ベクトル6058
VECTOR INC.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが普段、テレビCMやニュースサイト、SNSで見かける新商品や話題のキャンペーン。その裏側で「どうすれば多くの人に知ってもらえるか?」という戦略を練り、情報を世の中に広めているのがベクトルです。例えば、好きなインフルエンサーが紹介していたコスメや、ウェブ記事で見た新しいサービスの多くは、同社のようなPR会社が仕掛けている可能性があります。私たちの生活に届く情報の多くに、ベクトルが関わっているのです。
アジア最大級のPR会社ベクトルは、主力のPR・広告事業を軸にM&Aを積極的に行い、事業領域を拡大し続けています。直近の2025年2月期決算では、売上高592.5億円、営業利益80.29億円と増益を確保しました。今後は、SNSマーケティングや動画広告、AIタレントといった成長領域への投資を加速させ、営業利益100億円超えを目指す方針です。
会社概要
- 業種
- サービス業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都港区赤坂1-7-1 赤坂ガーデンシティ18F
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 13.3% | 10.0% | 16.7% |
| 2017/02期 | 16.3% | 12.0% | 16.6% |
| 2018/02期 | 13.8% | 9.1% | 15.1% |
| 2019/02期 | 0.2% | 0.1% | 9.5% |
| 2020/02期 | 1.7% | 0.8% | 7.9% |
| 2021/02期 | 3.9% | 1.8% | 6.2% |
| 2022/02期 | 13.3% | 6.7% | 11.1% |
| 2023/02期 | 19.9% | 9.3% | 11.4% |
| 2024/02期 | 26.2% | 11.7% | 11.7% |
| 2025/02期 | 20.3% | 9.7% | 13.6% |
| 2026/02期 | 27.5% | 11.3% | 14.3% |
収益性については、戦略PRによる高付加価値なサービス提供が寄与し、営業利益率は2021/03期の6.2%から2025/03期には13.6%まで大幅に改善しました。資産効率を示すROE(自己資本利益率)も20%前後の高い水準を維持しており、限られた資本で効率よく利益を創出する体制が確立されています。投資と回収のサイクルを最適化することで、高い収益性を安定的に維持している点が強みです。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/02期 | 373億円 | 23.1億円 | 4.9億円 | 10.2円 | +1.2% |
| 2022/02期 | 474億円 | 52.5億円 | 20.7億円 | 43.5円 | +27.0% |
| 2023/02期 | 552億円 | 62.8億円 | 31.7億円 | 66.5円 | +16.6% |
| 2024/02期 | 592億円 | 69.4億円 | 46.8億円 | 98.1円 | +7.2% |
| 2025/02期 | 593億円 | 80.3億円 | 42.0億円 | 89.4円 | +0.1% |
ベクトルは戦略PR事業を主軸に、デジタルマーケティングやHR事業などコミュニケーション領域を多角化することで、2021/03期の売上高372億円から2025/03期には592億円まで着実な成長を遂げています。特にPR・広告事業の好調さが利益を牽引し、営業利益は過去5年間で約3.5倍の80億円規模まで拡大しました。今後は広告・動画領域におけるAI活用などの新施策を通じ、さらなる収益成長が見込まれています。 【2026/02期実績】売上638億円(前期比7.7%)、営業利益91億円、純利益51億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
サービス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
PR・広告事業を軸に、プレスリリース配信やダイレクトマーケティング、HR事業など多角的なポートフォリオを構築しています。事業リスクとしては、競合他社との市場獲得競争やM&Aを通じた子会社化によるガバナンスコストの増大が挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 85億円 | — | 80億円 | -5.5% |
| 2024期 | 72億円 | — | 69億円 | -3.1% |
| 2023期 | 62億円 | — | 63億円 | +1.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 630億円 | — | 593億円 | -6.0% |
| 2024期 | 630億円 | — | 592億円 | -6.0% |
| 2023期 | 531億円 | — | 552億円 | +4.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2023期を最終年度とする旧中期経営計画では、営業利益目標60億円を1年前倒しで達成するなど高い実行力を見せました。しかし、現行の業績予想(2026期年2月期目標)に対しては、2025期実績が売上・利益ともに未達で着地しています。過去の実績は評価できるものの、最近のガイダンス精度には懸念があり、目標達成に向けた戦略の再点検が求められます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
連結子会社である株式会社NewsTVを完全子会社化し、PRおよびマーケティング戦略の強化を決定。
上期経常利益が前年同期比96%増と大幅な増益を達成し、高い収益性を証明。
3-11月期累計で経常利益85.1%増を記録し、主要事業が順調に推移。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務状況は、積極的なM&Aや事業投資により総資産が2021/03期の約300億円から2025/03期には約428億円まで拡大しました。自己資本比率は約40%前後を維持し、強固な財務規律を保ちながらも柔軟な事業拡大を行っています。かつては無借金経営でしたが、成長投資のための資金調達を実施したことで有利子負債が増加し、レバレッジを効かせた経営姿勢へと転換しました。 【2026/02期】総資産473億円、純資産271億円、自己資本比率43.7%、有利子負債76億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 8.1億円 | 21.6億円 | 6.0億円 | 13.5億円 |
