2329スタンダード

(株)東北新社

TOHOKUSHINSHA FILM CORPORATION

最終更新日: 2026年3月25日

ROE23.0%
BPS616.5円
自己資本比率77.4%
FY2025/3 有報データ

映像の力で、世界とつながる。CM・吹き替え・放送のプロフェッショナル

映像コンテンツを通じて人々の生活を豊かにし、社会に貢献する

この会社ってなに?

テレビCMの多くは東北新社が手がけています。洋画の吹き替え版や海外ゲームの日本語ローカライズでも業界トップクラス。スター・チャンネルなどの衛星放送チャンネルの運営や、映画の制作・配給も行っています。普段目にするCMや吹き替え映画の裏側には、東北新社の技術力があります。

東北新社は1961年に設立され、CM制作・外国映画やゲームの日本語版制作で首位級のシェアを誇る映像制作会社です。衛星放送事業やコンテンツ配信にも展開し、2025年3月期は売上高457億円、営業利益27億円を計上。政策保有株式の売却による特別利益で純利益は84億円と大幅増益となりました。PER 11.3倍・PBR 1.02倍と、豊富な現金資産を背景にした株主還元強化策が注目されています。2024年度から5カ年の中期経営計画を策定し、既存事業の構造改革と新たな収益基盤の確保を目指しています。

情報・通信業スタンダード市場

会社概要

業種
情報・通信業
決算期
3月
本社
東京都港区赤坂4丁目8番10号
公式
www.tfc.co.jp

社長プロフィール

赤松 勇介
代表取締役社長
改革推進型経営者
東北新社は映像制作を通じて、人々の心を動かすコンテンツをお届けしてまいりました。これからもクリエイティビティと技術力を磨き、映像の可能性を広げることで、社会に新たな価値を創造してまいります。

この会社のストーリー

1961
東北新社設立

植村伴次郎が東北新社を設立。外国映画の輸入・配給からスタートし、映像制作の道を切り拓いた。

1971
CM制作で業界トップへ

テレビCM制作に本格参入し、急成長。高品質な映像制作技術で業界首位級の地位を確立した。

2002
東証上場

東京証券取引所に株式を上場。衛星放送事業にも進出し、映像制作からメディア企業へと進化した。

2021
総務省接待問題

総務省への接待問題が発覚し、衛星放送事業の一部認定取り消しに。経営体制の刷新が迫られた。

2024
アクティビスト参入と改革

3D Investment Partnersが大株主として参入。事業構造改革と株主還元強化を推進する中期経営計画を策定。

2025
新たな成長ステージへ

政策保有株式の売却で財務基盤を強化。デジタル領域での新規事業構築に挑戦し、新たな成長を目指す。

注目ポイント

配当利回り4.30%の高配当株

DOE 4.3%の実績を誇り、政策保有株式売却で増加したキャッシュを原資に安定的な配当を継続。情報・通信業界の中でも際立つ高配当銘柄です。

実質無借金の鉄壁財務

自己資本比率82%、有利子負債はほぼゼロ。総資産1,035億円に対し純資産858億円と、財務の安全性は極めて高い水準です。

アクティビスト効果で企業価値向上

3D Investment Partnersの参入により、ガバナンス改革と株主還元の強化が加速。TSRは5年でTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。

サービスの実績は?

4.30%
予想配当利回り
FY2026予想
82.0%
自己資本比率
FY2025実績
+30.9%
営業利益成長率
3Q累計 (YoY)
1,283
連結従業員数
2025年3月時点

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2025/3の純利益84億円は政策保有株式売却による特別利益を含む。本業の営業利益は27億円)
配当
少なめ
1株 26円
安全性
安定
自己資本比率 77.4%(実質無借金経営で自己資本比率82%。財務安全性は極めて高い)
稼ぐ力
高い
ROE 23.0%
話題性
好評
ポジティブ 50%

配当・優待はもらえる?

