9508プライム

九州電力

Kyushu Electric Power Company,Incorporated

最終更新日: 2026年3月29日

ROE12.5%
BPS217.5円
自己資本比率17.3%
FY2025/3 有報データ

九州から世界へ。エネルギーで未来を拓く、安定と成長の電力会社

九州地域の発展に貢献し続けるとともに、カーボンニュートラルへの挑戦や海外事業の展開を通じて、エネルギーの未来を拓き、世界で存在感のある企業グループを目指します。

この会社ってなに?

あなたが九州で家の照明をつけたり、スマートフォンを充電したりするとき、その電気の多くは九州電力が作っています。家庭だけでなく、九州で動く工場やお店、新幹線などの交通機関も、九州電力の電気がなければ動きません。最近では、太陽光や風力といったクリーンなエネルギーの開発や、遠くアメリカの発電所を運営するなど、新しい挑戦も始めています。あなたが毎日何気なく使っている電気の裏側で、九州電力は安定した暮らしを支え、未来のエネルギーを創り出しているのです。

九州電力は、2025年3月期に売上高2兆3568億円、営業利益1995億円と、前期の赤字から劇的なV字回復を達成しました。玄海・川内原子力発電所の安定稼働が収益を大きく下支えし、過去最高益に迫る水準となっています。しかし、2026年3月期は燃料価格の変動リスクを織り込み、営業利益1800億円への減益を予想しています。今後は2027年4月の純粋持株会社体制への移行を控え、米国での発電所O&M事業買収など、電力事業以外の収益源確立を急いでいます。

電気・ガス業プライム市場

会社概要

業種
電気・ガス業
決算期
3月
本社
福岡市中央区渡辺通二丁目1番82号
公式
www.kyuden.co.jp

社長プロフィール

池辺 和弘
池辺 和弘
代表取締役 社長執行役員
ビジョナリー
当社グループは「九電グループ経営ビジョン2035」を策定し、『エネルギーから未来を拓く』ことを目指しています。九州とともに成長し、カーボンニュートラルの実現に挑戦するとともに、これまでの事業で培った高い技術力をもって世界へも事業を展開し、持続的な成長を遂げてまいります。

この会社のストーリー

1951
九州電力株式会社設立

戦後の電力事業再編により、九州地方の電力供給を担う企業として設立。九州の復興と経済発展を支える第一歩を踏み出しました。

1974
玄海原子力発電所1号機の運転開始

九州初の原子力発電所が運転を開始。高度経済成長期の旺盛な電力需要に応え、安定供給体制を強化しました。

2011
東日本大震災と原子力発電所の停止

震災の影響で全国の原子力発電所が停止。電力需給が逼迫し、火力発電への依存度が高まるなど、エネルギー供給のあり方が問われる大きな試練に直面しました。

2015
川内原子力発電所1号機の再稼働

全国で初めて新規制基準に適合した原子力発電所として再稼働。電力の安定供給と電気料金の抑制に向けた重要な転換点となりました。

2020
再生可能エネルギーの出力制御とカーボンニュートラルへの挑戦

太陽光発電の普及が進む一方、電力の需給バランスを保つための出力制御が課題に。これを機に、再生可能エネルギーの最大限の活用と2050年のカーボンニュートラル実現に向けた取組みを本格化しました。

2024
海外事業への本格進出

米国の発電所運転・保守会社を買収し、海外事業を強化。国内で培った技術力を活かし、グローバル市場での新たな成長を目指します。

2027
純粋持株会社体制への移行を発表

「キューデンホールディングス」を設立し、グループ経営を加速させることを発表。各事業の専門性と機動性を高め、多様な事業領域で価値を創出する未来を描いています。

注目ポイント

海外へ飛躍する技術力

国内で培った高い発電所運営ノウハウを武器に、米国企業の買収など海外事業を積極的に展開。成長著しい世界のエネルギー市場で新たな収益源を確立しています。

カーボンニュートラルへの挑戦

2050年のカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーの導入拡大や原子力発電の活用を推進。未来の地球環境を見据えたサステナブルな事業運営に取り組んでいます。

安定した株主還元

九州という安定した事業基盤と原子力の活用による高い収益性を背景に、安定配当を基本方針としています。2024年3月期には増配を発表するなど、株主への利益還元にも積極的です。

サービスの実績は?

