グリーホールディングス
GREE Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月27日
SNSのパイオニアから、メタバースとWeb3時代の創造主へ
グローバルでナンバーワンのプロダクト、サービスを生み出し続ける。
この会社ってなに?
あなたが普段スマートフォンで楽しんでいるゲーム、実はグリーが開発したものかもしれません。例えば「釣り★スタ」や「ヘブンバーンズレッド」などの人気タイトルを手掛けています。また、最近よく目にするVTuber(バーチャルYouTuber)のライブ配信やイベントの裏側でも、グリーの技術が活躍しています。あなたがアバターとなって友人と交流するメタバースの世界も、同社が力を入れている分野です。私たちのエンターテインメントの楽しみ方が進化する中で、グリーは新しい体験を提供し続けている会社なのです。
グリーはモバイルゲーム事業を収益基盤としつつ、メタバース・VTuberといった成長領域への戦略的投資を加速させています。直近のFY2025業績予想では売上高571.1億円、営業利益48.6億円と減収減益を見込んでおり、既存ゲームの売上減少と先行投資負担が利益を圧迫している状況です。しかし、メタバース事業は単月黒字化の目標を掲げており、この新規事業が収益の柱として成長できるかが今後の株価を左右する最大の焦点となります。財務基盤は安定しており、DOE3%を目安とした株主還元方針も継続しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 6月
- 本社
- 東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズゲートタワー
- 公式
- hd.gree.net
社長プロフィール

「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というミッションのもと、SNS『GREE』やモバイルゲームで時代を築いてきました。現在では、ゲーム事業で培った技術力を核に、メタバースやWeb3といった新たなフロンティアに挑戦しています。これからも世界を驚かせるプロダクトを生み出し、持続的な企業価値向上を目指します。
この会社のストーリー
創業者である田中良和氏が個人の趣味として開発したSNS「GREE」が人気を博し、グリー株式会社を設立。日本のソーシャルメディア黎明期を象徴する出来事となる。
設立からわずか4年で株式上場を果たす。公開価格3,300円に対し初値は5,000円と、市場からの高い期待を集めた。
フィーチャーフォン向けゲーム「釣り★スタ」や「探検ドリランド」が大ヒットし、業績が飛躍的に拡大。日本のモバイルゲーム市場を牽引する存在となる。
いわゆる「コンプガチャ」が社会問題化し、自主規制を余儀なくされる。スマートフォンの台頭も重なり、ビジネスモデルの転換という大きな課題に直面する。
子会社のREALITYがメタバース事業に特化し、グローバル展開を加速。VTuber事業にも力を入れ、新たな収益の柱を育成する戦略を明確にする。
ブロックチェーンゲーム開発などを手掛ける子会社を設立し、Web3領域へ本格参入。グリーホールディングスへと商号を変更し、多角的な事業展開を推し進める。
グループのライブサービスゲーム事業を子会社WFSに統合。長年培ってきた開発・運営ノウハウを結集し、既存事業の競争力強化を図る。
メタバース事業の黒字化と、来期以降の本格的な利益貢献を見込む。ゲーム事業で安定収益を確保しつつ、次世代領域への投資で再び成長軌道を目指す。
注目ポイント
ゲーム事業で培った技術力を活かし、成長著しいメタバースやWeb3領域に早くから注力。子会社REALITYが手掛けるメタバースプラットフォームはグローバルに展開しており、次世代の柱として期待されています。
SNSからモバイルゲームへと事業の主軸を移し、急成長を遂げた実績があります。現在はメタバースやDX支援など、再び時代のニーズに合わせて事業ポートフォリオを大胆に変革中です。
業績に連動しつつも安定的な配当を目指す方針を掲げています。純資産配当率(DOE)3%程度を確保しつつ、連結配当性向30%以上での配当を目標としており、株主への利益還元を重視しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 8円 | 22.3% |
| FY2017/3 | 11円 | 21.3% |
| FY2018/3 | 14円 | 70.0% |
| FY2019/3 | 10円 | 67.5% |
| FY2020/3 | 10円 | 84.8% |
| FY2021/3 | 12.5円 | 20.3% |
| FY2022/3 | 11円 | 20.2% |
| FY2023/3 | 11円 | 20.3% |
| FY2024/3 | 16.5円 | 60.9% |
| FY2025/3 | 14.5円 | 207.7% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
グリーホールディングスは、DOE(純資産配当率)3%程度を基準としつつ、連結配当性向30%以上を目指す配当方針を掲げています。業績連動型の側面があるため、利益水準が低下した際には配当性向が一時的に高まる傾向があります。安定した財務状況を背景に株主還元を重視する姿勢は見られますが、今後は業績の回復による配当余力の向上が期待されます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
グリーホールディングスの業績は、モバイルゲーム市場の成熟やライブサービス事業の構造転換を背景に、FY2021/3の売上高568億円からFY2022/3には749億円へと急成長しました。しかし、その後はヒット作のサイクルや事業整理の影響を受け、FY2025/3には売上高571億円まで縮小しています。特に当期純利益は投資有価証券の売却益などの影響を受けやすく、事業の収益基盤となるライブサービス領域の再編が今後の課題となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 8.2% | 7.5% | 20.4% |
| FY2017/3 | 11.0% | 9.9% | 12.2% |
| FY2018/3 | 4.2% | 3.8% | 12.1% |
| FY2019/3 | 3.1% | 2.8% | 7.7% |
| FY2020/3 | 2.4% | 2.1% | 5.0% |
| FY2021/3 | 11.3% | 9.6% | 9.5% |
| FY2022/3 | 11.1% | 8.7% | 15.3% |
| FY2023/3 | 10.0% | 7.4% | 16.6% |
| FY2024/3 | 4.8% | 3.6% | 9.8% |
| FY2025/3 | 1.3% | 0.9% | 8.5% |
営業利益率は、FY2023/3には16.6%と高い収益性を確保していましたが、FY2024/3以降は売上の減少に伴い8.5%〜9.8%水準へ低下しています。経営効率を示すROE(自己資本利益率)も、直近では1.3%まで低迷しており、資本効率の改善が急務です。高収益なゲーム事業の再構築により、再び高い利益率を達成できるかが今後の評価を左右します。
財務は安全?
