東映9605
TOEI COMPANY,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが映画館でスクリーンを見つめるとき、冒頭に荒波が岩に打ち付けるロゴを目にすることがあるかもしれません。それが東映の映画です。また、子どもの頃に夢中になった『仮面ライダー』や『スーパー戦隊』シリーズ、世界中で人気の『ONE PIECE』や『ドラゴンボール』といったアニメも、実は東映グループが世に送り出しています。普段何気なく楽しんでいるエンターテインメントの裏側で、東映は物語を創り、感動を届けているのです。
映画『THE FIRST SLAM DUNK』『ONE PIECE FILM RED』等の大ヒットにより2023期に過去最高益を達成後も、高水準の業績を維持。2025期決算では売上高1,799.2億円、営業利益351.55億円と増収増益を確保しました。2026期は減収減益を見込むものの、強力なIP(知的財産)ポートフォリオを活かしたマルチ展開が強固な収益基盤を支えています。今後は、既存IPのグローバル展開と新規IP創出が持続的成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区京橋2-2-1
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.0% | 2.2% | - |
| 2022/03期 | 3.6% | 2.7% | - |
| 2023/03期 | 5.5% | 4.1% | - |
| 2024/03期 | 4.7% | 3.5% | 17.1% |
| 2025/03期 | 4.7% | 3.6% | 19.5% |
| 3Q FY2026/3 | 8.0%(累計) | 3.7%(累計) | 20.4% |
収益性の高さを示す営業利益率は、2023年3月期に20.8%と高い水準を記録し、その後も直近で19.5%を維持するなど効率的な経営が続いています。ROE(自己資本利益率)は4%台で安定しており、限られた資本から着実に利益を生み出す体制が整っています。映画製作や関連コンテンツ事業における高い付加価値が、安定した利益率を支える強力なドライバーとなっています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,076億円 | — | 72.8億円 | 116.8円 | - |
| 2022/03期 | 1,175億円 | — | 89.8億円 | 144.7円 | +9.2% |
| 2023/03期 | 1,744億円 | — | 150億円 | 242.5円 | +48.3% |
| 2024/03期 | 1,713億円 | 293億円 | 140億円 | 225.7円 | -1.7% |
| 2025/03期 | 1,799億円 | 352億円 | 157億円 | 254.0円 | +5.0% |
東映は映画事業の好調を背景に業績を拡大させており、2025年3月期には売上高約1,799億円、純利益約157億円を達成しました。2023年3月期に大幅な増収増益を記録して以降、高水準の利益基盤を維持していますが、2026年3月期は反動減を織り込みつつも堅調な推移を見込んでいます。映像作品のヒットや事業多角化による収益の積み上げが、長期的かつ安定的な成長を支える要因となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上1363億円(通期予想比79%)、営業利益278億円(同93%)、純利益173億円(同119%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
東映の事業は映画、興行、催事の3本柱で構成されており、特にヒットコンテンツの創出による著作権収入が連結業績に大きく貢献しています。一方で、映像制作コストの変動リスクや消費者のトレンド変化が経営上の主要な事業リスクとして挙げられており、IPのマルチユース展開による収益の最大化が重要な開示方針となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,452億円 | — | 1,799億円 | +23.9% |
| 2024期 | 1,434億円 | — | 1,714億円 | +19.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 218億円 | — | 352億円 | +61.3% |
| 2024期 | 229億円 | — | 293億円 | +28.1% |
| 2023期 | 122億円 | — | 178億円 | +46.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は具体的な数値目標を伴う中期経営計画を公表していませんが、長期ビジョン「TOEI NEW WAVE 2033」で2033期の営業利益500億円を目指しています。2025期実績で進捗率は70.3%です。一方で、単年度の業績予想は期初時点で保守的な傾向が強く、直近3期連続で売上高・営業利益ともに2桁%を超える大幅な上振れ着地となっています。これは、映画興行という事業の性質上、ヒット作の有無で業績が大きく変動するため、確度の高い予想が難しいことが背景にあると考えられます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
松竹と共同でデジタル広告運用会社へ出資し、映画広告の戦略的連携を強化。
連結経常利益が前年同期比14.8%増の236億円となり、収益力の強さを実証。
