ピー・シー・エー9629
PCA CORPORATION
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが会社で給与明細をもらったり、出張の経費を精算したりするとき、その裏側でピー・シー・エーのソフトウェアが活躍しているかもしれません。同社は、企業のお金(会計)や人(給与・人事)の管理をスムーズにするための「縁の下の力持ち」的なシステムを開発しています。最近では、紙やExcelでの作業をなくし、スマホで経費申請が完結するようなクラウドサービス『PCA Hub 経費精算』などを提供。普段は意識しないかもしれませんが、多くの中小企業のバックオフィス業務を支える重要な役割を担っている会社です。
会計・業務用ソフトの老舗ピー・シー・エーは、従来のパッケージソフト販売からクラウドサービスへの事業転換を加速させています。直近の2025年3月期決算では、売上高162.4億円、営業利益26.37億円を達成。続く2026年3月期には売上高176.9億円、営業利益28.24億円と増収増益を見込んでおり、クラウド事業への先行投資が収益貢献フェーズに入りつつあるかが焦点です。積極的なM&Aによる開発力強化も進めており、競争の激しいSaaS市場でのシェア拡大を目指しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区富士見1丁目2番21号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 10.4% | 6.6% | - |
| 2022/03期 | 14.2% | 8.8% | - |
| 2023/03期 | 5.0% | 3.0% | - |
| 2024/03期 | 8.8% | 5.0% | 15.4% |
| 2025/03期 | 9.1% | 5.1% | 16.2% |
| 3Q FY2026/3 | 6.9%(累計) | 3.6%(累計) | 15.0% |
収益性については、クラウド事業への構造転換期に伴う開発費等の先行投資が一時的に影響し、2023/03期には営業利益率が約10%まで低下しました。しかし、その後は営業利益率が16%台まで回復しており、高収益体質を取り戻しつつあります。現在、ROEも9%台まで改善傾向にあり、経営効率の再向上と持続的な資本生産性の確保が順調に進んでいます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 133億円 | — | 16.7億円 | 83.5円 | - |
| 2022/03期 | 134億円 | — | 23.7億円 | 118.4円 | +0.6% |
| 2023/03期 | 130億円 | — | 8.8億円 | 44.2円 | -3.0% |
| 2024/03期 | 150億円 | 23.1億円 | 16.1億円 | 80.5円 | +15.7% |
| 2025/03期 | 162億円 | 26.4億円 | 17.4億円 | 86.9円 | +8.1% |
当社の業績は、主力であるクラウドサービスへの転換が着実に進展しており、2025/03期には売上高162億円、営業利益26億円と増収増益を達成しました。前期は一時的な開発投資の影響により利益を押し下げましたが、今期はサービス利用料の積み上げによる収益改善が鮮明となっています。今後の予測においても、クラウドシフトによる安定的な収益基盤の拡大で、売上高177億円規模への成長が見込まれています。 【3Q 2026/03期実績】売上128億円(通期予想比72%)、営業利益19億円(同68%)、純利益12億円(同65%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主力のクラウドサービスへのシフトを加速させるため、開発投資への集中と子会社の整理・買収を繰り返す積極的な事業再編が継続しています。技術革新の速い業界特性上、サブスクリプション型サービスへの移行に伴う売上構成の変化と、先行投資による利益変動が最大のリスク要因です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 165億円 | — | 162億円 | -1.6% |
| 2024期 | 147億円 | — | 150億円 | +2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 24億円 | — | 26億円 | +11.9% |
| 2024期 | 14億円 | — | 23億円 | +59.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2027年度を最終年度とする現行の中期経営計画では、売上高200億円、営業利益35億円を目標に掲げています。これはクラウド事業への本格移行を前提とした計画であり、3年間で120億円超という積極的な開発投資が計画の成否を握ります。前期(2024期)までの中計は売上・利益ともに未達に終わりましたが、これは先行投資による影響が大きく、現計画でのキャッチアップが期待されます。直近の業績予想は売上こそ保守的ですが、利益面では予想を上回る傾向があり、投資回収が進んでいる様子がうかがえます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
経費精算のデジタル化を支援する『PCA Hub 経費精算』をリリースし、クラウド製品のラインナップを拡充。
株式会社タイレルシステムズの全株式を取得し、開発力強化とクラウド事業の加速を図る。
連結経常利益の下方修正を発表し、市場から短期的な減益傾向を嫌気される結果となった。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
