イチネンホールディングス
ICHINEN HOLDINGS CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
自動車リースを軸にM&Aで事業を広げ、安定成長を続ける多角化のプロフェッショナル
M&A戦略を推進し、既存事業の成長と新規事業の創出を通じて事業領域の枠を超えて成長を続け、売上高2,000億円、営業利益200億円を超える企業グループとなることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段街で見かける会社の営業車、実はその多くがイチネンホールディングスのような会社が提供するリース車両かもしれません。同社は、企業がクルマを「買う」のではなく「借りる」お手伝いをしています。また、工場の機械をピカピカにするための特殊な化学製品を作ったり、皆さんが利用するコインパーキングの運営も手掛けています。普段はあまり意識しないかもしれませんが、日本の産業や社会インフラを裏側で支えている、まさに『縁の下の力持ち』のような存在です。
イチネンホールディングスは、自動車リース事業を中核に、M&Aを駆使してケミカルや機械工具販売など多角的な事業ポートフォリオを構築し、安定成長を続ける企業です。2025年3月期の業績は売上高1,549.2億円、営業利益102.79億円と増収増益を達成し、6期連続の増配(1株70円)も実現しています。PBRは0.77倍と1倍を割れており、バリュー株としての側面も持ち合わせていますが、株価は市場平均(TOPIX)をアンダーパフォームする期間が続いており、今後の成長戦略による企業価値向上が期待されます。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市淀川区西中島3丁目9番13号 NLC新大阪8号館
- 公式
- www.ichinenhd.co.jp
社長プロフィール

私たちイチネングループは、自動車リース関連事業を中核としながら、M&Aを積極的に活用して事業領域を拡大してきました。今後もグループ一体経営を推進し、事業の枠にとらわれず更なる企業規模の拡大を目指し、人々の快適な毎日に貢献し続けます。
この会社のストーリー
黒田石油商会として創業。自動車部品・用品、塗料、産業機械等の卸売を開始し、後の多角化経営の礎を築く。
株式会社イチネンを設立し、現在の主力事業である自動車リース事業を開始。新たな成長エンジンを獲得する。
安定した事業基盤を背景に株式上場を果たす。これにより、社会的信用を高め、さらなる事業拡大への道を開いた。
株式会社イチネンホールディングスへ商号変更し、持株会社体制へ移行。M&Aを加速させ、グループ経営を強化する体制を構築した。
機械工具製造の昌弘機工などを皮切りに、自動車リース以外の分野でもM&Aを活発化。事業ポートフォリオの多角化を推進した。
安定した収益基盤を背景に、5期連続となる増配を発表。積極的な株主還元姿勢を明確にし、市場からの信頼を獲得している。
売上高2,000億円、営業利益200億円という長期目標を掲げる。今後もM&Aと既存事業の強化を両輪に、持続的な成長を目指す。
注目ポイント
自動車リースを中核に、ケミカル、機械工具、合成樹脂など多様な事業をM&Aで取得し成長。安定した収益基盤を築いています。
5期連続で増配を発表するなど、株主還元に積極的。安定した業績を背景に、配当利回りの高さも魅力の一つです。
業界平均と比較してPERやPBRが低い水準にあり、株価が割安である可能性を秘めています。今後の成長性にも期待が持てます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 40円 | 32.2% |
| FY2022/3 | 46円 | 19.6% |
| FY2023/3 | 50円 | 20.3% |
| FY2024/3 | 60円 | 11.8% |
| FY2025/3 | 70円 | 25.0% |
株主優待制度は2023年3月権利分をもって廃止されており、現在は実施されていません。
配当方針として連結業績を基本とし、配当性向20%から30%程度を目標に安定的な還元を行っています。業績成長に合わせて配当額を段階的に引き上げており、近年は継続的な増配を実現している点が特徴です。今後も利益成長と連動した株主還元を重視する姿勢を維持しており、長期的なインカムゲインを期待できる銘柄と言えます。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
イチネンホールディングスは、自動車リース事業を中核としつつ機械工具販売やケミカル事業を多角的に展開し、堅調な売上成長を継続しています。FY2025/3には売上高が約1,549億円に達し、自動車リース市場での安定した顧客基盤と積極的なM&Aが収益拡大の原動力となっています。今後のFY2026/3期においても、売上高1,620億円を見込むなど、グループ一体経営による持続的な成長トレンドを維持しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.6% | 1.9% | 6.7% |
| FY2022/3 | 12.9% | 3.4% | 7.1% |
| FY2023/3 | 12.2% | 3.4% | 6.9% |
| FY2024/3 | 20.1% | 6.0% | 6.5% |
| FY2025/3 | 10.2% | 3.2% | 6.6% |
収益性については、FY2024/3に特別利益等の影響で純利益が急増しROEが20.1%へ跳ね上がりましたが、平常時はROE10%前後かつ営業利益率6%台を安定的に確保する構造です。自動車リース事業特有のストック型収益モデルがベースにあり、効率的な資産運用が行われています。今後はM&Aによるシナジー創出を通じて、さらなる利益率の向上と資本効率の改善が期待されます。
財務は安全?
