イーレックス9517
eREX Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが自宅やお店の電気の契約先を、大手電力会社からよりお得なプランに切り替えようと考えたことはありませんか?イーレックスは、まさにその選択肢の一つとなる「新電力」の会社です。特に、ヤシ殻などの植物由来の燃料を使った「バイオマス発電」に力を入れており、環境にやさしいクリーンな電気を家庭や工場に届けています。あなたが電気を使うとき、その裏側でイーレックスが再生可能エネルギーの普及を支えているかもしれません。
イーレックスは、再生可能エネルギーを主力とする新電力大手です。2024期には燃料価格高騰の影響で営業利益-198.51億円という大幅な赤字を計上しましたが、事業構造改革が奏功し2025期には71.37億円の営業黒字へV字回復しました。現在は不採算事業から撤退し、安定収益が見込めるバイオマス発電や海外事業に経営資源を集中させています。2026期は営業利益86.01億円を見込んでおり、本格的な成長軌道への復帰が期待されます。
会社概要
- 業種
- 電気・ガス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区京橋2丁目2番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024/03期 | 39.3% | 13.1% | 9.0% |
| 2025/03期 | 3.8% | 1.4% | 4.2% |
| 3Q FY2026/3 | 5.7%(累計) | 2.4%(累計) | 3.6% |
収益性については、電力卸売市場の価格高騰等の影響を受けやすく、営業利益率がマイナスに転じるなど激しい振れ幅が見られました。2024/03期にはROEが-40.3%まで低下しましたが、不採算事業の整理や効率化の徹底により、足元では経営効率の改善基調を取り戻しつつあります。今後は、バイオマス発電の安定稼働とトレーディング精度の向上により、持続的な収益性確保が課題となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024/03期 | 2,450億円 | 219億円 | 213億円 | -359.9円 | - |
| 2025/03期 | 1,712億円 | 71.4億円 | 21.2億円 | 28.6円 | -30.1% |
イーレックスの業績は、電力小売およびバイオマス発電事業を主軸に展開していますが、近年の燃料価格の乱高下や市場環境の変化により大きな変動を経験しています。特に2024/03期には外部環境の悪化を背景に約223億円の最終赤字を計上しましたが、その後は事業構造改革や収益基盤の再構築により、2025/03期には黒字化を達成しました。今後は更なるコスト削減や海外事業の成長投資を通じて、安定した収益拡大を目指す見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上1280億円(通期予想比73%)、営業利益47億円(同54%)、純利益37億円(同109%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気・ガス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、再生可能エネルギーを核とした電力小売およびバイオマス発電を主軸としています。主要なリスク要因として燃料調達価格の変動や電力需給バランスの不確実性が挙げられており、市場環境の変化が直接的に業績へ影響を与えるビジネスモデルとなっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 54億円 | 71億円 | 71億円 | +32.7% |
| 2024期 | 77億円 | — | -199億円 | 大幅未達 |
| 2023期 | 149億円 | — | 149億円 | -0.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,555億円 | — | 1,712億円 | +10.1% |
| 2024期 | 2,280億円 | — | 2,450億円 | +7.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024期に燃料価格高騰で大幅赤字となり、従来の計画は事実上白紙となりました。その後、事業構造改革を断行し、2025期には見事にV字回復を達成。 2026期以降は、ベトナムやカンボジアでの発電所稼働を成長ドライバーとし、2029年3月期に純利益95億円という野心的な目標を掲げています。過去の業績予想のブレは大きいものの、黒字化へのコミットメントは評価できます。
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競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2027年3月期から2029年3月期までの中期経営計画を発表し、成長基盤の強化を打ち出しました。
JR東日本とのオフサイト型コーポレートPPAを締結し、鉄道事業における脱カーボン推進を開始。
前期の赤字から構造改革を経て、売上高1712.2億円、営業利益71.37億円へと黒字転換を達成しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、過去の赤字計上等により一時的に自己資本比率が低下したものの、資本構成の改善に向けた取り組みが進んでいます。有利子負債は2024/03期に急増しましたが、2025/03期時点では圧縮が進み、自己資本比率は41.8%まで回復しました。今後はキャッシュフローの創出力を高めつつ、健全なバランスシートを維持しながら成長投資へ資金を投下する計画です。 【3Q 2026/03期】総資産1564億円、純資産749億円、自己資本比率43.4%、有利子負債460億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 187億円 | 96.7億円 | 64.1億円 | 90.4億円 |
| 2022/03期 | 133億円 | 230億円 | 46.6億円 | 96.6億円 |
| 2023/03期 | 215億円 | 146億円 | 2.3億円 | 69.1億円 |
| 2024/03期 | 227億円 | 65.6億円 | 151億円 | 293億円 |
| 2025/03期 | 195億円 | 55.3億円 | 3,200万円 | 140億円 |
営業キャッシュフローは、電力仕入価格の変動の影響を強く受けており、2024/03期には大幅な流出が発生しましたが、2025/03期には約195億円のキャッシュインへと大きく改善しました。投資CFはバイオマス発電所建設等の設備投資が主因ですが、現在は戦略的投資と採算重視の抑制が並行しています。結果として、フリーキャッシュフローがプラスに転換したことで、将来的な成長投資や株主還元に向けた基盤が整いつつあります。
この会社のガバナンスは?
