フリークアウト・HD
FreakOut Holdings, inc.
最終更新日: 2026年4月30日
アドテクの異端児が動画広告×クリエイターエコノミーで逆襲、V字回復の成長ストーリー
テクノロジーの力で世の中の定型業務を自動化し、人間がより創造的な活動に専念できる未来を目指します。
この会社ってなに?
YouTubeやTVerで流れる動画広告の「裏側」を支えるアドテク企業です。あなたがスマホで見る広告がどの瞬間に誰に表示されるかを、リアルタイムで最適化する技術を開発しています。HIKAKINら人気YouTuberが所属するUUUMも傘下に収め、広告配信からインフルエンサーマーケティングまで一気通貫で提供。伊藤忠商事が16%出資する異色のグロース企業で、2026年4月にはOriginator Profile技術研究組合の実証事業にも参画しています。
FY2024/9は北米事業の不振とのれん減損で純利益-31.9億円と大幅赤字でしたが、FY2025/9は構造改革が奏功し売上高503.2億円・純利益2.75億円と黒字転換を達成しました。2026年3月19日には投資有価証券売却益を加味してFY2026/9の経常利益予想を10億円→16億円へ60%上方修正し、純利益も5億円→7.9億円へ引き上げ。1Q(10-12月)は営業利益6.15億円(前年同期比3.9倍)と好発進で、UUUM統合によるクリエイター事業の損益改善とTVerなどプレミアム動画広告の拡大が業績回復を加速させています。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都港区六本木6-3-1
- 公式
- www.fout.co.jp
社長プロフィール

AIなどのテクノロジーによる効率化で生まれた新しい時間を活かし、今までにない価値を人が作り出す環境を提供します。「人に人らしい仕事を。」という理念のもと、広告配信の自動化からクリエイターエコノミーの支援まで、テクノロジーの力で社会の非効率を解決し続けます。
この会社のストーリー
音楽作家・ロボット開発・生物化学研究など異色の経歴を持つ本田謙がアドテクベンチャーとして創業。リアルタイム広告入札(RTB)技術の開発に着手。
創業からわずか3年9ヶ月で上場を果たし、公開価格の3.5倍の初値7,000円を記録。アドテク企業として注目を集めた。
事業の多角化に伴い持株会社体制へ移行し、「フリークアウト・ホールディングス」に商号変更。
伊藤忠商事と資本業務提携を締結。デジタルマーケティング領域での新サービス開発やアジアを中心とした海外展開を加速。
YouTuberマネジメント大手UUUMにTOBを実施し完全子会社化。クリエイターエコノミー領域へ本格参入。
グループ一体の構造改革が奏功しFY2025/9は黒字転換を達成。1Q営業利益は前年同期比3.9倍と急回復。
FY2026/9の経常利益を10億→16億円に上方修正。Originator Profile技術への参画など、広告の信頼性向上にも取り組む。
注目ポイント
創業時からの強みであるDSP/SSP技術を軸に、TVerとのPMP連携やOriginator Profile技術など、プレミアム動画広告の最前線で技術革新を推進しています。
UUUM完全子会社化により、広告配信からインフルエンサーマーケティングまで一気通貫で提供。構造改革で損益改善が着実に進行中です。
1Q営業利益は前年同期比3.9倍、経常利益は60%上方修正。赤字からの力強い回復が数字で裏付けられ、中計目標への道筋が見えてきました。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2017/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2018/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2019/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2020/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
株主優待制度はありません。
設立以来無配を継続しており、成長投資やM&Aに資金を優先配分する方針です。FY2026/9も無配予想であり、配当によるインカムゲインは見込めません。将来的な配当開始の時期は、利益の安定成長が確認された後の経営判断となる見通しです。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
FY2023/9はM&A関連の投資有価証券売却益で純利益78.7億円と突出した利益を計上しましたが、FY2024/9はUUUM買収に伴うのれん減損や北米事業の不振で営業利益がほぼゼロ・純利益-31.9億円と大幅赤字に転落。FY2025/9はグループ全体の構造改革により黒字転換し、FY2026/9は売上高556億円・営業利益13億円(前期比13.5倍)への回復を見込んでいます。1Q時点で営業利益6.15億円と通期計画の47%を達成しており、進捗は良好です。
事業ごとの売上・利益
DSP・SSPを中核とするプログラマティック広告配信。TVer PMP連携による動画広告やOriginator Profile技術なども展開。
