松竹
Shochiku Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
伝統と革新で、日本エンタメ界を牽引する130年企業
世界中の人々に「夢」と「感動」を届け、未来のエンタテインメントを創造するリーディングカンパニーとなる。
この会社ってなに?
あなたが映画館で映画を観るとき、その作品は松竹が配給しているかもしれません。話題のアニメ映画や感動的なドラマなど、多くの作品を手がけています。また、日本の伝統文化である歌舞伎の公演は、ほとんどが松竹によって運営されており、華やかな舞台の裏側を支えています。さらに、あなたが普段訪れる商業施設やオフィスビルの中には、松竹が土地や建物を保有・管理しているものもあり、気づかないうちに私たちのエンターテイメントや生活空間に深く関わっている会社なのです。
コロナ禍で主力の演劇・映像事業が打撃を受け、FY2025は売上高839.7億円、営業利益16.64億円を確保するも、最終赤字6.64億円で着地しました。しかし、FY2026は歌舞伎の好調などを背景に売上高950.0億円、最終利益20.0億円へのV字回復を計画しています。安定収益源である不動産事業を基盤としつつ、TBSホールディングスとの資本業務提携やスタートアップ投資を通じて、デジタル時代の新たな成長軸を模索する転換期にあります。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都中央区築地4-1-1 東劇ビル
- 公式
- www.shochiku.co.jp
社長プロフィール

1895年の創業以来、演劇と映画を中心とした総合エンタテインメント企業として、人々に感動を提供してきました。歌舞伎などの伝統文化を継承しつつ、時代の変化に対応した新しいエンタテインメントの創造に果敢に挑戦します。世界中のお客様に『夢』と『感動』をお届けし、持続的な成長と企業価値向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
白井松次郎と大谷竹次郎の兄弟が京都の阪井座の経営を手掛け、松竹の歴史が始まる。劇場経営を基盤に日本のエンタメ界の礎を築いた。
松竹キネマ合名会社を設立し、本格的に映画製作を開始。『蒲田調』と呼ばれる明朗快活な作風で日本映画の黄金期を牽引した。
戦後の復興期に株式を上場。企業としての信頼性を高め、さらなる事業拡大のための資金調達基盤を確立した。
国民的映画『男はつらいよ』シリーズの第1作が公開。ギネス世界記録にも認定される長寿シリーズとなり、松竹の代名詞的存在となった。
新型コロナウイルスの感染拡大により、映画館や劇場は休業を余儀なくされ、業績に大きな打撃を受ける。エンタメ業界全体が厳しい状況に直面した。
コンテンツの共同開発や不動産事業での連携を目的とし、TBSホールディングスと資本業務提携。メディアの垣根を越えた新たな価値創造を目指す。
コロナ禍からの回復が進み、映像事業や演劇事業が好調に推移。2026年2月期には最終黒字への転換を見込み、力強い復活を遂げつつある。
約1000億円を投じ、東銀座に新たな劇場を開業する計画を発表。伝統文化の発信と新たなエンタメ体験の提供を目指す未来への投資。
注目ポイント
歌舞伎の企画・製作・興行をほぼ独占的に手掛ける唯一無二の存在。日本の伝統文化を継承し、国内外に発信する文化的価値の高い事業を展開しています。
パンデミックで大打撃を受けたものの、映像・演劇事業の回復により2026年2月期は黒字転換の見込み。逆境を乗り越える事業基盤の強さが魅力です。
スタートアップ投資やTBSとの資本業務提携、2035年の新劇場建設など、伝統を守るだけでなく未来のエンタメ創造に向けた投資を積極的に行っています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 30円 | 7.5% |
| FY2024/3 | 30円 | 13.7% |
| FY2025/3 | 30円 | 0.1% |
| 必要株数 | 100株以上(約116万円) |
| 金額相当 | 約1,600円相当 |
| 権利確定月 | 2月・8月 |
松竹は、業績の回復や財務状況を総合的に勘案し、安定的な配当の継続を重視する方針です。現在の配当金は年間30円で推移しており、業績のさらなる向上に合わせて配当水準を検討する姿勢を示しています。株主還元の一環として、映画や演劇の優待制度を充実させており、長期的な視点で株主価値を高めることを目指しています。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
松竹の業績は、コロナ禍で大打撃を受けた演劇事業や映画事業が徐々に回復基調にあり、売上高はFY2021/3の約524億円からFY2024/3には約854億円まで着実に拡大しました。FY2025/3は一時的に純利益が赤字となりましたが、足元では映像・演劇事業の好調により、FY2026/3に向けては営業利益・最終利益ともに黒字転換および拡大を見込んでいます。伝統的な歌舞伎興行と映画制作の強みを活かしつつ、DX化や提携を通じて収益構造の安定化を図っています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -14.2% | -6.0% | -10.5% |
| FY2022/3 | -2.2% | -0.9% | -5.6% |
| FY2023/3 | 6.3% | 3.1% | -1.0% |
| FY2024/3 | 3.2% | 1.4% | 4.2% |
| FY2025/3 | -0.7% | -0.3% | 2.0% |
収益性は、コロナ禍での公演中止や映画需要の低迷により一時的に営業赤字が続きましたが、FY2024/3には営業利益率が4.2%に改善するなど収益体質の立て直しが進んでいます。ROE(自己資本利益率)は赤字の影響で低迷する局面もありましたが、事業の回復に伴いプラス圏への再浮上を目指す段階にあります。今後は、劇場経営や映像事業の効率化を通じ、持続的な利益創出に向けた収益性の向上が重要な課題です。
財務は安全?
