用地質
OYO Corporation
最終更新日: 2026年3月29日
地球科学の力で、見えないリスクから未来の暮らしを守るプロ集団
地球科学の知見と技術で社会課題を解決し、人と地球の持続可能な未来を創造する。
この会社ってなに?
あなたが毎日渡る橋や通勤で使うトンネル、その安全は見えない地面の下から支えられています。応用地質は、その地面の中を調査するプロ集団です。地震が来たときに街がどう揺れるか、大雨でどこが危なくなるかを予測し、私たちの安全な暮らしを守っています。また、クリーンなエネルギーとして注目される洋上風力発電の建設予定地で、巨大な風車を支えるための海底地盤調査も手がけています。普段何気なく利用している社会インフラの安全や、未来のエネルギーの裏側で、応用地質の技術が活躍しているのです。
応用地質は、地質調査業界の最大手企業です。FY2025の連結売上高は762.9億円、営業利益は41.08億円と安定した収益基盤を誇ります。近年の自然災害の激甚化を受けた防災・減災需要や、政府が推進する国土強靭化計画が事業の強力な追い風となっています。さらに、洋上風力発電など再生可能エネルギー分野への展開も加速させており、インフラ維持と脱炭素という社会課題解決を成長ドライバーに据えています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区神田美土代町7番地 住友不動産神田ビル
- 公式
- www.oyo.co.jp
社長プロフィール

地球科学の知見を活かし、防災・減災、環境、インフラ維持といった社会課題の解決に貢献することを目指しています。サステナビリティ経営を推進し、技術革新と積極的な事業投資を通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を両立させていきます。
この会社のストーリー
戦後の復興期、国土開発に不可欠な地質調査の専門会社として東京都港区に設立。日本のインフラ整備の黎明期を支える第一歩を踏み出した。
日本万国博覧会(大阪万博)の会場建設に伴う地質調査を担当し、技術力を証明。同年、シンガポールに初の海外拠点を設立し、国際展開を開始した。
着実な成長を背景に、株式を上場。社会的な信用を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を確立した。
未曾有の大震災に対し、専門技術を駆使して被災地の復旧・復興に貢献。企業の社会的使命を再認識し、防災・減災事業の重要性を確信する契機となった。
東日本大震災でも復興支援に尽力。この経験を機に、洋上風力発電など再生可能エネルギー分野へ本格的に進出し、事業ポートフォリオを多様化させた。
画像認識AI事業を行うOX社を子会社化。インフラ点検AIサービス「OXプラットフォーム」などを展開し、デジタル技術を活用した事業変革を加速させる。
「サステナビリティ ビジョン 2030」と連動し、ROE6%以上、営業利益率8%以上を目標に掲げる。防災・インフラ、環境、エネルギーの3分野を柱に成長を目指す。
注目ポイント
地質調査業界の最大手として、地震や豪雨などの自然災害リスクを評価・対策する技術に強みを持つ。リアルタイム被害予測サービスなど、社会の安全・安心を守る事業を展開している。
脱炭素社会の実現に向け、洋上風力発電の設置に不可欠な海底地盤調査で国内トップクラスの実績を誇る。再生可能エネルギーという未来の成長市場で中心的な役割を担っている。
AIを活用したインフラ点検サービスを開発・提供するなど、最新技術を積極的に導入。老朽化する社会インフラの維持管理を効率化し、新たな価値を創造している。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 46円 | 40.7% |
| FY2022/3 | 48円 | 63.7% |
| FY2023/3 | 58円 | 34.7% |
| FY2024/3 | 86円 | 50.5% |
| FY2025/3 | 110円 | 58.1% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、連結配当性向の向上や安定的な配当の継続を基本戦略としています。FY2025/3には1株当たり110円の配当を実施するなど、業績成長に伴う積極的な還元姿勢が鮮明です。今後は安定的なキャッシュフローを背景に、持続可能な株主還元策を追求する見通しです。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高は、地質調査業界のリーディングカンパニーとしての強みを活かし、FY2021/3の約517億円からFY2025/3には約763億円まで着実に拡大しています。近年のインフラ老朽化対策や防災・減災ニーズの高まりを背景に受注が堅調に推移しており、収益基盤は着実な成長軌道にあります。今後は大型プロジェクトの完工時期等の影響により、FY2026/3は売上高750億円程度の業績を見込んでいます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.1% | 3.3% | 7.1% |
| FY2022/3 | 2.6% | 2.1% | 4.3% |
| FY2023/3 | 5.3% | 4.0% | 4.3% |
| FY2024/3 | 5.1% | 3.8% | 5.9% |
| FY2025/3 | 5.5% | 4.0% | 5.4% |
収益性については、FY2021/3以降、営業利益率が4%から7%台で推移しており、安定した利益創出体制を確立しています。ROE(自己資本利益率)は5%前後を維持しており、経営計画で掲げるROE6%以上の目標に向けて着実な改善を図っています。今後は高付加価値なコンサルティングや新サービスの投入により、さらなる収益性の向上を目指す方針です。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率はFY2025/3時点で約72%という強固な水準を維持しています。有利子負債は近年発生していますが、潤沢な現預金と高い資本の厚みがあるため、経営上のリスクは極めて限定的と言えます。今後もバランスシートの最適化を進めつつ、成長投資と株主還元を両立させる財務運営を継続する見通しです。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 23.1億円 | -8.9億円 | -25.0億円 | 14.2億円 |
| FY2022/3 | -41.4億円 | -10.2億円 | -39.1億円 | -51.6億円 |
| FY2023/3 | 8.7億円 | 6.0億円 | 19.6億円 | 14.7億円 |
| FY2024/3 | 13.1億円 | -26.6億円 | -52.9億円 | -13.6億円 |
| FY2025/3 | 78.8億円 | 21.4億円 | -45.6億円 | 100億円 |