ガバナンス体制においては、女性役員比率が9.1%にとどまっており、多様性の確保が今後の課題です。監査体制としては6,900万円の監査報酬を投じて透明性を維持しており、中規模な企業規模ながら東証プライム上場企業として適正な統治プロセスの構築に努めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 839万円 | 284人 | - |
従業員平均年収は839万円と電力・ガス業界の中では比較的高水準にあります。バイオマス発電所運営や電力トレーディング事業といった専門性の高いスキルが求められる職種が多く、業績に応じた評価制度が給与水準を下支えしていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2023期まではTOPIXを大幅に上回る高いパフォーマンスを示していましたが、2024期に燃料価格高騰による無配転落と株価下落が響き、TOPIXを大きく下回りました。 2025期もアンダーパフォームが続いており、市場全体の成長に追いつけていない状況です。今後は、業績の安定化と増配を通じて、株主還元の信頼を回復し、TSRを向上させることが経営の重要課題となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5.2円 | 31.0% |
| 2017/03期 | 6.5円 | 26.1% |
| 2018/03期 | 7.8円 | 19.9% |
| 2019/03期 | 7.8円 | 21.9% |
| 2020/03期 | 11.8円 | 20.3% |
| 2021/03期 | 18円 | 15.5% |
| 2022/03期 | 22円 | 13.5% |
| 2023/03期 | 22円 | 14.2% |
| 2024/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 11円 | 38.4% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針は安定的な還元を目指す姿勢を示していますが、業績変動により配当額が大きく変動するリスクを伴います。2024/03期には業績悪化を受けて無配となりましたが、2025/03期には復配を実現し、持続的な株主還元への意欲を見せています。今後は、業績の回復度合いに応じた配当性向の最適化が重要な焦点となります。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 182.4万円 | 82.4万円 | 82.4% |
| 2022期 | 173.4万円 | 73.4万円 | 73.4% |
| 2023期 | 185.2万円 | 85.2万円 | 85.2% |
| 2024期 | 74.9万円 | 25.1万円 | -25.1% |
| 2025期 | 86.8万円 | 13.2万円 | -13.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PER・PBRともに割高な水準にあります。これは、2024期の大幅赤字からのV字回復と将来の成長期待が株価に織り込まれているためと考えられます。信用倍率は0.78倍と売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、将来の株価下落を見込む投資家が多い一方、株価上昇時には買い戻しによる踏み上げ相場の可能性も秘めています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2024/03期 | -199億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 63.3億円 | 42.1億円 | 66.5% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動していますが、2024/03期には損失計上により納税が発生していません。近年の実効税率が高いのは、特定の会計処理や税務上の繰越欠損金の取り扱いなどによる一時的な要因が含まれている可能性があります。今後、業績の黒字定着に伴い、税務上の負担水準は標準的な範囲へ収束していくものと想定されます。
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イーレックス まとめ
「電力自由化の申し子が、燃料価格高騰の大赤字からV字回復し、バイオマス発電を軸に海外へ再挑戦する再生可能エネルギー企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。