トランス・コスモス
transcosmos inc.
最終更新日: 2026年3月29日
人と技術で顧客体験を革新する、企業のDX変革パートナー
People & Technologyを事業の原点とし、お客様企業の良き伴走者として、全世界で事業成長を実現するグローバルカンパニーを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段利用するサービスや商品の裏側で、トランス・コスモスは活躍しています。例えば、ECサイトで商品についてチャットで質問したとき、その返信をしているのが同社のスタッフかもしれません。また、ある企業の新しいキャンペーンに応募した際、その受付やデータ管理を行っているのも同社のサービスです。他にも、企業の公式SNSアカウントの運営や、ウェブサイトの制作・分析など、私たちが直接目にしないけれど、企業の活動をスムーズにするための様々な「縁の下の力持ち」的な役割を担っている会社です。
企業のコールセンターやバックオフィス業務を請け負うBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の最大手。FY2025の連結業績は売上高3,758.5億円、営業利益144.75億円と増収増益に転じる見込み。特にNTTコミュニケーションズとの戦略的提携による「Digital BPO」が成長の柱と期待されており、AIを活用した業務効率化ソリューションで今後5年間で1,000億円規模の事業創出を目指しています。一方で、株価はTOPIXをアンダーパフォームしており、成長戦略の成果が市場に評価されるかが焦点です。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区渋谷3丁目25番18号
- 公式
- www.trans-cosmos.co.jp
社長プロフィール
人とテクノロジーを融合させた高付加価値サービスで、お客様企業の事業変革を支援する良き伴走者であり続けます。グローバルに事業成長を実現し、社会のデジタル化に貢献することを目指しています。
この会社のストーリー
奥田 昌孝氏が丸一商事株式会社を設立。データエントリー事業からスタートし、アウトソーシングビジネスの礎を築く。
事業の多角化に伴い、商号をトランス・コスモス株式会社へ変更。新たなブランドイメージで成長を加速させる。
日本証券業協会(現 JASDAQ)に株式を店頭公開し、社会的な信用を獲得。事業拡大のための強固な経営基盤を確立した。
韓国や中国をはじめ、アジア市場へ本格的に進出。グローバルなアウトソーシングサービスの提供を開始し、海外での存在感を高めていく。
デジタルマーケティングやECワンストップサービスを強化。企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する体制を構築し、時代のニーズに応える。
NTTコミュニケーションズと「Digital BPO」領域で戦略的事業提携を締結。AIなどの最新技術を活用し、次世代のBPOサービスの創出を目指す。
経営体制の強化と迅速な意思決定を目指し、共同代表取締役社長体制へ移行。新たなリーダーシップのもと、持続的な成長を追求する。
注目ポイント
AIや最新技術と高度な専門人材を組み合わせた「Digital BPO」を推進。NTT Comとの提携により、今後5年で1,000億円規模の事業創出を目指すなど、高い成長性が期待されます。
コールセンター事業で培ったノウハウを活かし、デジタルマーケティングからEC支援まで、企業の顧客接点をトータルで最適化。企業の売上拡大に直接貢献するソリューションを提供しています。
2025年3月期に配当方針を変更し、株主優待制度を廃止する一方、配当への重点的な還元を表明。株主を重視する姿勢への転換は、今後の企業価値向上への期待を高めます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 93円 | 38.5% |
| FY2022/3 | 156円 | 30.1% |
| FY2023/3 | 117円 | 30.1% |
| FY2024/3 | 81円 | 30.1% |
| FY2025/3 | 106円 | 35.1% |
当社は株主優待制度を廃止しており、現在は実施しておりません。
配当方針として、成長投資と株主還元とのバランスを重視し、安定的かつ持続的な配当を行うことを基本としています。過去には優待制度も存在しましたが、株主平等の原則に鑑み、2025年をもって株主優待制度を廃止しました。今後は配当金を唯一の直接的な株主還元策とし、利益成長に応じた配当性向の向上を目指す方針を掲げています。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高はBPOサービスやデジタルマーケティングの堅調な需要に支障され、FY2026/3期には過去最高水準の4,000億円を目指す成長基調を維持しています。一方、営業利益は前期の115億円からFY2026/3期は155億円へと回復を見込んでおり、生成AIなどの先端技術導入に伴う業務効率化が寄与しています。競争の激しいアウトソーシング業界において、高付加価値サービスへの転換が業績を下支えしています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 10.8% | 5.7% | 5.3% |
| FY2022/3 | 17.8% | 9.8% | 7.3% |
| FY2023/3 | 14.0% | 8.1% | 6.2% |
| FY2024/3 | 8.6% | 5.1% | 3.2% |
| FY2025/3 | 8.8% | 5.4% | 3.9% |
収益性は、FY2024/3期に営業利益率が3.2%まで低下しましたが、構造改革の推進によりFY2025/3期には3.9%へ回復基調にあります。ROE(自己資本利益率)はかつての17%台から直近では8%台に落ち着いていますが、これは資本効率の改善と同時に、事業拡大に向けた投資を継続していることが背景にあります。今後はDXソリューションの提供を通じた利益率の向上と、資本効率の最適化が重要な鍵となります。
財務は安全?
