関西電力9503
The Kansai Electric Power Company,Incorporated
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが関西エリアの自宅やオフィスで照明をつけたり、スマートフォンを充電したりするとき、その電気の多くは関西電力が届けています。実はそれだけでなく、普段使っているインターネット回線「eo光」や、キャッシュレス決済サービス「かんでんPay」も関西電力グループが提供しているサービスです。最近では、街で見かける電気自動車(EV)の充電インフラや、企業の省エネを支援する裏側でも活躍しており、あなたの暮らしやビジネスの様々な場面を支えています。
関西電力は、燃料価格の安定と原子力発電所の再稼働を追い風に、劇的な業績回復を遂げました。2025年3月期には売上高4兆3371.1億円、純利益4203.64億円を記録し、前期の赤字からV字回復を達成。2025年3月期には年間配当を60円に増配し、株主還元姿勢も強化しています。今後の焦点は、原発の安定稼働を維持しつつ、系統用蓄電池事業やDXなどの新規事業をいかに収益の柱に育てていくかという点にあります。
会社概要
- 業種
- 電気・ガス業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪府大阪市北区中之島三丁目6-16 関電ビルディング
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.3% | 1.3% | - |
| 2022/03期 | 5.0% | 1.0% | - |
| 2023/03期 | 1.0% | 0.2% | - |
| 2024/03期 | 21.2% | 5.0% | 18.0% |
| 2025/03期 | 15.5% | 4.5% | 10.8% |
| 3Q FY2026/3 | 9.9%(累計) | 3.5%(累計) | 13.1% |
収益性は、2023/03期の営業利益率マイナス1.3%から一転し、2024/03期には18.0%という高い営業利益率を記録する急激な改善を見せています。自己資本利益率(ROE)も18.9%まで向上しており、効率的な資産活用が経営の主要な成果として現れています。エネルギー価格の変動リスクを抑えつつ、高水準の利益率を維持できるかどうかが今後の鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3.1兆円 | — | 1,090億円 | 122.0円 | - |
| 2022/03期 | 2.9兆円 | — | 858億円 | 96.1円 | -7.8% |
| 2023/03期 | 4.0兆円 | — | 177億円 | 19.8円 | +38.6% |
| 2024/03期 | 4.1兆円 | 7,289億円 | 4,419億円 | 495.1円 | +2.7% |
| 2025/03期 | 4.3兆円 | 4,689億円 | 4,204億円 | 436.1円 | +6.8% |
関西電力の業績は、原子力発電所の再稼働による電力供給の安定化と、燃料費調整制度の運用効果により劇的な回復を遂げています。2023/03期には営業赤字を計上しましたが、翌期以降は売上高が4兆円規模で推移し、利益面でも大幅な黒字化を達成しました。今後はデータセンター需要やデジタル変革による新たな収益源の育成が業績の成長を支える見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上2.9兆円(通期予想比74%)、営業利益3878億円(同102%)、純利益3402億円(同115%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
電気・ガス業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINETの開示情報では、電気事業を中核としつつ、ガスや情報通信サービスなど多角的な収益基盤を有していることが示されています。原発への依存度が高いことから、地震や規制動向などが主要な事業リスクとして管理されており、経営における安定性と不確実性が共存しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 3,300億円 | 3,800億円 | 4,688億円 | +42.1% |
| 2024期 | 4,100億円 | — | 7,289億円 | +77.8% |
| 2023期 | -1,100億円 | — | -520億円 | 大幅未達 |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 4兆3,000億円 | — | 4兆593億円 | -5.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画(2021期-2025)は、当初の目標を大幅に上回るペースで進捗しています。特に親会社株主帰属純利益は累計目標を既に達成しており、原発再稼働と効率化が想定以上の利益貢献を果たしていることを示唆します。一方で、過去の中計(2019期-2021)では燃料費高騰などの外部環境悪化により経常利益目標が未達に終わっており、外部環境への耐性は依然として課題です。業績予想は燃料価格に左右されやすく精度にばらつきが見られますが、足元の好調な業績を背景に株主還元は着実に実行されています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
OpenAIと戦略的連携を行い、ChatGPT Enterpriseを社内導入し業務効率化を推進。
三井物産デジタル・アセットマネジメントと提携し、顧客向け資産形成情報の発信を開始。