しっかりもらえます
1株配当(最新期)
26
方針: DOE基準の安定配当。中計ではDOE2.0%以上を目標とし、増加したキャッシュを原資に安定的かつ継続的な配当実施を目指す
1株配当配当性向
FY2016/35.727.6%
FY2017/36.327.1%
FY2018/37.744.0%
FY2019/35.30.3%
FY2020/35.340.4%
FY2021/32.744.5%
FY2022/36.327.7%
FY2023/36.327.1%
FY2024/32687.2%
3期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度はありません(2009年3月権利分をもって廃止)。

FY2024/3には1株78円(分割前ベース)と大幅な増配を実施し、配当性向は87.2%に達しました。FY2025/3以降は株式分割(1:3)後のベースでDOE 4.3%を実現。中計ではDOE 2.0%以上を目標に掲げつつ、政策保有株式売却で増加したキャッシュを原資に積極的な株主還元を行う方針です。予想配当利回りは約4.3%と魅力的な水準です。

同業比較(収益性)

情報・通信業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
23.0%
業界平均
11.1%
営業利益率下回る
この会社
5.9%
業界平均
28.6%
自己資本比率上回る
この会社
77.4%
業界平均
55.0%

業績推移

儲かってるの?

順調に稼いでいます
売上高
FY2022/3528億円
FY2023/3559億円
FY2024/3528億円
FY2025/3457億円
営業利益
FY2022/30円
FY2023/30円
FY2024/326.8億円
FY2025/326.8億円

FY2025/3は放送送出事業の譲渡等により売上高は457億円(前年比-13.5%)と減収でしたが、政策保有株式の売却による特別利益で純利益は84億円と大幅増益を達成しました。営業利益はFY2023/3の42億円をピークに減少傾向ですが、FY2026/3は売上高460億円・営業利益22億円を予想。中期経営計画に基づく事業構造改革の進捗が今後の業績回復の鍵となります。

事業ごとの売上・利益

映像制作事業
約200億円43.8%)
放送・コンテンツ事業
約180億円39.4%)
その他事業
約77億円16.8%)
映像制作事業約200億円
利益: 約15億円利益率: 7.5%

CM制作・外国映画やゲームの日本語版制作で首位級。映画の制作・配給も手がける。売上構成比約44%を占める主力セグメント。

放送・コンテンツ事業約180億円
利益: 約10億円利益率: 5.6%

スター・チャンネルなど衛星放送チャンネルの運営。放送送出事業は2024年12月に譲渡完了。コンテンツ配信も展開。

その他事業約77億円
利益: 約2億円利益率: 2.6%

不動産賃貸、人材派遣、ポストプロダクションサービスなど。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
23.0%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
8.1%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
5.9%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/32.9%0.9%-
FY2022/33.4%3.2%-
FY2023/34.6%3.2%-
FY2024/39.9%4.1%5.1%
FY2025/323.0%8.1%5.9%

営業利益率はFY2022〜2023の7.5〜7.8%から、事業再編の影響でFY2024〜2025は5〜6%台に低下しています。一方、FY2025/3のROEは9.8%と大幅に改善しており、これは政策保有株式売却による純利益の増加が主因です。事業構造改革の効果が営業利益率の改善に反映されるかが今後の注目点です。

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率77.4%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
200万円
会社の純資産
858億円

自己資本比率は一貫して76〜83%と非常に高く、実質無借金経営を維持しています。FY2025/3のBPSが616.5円に低下しているのは、株式分割(1:3)の影響です。総資産1,035億円のうち純資産858億円と、財務基盤は極めて堅固です。政策保有株式の売却で手元資金も豊富な状態となっています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+4,400万円
営業CF
投資に使ったお金
+232億円
投資CF
借入・返済など
-66.3億円
財務CF
手元に残ったお金
+232億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/344.2億円1.1億円-10.5億円45.3億円
FY2022/351.4億円-21.0億円-9.8億円30.3億円
FY2023/346.5億円-12.2億円-13.4億円34.3億円
FY2024/360.9億円40.6億円-21.7億円101億円
FY2025/34,400万円232億円-66.3億円232億円