2,356,830百万円
連結売上高
2025年3月期実績
+10.2% YoY
199,564百万円
連結営業利益
2025年3月期実績
-21.7% YoY
50
1株当たり配当金
2025年3月期実績
+100% YoY
4
稼働中原子力発電所基数
川内・玄海合計
安定稼働中
2,790MW
海外発電事業持分出力
2025年時点
拡大中

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 50円
安全性
注意
自己資本比率 17.3%
稼ぐ力
高い
ROE 12.5%
話題性
好評
ポジティブ 65%

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
50
方針: 安定配当
1株配当配当性向
FY2021/33555.1%
FY2022/340396.4%
FY2023/300.0%
FY2024/3257.3%
FY2025/35019.2%
1期連続増配
株主優待
なし

株主優待制度は現在実施されておりません。

九州電力は、安定配当の継続と中長期的な利益成長による還元を基本方針として掲げています。FY2023/3の無配を経て、業績のV字回復に伴い、FY2025/3には1株あたり50円の復配を実現しました。今後は収益力の向上に見合った安定的かつ持続的な配当を重視し、株主価値の最大化を図る姿勢です。

同業比較(収益性)

電気・ガス業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
12.5%
業界平均
9.9%
営業利益率下回る
この会社
8.5%
業界平均
10.4%
自己資本比率下回る
この会社
17.3%
業界平均
35.5%

業績推移

儲かってるの?

まあまあです
売上高
FY2022/31.7兆円
FY2023/32.2兆円
FY2024/32.1兆円
FY2025/32.4兆円
営業利益
FY2022/3486億円
FY2023/3-730億円
FY2024/32,549億円
FY2025/31,996億円

九州電力の業績は、燃料価格高騰の影響を受けたFY2023/3の赤字から、大幅なV字回復を遂げました。FY2024/3には純利益が約1,664億円に達し、FY2025/3以降も安定した収益基盤を維持しています。エネルギー供給の安定化とともに、海外発電事業等の成長分野への投資が収益を下支えする構造となっています。

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
12.5%
株主のお金でどれだけ稼いだか
ROA
2.2%
会社全体の資産の活用度
営業利益率
8.5%
売上のうち利益になった割合
ROEROA営業利益率
FY2021/34.7%0.6%3.6%
FY2022/31.0%0.1%2.8%
FY2023/3-9.1%-1.0%-3.3%
FY2024/318.1%2.9%11.9%
FY2025/312.5%2.2%8.5%

収益性は、燃料価格の沈静化と電気料金見直しの効果により、営業利益率が大幅に改善しました。FY2023/3には営業赤字へ転落したものの、FY2024/3には営業利益率11.9%を達成するなど高い効率性を回復しています。今後は、コスト構造の最適化を通じて、持続的にROE10%超の水準を維持できるかが焦点となります。

財務は安全?

財務に不安があります
自己資本比率17.3%
0%30% (注意ライン)50% (安全ライン)100%
借金(有利子負債)
6.7兆円
会社の純資産
1.0兆円

財務健全性は、過去の赤字補填と設備投資の継続により、自己資本比率が17.3%まで緩やかに回復しています。有利子負債は約6.7兆円と巨額ですが、強固なインフラ資産を背景としたキャッシュ創出能力により適切に管理されています。長期的な成長投資と財務レバレッジのコントロールが、今後の信用力向上に向けた鍵となります。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
本業で稼いだお金
+4,319億円
営業CF
投資に使ったお金
-3,589億円
投資CF
借入・返済など
-914億円
財務CF
手元に残ったお金
+730億円
FCF
営業CF投資CF財務CFFCF
FY2021/32,535億円-3,306億円955億円-771億円
FY2022/32,578億円-3,209億円794億円-631億円
FY2023/3305億円-3,289億円3,248億円-2,984億円
FY2024/35,861億円-3,443億円-1,505億円2,418億円
FY2025/34,319億円-3,589億円-914億円730億円

