スクウェア・エニックス・ホールディングス9684
SQUARE ENIX HOLDINGS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが子供の頃に夢中になった「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」といった壮大な冒険物語、その最新作を今も作り続けているのがこの会社です。休日にゲームセンターへ行き、クレーンゲームで景品を狙うことがあるかもしれません。そのゲーム機「タイトー」も、実はスクウェア・エニックスグループが運営しています。また、通勤中にスマートフォンでマンガを読むなら、「マンガUP!」というアプリを使ったことがあるかもしれません。あれも同社の出版事業から生まれた人気サービスです。このように、あなたのエンターテイメント時間の様々な場面で、同社のコンテンツが楽しさを提供しています。
「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」を擁する国内ゲーム大手。2025年3月期は売上高3,245.1億円、営業利益405.8億円と増益を確保したものの、開発中止に伴う特損が響き、続く2026年3月期は売上高2,800億円への減収予想です。今後は大型タイトルの開発プロセスを見直し、マルチプラットフォーム戦略を強化することで、収益の安定化を目指す方針です。株価は52週安値圏で推移しており、経営再建策の進捗が問われています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 新宿区新宿6丁目27番30号 新宿イーストサイドスクエア
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.1% | 8.0% | - |
| 2022/03期 | 19.3% | 14.2% | - |
| 2023/03期 | 16.4% | 12.6% | - |
| 2024/03期 | 4.7% | 3.7% | 9.1% |
| 2025/03期 | 7.5% | 5.9% | 12.5% |
| 3Q FY2026/3 | 7.4%(累計) | 6.1%(累計) | 21.5% |
収益性については、2022/03期に営業利益率が16.2%に達しましたが、近年は開発費の先行投資や減損の影響で一時的に低下傾向にあります。しかし、2025/03期には12.5%まで営業利益率が再浮上しており、収益構造の安定化が進んでいる状況です。今後は開発の選択と集中を通じて、ROEやROAの持続的な向上を図るフェーズにあります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,325億円 | — | 269億円 | 225.8円 | - |
| 2022/03期 | 3,653億円 | — | 510億円 | 426.8円 | +9.8% |
| 2023/03期 | 3,433億円 | — | 493億円 | 411.6円 | -6.0% |
| 2024/03期 | 3,563億円 | 326億円 | 149億円 | 124.4円 | +3.8% |
| 2025/03期 | 3,245億円 | 406億円 | 244億円 | 203.4円 | -8.9% |
売上高は2022/03期の約3,653億円をピークに、足元ではタイトル開発の効率化と選別が進み、2026/03期予想では約2,800億円まで縮小する見通しです。純利益は2024/03期に大幅な減益を記録しましたが、その後は収益体質の改善とコスト最適化により、2026/03期には約287億円への回復を目指す計画です。主力であるデジタルエンタテインメント事業のヒット作創出が、依然として業績変動の鍵を握っています。 【3Q 2026/03期実績】売上2155億円(通期予想比77%)、営業利益464億円(同113%)、純利益256億円(同89%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主力はデジタルエンタテインメント事業ですが、アミューズメント施設運営や出版事業も展開する多角的なビジネスモデルです。開発期間の長期化に伴うヒット作への依存リスクが事業リスクとして強く意識されており、安定収益の確保が経営課題となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 410億円 | — | 406億円 | -1.0% |
| 2024期 | 550億円 | — | 326億円 | -40.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,800億円 | — | 3,245億円 | +15.9% |
| 2024期 | 3,600億円 | — | 3,563億円 | -1.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024期の業績予想は営業利益で40%を超える大幅な未達となり、計画達成能力に疑問符が付きました。これを受け、新たな中期経営計画では「量から質」への転換を掲げ、開発パイプラインの絞り込みとマルチプラットフォーム展開を加速させる方針です。2027年3月期に営業利益750億円という目標は、直近実績の約1.8倍と挑戦的であり、計画の実現性には不透明感が残ります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026年3月期の業績見通し上方修正と共に、ドラクエ40周年記念品を含む株主優待制度の導入を発表しました。
大株主である3Dインベストメントより、タイトー事業の低迷など経営課題に関する改善要望が提出されました。