FY2025/3の投資キャッシュフローは+232億円と異例のプラスですが、これは政策保有株式の大規模売却によるものです。財務キャッシュフローの-66億円は自己株式取得や配当支払いを反映しています。FY2021〜2023は営業CF 44〜51億円と安定したキャッシュ創出力を示しており、本業のキャッシュフローは堅調です。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1映像制作市場の競争激化・受注減少リスク
2放送事業における視聴率低下・広告収入減少リスク
3デジタル化に伴うコンテンツ流通構造の変化リスク
4大口取引先への依存リスク
5人材確保・人件費上昇リスク
6情報セキュリティ・著作権管理リスク

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/327.0億円18.8億円69.7%
FY2022/355.1億円24.4億円44.3%
FY2023/348.2億円16.9億円35.0%
FY2024/322.1億円0円0.0%
FY2025/333.4億円0円0.0%

FY2021/3の実効税率69.7%は繰延税金資産の取崩しなどが影響しています。FY2024〜2025は特別利益による純利益増加の一方で、税金費用がゼロとなっており、繰越欠損金の活用や政策保有株式売却に伴う税効果が影響していると考えられます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
600万円
従業員数
1,283
平均年齢
39.2歳
平均年収従業員数前年比
当期600万円1,283-

従業員の平均年収は600万円で、映像制作業界としては標準的な水準です。平均年齢39.2歳と比較的若い組織構成です。2024年3月には制作職の専門業務型裁量労働制を原則撤廃しフレックスタイム制に移行するなど、働き方改革にも取り組んでいます。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主20.8%
浮動株79.2%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関0.4%
事業法人等17.5%
外国法人等23.9%
個人その他57.5%
証券会社0.8%

外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は東北新社従業員持株会氏・NAMC・from B。

植村 久子(29,148,984株)21.17%
3D WH OPPORTUNITY MASTER OFC - 3D WH OPPORTUNITY HOLDINGS (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(25,727,800株)18.69%
植村 綾(22,028,133株)16%
株式会社NAMC(10,992,000株)7.98%
株式会社from B(10,992,000株)7.98%
きらぼしキャピタル東京Sparkle投資事業有限責任組合(10,392,000株)7.54%
東北新社従業員持株会(4,020,800株)2.92%
J.P. MORGAN SE - LUXEMBOURG BRANCH  381639 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(2,928,000株)2.12%
清原 達郎(2,732,700株)1.98%
NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE IEDP AIF CLIENTS NON TREATY ACCOUNT (常任代理人 香港上海銀行東京支店カストディ業務部)(2,644,000株)1.92%

筆頭株主は創業家の植村久子氏(21.17%)で、植村綾氏(16.00%)と合わせて創業家が約37%を保有しています。第2位株主の3D Investment Partners(18.69%)は海外アクティビストファンドで、TOBや資産査定の提案を行うなど積極的な株主活動を展開しています。従業員持株会が2.92%を保有し、著名投資家の清原達郎氏も1.98%を保有しています。

会社の公式開示情報

役員報酬

2億8,200万円
取締役7名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
映像制作事業約200億円約15億円7.5%
放送・コンテンツ事業約180億円約10億円5.6%
その他事業約77億円約2億円2.6%

映像制作事業が売上の約44%を占める主力セグメントで、CM制作と日本語版制作(吹き替え・字幕)が収益の柱です。放送・コンテンツ事業は衛星放送チャンネルの運営が中心ですが、放送送出事業の譲渡により構造改革が進んでいます。中計では既存事業の収益性改善とデジタル領域での新規収益基盤の構築を目指しています。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 15名)
女性 2名(13.3% 男性 13
13%
87%
監査報酬
8,900万円
連結子会社数
15
設備投資額
3.8億円
平均勤続年数(従業員)
12
臨時従業員数
176

取締役・監査役15名中、女性が2名(13.3%)を占めています。社外取締役比率は44%で、2025年2月には指名・報酬委員会を設置しガバナンス強化を図っています。15社の連結子会社を統括し、平均勤続年数12年と映像業界では安定した定着率です。

会社の計画は順調?

