アイ・エス・ビー
ISB CORPORATION
最終更新日: 2026年3月29日
独立系SIerの老舗、安定基盤と積極M&Aで次世代のIT社会を描く
卓越した技術と魅力ある製品・サービスを社会の隅々まで提供し、人々が心豊かに暮らせる笑顔溢れる未来の実現を目指します。
この会社ってなに?
あなたが銀行のATMでお金をおろしたり、スマートフォンで送金したりするとき、その裏側で情報を安全かつ正確に処理するシステムの一部をアイ・エス・ビーが支えているかもしれません。また、オフィスビルや工場のゲートで社員証をかざして入室する際、そのセキュリティを管理しているのが同社のシステムである可能性もあります。さらに、普段運転する自動車の内部にも、同社が開発したソフトウェアが組み込まれ、安全で快適な走行をサポートしています。私たちの生活に欠かせない社会インフラを、見えないところで支える縁の下の力持ち、それがアイ・エス・ビーの事業です。
独立系SIerとして安定成長を続ける同社は、2025年12月期に売上高370.2億円(前期比9.0%増)、営業利益23.14億円(同17.3%減)を記録しました。一時的な利益の落ち込みはありましたが、2026年12月期は営業利益30.0億円とV字回復を見込んでいます。新中期経営計画では2026年度に売上高500億円という野心的な目標を掲げ、これを達成するためM&Aを積極活用し、医療、車載、セキュリティといった成長領域への事業展開を加速させています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都品川区大崎5-1-11 五反田ISビル
- 公式
- www.isb.co.jp
社長プロフィール

当社グループは、卓越した技術と魅力ある製品・サービスで、心豊かに暮らす笑顔溢れる社会づくりに貢献することを使命としています。中期経営計画のもと、持続的な企業価値向上を目指し、創出したキャッシュを更なる企業成長と株主還元に向けて適切に配分してまいります。
この会社のストーリー
ソフトウェア開発を目的として、東京都大田区に資本金100万円で設立。独立系システムインテグレーターとしての歩みが始まる。
創業から20年を経て株式を公開し、社会的な信用と資金調達力を獲得。さらなる事業拡大への基盤を築く。
事業規模の拡大と経営の安定性が評価され、東証二部へ上場。企業のステージを一段階引き上げる。
継続的な成長を遂げ、日本を代表する企業が集まる東証一部(現プライム市場)へ。信頼性をさらに高める。
エス・エム・シーを子会社化し、成長分野である医療関連のITソリューション事業を本格的に展開。新たな収益の柱を育てる。
AMBC社や札幌システムサイエンス社を子会社化。既存事業とのシナジーを創出し、技術革新とDX推進を加速させる。
「成長投資3か年計画」を掲げ、売上高500億円を目標に設定。M&Aや新規事業創出により、持続的な成長を目指す。
注目ポイント
医療・地方自治体向けDXなど、成長分野の企業を積極的にM&A。既存事業とのシナジーを創出し、非連続な成長を目指しています。
独立系SIerとして半世紀以上の歴史を持ち、金融・製造・官公庁など幅広い業界に安定した顧客基盤を構築。景気変動に強い事業ポートフォリオが魅力です。
安定配当を継続しており、自己株式取得も実施。中期経営計画では「株主還元の強化」を掲げ、さらなる利益還元が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 30円 | 30.7% |
| FY2022/3 | 40円 | 32.0% |
| FY2023/3 | 42円 | 32.5% |
| FY2024/3 | 54円 | 30.4% |
| FY2025/3 | 55円 | 43.9% |
株主優待制度は現在導入されていません。
配当方針として、安定的な配当の継続を重視しつつ、業績に応じた利益還元による配当水準の向上を目指しています。配当性向を30%から40%程度の範囲で維持しており、増収増益に伴いDPS(1株当たり配当)を積極的に引き上げてきました。今後も成長投資とのバランスを図りながら、株主価値の最大化に努める姿勢を明確にしています。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
アイ・エス・ビーの業績は、車載システムや医療系ソフトウェアなど幅広い分野での開発受注が堅調に推移しており、売上高はFY2021/3の約262億円からFY2025/3には約370億円まで拡大しました。一方で、FY2025/3の営業利益は約23億円と一時的に減益となりましたが、FY2026/3予想では約30億円を見込むなど、成長軌道への回帰を目指しています。強固な顧客基盤を背景とした安定的な開発体制が、継続的な増収を支える大きな要因となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 11.6% | 7.7% | 7.1% |
| FY2022/3 | 13.3% | 8.6% | 8.0% |
| FY2023/3 | 12.5% | 8.2% | 8.4% |
| FY2024/3 | 15.0% | 10.3% | 8.2% |
| FY2025/3 | 9.9% | 6.6% | 6.3% |
収益性については、FY2024/3にROE 15.0%、ROA 10.3%を記録するなど高い資本効率と資産活用力を発揮してきましたが、FY2025/3は先行投資の影響もありROE 9.9%へ低下しました。営業利益率は概ね6〜8%台で安定して推移しており、同業他社と比較しても堅実な利益創出能力を維持しています。今後、DX推進に伴う高付加価値案件の取り込みにより、再び収益性の向上が期待されます。
財務は安全?