営業キャッシュフローはプロジェクトの進捗や検収時期により変動がありますが、FY2025/3には約79億円の大きなキャッシュインを創出し、高い現金創出能力を証明しました。積極的な設備投資や子会社化に伴う支出がある一方、フリーキャッシュフローも黒字基調を維持しています。潤沢な資金は、持続的な成長のための投資や積極的な株主還元に充当されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 41.8億円 | 13.1億円 | 31.4% |
| FY2022/3 | 30.3億円 | 11.7億円 | 38.5% |
| FY2023/3 | 36.0億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 53.2億円 | 13.1億円 | 24.6% |
| FY2025/3 | 49.5億円 | 6.2億円 | 12.6% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減や繰延税金資産の取り崩し等の会計上の処理により、年次で変動が見られます。FY2023/3には税負担が一時的に低減しましたが、これは過去の会計処理等に伴う影響によるものです。概ね日本の法人税率水準に沿った納税を行っており、税務上の健全性は適正に管理されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 723万円 | 2,718人 | - |
従業員平均年収は723万円であり、地質調査および建設コンサルティングという専門性の高いエンジニア集団であることを踏まえると、業界水準と比較して安定した高待遇といえます。長期勤続年数が17.1年と長いことは、専門人材を定着させるための処遇改善が継続的に行われていることを示唆しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は公益財団法人深田地質研究所・THE SFP VALUE REALIZATION MASTER FUND LTD.(常任代理人 立花証券)・応用地質従業員持株会。
主要株主に日本マスタートラスト信託銀行などの信託口が名を連ねるほか、公益財団法人深田地質研究所が11.1%の株式を保有しており、創業の精神や学術的背景が経営に強く関与している点が特徴です。海外機関投資家のSFP VALUE REALIZATIONも上位株主となっており、資本効率の改善を求める圧力が一定程度存在していると考えられます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、防災・減災事業を中核とし、インフラ維持管理や環境調査を含む多角的なポートフォリオが確認されます。気象災害の激甚化やインフラ老朽化という社会的課題が追い風となる一方で、公共事業予算の動向や大規模な自然災害の発生頻度といった外部環境リスクが業績を左右する重要な要因となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%とプライム市場上場企業の中でも一定の多様性を確保しています。監査体制については報酬額が8,700万円と手厚く、26社の連結子会社を擁するグループ全体のガバナンス監視機能が適切に整備されており、内部統制の構築に注力している企業姿勢がうかがえます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 42億円 | — | 41億円 | -2.2% |
| FY2024 | 35億円 | — | 44億円 | +25.1% |
| FY2023 | 40億円 | — | 28億円 | -28.9% |
| FY2022 | 38億円 | — | 25億円 | -33.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 750億円 | — | 763億円 | +1.7% |
| FY2024 | 660億円 | — | 741億円 | +12.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画「OYO 中期経営計画2026」では、最終年度の2026年に営業利益70億円、ROE6%以上を目標に掲げています。直近FY2025の実績ではROEは7.71%と目標をクリアしていますが、営業利益の進捗率は58.6%と道半ばです。過去の計画でも売上は達成する一方で利益目標が未達となる傾向があり、収益性向上が長年の課題となっています。会社予想の精度は年度によるブレが大きく、特に利益面での下方修正が目立ちます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当による総合的なリターンを示す指標です。応用地質は5期連続でTOPIXを大幅に上回るTSRを達成しており、株主への還元と企業価値向上の両面で優れた実績を上げています。これは、安定的な事業成長を背景とした増配傾向と、国土強靭化などのテーマ性による株価上昇が組み合わさった結果であり、資本市場から高く評価されていることを示唆しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 179.3万円 | +79.3万円 | 79.3% |
| FY2022 | 194.0万円 | +94.0万円 | 94.0% |
| FY2023 | 179.9万円 | +79.9万円 | 79.9% |
| FY2024 | 229.8万円 | +129.8万円 | 129.8% |
| FY2025 | 257.4万円 | +157.4万円 | 157.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.12倍と拮抗しており、短期的な過熱感は見られません。PBRが0.87倍と1倍を割り込んでおり、資産価値に対して株価が割安な水準にあると評価されています。一方、PERは業界平均をやや上回っていますが、3.71%という高い配当利回りが投資家にとって魅力的なポイントとなっています。これらの指標から、バリュー株としての側面と高配当株としての側面を併せ持つ銘柄と言えるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
連結純利益予想を従来予想の35億円から39億円へ上方修正し、投資家からの信頼を回復させる動きを見せました。
JAXAの公募事業に採択され、地質調査技術の宇宙分野への展開という新たな成長の可能性を示唆しました。
「OYO 中期経営計画2026」を発表し、ROE 6%以上および営業利益率8%以上の達成を経営の柱に掲げました。
最新ニュース
応用地質 まとめ
ひとめ診断
「地盤の『レントゲン技師』、国土強靭化と脱炭素という二大国策を追い風に成長する地質コンサル最大手」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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