財務健全性は非常に高く、自己資本比率はFY2025/3期時点で57.0%と盤石な経営基盤を築いています。一時は有利子負債ゼロを達成していましたが、事業投資や戦略的提携に向けた資金需要から、直近では約184億円の有利子負債を保有しています。BPS(1株あたり純資産)も着実に上昇しており、株主資本を効率的に活用しながら、安定成長を維持できる財務体質と言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 157億円 | -84.0億円 | 67.3億円 | 73.1億円 |
| FY2022/3 | 158億円 | -62.2億円 | 42.2億円 | 95.5億円 |
| FY2023/3 | 243億円 | -78.1億円 | -319億円 | 164億円 |
| FY2024/3 | 183億円 | -6.0億円 | -37.5億円 | 177億円 |
| FY2025/3 | 173億円 | -36.7億円 | -60.3億円 | 136億円 |
本業で稼ぐ力を示す営業キャッシュフローは安定的に推移しており、年間170億円前後の潤沢なキャッシュを創出しています。投資活動については、DX関連のM&Aや設備投資を戦略的に継続しつつも、全体としてフリーキャッシュフローをプラスで維持する健全な状況です。直近では財務キャッシュフローがマイナスとなっており、積極的な配当支払いなど株主還元や債務の返済に充当していることが伺えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 180億円 | 79.9億円 | 44.4% |
| FY2022/3 | 289億円 | 74.1億円 | 25.7% |
| FY2023/3 | 231億円 | 73.0億円 | 31.7% |
| FY2024/3 | 138億円 | 36.9億円 | 26.7% |
| FY2025/3 | 157億円 | 43.5億円 | 27.7% |
法人税等の支払額は税引前利益の変動に連動しており、直近では概ね25%から30%程度の範囲内で実効税率が推移しています。FY2021/3期は税負担率が高まりましたが、その後の期では税務上の繰延税金資産の整理や業績の安定化により、概ね標準的な水準で安定しました。将来の税負担についても、現在の利益水準に基づき適切に予測・コントロールされています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 480万円 | 41,682人 | - |
従業員の平均年収は480万円であり、コールセンターやBPO(業務委託)という労働集約的な事業特性を反映した水準となっています。業務効率化と利益率改善に向けたDX推進により、今後は生産性の向上に伴う処遇改善が期待される局面です。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は公益財団法人トランスコスモス財団。
同社は大株主の上位に公益財団法人や創業家関連の個人が名を連ねており、安定的かつ強力な支配体制が維持されています。一方で、日本マスタートラスト信託銀行などの信託口が上位に含まれており、機関投資家の影響力も一定程度確保されている構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、CXサービスとBPOサービスが収益の柱となっており、生成AIなどの先端技術活用が業績を牽引しています。事業等のリスクとして、人材獲得競争の激化やシステム障害によるサービス中断が挙げられており、持続的な成長には高品質なオペレーションの維持が不可欠です。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制においては、女性役員比率が約11.8%となっており、さらなる多様性の確保が課題です。64社の連結子会社を抱える大企業として、1億7,700万円の監査報酬を支払うなど、強固な監査体制の維持に努めており、企業規模に応じたガバナンスが機能しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 3,759億円 | — | 3,759億円 | 達成 |
| FY2024 | 3,622億円 | — | 3,622億円 | 達成 |