B
総合評価
DOE目標は大幅に上回り前倒し達成。ただし売上高は減収傾向にあり、事業構造改革と新規収益基盤の構築はまだ道半ば。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

中期経営計画(2024年度〜2028年度)
FY2025〜FY2029
DOE: 目標 2.0%以上 前倒し達成 (4.3% (FY2025))
100%
既存事業構造改革: 目標 収益性改善 やや遅れ (放送送出事業譲渡完了)
50%
新規収益基盤: 目標 デジタル領域拡大 大幅遅れ (検討・推進中)
30%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY2025460億円457億円-0.8%
FY2024550億円528億円-4.0%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

中期経営計画では既存事業の構造改革と新たな収益基盤の確保を2本柱に掲げています。DOE目標2.0%に対し実績4.3%と株主還元は大幅に上回っています。放送送出事業の譲渡は完了しましたが、デジタル領域での新規事業構築など成長戦略の具体化はこれからの課題です。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

東北新社のTSRは5年間で369.6%と、TOPIXの213.4%を大幅にアウトパフォームしています。特にFY2024以降の急上昇は、アクティビスト参入による経営改革期待と政策保有株式の売却による株主還元強化が要因です。FY2022に一時的にTOPIXを下回りましたが、その後は力強い回復を見せています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+269.6%
100万円 →369.6万円
269.6万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021142.8万円+42.8万円42.8%
FY2022125.1万円+25.1万円25.1%
FY2023145.7万円+45.7万円45.7%
FY2024293.9万円+193.9万円193.9%
FY2025369.6万円+269.6万円269.6%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残224,800株
売り残-
信用倍率-
3/21時点
今後の予定
2026年3月期 通期決算発表2026年5月中旬(予定)
定時株主総会2026年6月下旬(予定)

東北新社の株価指標は、PER 11.3倍と情報・通信業の業界平均(25.9倍)を大幅に下回る割安水準にあります。PBRも1.02倍と業界平均を大きく下回っており、豊富な現金資産に対して株価が十分に評価されていない状態です。配当利回り4.30%は業界平均を大幅に上回り、高配当銘柄として注目されています。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「やや好調
報道件数(30日)
45
前月比 +8.5%
メディア数
20
日経電子版, 株探, Yahoo!ファイナンス, みんかぶ, 会社四季報
業界内ランキング
上位 40%
情報・通信業 420社中 168位
報道のトーン
50%
好意的
35%
中立
15%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

株主還元・アクティビスト35%
業績・決算30%
事業構造改革20%
その他15%

最近の出来事

2026年3月政策保有株式売却

政策保有株式の売却に伴い特別利益を計上。手元キャッシュが大幅に増加し、株主還元の原資を確保。

2025年12月3Q決算好調

第3四半期は売上高334億円(+6.0%)、営業利益25億円(+30.9%)と増収増益。事業構造改革の効果が顕在化。

2025年2月ガバナンス強化

指名・報酬委員会を新設し、コーポレートガバナンスを強化。アクティビスト対応も意識した経営改革。

(株)東北新社 まとめ

ひとめ診断

業績
好調
営業利益 前年比↑(FY2025/3の純利益84億円は政策保有株式売却による特別利益を含む。本業の営業利益は27億円)
配当
少なめ
1株 26円
安全性
安定
自己資本比率 77.4%(実質無借金経営で自己資本比率82%。財務安全性は極めて高い)
稼ぐ力
高い
ROE 23.0%
話題性
好評
ポジティブ 50%

「CM制作・外国映画の日本語版制作で首位級。映像コンテンツのプロフェッショナル集団」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU