エムティーアイ
MTI Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
スマホコンテンツの先駆者から、みんなの『生きる』を支えるDX企業へ
『生きるを変えていく。』というパーパスのもと、あらゆるライフステージにおける不便や不安を解消し、誰もが自分らしく、いきいきと暮らせる社会の実現を目指します。
この会社ってなに?
女性なら一度は聞いたことがあるかもしれない月経周期管理アプリ『ルナルナ』。実はこのサービス、エムティーアイが運営しています。生理日や排卵日を予測するだけでなく、妊娠・出産から更年期まで、女性のライフステージに寄り添う健康情報を届けているのです。また、あなたが普段利用する電子母子手帳やオンライン診療の裏側で、同社の技術が医療機関を支えているかもしれません。音楽や電子書籍を楽しむ『music.jp』も同社のサービスで、私たちのデジタルライフを様々な場面で豊かにしています。
FY2025に売上高299.1億円、営業利益29.46億円を達成し、V字回復が鮮明になっています。主力事業を従来のコンテンツ配信から、女性向け健康管理サービス『ルナルナ』を軸とするヘルスケア事業や学校DX事業へとシフト。特にヘルスケア領域はM&Aも積極的に活用して事業範囲を拡大しており、今後の持続的な成長ドライバーとして期待されています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号
- 公式
- www.mti.co.jp
社長プロフィール

当社は創立30周年を機に、『生きるを変えていく。』という新たなパーパスを掲げました。これまでのコンテンツ事業で培った技術と経験を活かし、ヘルスケアやフィンテック、学校DXといった社会課題解決に繋がる領域で、人々の生活をより豊かにするサービスを創造し続けます。
この会社のストーリー
携帯電話向けコンテンツの将来性に着目し、創業者である前多俊宏氏が会社を設立。モバイルインターネットの黎明期に事業をスタートさせた。
設立からわずか3年で株式上場を果たす。携帯電話の爆発的な普及を背景に、着メロや待受画像などのコンテンツ配信で急成長を遂げた。
女性の健康情報サービス『ルナルナ』を提供開始。生理日予測の便利さが口コミで広まり、現在では累計2,000万ダウンロードを超えるトップブランドへと成長した。
着うた®配信サービスとして「music.jp」を開始。後に動画や電子書籍も扱う総合コンテンツストアへと進化し、事業の大きな柱となる。
東京証券取引所市場第一部(現:プライム市場)へ市場変更。この頃から、スマートフォンの普及による市場変化を見据え、ヘルスケア領域への事業展開を本格化させる。
M&Aを積極的に活用し、クラウド型健診システムや薬局向けDXサービスなどを取得。コンテンツ事業で培った技術を社会課題解決に応用するビジネスモデルへと転換を進める。
創立30周年を前に、パーパス『生きるを変えていく。』を新たに策定。ヘルスケアや学校DXなど、人々の生活に寄り添う事業領域でさらなる成長を目指す姿勢を明確にした。
注目ポイント
2000年に始まった「ルナルナ」は、生理日管理から妊活・妊娠・出産まで女性のライフステージを幅広くサポート。社会のインフラとも呼べるサービスに成長しています。
かつての携帯コンテンツ中心から、ヘルスケアや学校DXといった社会課題解決型ビジネスへ軸足をシフト。時代の変化にしなやかに対応し、成長を続ける企業です。
安定的に営業キャッシュフローを生み出す力を持ち、配当も継続的に実施。安定した財務基盤を背景に、未来への投資と株主還元の両立を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 16円 | - |
| FY2022/3 | 16円 | - |
| FY2023/3 | 16円 | 116.5% |
| FY2024/3 | 17円 | 39.5% |
| FY2025/3 | 19円 | 30.8% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針は、業績連動と安定的な株主還元の両立を目指しており、配当性向30%〜40%を目安とした成果配分を基本としています。業績回復を背景に、FY2024/3から増配基調へと転じ、FY2025/3には1株あたり19円まで引き上げました。今後は持続的な利益成長に基づき、株主への還元を強化する方針です。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
エムティーアイの業績は、ヘルスケアや学校DXといった成長領域の伸長により、売上高がFY2021/3の約257億円からFY2025/3には約299億円まで着実に拡大しています。一時的な赤字転落を経て、FY2023/3以降は損益分岐点を大幅に超える収益体質へと転換しました。FY2025/3には営業利益約29億円、純利益約34億円を達成し、高付加価値なDXソリューションへのシフトが利益率の向上に直結しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -5.5% | -3.6% | 7.5% |
| FY2022/3 | -5.2% | -3.2% | 3.3% |
| FY2023/3 | 4.3% | 2.6% | 1.1% |
| FY2024/3 | 12.3% | 8.0% | 8.7% |
| FY2025/3 | 15.2% | 10.2% | 9.8% |
収益性は、従来のコンテンツ配信ビジネスから高収益なDX事業へのポートフォリオ転換が奏功し、大幅に改善しました。営業利益率はFY2023/3の1.1%からFY2025/3には9.8%まで回復し、事業効率が劇的に高まっています。その結果、ROE(自己資本利益率)は15.2%まで上昇し、資本を効率的に活用した利益創出能力が飛躍的に向上しました。
財務は安全?