YouTuberマネジメント、タイアップ広告、グッズ販売等。構造改革で損益改善が進行中。
東南アジアを中心とした広告プラットフォーム事業。北米は縮小方針。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 12.3% | 6.9% | 6.2% |
| FY2017/3 | 19.5% | 8.4% | 5.0% |
| FY2018/3 | 0.6% | 0.2% | -3.6% |
| FY2019/3 | -59.7% | -14.5% | -5.9% |
| FY2020/3 | -10.5% | -2.8% | 0.8% |
| FY2021/3 | 7.4% | 2.8% | 3.4% |
| FY2022/3 | 13.6% | 5.5% | 4.6% |
| FY2023/3 | 40.7% | 18.1% | 5.3% |
| FY2024/3 | -18.8% | -7.7% | 0.0% |
| FY2025/3 | 2.3% | 0.7% | 0.2% |
FY2023/9は投資有価証券売却益によりROE 40.7%と異常値を記録。FY2024/9はUUUM買収に伴う費用負担でROE -18.8%・営業利益率ほぼ0%に急落しましたが、FY2025/9は黒字転換しROE 2.3%に回復。FY2026/9は営業利益率2.3%への改善を計画しており、UUUM統合シナジーの顕在化が収益性回復のカギです。
財務は安全?
FY2023/9にUUUM買収等でのれんが膨らみ総資産が433億円に急拡大。その後ののれん減損や純資産の毀損で自己資本比率はFY2023/9の37.7%からFY2025/9の26.1%に低下しました。有利子負債はゼロ(EDINET開示データ)で、BPSは603.9円と株価700円に対してPBR約1.2倍の水準。のれん残高の管理と自己資本の回復が今後の財務健全性の焦点です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 2.5億円 | -4.1億円 | 16.1億円 | -1.6億円 |
| FY2017/3 | 3.2億円 | -27.3億円 | 23.2億円 | -24.1億円 |
| FY2018/3 | -19.2億円 | -31.6億円 | 50.6億円 | -50.8億円 |
| FY2019/3 | 17.6億円 | -53.5億円 | 61.3億円 | -35.9億円 |
| FY2020/3 | 8.4億円 | -6.8億円 | 40.9億円 | 1.6億円 |
| FY2021/3 | 19.0億円 | -13.4億円 | -46.3億円 | 5.6億円 |
| FY2022/3 | 8.8億円 | -5.7億円 | 3.3億円 | 3.0億円 |
| FY2023/3 | 24.6億円 | 102億円 | -8.5億円 | 127億円 |
| FY2024/3 | -27.0億円 | 2.4億円 | 30.6億円 | -24.6億円 |
| FY2025/3 | -3,600万円 | -9.9億円 | -29.9億円 | -10.2億円 |
FY2023/9は投資有価証券の売却で投資CFが+102億円と大幅プラスになりましたが、FY2024/9は営業CFが-27億円に転落。FY2025/9は営業CFがほぼ均衡(-0.36億円)に改善し、資金繰りは安定化の兆し。一方で財務CFの-30億円は自己株式取得やリース返済によるもので、キャッシュポジションは163.7億円と依然潤沢です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 5.6億円 | 1.7億円 | 29.8% |
| FY2017/3 | 12.1億円 | 3.7億円 | 30.3% |
| FY2018/3 | 3.1億円 | 2.8億円 | 91.9% |
| FY2019/3 | -15.0億円 | 0円 | - |
| FY2020/3 | -2.2億円 | 0円 | - |
| FY2021/3 | 11.1億円 | 5.3億円 | 47.8% |
| FY2022/3 | 27.1億円 | 13.4億円 | 49.6% |
| FY2023/3 | 23.4億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 3.7億円 | 35.6億円 | 971.6% |
| FY2025/3 | 5.6億円 | 2.9億円 | 51.2% |
FY2023/9は投資有価証券売却益が税務上の損益通算で税額ゼロに。FY2024/9は税引前利益3.66億円に対し法人税等35.6億円と異常な税負担率(繰延税金資産の取崩し等)。FY2025/9は正常化し実効税率51.2%。海外子会社の損益やのれん減損の税効果により変動が大きいのが特徴です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 751万円 | 1,051人 | - |
従業員平均年収は751万円であり、デジタルマーケティング業界としては高い水準を維持しています。人材流動性が激しいIT広告業界において、優秀なエンジニアやコンサルタントを確保するための競争力ある報酬体系を構築していると推察されます。
誰がこの会社の株を持ってる?