当社の財務状態は、強固な自己資本を背景に極めて健全です。有利子負債ゼロを維持する実質無借金経営を継続しており、財務面でのリスクは極めて限定的と言えます。内部留保の蓄積により純資産も193億円規模まで拡大しており、今後の成長投資や株主還元を支える強固な基盤が整っています。 【3Q 2026/03期】総資産335億円、純資産187億円、自己資本比率52.4%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 16.3億円 | 2.5億円 | 3.5億円 | 18.9億円 |
| 2022/03期 | 36.8億円 | 7.1億円 | 2.5億円 | 43.9億円 |
| 2023/03期 | 26.4億円 | 3.1億円 | 6.1億円 | 23.3億円 |
| 2024/03期 | 34.6億円 | 1.1億円 | 4.6億円 | 35.7億円 |
| 2025/03期 | 28.5億円 | 2.6億円 | 16.9億円 | 25.9億円 |
営業活動によるキャッシュフローは安定してプラスを維持しており、ビジネスモデルの収益力の高さを証明しています。投資CFのマイナスはクラウドサービス開発に向けた積極的な投資によるもので、将来の成長への布石となっています。2025/03期の財務CFの大きなマイナスは、配当実施や自己株式取得による株主還元を優先した結果であり、潤沢な現金を効率的に活用しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が37.5%と高い水準にあり、ダイバーシティ経営に積極的です。監査報酬が4,800万円と企業規模に対して充実しており、独立系ソフトハウスとして透明性の高いガバナンス体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 700万円 | 694人 | - |
平均年収は700万円であり、独立系ソフトハウスとしての安定した収益基盤と、クラウド事業への転換に伴う付加価値向上が反映された水準といえます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、2023期以降TOPIXを一貫してアンダーパフォームしています。これは、同社の株価がパッケージソフトからクラウドへの移行期にある中で、先行投資負担やSaaS市場の競争激化が懸念され、市場全体の株価上昇トレンドに乗り切れなかったことが主な要因です。高い配当利回りがTSRを下支えしていますが、株価自体の成長が今後のアウトパフォームへの鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 31円 | - |
| 2017/03期 | 31円 | 132.0% |
| 2018/03期 | 31円 | 48.2% |
| 2019/03期 | 31円 | 23.3% |
| 2020/03期 | 18.9円 | 19.8% |
| 2021/03期 | 34円 | 13.6% |
| 2022/03期 | 24円 | 20.3% |
| 2023/03期 | 17円 | 38.5% |
| 2024/03期 | 81円 | 100.6% |
| 2025/03期 | 87円 | 100.2% |
| 権利確定月 | 3月 |
当社は株主還元を重視しており、近年は配当性向100%前後の高い水準で利益を還元する積極的な配当政策を採用しています。特に直近では高い配当利回りを実現しており、配当と優待を組み合わせた総合的な還元姿勢が特徴です。今後も安定した利益成長と連携した、株主価値の向上を目指す方針を掲げています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 142.2万円 | 42.2万円 | 42.2% |
| 2022期 | 156.1万円 | 56.1万円 | 56.1% |
| 2023期 | 133.8万円 | 33.8万円 | 33.8% |
| 2024期 | 184.8万円 | 84.8万円 | 84.8% |
| 2025期 | 195.5万円 | 95.5万円 | 95.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRは割安な水準にあり、市場からの成長期待はまだ限定的と見られます。一方、配当利回りは約5%と高く、株主還元への意識が株価を下支えしている可能性があります。信用倍率は1.60倍と比較的落ち着いており、需給バランスは安定しています。今後の決算でクラウド事業の力強い成長が示されれば、バリュエーションが見直される可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 23.4億円 | 6.7億円 | 28.7% |
| 2022/03期 | 27.0億円 | 3.3億円 | 12.2% |
| 2023/03期 | 13.3億円 | 4.4億円 | 33.4% |
| 2024/03期 | 23.4億円 | 7.3億円 | 31.2% |
| 2025/03期 | 26.9億円 | 9.5億円 | 35.2% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い概ね適正な範囲で推移しています。2022/03期期においては一時的な税制上の要因により実効税率が低くなりましたが、直近では30%台前半の標準的な水準で落ち着いています。今期の予想を含め、税務上の特異な変動は見られず、安定した経営環境を示しています。
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ピー・シー・エー まとめ
「会計ソフトの老舗が、満を持してクラウドサブスクへ全面移行を図る第二創業期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。