電力データの一元管理を実現する新サービス「エネルーク」を開始し、エネルギー最適化を支援。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、大規模な利益成長に伴う純資産の積み増しにより、自己資本比率が20%台から31.8%へと着実に改善しています。有利子負債は依然として8兆円規模と巨額ですが、財務体質の強化により経営の安定性が一段と向上しました。今後は脱炭素に向けた先行投資を行いながら、いかに健全な資本構成を維持するかが重要な経営課題です。 【3Q 2026/03期】総資産9.7兆円、純資産3.4兆円、自己資本比率35.3%、有利子負債3.8兆円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,692億円 | 6,608億円 | 3,256億円 | 2,915億円 |
| 2022/03期 | 4,103億円 | 5,326億円 | 3,188億円 | 1,223億円 |
| 2023/03期 | 1,280億円 | 4,179億円 | 1,171億円 | 2,898億円 |
| 2024/03期 | 1.2兆円 | 4,280億円 | 4,889億円 | 7,269億円 |
| 2025/03期 | 5,753億円 | 3,424億円 | 1,377億円 | 2,329億円 |
営業キャッシュフローは電力販売の好調さにより2024/03期に1兆円を超え、強固なキャッシュ創出能力を証明しました。積極的な設備投資を継続しつつも、営業CFが投資CFを大きく上回るフェーズに転換しており、フリーキャッシュフローは大幅なプラスを維持しています。この潤沢な資金をベースに、借入金の圧縮や配当を通じた株主還元を加速させています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は20.0%を達成しており、ダイバーシティ推進に向けた体制強化が進んでいます。監査報酬は約4.1億円と大規模なグループ企業に相応しい体制を備えており、ガバナンスとコンプライアンスの遵守を経営の最優先事項として重視しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 973万円 | 31,428人 | - |
従業員平均年収は973万円であり、国内の平均年収と比較して非常に高い水準にあります。これは電力・ガス業界の給与水準が高いことや、原発再稼働による業績回復がベースアップや賞与に好影響を与えたことが主な背景です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、分析対象期間(2021期〜2025期)を通じて一貫してTOPIXを下回る(アンダーパフォーム)状況にあります。これは、同期間中に燃料価格高騰による大幅な赤字を計上し、株価が低迷した時期が含まれるためです。特に2023期までは株価の回復が遅れ、TOPIXとの差が拡大しました。しかし、2024期以降の原発再稼働によるV字回復を受けて株価は急上昇しており、今後のTSR改善が期待される局面に入っています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2017/03期 | 25円 | 15.9% |
| 2018/03期 | 35円 | 20.6% |
| 2019/03期 | 50円 | 38.8% |
| 2020/03期 | 50円 | 34.4% |
| 2021/03期 | 50円 | 41.0% |
| 2022/03期 | 50円 | 52.0% |
| 2023/03期 | 50円 | 252.4% |
| 2024/03期 | 50円 | 10.1% |
| 2025/03期 | 60円 | 13.8% |
株主優待制度は実施していません。
配当方針として安定配当を維持しつつ、業績向上に応じて株主還元を充実させる考えを示しています。2025/03期には1株あたり配当を50円から60円へと増額し、収益力の改善を背景にした積極的な還元姿勢を打ち出しました。今後も財務基盤の強化を前提とした、持続的な配当の拡充が期待されています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 103.7万円 | 3.7万円 | 3.7% |
| 2022期 | 103.8万円 | 3.8万円 | 3.8% |
| 2023期 | 119.7万円 | 19.7万円 | 19.7% |
| 2024期 | 199.0万円 | 99.0万円 | 99.0% |
| 2025期 | 168.9万円 | 68.9万円 | 68.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
時価総額は業界平均を大きく上回る一方、PERは業界平均より割安な水準にあります。これは、過去の業績変動リスクや原子力事業に関する不透明感が株価に織り込まれている可能性を示唆しています。信用倍率は2.52倍と比較的落ち着いており、過度な過熱感は見られません。PBRが1倍を割れている点は、資産価値に対して株価が割安であると評価される一方、将来の収益性への懸念を反映しているとも考えられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,539億円 | 449億円 | 29.2% |
| 2022/03期 | 1,360億円 | 501億円 | 36.9% |
| 2023/03期 | -66.7億円 | 0円 | - |
| 2024/03期 | 7,660億円 | 3,241億円 | 42.3% |
| 2025/03期 | 5,317億円 | 1,113億円 | 20.9% |
税引前利益の変動に伴い、法人税等の支払額も大きく推移しています。特に2024/03期は利益急増により3,241億円もの多額の納税を行いました。近年の実効税率は税効果会計や特別控除の影響を受けながらも、法定水準に近い水準で管理されています。
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関西電力 まとめ
「原発再稼働でV字回復した西の電力王、次の一手はゼロカーボンとDX」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。