| 2017/02期 | 15.0億円 | 12.1億円 | 9.0億円 | 3.0億円 |
| 2018/02期 | 28.0億円 | 46.1億円 | 20.4億円 | 18.1億円 |
| 2019/02期 | 8.2億円 | 49.4億円 | 58.6億円 | 41.3億円 |
| 2020/02期 | 28.7億円 | 22.6億円 | 32.7億円 | 51.3億円 |
| 2021/02期 | 21.3億円 | 6.4億円 | 2.1億円 | 27.7億円 |
| 2022/02期 | 46.7億円 | 10.0億円 | 10.6億円 | 36.7億円 |
| 2023/02期 | 14.6億円 | 12.9億円 | 3.6億円 | 1.7億円 |
| 2024/02期 | 44.5億円 | 11.5億円 | 8.8億円 | 33.0億円 |
| 2025/02期 | 56.8億円 | 14.8億円 | 29.0億円 | 42.0億円 |
営業キャッシュフローは、事業規模の拡大に伴い着実に増加傾向にあり、2025/03期には約56億円を創出する力強い収益基盤となっています。投資活動については、PR周辺領域やテック企業へのM&Aを継続的に実施しており、営業活動で得た資金を成長投資へと最適に振り向けています。財務キャッシュフローのマイナスは、配当の実施や有利子負債の返済によるもので、株主還元と健全な財務バランスの維持を両立させています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.1%でさらなる登用が期待されますが、監査報酬1億6,300万円を投じた監査体制を構築するなど、子会社45社を抱える企業規模に見合った統制を強化しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 681万円 | 1,650人 | - |
従業員平均年収は681万円で、PR・広告業界の平均水準と比較して競争力のある水準を維持しています。事業の多角化やM&Aによる成長戦略が継続しており、高い生産性が報酬の背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。ベクトルのTSRは、2023期にはTOPIXを上回りましたが、2024期以降はTOPIXを大きく下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、増配を続けているものの、市場全体の株価上昇トレンドに乗り切れず、株価が軟調に推移したことが主な要因と考えられます。株主還元の強化に加え、成長戦略による企業価値向上が市場に評価されることが、TSR改善の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/02期 | 3.5円 | 19.5% |
| 2017/02期 | 5円 | 17.7% |
| 2018/02期 | 6円 | 19.2% |
| 2019/02期 | 0円 | 0.0% |
| 2020/02期 | 0円 | 0.0% |
| 2021/02期 | 2円 | 19.6% |
| 2022/02期 | 13円 | 29.9% |
| 2023/02期 | 19円 | 28.6% |
| 2024/02期 | 29円 | 29.6% |
| 2025/02期 | 32円 | 35.8% |
| 権利確定月 | 2月 |
配当方針は、業績連動型の安定配当を掲げており、成長投資を優先しつつも配当性向30%〜35%程度を目安に株主への利益還元を強化しています。過去数年間で増配基調が続いており、企業成長を株主に還元する姿勢が鮮明です。今後も連結業績の成長に合わせた継続的な配当向上を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 126.6万円 | 26.6万円 | 26.6% |
| 2022期 | 123.9万円 | 23.9万円 | 23.9% |
| 2023期 | 157.5万円 | 57.5万円 | 57.5% |
| 2024期 | 142.2万円 | 42.2万円 | 42.2% |
| 2025期 | 112.2万円 | 12.2万円 | 12.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社と比較してPERは割安な水準にありますが、PBRはやや高めで、市場から一定の資産価値と成長性が評価されていることが窺えます。注目すべきは信用買残が売り残を大幅に上回る23.52倍という高い信用倍率で、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多い一方、需給面では戻り売りの圧力となる可能性も秘めています。今後の決算発表で市場の期待を上回れるかが焦点です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/02期 | 15.1億円 | 6.7億円 | 44.2% |
| 2017/02期 | 21.9億円 | 9.3億円 | 42.2% |
| 2018/02期 | 29.5億円 | 15.3億円 | 51.7% |
| 2019/02期 | 30.2億円 | 29.9億円 | 99.1% |
| 2020/02期 | 33.2億円 | 35.2億円 | 106.0% |
| 2021/02期 | 28.0億円 | 23.1億円 | 82.6% |
| 2022/02期 | 52.0億円 | 31.3億円 | 60.2% |
| 2023/02期 | 66.2億円 | 34.5億円 | 52.1% |
| 2024/02期 | 68.7億円 | 21.9億円 | 31.8% |
| 2025/02期 | 76.5億円 | 34.6億円 | 45.2% |
過去には特定の税務処理や持分法投資損失などの影響により実効税率が一時的に高騰する局面がありました。しかし、直近では連結業績の安定化に伴い、実効税率は30%から45%程度の範囲に収束しつつあります。将来的な業績拡大を考慮し、適切な納税を通じて企業の社会的責任を果たしつつ、利益の最大化を目指す方針です。
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ベクトル まとめ
「PR業界の巨人が、M&Aを駆使してデジタルマーケティングのコングロマリットへと変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。