財務健全性は、自己資本比率が約45%前後で推移しており、エンターテインメント業界としては一定の財務安定性を確保しています。FY2024/3以降、設備投資等の影響で有利子負債が1,400億円から1,500億円規模に増加しましたが、手元流動性や資産構成を適切に管理することでリスクを抑制しています。今後も大規模な劇場開発などの投資を控えつつ、強固な自己資本基盤を維持しながら戦略的な成長投資を行っていく姿勢です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -81.4億円 | -31.1億円 | 80.2億円 | -113億円 |
| FY2022/3 | 48.1億円 | -16.7億円 | -49.8億円 | 31.4億円 |
| FY2023/3 | 60.6億円 | 97.1億円 | -135億円 | 158億円 |
| FY2024/3 | 81.3億円 | -152億円 | 118億円 | -71.0億円 |
| FY2025/3 | -5.9億円 | -36.6億円 | -15.3億円 | -42.5億円 |
営業キャッシュフローは事業環境の回復に伴い改善傾向にありましたが、FY2025/3は一時的にマイナスとなりました。投資キャッシュフローでは、映画制作や劇場施設への積極的な設備投資を継続しており、これに伴うFCF(フリーキャッシュフロー)の変動が見られます。将来の収益基盤となる開発投資を優先しつつ、財務CFで適切に資金調達を行うことでバランスの取れた運営を行っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -56.1億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -28.0億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | 13.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 28.7億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | -25.0億円 | 0円 | - |
過去数年は赤字や業績低迷の影響により法人税等の支払いは発生していません。これは過去の繰越欠損金の活用等が要因と考えられます。FY2026/3期には業績の黒字化を見込んでおり、それに伴い適正な税負担が発生する見通しです。安定した納税による社会貢献と、業績拡大の好循環を目指しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 847万円 | 1,439人 | - |
従業員平均年収は847万円となっており、エンターテインメント業界の中でも伝統芸能や映画興行、不動産事業を手掛ける企業として比較的高い水準を維持しています。コロナ禍における業績の変動はあったものの、公演の回復や映画作品のヒットによって従業員への還元が安定的に行われている背景があります。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はセコム・歌舞伎座・三菱UFJ銀行。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が名を連ねる一方、セコムや歌舞伎座、大手金融機関、建設会社などの事業会社が安定株主として名を連ねている点が特徴です。歌舞伎興行をルーツに持ち、TBSホールディングスとの資本業務提携など、メディア・不動産領域での戦略的な連携を強化する構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
映像関連事業や演劇事業を中核としつつ、都心部の優良資産を活用した不動産事業が安定した収益基盤となっています。事業リスクとしては、制作コストの増大や観客動員数の変動、さらには気象条件やパンデミックに伴う興行の中止リスクが有価証券報告書等で言及されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.3%となっており、さらなる多様性の確保が課題です。社外取締役比率50%の取締役会体制を敷いており、経営の透明性と監督機能の強化を図っています。また、16社の連結子会社を擁する規模を持ち、伝統文化の継承と現代エンタメのDX化を両立するガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | -9億円 | 16億円 | 17億円 | 上方修正 |
| FY2024 | 22億円 | — | 36億円 | +60.7% |
| FY2023 | 6億円 | — | -8億円 | 大幅未達 |
| FY2022 | -54億円 | — | -40億円 | 赤字縮小 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
松竹は現在、明確な中期経営計画を開示していません。そのため、ここでは直近のFY2026の会社業績予想を計画として評価します。FY2025実績は営業利益16.64億円と期初予想の赤字から大幅に改善しましたが、最終赤字となりました。FY2026は売上高950億円、営業利益31億円とV字回復を目指しており、演劇・映像事業の本格的な回復が達成の鍵となります。過去の業績予想はコロナ禍の影響でブレが大きく、特にFY2023は大幅未達となるなど、計画達成力には課題を残しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2021はTOPIXを上回ったものの、FY2022以降は一貫してTOPIXを大幅に下回る(アンダーパフォーム)状況が続いています。これは、コロナ禍による演劇・映画事業への深刻な打撃で業績が悪化し、株価が長期にわたって低迷したことが主な要因です。配当も一時無配になるなど、株主への総還元額が市場平均に比べて見劣りする結果となりました。業績回復と株価上昇が今後のTSR改善には不可欠です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 137.0万円 | +37.0万円 | 37.0% |
| FY2022 | 102.8万円 | +2.8万円 | 2.8% |
| FY2023 | 94.7万円 | -5.3万円 | -5.3% |
| FY2024 | 87.3万円 | -12.7万円 | -12.7% |
| FY2025 | 100.8万円 | +0.8万円 | 0.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
現在の株価はPER80.7倍と、業界平均と比較して割高な水準にあります。これは、一時的な赤字からの黒字転換期にあるため利益水準が低く、指標が高く出やすい状況を反映しています。信用倍率は1.19倍と拮抗しており、買い方と売り方の力が均衡している状態です。今後は、4月に発表予定の本決算で示される来期以降の具体的な成長戦略が、市場の評価を左右する重要なポイントとなります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
TBSホールディングスと資本業務提携を締結し、映像事業の強化を発表。
JCOMによるBS松竹東急の買収が発表され、衛星放送事業の枠組みが変更。
2026年2月期の最終損益を従来予想から引き上げ、黒字転換を確実にした。
最新ニュース
松竹 まとめ
ひとめ診断
「『歌舞伎と映画』の伝統を不動産収益で支え、外部提携でデジタル時代に再挑戦するエンタメ界の老舗」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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