『楽園追放』新作ゲーム開発の公表により、IPマルチユースの展開を加速。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務基盤は強固であり、自己資本比率は57%前後で安定的に推移しており、長期的な健全性が維持されています。2024年3月期から有利子負債が計上されていますが、資産総額が4,600億円規模に拡大する中で、適切なレバレッジ管理がなされています。潤沢な純資産を背景に、将来の成長投資に向けた十分な余力を確保している点は同社の大きな強みです。 【3Q 2026/03期】総資産4809億円、純資産3763億円、自己資本比率46.9%、有利子負債179億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 17.7億円 | 78.0億円 | 54.4億円 | 60.3億円 |
| 2022/03期 | 145億円 | 179億円 | 34.0億円 | 33.8億円 |
| 2023/03期 | 273億円 | 78.2億円 | 66.0億円 | 195億円 |
| 2024/03期 | 221億円 | 98.0億円 | 75.4億円 | 123億円 |
| 2025/03期 | 336億円 | 175億円 | 46.2億円 | 162億円 |
本業の稼ぐ力を示す営業キャッシュフローは近年大幅に拡大しており、2025年3月期には約336億円のキャッシュを創出しました。事業拡大に向けた積極的な投資を継続しつつも、営業活動による収益が投資を上回る構造へ転換しており、フリー・キャッシュフローも安定してプラスを維持しています。これら潤沢な手元資金を背景に、成長投資や株主還元を機動的に実施できる財務体制となっています。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制については、取締役会における女性役員比率が16.7%と一定の多様性を確保しており、社外取締役の登用を通じた監督機能の強化に努めています。連結子会社21社を束ねるグループ全体として、高度な監査報酬を支払うなど透明性の高い経営体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 872万円 | 1,764人 | - |
従業員の平均年収は872万円と高水準にあり、映画制作や配給という専門性の高い業務に従事する人材を評価する報酬体系が整っています。近年の映画事業における好調な業績が賞与や福利厚生に反映されている可能性が高く、業界内でも安定した雇用環境として競争力を維持しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。東映のTSRは、2024期を除き、調査期間のほとんどでTOPIXを上回る優れたパフォーマンス(アウトパフォーム)を達成しています。特に2025期は190%とTOPIXの170.6%を大きく上回りました。これは、『ONE PIECE』や『THE FIRST SLAM DUNK』といった劇場作品の大ヒットによる株価の大幅な上昇が主な要因であり、同社の強力なコンテンツ創出能力が株主価値向上に直結していることを示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 7円 | 10.2% |
| 2017/03期 | 7円 | 8.1% |
| 2019/03期 | 70円 | 8.2% |
| 2020/03期 | 70円 | 7.8% |
| 2021/03期 | 60円 | 10.3% |
| 2022/03期 | 60円 | 8.3% |
| 2023/03期 | 130円 | 10.7% |
| 2024/03期 | 135円 | 59.8% |
| 2025/03期 | 18円 | 7.1% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
東映は、業績連動を基本としつつ配当性向を意識した適正な利益還元を方針としています。近年は大型ヒット作品の影響で配当額が大きく変動する局面もありましたが、安定的な事業収益をベースに株主への報いを重視する姿勢は不変です。今後も持続的な成長と連動した配当政策の実行が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 176.6万円 | 76.6万円 | 76.6% |
| 2022期 | 125.9万円 | 25.9万円 | 25.9% |
| 2023期 | 128.3万円 | 28.3万円 | 28.3% |
| 2024期 | 141.4万円 | 41.4万円 | 41.4% |
| 2025期 | 190.0万円 | 90.0万円 | 90.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPERは25.5倍、PBRは1.40倍と、いずれも情報・通信業の平均を上回っており、市場からの成長期待が高いことを示唆しています。一方で、信用倍率は0.15倍と売り残が買い残を大幅に上回る状況です。これは、株価が高値圏にあることへの警戒感や、将来の業績変動リスクを警戒した空売りが入っている可能性を示しています。今後の株価は、新たなヒット作の創出やIP展開の進捗が市場の期待を上回れるかどうかに左右されるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 187億円 | 114億円 | 61.1% |
| 2022/03期 | 233億円 | 143億円 | 61.5% |
| 2023/03期 | 402億円 | 251億円 | 62.6% |
| 2024/03期 | 353億円 | 213億円 | 60.4% |
| 2025/03期 | 400億円 | 243億円 | 60.7% |
法人税等の実効税率は60%前後で推移しており、これは連結納税制度の活用やグループ内損益の影響を受ける構造となっています。税引前利益に対して安定した納付額となっており、法令を遵守した適切な租税公課の負担が行われています。2026年3月期の予想では税率の低下が見込まれており、業績変動に応じた適正な税務処理が継続される見通しです。
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