東京瓦斯9531
TOKYO GAS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが家で料理をしたり、お風呂を沸かしたりするとき、その青い炎は東京ガスが届けている都市ガスかもしれません。実は、今では電気も東京ガスから買うことができ、ガスと電気をまとめて契約しているご家庭も増えています。あなたが普段使っているスマートフォンやパソコンを動かす電力の一部も、東京ガスの発電所で作られている可能性があります。私たちの快適な生活を縁の下で支えるエネルギーを、毎日安定して供給し続ける。それが東京ガスの仕事です。
首都圏を基盤とする国内最大の都市ガス会社。2025期は売上高2兆6,368.1億円、営業利益1,330.9億円を記録しました。前年の2024期は原料価格の変動影響で減収減益となりましたが、2023期には過去最高の営業利益4,214.7億円を達成するなど、外部環境への対応力が示されています。今後は再生可能エネルギーや海外事業の拡大を成長ドライバーと位置づけ、株主還元として2025期には年間80円への増配を予定しており、安定した財務基盤を背景に成長投資と株主還元の両立を目指しています。
会社概要
- 業種
- 電気・ガス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区海岸1-5-20
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.2% | 1.8% | - |
| 2022/03期 | 7.8% | 3.2% | - |
| 2023/03期 | 19.6% | 8.3% | - |
| 2024/03期 | 9.9% | 4.4% | 8.2% |
| 2025/03期 | 4.2% | 1.9% | 5.0% |
| 3Q FY2026/3 | 11.9%(累計) | 4.4%(累計) | 6.8% |
収益性指標は2023/03期に燃料価格の影響で営業利益率が12.8%まで急騰した特需的な側面があり、以降はエネルギー市場の適正化に伴い営業利益率が5%前後で推移する水準に戻っています。自己資本利益率(ROE)も一時的な高水準から4%台へ低下しており、資本効率の改善が今後の焦点です。今後は既存のガス・電力小売事業に加え、ソリューション事業などの付加価値向上による収益性の安定が求められます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1.8兆円 | — | 495億円 | 112.3円 | - |
| 2022/03期 | 2.2兆円 | — | 957億円 | 217.7円 | +22.1% |
| 2023/03期 | 3.3兆円 | — | 2,809億円 | 647.0円 | +52.7% |
| 2024/03期 | 2.7兆円 | 2,171億円 | 1,655億円 | 401.1円 | -19.1% |
| 2025/03期 | 2.6兆円 | 1,331億円 | 742億円 | 192.2円 | -1.0% |
東京瓦斯は、燃料価格高騰の影響を受けた2023/03期に一時的な利益の急拡大を記録しましたが、その後は市況の落ち着きとともに売上高および利益水準が正常化傾向にあります。2025/03期には競争激化や販売価格の調整により減収減益となりましたが、2026/03期に向けては海外事業の回復やコスト効率化により増収増益の業績回復を計画しています。エネルギー需要の変動を受けやすい事業特性の中、安定的な収益基盤の維持が課題です。 【3Q 2026/03期実績】売上2.0兆円(通期予想比74%)、営業利益1383億円(同87%)、純利益1663億円(同124%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気・ガス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
都市ガス販売を中核としつつ、海外での資源開発や電力事業、法人向けソリューション事業を多角的に展開しています。主なリスク要因として、天然ガス調達コストの変動や為替リスク、およびカーボンニュートラル社会への移行に伴う事業モデル変革のコスト負担が重要な開示事項となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 2兆8,970億円 | 2兆7,200億円 | 2兆6,645億円 | -8.0% |
| 2023期 | 2兆5,300億円 | — | 3兆2,896億円 | +30.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 1,500億円 | 1,820億円 | 2,203億円 | +46.9% |
| 2023期 | 1,400億円 | — | 4,215億円 | +201.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中計「Compass2030」では、2026期に連結経常利益2,000億円、ROE8%程度を目標に掲げています。原料価格の変動という外部要因に業績が大きく左右される傾向があり、特に2023期、2024期は期初予想からの乖離が目立ちました。利益目標の達成自体は射程圏内ですが、再生可能エネルギーや海外事業といった非ガス事業をいかに収益の柱に育て、業績の安定性を高められるかが今後の評価の分かれ目となるでしょう。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
製造業向けDXスタートアップであるスカイディスクを子会社化し、ソリューション事業を強化。
再生可能エネルギー開発を手掛けるレノバとの資本業務提携を発表し、脱炭素化を加速。