同社は実質無借金経営を継続しており、自己資本比率は70%以上と極めて高い財務健全性を誇ります。潤沢なネットキャッシュを背景に事業投資を行う一方で、総資産は直近で約1,329億円と安定した水準を維持しています。強固なバランスシートは、成長投資や株主還元を行う上での大きな後ろ盾となっており、財務面でのリスクは限定的です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 74.8億円 | -16.3億円 | -38.4億円 | 58.5億円 |
| FY2017/3 | 117億円 | -81.3億円 | -18.4億円 | 35.3億円 |
| FY2018/3 | 91.3億円 | -18.6億円 | -24.2億円 | 72.7億円 |
| FY2019/3 | 72.6億円 | -35.8億円 | -64.6億円 | 36.8億円 |
| FY2020/3 | 20.3億円 | 42.0億円 | -37.5億円 | 62.4億円 |
| FY2021/3 | 17.7億円 | 92.9億円 | -40.1億円 | 111億円 |
| FY2022/3 | 132億円 | -53.0億円 | -375億円 | 79.2億円 |
| FY2023/3 | 45.9億円 | -4.4億円 | 32.6億円 | 41.5億円 |
| FY2024/3 | 35.0億円 | -2,300万円 | -10.0億円 | 34.8億円 |
| FY2025/3 | 6.7億円 | 3.1億円 | 60.2億円 | 9.9億円 |
営業キャッシュフローは、主力ゲームのライブ運営によって安定したキャッシュ創出力を示してきましたが、直近は成長投資へのシフトや減益の影響で6.7億円まで減少しています。投資CFでは積極的に新規事業への展開を模索しつつ、財務CFでは自社株買いや配当による株主還元を重視する傾向があります。強固な財務基盤から創出されるFCF(フリーキャッシュフロー)を、次なる成長事業の育成にどう活用するかが焦点です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 105億円 | 21.3億円 | 20.2% |
| FY2017/3 | 100億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2018/3 | 103億円 | 56.1億円 | 54.4% |
| FY2019/3 | 57.3億円 | 22.4億円 | 39.1% |
| FY2020/3 | 42.2億円 | 15.1億円 | 35.8% |
| FY2021/3 | 111億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 141億円 | 39.9億円 | 28.3% |
| FY2023/3 | 131億円 | 38.1億円 | 29.1% |
| FY2024/3 | 71.2億円 | 24.9億円 | 35.0% |
| FY2025/3 | 37.6億円 | 25.7億円 | 68.2% |
法人税等の支払いは、連結業績の変動に伴い年度ごとに変化しています。FY2021/3は過去の繰越欠損金の解消などにより税負担がゼロに近い水準でしたが、直近は利益の減少に対して固定的な費用や調整額が影響し、実効税率が一時的に跳ね上がる傾向にあります。今後、事業収益が安定化すれば、実効税率は一般的な法人税率水準へ収束していく見込みです。
会社の公式開示情報
EDINET開示情報によると、同社はライブサービスゲーム事業を中核としつつ、REALITY等のメタバース事業を成長ドライバーとして展開しています。主なリスク要因には、ゲーム事業におけるヒット作の有無による業績変動や、激しい市場競争による売上原価の増大が挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 650億円 | 600億円 | 613億円 | -5.7% |
| FY2023 | 820億円 | — | 754億円 | -7.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 60億円 | 45億円 | 60億円 | -0.3% |
| FY2023 | 140億円 | — | 125億円 | -10.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は現在、具体的な中期経営計画を公表していません。そのため、ここでは単年度の業績予想を計画として追跡します。FY2024、FY2023ともに期初予想を達成できず、下方修正する結果となりました。これは主に、既存ゲームタイトルのライフサイクル長期化による売上減少と、メタバース事業などへの先行投資が想定以上に利益を圧迫したことが原因です。計画達成の確度には課題が残るものの、株主還元についてはDOE3%程度を目安とする方針を掲げており、配当は安定的に実施されています。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.69倍と業界平均の約1.8倍を大きく下回り、解散価値割れの水準で割安感があります。一方でPERは53.7倍と高水準ですが、これは先行投資により純利益が圧迫されているためで、一概に割高とは判断しにくい状況です。信用買い残が売り残を大幅に上回る13.21倍となっており、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多い一方で、需給面での重石となる可能性も指摘されます。配当利回りは約3.9%と、株価が低迷していることもあり比較的高水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
REALITY Studiosがメンズアイドル事務所と資本業務提携を締結し事業拡大。
26年6月期第2四半期累計の経常利益が前年同期比3.9%減の20.7億円で着地。
ライブサービスゲーム事業をWFSに統合し、開発・運営効率を向上させる体制へ移行。
最新ニュース
グリーホールディングス まとめ
ひとめ診断
「かつてのSNS王者が、ゲーム事業を土台にメタバースとVTuberで再起をかける第二創業期」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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