財務健全性は非常に高く、有利子負債ゼロの実質無借金経営を継続している点は同社の強力な強みです。総資産は約333億円、純資産は約224億円まで積み上がり、自己資本比率は55.2%と盤石な水準を維持しています。潤沢な手元資金を背景に、必要に応じて機動的な投資や自己株式取得を行える財務余力(フリーキャッシュフロー創出力)を有しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 35.2億円 | -20.0億円 | 6.5億円 | 15.2億円 |
| FY2022/3 | -13.9億円 | -24.6億円 | 3.4億円 | -38.5億円 |
| FY2023/3 | 47.6億円 | -13.5億円 | -17.8億円 | 34.1億円 |
| FY2024/3 | 41.3億円 | -13.7億円 | -16.4億円 | 27.6億円 |
| FY2025/3 | 56.6億円 | -17.1億円 | -9.4億円 | 39.5億円 |
営業活動によるキャッシュフローは、FY2022/3の一時的な落ち込みを除き、安定した本業の稼ぐ力によって年間40〜50億円規模のキャッシュを創出しています。投資活動には事業拡大に向けたシステム投資やM&Aを継続的に充てていますが、それを補って余りある営業キャッシュフローが得られています。創出された潤沢なフリーキャッシュフローは、負債の圧縮や株主還元へ効率的に振り向けられています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 13.7億円 | 25.3億円 | 185.0% |
| FY2022/3 | 4.8億円 | 14.2億円 | 291.8% |
| FY2023/3 | 4.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 28.3億円 | 4.6億円 | 16.4% |
| FY2025/3 | 30.3億円 | 0円 | 0.0% |
過去の赤字計上に伴う繰延税金資産の取り崩しや評価損など、会計上の税務調整が影響し、税引前利益に対して法人税負担が極端に変動する局面がありました。近年は業績回復に伴い税務上の繰越欠損金の解消が進んでいますが、税務処理のタイミングにより実効税率がゼロとなる期が含まれています。安定的な利益体質が定着したことで、今後は標準的な税率での納税へと収束していく見通しです。
会社の公式開示情報
売上高は約300億円規模で、ヘルスケア事業の『ルナルナ』や学校DX支援が収益の柱として成長しています。EDINET開示資料では、クラウド型サービスへのシフトによる収益安定化を強調しつつ、システム開発関連の先行投資が利益に与える影響がリスク要因として注視されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 285億円 | — | 299億円 | +5.0% |
| FY2024 | 270億円 | — | 277億円 | +2.5% |
| FY2023 | 260億円 | — | 268億円 | +3.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2024 | 10億円 | — | 24億円 | +139.4% |
| FY2023 | 8億円 | — | 3億円 | -62.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
エムティーアイは現在、中期経営計画を公表していません。しかし、毎期の業績予想を目標として開示しており、その達成度が経営力を測る指標となります。直近2期では、特に利益面で期初予想を大幅に上回る実績を上げており、事業構造改革の成果が想定以上に早く現れていることが窺えます。一方で、FY2023には利益が大きく下振れするなど不安定な面も見られ、今後の業績安定化が課題です。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.41倍と均衡しており、取組は拮抗しています。PERは10.6倍、PBRは1.97倍と、市場から過度な期待も悲観もされていない水準です。配当利回りは3%を超えており、株価の下支え要因となる可能性があります。今後はヘルスケアDX事業の成長性を市場がどう評価していくかが株価の鍵となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
創立30周年に向け、経営理念と新パーパス「生きるを変えていく」を刷新し、企業価値向上を図る。
ベトナムにおいてONEと共同で合弁会社「QUAVEO」を設立し、海外展開を加速させる。
システム・ビットからクラウド型健診システム事業を買収し、ヘルスケアDX領域での競争力を強化。
最新ニュース
エムティーアイ まとめ
ひとめ診断
「ガラケー時代のコンテンツ王者が『ルナルナ』を武器にヘルスケアDX企業へ本格変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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