財務健全性は着実な向上を続けており、自己資本比率はFY2025/3時点で31.5%まで改善しました。リース事業特有の有利子負債を抱える構造ですが、資産規模の拡大に伴い純資産も順調に蓄積されており、長期的な経営安定性が担保されています。BPS(1株あたり純資産)も右肩上がりで推移しており、財務基盤の強化と成長投資のバランスが取れた経営が続いています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 31.6億円 | -30.8億円 | 97.5億円 | 8,300万円 |
| FY2022/3 | 50.9億円 | -46.7億円 | -15.4億円 | 4.2億円 |
| FY2023/3 | 27.2億円 | -18.6億円 | -17.8億円 | 8.6億円 |
| FY2024/3 | 52.7億円 | -165億円 | 96.4億円 | -113億円 |
| FY2025/3 | 40.2億円 | -20.7億円 | -13.3億円 | 19.5億円 |
営業キャッシュフローはリース事業からの安定した回収により恒常的にプラスを維持しています。FY2024/3には積極的なM&A投資により投資キャッシュフローがマイナス165億円と拡大しましたが、これは将来の成長に向けた戦略的な設備・事業投資によるものです。事業活動による現金創出能力は高く、投資の回収フェーズにおけるキャッシュフローの改善が今後も期待されます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 75.1億円 | 45.0億円 | 59.9% |
| FY2022/3 | 87.3億円 | 30.8億円 | 35.3% |
| FY2023/3 | 91.0億円 | 31.8億円 | 34.9% |
| FY2024/3 | 94.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 103億円 | 36.6億円 | 35.5% |
実効税率は概ね35%前後の法定実効税率水準で推移していますが、FY2024/3は会計上の特例的要因により法人税等の負担が圧縮されました。翌期以降は再び通常水準の税負担に戻っており、業績拡大に伴う納税も安定しています。税引前利益は着実に100億円規模へ成長しており、適正な税務管理が行われている状況です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 735万円 | 2,067人 | - |
従業員平均年収は735万円と、全上場企業の中でも比較的高い水準にあります。自動車リース事業をはじめとする複数の収益源による経営の安定性が、従業員への手厚い還元を支える背景となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は第一燃料。
主要株主に金融機関の信託口が名を連ねる一方、第一燃料をはじめとした創業家関連や安定株主による保有比率が一定水準を維持しており、比較的安定した株主構成です。浮動株比率は高くありませんが、事業承継やM&Aを軸とした経営基盤の強固さが、長期的な株主の信頼に繋がっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
自動車リース関連を主軸に、ケミカルや機械工具販売など多角的な事業ポートフォリオを形成しており、特定のセグメントへの過度な依存を防ぐリスク分散型の経営が特徴です。今後もM&Aによる事業拡大が見込まれる一方、競争激化に伴う収益性の維持が継続的な開示上の留意点となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は21.4%と、東証プライム上場企業の中でも多様性を意識した登用が進んでいる水準です。監査報酬は6,300万円と適切な体制が構築されており、34社の連結子会社を擁する規模に対して、内部統制およびガバナンス機能が実効的に働いていると考えられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,600億円 | — | 1,549億円 | -3.2% |
| FY2024 | 1,310億円 | — | 1,383億円 | +5.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 92億円 | — | 103億円 | +11.7% |
| FY2024 | 82億円 | — | 90億円 | +10.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は正式な中期経営計画を公表していませんが、「売上高2,000億円超、営業利益200億円超」という長期目標と、「営業利益150億円」などの中期目標を掲げています。直近のFY2025実績は売上高1,549億円、営業利益102.79億円と、長期目標に対しては進捗率50-70%台と道半ばですが、増収増益基調を維持しており着実に前進しています。業績予想は売上高こそ未達となる期もありますが、利益面では予想を上回る傾向にあり、収益性の改善が進んでいることがうかがえます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間(FY2021~FY2025)において、当社のTSRは一貫して市場平均であるTOPIXのTSRを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同社が連続増配を続けるなど株主還元に積極的であるものの、それを上回るペースで市場全体の株価が上昇したため、相対的にリターンが見劣りしたことを意味します。安定性はありますが、キャピタルゲインを狙う投資家からの人気が市場平均に及ばなかったことが背景にあると考えられます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 121.0万円 | +21.0万円 | 21.0% |
| FY2022 | 121.1万円 | +21.1万円 | 21.1% |
| FY2023 | 122.0万円 | +22.0万円 | 22.0% |
| FY2024 | 170.0万円 | +70.0万円 | 70.0% |
| FY2025 | 168.9万円 | +68.9万円 | 68.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
市場の評価を示すPER(8.0倍)とPBR(0.77倍)は、サービス業の平均(PER約17倍、PBR約1.5倍)と比較して著しく低い水準にあり、典型的なバリュー株と評価できます。これは市場が同社の将来性に対して大きな成長を織り込んでいないことを示唆しますが、裏を返せば割安であるとも言えます。一方、配当利回りは3%を超え、業界平均より魅力的です。信用倍率は19.89倍と高く、将来の値上がりを期待した買いが集まっている状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
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投資有価証券売却益を計上し、純利益の積み増しによる財務基盤の強化を実施。
最新ニュース
イチネンホールディングス まとめ
ひとめ診断
「自動車リースを軸に、M&Aで多角的に事業を広げる堅実な『BtoB縁の下の力持ち』企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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