電源開発
Electric Power Development Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
日本のエネルギーを支え、世界の持続可能な発展に貢献する電力のパイオニア
2050年までに発電事業のカーボンニュートラルを実現することを目指し、再生可能エネルギーとCO2フリー水素発電、原子力を組み合わせた最適な電源構成を追求する。
この会社ってなに?
あなたが自宅の照明をつけたり、スマートフォンを充電したりするとき、その電気の一部は電源開発(J-POWER)が作ったものかもしれません。J-POWERは、一般家庭に直接電気を売るのではなく、東京電力や関西電力といったおなじみの電力会社に、大規模な発電所で作った電気をまとめて販売している「電気の卸問屋」のような存在です。特に石炭を使った火力発電や、ダムを利用した水力発電が得意で、日本の電力供給の根幹を長年支えてきました。最近では、風力発電といったクリーンなエネルギー開発にも力を入れており、皆さんが使う電気がより環境に優しいものになるよう、裏側で貢献しています。
電力卸売の国内大手。FY2025は売上高13,166.7億円(前期比4.7%増)、営業利益1,383.10億円(同30.8%増)と大幅な増益を達成しました。しかし、FY2026の会社予想は売上高12,120億円、営業利益920億円と減収減益を見込んでいます。株価は52週高値圏で推移しているものの、PBRは0.58倍と解散価値を依然として下回っており、今後の株主還元強化と再生可能エネルギー分野への投資成果が市場の評価を左右するでしょう。
会社概要
- 業種
- 電気・ガス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 銀座6-15-1
- 公式
- www.jpower.co.jp
社長プロフィール

人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献することを使命としています。カーボンニュートラルと安定供給の両立という困難な課題に対し、再生可能エネルギーの拡大やCO2フリー水素発電への挑戦、原子力の活用など、あらゆる選択肢を追求し、持続可能な社会の実現を目指します。
この会社のストーリー
戦後の深刻な電力不足を解消するため、国の政策のもとに電源開発促進法に基づき設立。日本の経済復興をエネルギー供給の面から支える役割を担って事業を開始した。
タイへの技術協力を皮切りに、開発途上国を中心に発電・送電分野でコンサルティング事業を開始。60年以上にわたり世界60カ国以上でインフラ整備に貢献し、グローバル展開の礎を築いた。
国の行政改革の一環として民営化が閣議決定され、完全民営化に向けた歩みが始まる。これにより、より競争力のある事業体への変革が求められることとなった。
東京証券取引所第一部に上場を果たし、政府保有株式の売却をもって完全民営化を達成。これ以降、独立した民間企業として、さらなる事業拡大と企業価値向上を目指す新時代へ突入した。
2050年までの発電事業カーボンニュートラル実現を目指す長期ビジョンを発表。再生可能エネルギーの拡大やCO2フリー水素発電の開発など、脱炭素化に向けた具体的な目標を掲げた。
「BLUE MISSION 2050」達成に向けた具体的なアクションプランとして中期経営計画(2024-2026)を策定。再生可能エネルギーや海外事業への重点投資を明確にし、成長戦略を加速させる。
中期経営計画に基づき、再生可能エネルギーの新規開発目標を2030年度までに150万kWに設定。国内外で風力・地熱・水力発電所の開発を推進し、ポートフォリオのグリーン化を進める。
注目ポイント
早くから海外事業を展開し、タイや米国などで大規模な発電所を運営。長年培った技術力と経験を活かし、世界のエネルギー安定供給と持続可能な発展に貢献しています。
2050年カーボンニュートラル達成を掲げ、再生可能エネルギーの主力電源化を推進。風力や地熱に加え、CO2フリー水素発電など次世代技術の開発にも積極的に取り組んでいます。
総還元性向30%を目安とし、安定的かつ継続的な株主還元を基本方針としています。近年の業績向上を背景に連続増配を実施しており、株主への利益還元に積極的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 75円 | 61.6% |
| FY2022/3 | 75円 | 19.7% |
| FY2023/3 | 90円 | 14.5% |
| FY2024/3 | 100円 | 23.5% |
| FY2025/3 | 100円 | 19.8% |
株主優待制度は現在実施しておりません。
当社は、総還元性向30%を目安とし、利益水準や財務状況を考慮した安定的かつ継続的な配当を実施する方針を掲げています。近年の配当額は75円から100円へ段階的に引き上げられており、株主還元への意識が高まっています。今後も業績の成長に合わせて適切な還元水準を目指す姿勢であり、長期保有に適した銘柄といえます。
同業比較(収益性)
電気・ガス業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、電力卸売事業を主軸に展開しており、2023年3月期には燃料価格の上昇に伴う調整条項の影響等で売上高が約1.8兆円まで拡大しました。その後は市場価格の沈静化により売上高は1.2兆円から1.3兆円規模で推移しています。2026年3月期は、電力需給の変動や市場環境の変化を背景に、売上高1.2兆円、純利益890億円を見込む堅実な経営計画となっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.6% | 0.8% | 8.6% |
| FY2022/3 | 7.2% | 2.3% | 8.0% |
| FY2023/3 | 9.5% | 3.4% | 10.0% |
| FY2024/3 | 5.8% | 2.2% | 8.4% |
| FY2025/3 | 6.3% | 2.5% | 10.5% |
収益性については、営業利益率が概ね8%から10%の間で推移しており、電力業界としては安定的な収益構造を有しています。ROEは2023年3月期に9.5%まで向上しましたが、その後は6%台で推移しており、経営目標である8%以上の達成に向けて効率的な資産活用が求められています。売上高の大幅な変動があっても一定の利益率を維持できている点は、強固な発電インフラを持つ当社の強みです。
財務は安全?