創業者の本田謙CEOの資産管理会社と伊藤忠商事で過半数を保有し、経営基盤は安定しています。
筆頭株主は創業者・本田謙CEOの資産管理会社Mothers of Inventionが37.15%を保有し、第2位の伊藤忠商事が16.32%を保有。CEO関連会社は外国法人に分類されていますが実質的な安定株主です。大手商社の出資を受けたアドテク企業として異色の株主構成で、海外展開における伊藤忠のネットワークが活用されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 広告プロダクト事業 | 約350億円 | 黒字 | 約3% |
| インフルエンサーマーケティング事業(UUUM) | 約130億円 | 赤字縮小中 | 約-2% |
| 海外事業 | 約25億円 | 赤字 | 約-10% |
広告プロダクト事業が売上の約7割を占める中核セグメントで、DSP/SSPによるプログラマティック広告配信に強みがあります。UUUM統合で加わったインフルエンサーマーケティング事業は構造改革中で、損益改善が全社業績のカギを握ります。海外事業は北米を縮小しアジアに注力する方針へ転換しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/9 | 560億円 | — | 517億円 | -7.6% |
| FY2025/9 | 550億円 | — | 503億円 | -8.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024/9 | 黒字予想 | — | -32億円 | 大幅未達 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025/9 | 7億円 | — | 1億円 | -86.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計ではEBITDA 30億円目標に対し17.5億円にとどまり未達。新中計でもFY2025/9の営業利益は当初7億円目標に対し実績0.96億円と大幅未達でした。しかしFY2026/9 1Qは営業利益6.15億円と好発進し、3月には経常利益を60%上方修正するなど改善トレンドが鮮明。UUUM統合シナジーの早期実現がEBITDA 60億円の中計最終年度目標達成のカギです。
株の売買状況と今後の予定
修正後EPS 45.5円ベースでのPERは約15.4倍と、グロース市場のサービス業平均(25倍前後)を大幅に下回る割安水準です。PBRも1.16倍とBPS 603.9円に対して控えめ。信用買い残が多く短期的な需給は売り圧力がやや優勢ですが、業績回復が本格化すればバリュエーションの見直し余地があります。無配のため配当利回りでの投資は不向きで、キャピタルゲイン狙いの銘柄です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
フリークアウトがOriginator Profile技術研究組合の実証事業に参画し、デジタル広告の信頼性向上に取り組む。
投資有価証券売却益を織り込み、FY2026/9の経常利益を10億→16億円へ60%上方修正。純利益も5億→7.9億円へ引き上げ。
FY2026/9 1Q(10-12月)は営業利益6.15億円(前年同期比3.9倍)と好発進。全セグメントで増益を達成。
子会社UUUMと三重県木曽岬町が包括連携協定を締結し、クリエイターを活用した地域振興に取り組む。
FY2025/9通期決算を発表。売上高503.2億円・純利益2.75億円で黒字転換を達成し、前期の赤字から回復。
最新ニュース
フリークアウト・HD まとめ
ひとめ診断
「アドテク創業者がUUUM統合とOriginator Profile技術で動画広告のV字回復を牽引、経常利益60%上方修正」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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