2026-2028年度の新たな中期経営計画を策定し、安定的な利益成長と株主還元方針を明示。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は約3.8兆円規模で推移しており、2024/03期以降に有利子負債を約2.7兆円計上したことで負債規模が拡大しました。一方で自己資本比率は44.8%と強固な水準を維持しており、財務体質は安定的です。今後も設備投資需要が高いインフラ企業として、継続的な資産管理と健全な負債コントロールがバランスシートの安定性を支えています。 【3Q 2026/03期】総資産3.7兆円、純資産1.7兆円、自己資本比率37.2%、有利子負債1.1兆円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2,556億円 | 2,959億円 | 520億円 | 403億円 |
| 2022/03期 | 1,452億円 | 2,247億円 | 905億円 | 794億円 |
| 2023/03期 | 4,870億円 | 2,035億円 | 224億円 | 2,835億円 |
| 2024/03期 | 3,163億円 | 3,620億円 | 583億円 | 457億円 |
| 2025/03期 | 3,631億円 | 2,635億円 | 2,560億円 | 996億円 |
営業キャッシュフローはインフラ事業の特性により概ね安定的な流入を確保しており、2023/03期には燃料価格差益の影響で一時的に急増しました。投資キャッシュフローは安定供給のための設備更新やエネルギー権益獲得を継続しているため年間2,000億円から3,000億円規模の支出が定着しています。将来の成長に向けたインフラ投資を優先しつつ、フリーキャッシュフローの確保を図る構造となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は16.7%となっており、多様性の確保に向けた取り組みが進められています。社外取締役比率が高く、監査体制を強化することで経営の監督機能を重視しており、大企業として社会的な責任と透明性を両立させるコーポレートガバナンス体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 765万円 | 15,572人 | - |
従業員平均年収は765万円となっており、エネルギー業界の安定した収益基盤を背景に、国内平均と比較しても高水準を維持しています。近年は電力・ガス自由化や脱炭素ビジネスへの転換期にあり、人財確保やインフレ対応としての処遇改善が継続的な課題となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2021期から2024期にかけて、同社のTSRはTOPIXを一貫して下回る(アンダーパフォーム)状況が続いていました。これは、電力・ガス自由化による競争激化や、不安定な原料価格が収益を圧迫するとの懸念が株価の重しとなっていたためです。しかし、2025期にはTSRが199.6%とTOPIXの213.4%に肉薄しており、業績回復と株主還元強化を背景に市場の評価が大きく改善していることがうかがえます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 11円 | 23.6% |
| 2017/03期 | 11円 | 47.8% |
| 2019/03期 | 60円 | 32.0% |
| 2020/03期 | 60円 | 61.2% |
| 2021/03期 | 60円 | 53.4% |
| 2022/03期 | 65円 | 32.2% |
| 2023/03期 | 65円 | 10.0% |
| 2024/03期 | 70円 | 17.0% |
| 2025/03期 | 80円 | 41.6% |
現在、株主優待制度は実施されていません。
配当方針として安定的な利益還元を重視しており、中長期的な増配を意識した安定配当を継続しています。過去数期は業績の変動に合わせて配当額を増額させており、株主還元への姿勢は前向きです。今後も強固な財務基盤と事業投資を両立させながら、継続的な配当維持・増配を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 98.7万円 | 1.3万円 | -1.3% |
| 2022期 | 92.2万円 | 7.8万円 | -7.8% |
| 2023期 | 105.1万円 | 5.1万円 | 5.1% |
| 2024期 | 147.5万円 | 47.5万円 | 47.5% |
| 2025期 | 199.6万円 | 99.6万円 | 99.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同社のPER、PBRは業界平均と比較して割高な水準にあり、市場からの成長期待が高いことを示唆しています。一方で配当利回りは業界平均を下回ります。信用取引残高を見ると、信用倍率は1.14倍と拮抗しており、短期的な過熱感は限定的です。業界内で突出した時価総額は、同社の事業規模と安定性に対する市場の評価を反映していると言えるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 705億円 | 210億円 | 29.8% |
| 2022/03期 | 1,365億円 | 408億円 | 29.9% |
| 2023/03期 | 4,088億円 | 1,279億円 | 31.3% |
| 2024/03期 | 2,228億円 | 573億円 | 25.7% |
| 2025/03期 | 1,136億円 | 394億円 | 34.7% |
税引前利益の増減に伴い法人税等の納付額も大きく変動する傾向にあります。2023/03期には約4,088億円の利益に対して約1,279億円を納税し、実効税率は概ね法定の30%前後で推移しています。2026/03期予想では特別損益等の影響により実効税率が低下する見込みですが、基本的には安定した納税姿勢を示しています。
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東京瓦斯 まとめ
「首都圏のインフラ王者が、電力自由化と脱炭素の荒波を乗りこなし、海外ガス田とDXにも触手を伸ばす巨人」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。