2025年9月中間決算を発表し、営業利益が前年同期比28.8%増の272億7800万円となる一方、特別損失の計上が注目を集めました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は80%を超えて推移しており、実質無借金経営を継続しています。利益剰余金の積み上げにより純資産額も着実に増加しており、長期的かつ安定的な事業投資が可能な強固な基盤を有しています。外部環境の変化に対しても高い耐性を持つ、極めて保守的で安全性の高い財務体質を誇ります。 【3Q 2026/03期】総資産4234億円、純資産3422億円、自己資本比率83.0%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 350億円 | 66.5億円 | 66.5億円 | 283億円 |
| 2022/03期 | 276億円 | 81.2億円 | 93.4億円 | 194億円 |
| 2023/03期 | 122億円 | 276億円 | 155億円 | 398億円 |
| 2024/03期 | 522億円 | 132億円 | 148億円 | 390億円 |
| 2025/03期 | 428億円 | 151億円 | 66.0億円 | 277億円 |
営業キャッシュフローは主力タイトルの収益貢献により安定的なプラスを維持しており、潤沢なキャッシュ創出能力を示しています。投資キャッシュフローは主にコンテンツ開発や将来の成長に向けた設備投資に充当されており、規律ある資金配分が行われています。財務活動においても安定した株主還元を継続しており、フリーキャッシュフローの創出と還元のバランスが取れた健全な循環を構築しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は25.0%と、日本のプライム市場上場企業の中でも比較的高い水準でダイバーシティ経営を推進しています。17社の連結子会社を抱える大企業体質に対し、監査報酬に1億3,600万円を割いて監視体制を強化しており、ガバナンスへの意識は高いと言えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,436万円 | 4,604人 | - |
従業員平均年収は1,436万円と、ゲーム業界の中でもトップクラスの高水準を維持しています。ヒット作に左右される業績連動型の報酬設計や、専門性の高いクリエイターを確保するための競争力の高い給与体系が背景にあります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、同期間に大型タイトルのヒットが限定的で、開発費の高騰が利益を圧迫した結果、株価が市場平均を下回るパフォーマンスに留まったことが主因です。株主還元は実施しているものの、キャピタルゲインの低迷が響き、投資リターンは市場全体に劣後する結果となりました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 48円 | 29.4% |
| 2017/03期 | 50円 | 30.5% |
| 2018/03期 | 65円 | 30.2% |
| 2019/03期 | 47円 | 30.3% |
| 2020/03期 | 54円 | 30.2% |
| 2021/03期 | 78円 | 34.6% |
| 2022/03期 | 129円 | 30.2% |
| 2023/03期 | 124円 | 30.1% |
| 2024/03期 | 38円 | 30.6% |
| 2025/03期 | 129円 | 63.4% |
| 必要株数 | 100株以上(約25万円) |
| 金額相当 | 1,500円相当 |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は成長投資と株主還元の両立を基本方針としており、配当性向30%以上を目安に安定的かつ継続的な還元を実施しています。業績の変動に応じて配当水準を柔軟に見直す姿勢を示しており、高い資本効率を目指す経営方針を掲げています。近年では株主優待制度を導入し、さらなる還元強化を図るなど、株主との対話を重視した姿勢が際立っています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 129.1万円 | 29.1万円 | 29.1% |
| 2022期 | 116.8万円 | 16.8万円 | 16.8% |
| 2023期 | 138.7万円 | 38.7万円 | 38.7% |
| 2024期 | 129.5万円 | 29.5万円 | 29.5% |
| 2025期 | 154.4万円 | 54.4万円 | 54.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは95.5倍と業界平均(約30倍)を大幅に上回っており、将来の業績回復に対する期待が織り込まれている一方、割高感も意識されます。PBRは業界平均よりやや低い水準です。信用倍率は2.45倍と買い残が優勢で、短期的な需給はやや緩い状況ですが、将来の売り圧力への警戒は限定的と考えられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 500億円 | 230億円 | 46.1% |
| 2022/03期 | 707億円 | 197億円 | 27.8% |
| 2023/03期 | 547億円 | 54.5億円 | 10.0% |
| 2024/03期 | 415億円 | 266億円 | 64.1% |
| 2025/03期 | 409億円 | 165億円 | 40.4% |
法人税等の支払額は、税引前利益の変動や特別損益の影響により年度ごとの乖離が大きくなっています。特に2024/03期などは一時的な要因により実効税率が高まる局面もありましたが、概ね法定実効税率に準じた水準で推移しています。2026/03期の予想においては税負担が標準化され、約123億円の税コストを見込んでいます。
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