営業キャッシュフローは、燃料費調整制度の活用や電力販売の回復により、潤沢な資金獲得を実現しています。一方で、再エネ導入や発電設備更新に向けた投資キャッシュフローが継続的に約3,500億円規模で発生しています。獲得した営業CFを設備投資に充てつつ、負債の返済や株主還元へ振り向ける安定した循環体制が構築されています。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1リスクマネジメント体制

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
FY2021/3557億円235億円42.2%
FY2022/3324億円255億円78.8%
FY2023/3-866億円0円-
FY2024/32,382億円717億円30.1%
FY2025/31,947億円659億円33.9%

法人税等の支払いは、FY2023/3の赤字による納税免除期間を経て、業績回復とともに再び正常化しています。実効税率は概ね30%台前半で推移しており、税効果会計等の調整を除けば概ね標準的な水準です。利益の変動に対して税コストも適正に反映される透明性の高い財務状況と言えます。

社員の給料はどのくらい?

平均年収
807万円
従業員数
21,173
平均年齢
41.3歳
平均年収従業員数前年比
当期807万円21,173-

従業員の平均年収は807万円となっており、公共性の高い電力インフラ業界として安定した水準を維持しています。長年の勤続年数と地域独占的な事業基盤が、高い給与水準と高い定着率を支える背景となっています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主46.2%
浮動株53.8%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関40.4%
事業法人等4.9%
官公庁0.9%
外国法人等18.2%
個人その他30.8%
証券会社4.8%

安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は明治安田生命保険相互会社。

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(73,498,000株)15.51%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(29,691,000株)6.27%
明治安田生命保険相互会社(20,594,000株)4.35%
JPモルガン証券株式会社(10,910,000株)2.3%
九栄会(10,168,000株)2.15%
株式会社福岡銀行(8,669,000株)1.83%
日本生命保険相互会社(7,818,000株)1.65%
JP MORGAN CHASE BANK 385781(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,065,000株)1.28%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(6,028,000株)1.27%
STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(5,092,000株)1.07%

九州電力の株主構成は、金融機関や信託銀行の持分が過半数を占める安定株主中心の構成です。筆頭株主の日本マスタートラスト信託銀行をはじめとする信託口が上位を占めており、特定の創業者や強力な親会社による支配ではなく、機関投資家による長期保有が主導する構造となっています。

会社の公式開示情報

役員報酬

5億2,400万円
取締役1名の合計

EDINET開示情報によれば、主力である電力事業のほか、再エネ拡大や海外発電事業への投資を積極的に進めています。燃料価格の変動による業績への影響が主要な事業リスクとなっており、価格転嫁メカニズムや原発稼働率の変動が収益性を左右する構造です。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 14名)
女性 3名(21.4% 男性 11
21%
79%
監査報酬
2億100万円
連結子会社数
53
設備投資額
1599.1億円
平均勤続年数(従業員)
21.1

女性役員比率は21.4%と上場企業の中でも一定の水準を確保しており、経営の多様性を推進しています。純粋持株会社制への移行を掲げ、グループ全体の統治強化と自律的な事業運営を目指す体制への転換を図っています。

会社の計画は順調?