財務健全性は非常に高く、自己資本比率はFY2025/3時点で67.2%と安定した水準を維持しています。有利子負債は極めて限定的であり、無借金に近い実質無借金経営を継続することで、将来のM&Aや技術投資に向けた柔軟な資金活用を可能にしています。資産総額も約216億円へと順調に拡大しており、強固な財務体質が企業の持続的な成長を支える土台となっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 14.6億円 | -2.0億円 | -4.0億円 | 12.6億円 |
| FY2022/3 | 19.3億円 | -7,300万円 | -3.4億円 | 18.5億円 |
| FY2023/3 | 19.4億円 | -2.7億円 | -4.5億円 | 16.8億円 |
| FY2024/3 | 18.8億円 | -13.5億円 | -4.8億円 | 5.3億円 |
| FY2025/3 | 17.4億円 | -10.2億円 | -6.2億円 | 7.3億円 |
本業で得られる営業キャッシュフローは毎年17億円から19億円規模と極めて安定した稼ぐ力を維持しています。近年は、グループ再編や事業成長のための投資キャッシュフローが増加傾向にありますが、フリーキャッシュフローは黒字を確保できています。財務キャッシュフローのマイナスは、積極的な配当還元や自己株式取得による株主還元の実行を反映したものと言えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 19.4億円 | 8.3億円 | 42.8% |
| FY2022/3 | 24.0億円 | 9.8億円 | 40.7% |
| FY2023/3 | 28.1億円 | 13.4億円 | 47.6% |
| FY2024/3 | 28.9億円 | 8.6億円 | 29.7% |
| FY2025/3 | 23.8億円 | 9.5億円 | 39.8% |
法人税等の支払額は、業績の推移に伴い年間約8億円から13億円の間で推移しています。実効税率は概ね30%台後半から40%程度となっており、税効果会計や税額控除等の影響を含め、一般的な水準で納税が行われています。今後も業績拡大に伴い、社会への貢献として適切な納税が継続される見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 611万円 | 2,246人 | - |
平均年収611万円はシステムインテグレーター(SIer)業界の中堅水準に位置しています。売上の拡大に伴う継続的な増員を行いつつ、安定した事業基盤を維持することで、従業員への安定的な給与水準を確保しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はアイ・エス・ビー・グループ従業員持株会。
大株主には有限会社若尾商事が17.45%を保有し、創業家関連の影響力が色濃く残る構造です。また、日本マスタートラスト信託銀行等の信託口が大株主上位に名を連ねており、機関投資家の関与が一定水準あることが示唆されます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、特定顧客への依存度やシステム開発プロジェクトにおけるコスト超過、技術革新のスピードなどが挙げられます。連結子会社10社を抱え、グループ全体での経営資源の最適化と効率化を図ることで収益性の向上を推進しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は18.2%であり、プライム市場上場企業としてダイバーシティ推進に取り組んでいます。監査体制として監査等委員会設置会社を採用し、経営監視機能を強化することでガバナンス体制の健全性を維持しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 385億円 | — | 370億円 | -3.8% |
| FY2024 | 361億円 | — | 340億円 | -6.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 30億円 | — | 23億円 | -22.9% |
| FY2024 | 22億円 | — | 28億円 | +27.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去の中期経営計画では、売上高目標は未達でしたが、営業利益目標は超過達成するなど収益性の改善が見られました。しかし、会社予想に対する実績はブレが大きく、特に直近のFY2025は売上・利益ともに期初予想を大きく下回りました。現在進行中の「中期経営計画2026」では売上高500億円という高い目標を掲げており、M&Aの効果が目標達成の鍵を握りますが、計画達成力と予想精度には課題が残ります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、同社の安定した業績成長や増配が、市場全体の成長率と比較して株価に十分に反映されてこなかったことを示唆しています。特に株式市場が活況だった局面でTOPIXの上昇に追随できておらず、市場からの成長期待をいかに獲得し、株価上昇につなげていくかが経営の重要課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 70.3万円 | -29.7万円 | -29.7% |
| FY2022 | 80.1万円 | -19.9万円 | -19.9% |
| FY2023 | 105.1万円 | +5.1万円 | 5.1% |
| FY2024 | 102.1万円 | +2.1万円 | 2.1% |
| FY2025 | 129.5万円 | +29.5万円 | 29.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRともに割安な水準にあり、市場からの成長期待はまだ低い状態です。一方で配当利回りは業界平均を上回っており、株主還元への意識は評価できます。信用倍率は17.66倍と高水準で、将来の株価上昇を見込んだ個人投資家の買いが多い一方、信用買い残が将来的な売り圧力になるリスクも抱えています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
株式会社AMBCの株式取得により医療・金融分野の事業強化を推進。
連結子会社エス・ビー・エス・アライアンスを吸収合併し事業効率の向上を図る。
2025年12月期の経常利益が前年比17.6%減の23.8億円となる決算を発表。
最新ニュース
アイ・エス・ビー まとめ
ひとめ診断
「堅実な独立系SIerが、M&Aを駆使して医療・セキュリティ分野へ展開し、成長の再加速を狙う」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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