財務状況は、自己資本比率が28.5%から36.4%へと着実に向上しており、長期的な健全性は改善傾向にあります。総資産は3.6兆円規模に達しており、水力や火力といった大規模な発電設備を抱える装置産業としての特徴が強く表れています。有利子負債は約3兆円規模で推移していますが、安定したキャッシュフローにより返済能力を維持しており、経営基盤は安定的です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,680億円 | -1,433億円 | 70.3億円 | 247億円 |
| FY2022/3 | 1,284億円 | -1,788億円 | 841億円 | -505億円 |
| FY2023/3 | 1,558億円 | -1,508億円 | 960億円 | 49.9億円 |
| FY2024/3 | 2,540億円 | -1,620億円 | -659億円 | 921億円 |
| FY2025/3 | 2,503億円 | -1,228億円 | -1,337億円 | 1,275億円 |
営業キャッシュフローは年間1,200億円から2,500億円規模で安定して創出されており、電力供給という安定事業が強固な収益源であることを示しています。投資キャッシュフローは発電設備の更新や再エネ事業への投融資により常にマイナスとなっており、将来の成長に向けた積極的な資本投下を継続しています。近年はフリーキャッシュフローもプラスで推移し、財務健全性の向上と株主還元の余力確保を両立させています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 609億円 | 386億円 | 63.4% |
| FY2022/3 | 728億円 | 31.6億円 | 4.3% |
| FY2023/3 | 1,708億円 | 571億円 | 33.4% |
| FY2024/3 | 1,185億円 | 408億円 | 34.4% |
| FY2025/3 | 1,401億円 | 476億円 | 34.0% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動していますが、特定の年度で実効税率が著しく低くなるケースが見られます。これは繰延税金資産の取り崩しや、税務上の損益調整に伴う一時的な会計処理による影響と考えられます。安定した利益水準を維持することで、実効税率は概ね法定実効税率に近い水準で推移する傾向があります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,117万円 | 7,127人 | - |
従業員平均年収は1,117万円と、国内企業の中でも極めて高い水準にあります。発電インフラという社会基盤を支える技術職を中心とした高付加価値な事業モデルと、長期的なキャリア形成を前提とした年功的な賃金体系や福利厚生の厚さがこの高年収を支える背景となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は日本生命保険相互会社。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が上位を占めており、機関投資家による保有が中心となっています。事業会社としては日本生命保険相互会社や大手銀行が名を連ねていますが、特定の創業家や支配的な親会社は存在せず、電力の安定供給という公益性の高い事業特性を反映した分散型の安定株主構成といえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、水力・火力・風力発電を中心とした電力供給事業を軸に、海外での発電プロジェクトや再エネ開発など多角的な収益源を持っています。主要な事業リスクには気候変動対応政策や燃料価格の変動が含まれており、カーボンニュートラルへの移行期における石炭火力依存からの脱却が長期的な経営上の重要課題とされています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は6.3%と依然として低く、多様性の確保が今後の重要な経営課題です。連結子会社109社を抱える巨大な企業グループを統治するため、厳格な監査体制の構築とガバナンス強化を進めており、持続的な企業価値向上を目指しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 8,420億円 | — | 1兆846億円 | +28.8% |
| FY2023 | 1兆4,310億円 | — | 1兆8,419億円 | +28.7% |
| FY2024 | 1兆5,130億円 | — | 1兆2,580億円 | -16.9% |
| FY2025 | 1兆1,550億円 | — | 1兆3,167億円 | +14.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 640億円 | — | 1,383億円 | +116.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在進行中の「中期経営計画 2024-2026」では、3年間の累計純利益2,400億円や、2030年代のROE8%以上といった財務目標を掲げています。総還元性向30%程度を目安としており、株主還元への意識は明確です。一方で、過去の業績予想は燃料価格などの市況変動により大きくブレる傾向があり、特に売上高の予想精度は安定していません。FY2025の営業利益は期初予想を倍以上上回って着地しており、会社予想が保守的である可能性も示唆しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXをアンダーパフォーム(下回るパフォーマンス)しています。これは、同社の株価が長らく低迷していたことや、電力業界全体が脱炭素化のプレッシャーにさらされ、成長期待が低かったことが背景にあります。しかし、直近のFY2025ではTSRが136.5%と改善傾向にあり、TOPIXとの差も縮小しています。近年の株価回復と増配傾向が継続すれば、今後はTOPIXをアウトパフォームする可能性も出てきています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 92.2万円 | -7.8万円 | -7.8% |
| FY2022 | 87.1万円 | -12.9万円 | -12.9% |
| FY2023 | 108.9万円 | +8.9万円 | 8.9% |
| FY2024 | 130.2万円 | +30.2万円 | 30.2% |
| FY2025 | 136.5万円 | +36.5万円 | 36.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は23.99倍と高く、信用買い残が積み上がっている状態で、将来的な売り圧力への警戒が必要です。業界平均と比較すると、PERはやや高いものの、PBRは依然として割安な水準にあります。配当利回りは業界平均とほぼ同水準であり、バリュエーション面での割安感が株価を下支えしている可能性があります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
産業用水処理のゼオライト株式会社と資本業務提携を締結し、環境関連事業を強化。
日本GXグループへの出資を通じ、カーボンクレジットを活用した新事業を共同推進。
「J-POWERグループ中期経営計画 2024-2026」を策定し、ROE8%以上の目標を掲げる。
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電源開発 まとめ
ひとめ診断
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※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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