B
総合評価
原発稼働で目標を前倒し達成したが、燃料価格変動による業績の振れ幅が大きい。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

九電グループ経営ビジョン2035(2025年度目標)
〜FY2025
連結経常利益: 目標 1,800億円 前倒し達成 (1,995億円(営業利益参考))
110.8%
連結ROIC: 目標 4%台 順調
90%
フリーキャッシュフロー: 目標 0円以上 達成
100%
2026年3月期 連結業績予想
FY2026
売上高: 目標 2,250,000百万円 順調 (2,356,830百万円(前期実績))
104.7%
営業利益: 目標 180,000百万円 順調 (199,564百万円(前期実績))
110.8%
純利益: 目標 120,000百万円 順調 (128,766百万円(前期実績))
107.3%

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20251,300億円1,800億円1,996億円+53.5%
FY20241,400億円2,549億円+82.1%
FY20231,000億円-730億円大幅未達
売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
FY20252,200,000百万円2,250,000百万円2,356,830百万円+7.1%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

九州電力は「九電グループ経営ビジョン2035」を掲げ、2025年度の経常利益目標1,800億円などを設定しています。原子力発電所の安定稼働と燃料価格の低下が追い風となり、2025年3月期には目標を前倒しで大幅に達成しました。しかし、FY2023には燃料価格高騰で巨額赤字に転落した経緯もあり、外部環境の変化に業績が大きく左右される体質は依然として課題です。会社予想の精度はFY2023に大幅未達を記録しましたが、直近では上振れ着地が続いています。

この株を持っていたら儲かった?

この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。

TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間の九州電力のTSRは、TOPIXを一貫してアンダーパフォーム(下回る)していましたが、直近のFY2025では168%となり、アンダーパフォームながらもTOPIXとの差を縮小しています。これは、長年の株価低迷と無配期間が影響していましたが、原子力発電所の再稼働による業績急回復と復配を背景に、株主還元への姿勢が評価され始めたことを示唆しています。

※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。

もし5年前に投資していたら?

FY2021初めに100万円投資した場合+68.0%
100万円 →168.0万円
68.0万円
年度末時点評価額損益TSR
FY2021130.0万円+30.0万円30.0%
FY2022103.0万円+3.0万円3.0%
FY202396.0万円-4.0万円-4.0%
FY2024170.0万円+70.0万円70.0%
FY2025168.0万円+68.0万円68.0%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

株の売買状況と今後の予定

信用取引の状況
買い残1,259,400株
売り残46,600株
信用倍率27.03倍
2026年3月20日時点
今後の予定
2026年3月期 本決算発表2026年4月下旬
2027年3月期 第1四半期決算発表2026年7月下旬
純粋持株会社体制へ移行2027年4月1日

九州電力のPERは7.6倍と業界平均に比べて割安な水準にあり、業績回復が株価にまだ完全には織り込まれていない可能性を示唆しています。信用倍率は27倍と高い水準にあり、短期的な買い需要の強さがうかがえますが、将来の売り圧力となる可能性にも注意が必要です。2027年4月に予定されている純粋持株会社体制への移行は、今後の企業価値評価に影響を与える重要なイベントとなります。

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「好調
報道件数(30日)
482
前月比 +12.5%
メディア数
142
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, ダイヤモンド・オンライン ほか
業界内ランキング
上位 5%
電気・ガス業 25社中 2位
報道のトーン
65%
好意的
25%
中立
10%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

どんな話題が多い?

業績・決算40%
経営体制・M&A30%
株価・市況15%
サステナビリティ15%

最近の出来事

2025年12月資本提携

株式会社Liberawareと資本業務提携し、ドローン技術を用いた発電所設備点検の高度化を推進。

2026年1月決算発表

第3四半期決算にて、連結経常利益が前年同期比40.1%増の2154億円を達成し業績の強さを示した。

2026年3月海外買収

米国IHI Power Servicesを買収し、米国における発電所の運転・保守事業へ本格参入。

2026年3月経営改革

2027年4月からの純粋持株会社体制への移行を決定し、グループ全体最適化を加速。

九州電力 まとめ

ひとめ診断

業績
普通
営業利益 前年比↓
配当
少なめ
1株 50円
安全性
注意
自己資本比率 17.3%
稼ぐ力
高い
ROE 12.5%
話題性
好評
ポジティブ 65%

「原発再稼働でV字回復、脱・電力依存へ海外M&Aと新事業にアクセルを踏む九州のガリバー」

※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。

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最終更新: 2026/04/07 / データ提供: OSHIKABU