| FY2023 | 3,738億円 | — | 3,738億円 | 達成 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 145億円 | — | 145億円 | 達成 |
| FY2024 | 115億円 | — | 115億円 | 達成 |
| FY2023 | 233億円 | — | 233億円 | 達成 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「中期経営計画 2023-2025」では、サービス標準化による品質・利益の構造改革やグローバル体制の強化を掲げています。最終年度となるFY2026/3期の会社予想は売上高4,000億円、営業利益155億円と増収増益を目指しており、NTTコミュニケーションズとの協業による「Digital BPO」の推進が目標達成の鍵となります。過去の業績予想の精度は安定的であり、計画達成への蓋然性は一定程度あると評価できますが、利益率の改善が今後の課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2024からTOPIXをアンダーパフォーム(下回るパフォーマンス)しています。FY2023まではTOPIXを上回っていましたが、FY2024以降の国内株式市場全体の強い上昇トレンドに対し、同社の株価上昇が追いついていない状況が背景にあります。FY2024の減益などが株価の重しとなり、株主還元を含めた利回りでも市場平均を下回りました。株主優待の廃止と配当への集約方針が、今後のTSR向上にどう影響するかが注目されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 160.9万円 | +60.9万円 | 60.9% |
| FY2022 | 179.7万円 | +79.7万円 | 79.7% |
| FY2023 | 182.9万円 | +82.9万円 | 82.9% |
| FY2024 | 187.4万円 | +87.4万円 | 87.4% |
| FY2025 | 195.6万円 | +95.6万円 | 95.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは13.0倍、PBRは1.26倍と、所属するサービス業の業界平均(PER 20.5倍, PBR 1.90倍)と比較して割安な水準にあります。これは、市場が同社の将来の収益性に対してやや慎重な見方をしている可能性を示唆しています。信用倍率は2.87倍と比較的落ち着いており、短期的な需給の偏りは限定的です。今後の決算発表で示される成長戦略の進捗が、市場評価を見直すきっかけになるか注目されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
Microsoft 広告パートナープログラムにおいて、最高位である「エリート」のステータスを獲得。
NTTコミュニケーションズとAI活用時代のDigital BPOソリューション領域において戦略的事業提携を締結。
配当方針の変更に伴い、株主優待制度の廃止を公表し、投資家層の選別が進む。
最新ニュース
トランス・コスモス まとめ
ひとめ診断
「企業の『お困りごと』を丸ごと引き受けるBPOの巨人が、NTTと組みAI活用で顧客接点のDXを加速中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「サービス業」に分類される他の企業
『病院検索サイト』運営からクリニックDX支援へ、急成長後の利益急減で株価は底値圏に沈む
M&A・投資を軸に事業再生と成長を支援する、大阪発のスタンダード市場上場キャピタルカンパニー
大阪大学医学部発のバイオベンチャー。抗疲労研究から医療DX・ヘルスケアプラットフォームへ転換を図るグロース企業
日本最大級のアフィリエイト広告の巨人が、インフルエンサーマーケティングM&AでTikTok経済圏に本格進出する第二創業期
アフィリエイト広告の草分け、ヤフー依存脱却後の新たな収益源を模索する苦闘の最中
トヨタ向けマニュアル制作のトップ企業。DX・AI活用で'情報活用の基盤'を拡げる名古屋発スタンダード上場企業
老舗ITサポート企業が、生成AIの波に乗りDXの『何でも屋』へと変貌中
福岡発、オゾンクリーニングで全国展開。クリーニング業界第2位のスタンダード上場企業