ゼンリン9474
ZENRIN CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが車でカーナビを使うとき、その画面に表示される詳細な地図は、実はゼンリンが作っているかもしれません。フードデリバリーの配達員さんが迷わず料理を届けてくれたり、不動産屋さんが物件を正確に案内できたりするのも、ゼンリンの詳細な住宅地図のおかげです。普段何気なく目にしている地図アプリやゲームのマップの裏側でも、同社のデータが活躍しており、私たちの便利で安全な生活を支えています。
地図情報の最大手ゼンリンは、2025期(2025年3月期)に売上高643.6億円、営業利益39.23億円(前期比98.0%増)と大幅な増益を達成しました。主力のカーナビ向けは堅調ながら、法人向けの高付加価値な地図データ提供やAPIサービスなどのストック型ビジネスが成長を牽引しています。自動運転やドローン向け3次元地図データといった次世代のインフラ構築にも注力しており、2026期は売上高655.0億円、営業利益43.0億円と連続増収増益を計画しています。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 福岡県北九州市戸畑区中原新町3番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.8% | 1.7% | - |
| 2022/03期 | 7.8% | 4.9% | - |
| 2023/03期 | 5.8% | 3.7% | - |
| 2024/03期 | 4.4% | 2.9% | 3.2% |
| 2025/03期 | 5.3% | 3.5% | 6.1% |
| 3Q FY2026/3 | 1.2%(累計) | 0.7%(累計) | 1.5% |
収益性は、構造改革による採算の低い案件の見直しが進んだことで、営業利益率が直近で3.2%から6.1%へと大幅に改善しました。資産効率を示すROE(自己資本利益率)は5.2%まで回復傾向にありますが、依然として事業投資に伴う一時的なコストも発生しています。今後は地図情報の多用途展開による高限界利益率ビジネスの拡大を通じて、さらなる利益率の向上を図る方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 572億円 | — | 12.5億円 | 22.5円 | - |
| 2022/03期 | 591億円 | — | 36.6億円 | 66.9円 | +3.2% |
| 2023/03期 | 589億円 | — | 27.7億円 | 51.4円 | -0.2% |
| 2024/03期 | 613億円 | 19.8億円 | 20.8億円 | 38.9円 | +4.1% |
| 2025/03期 | 644億円 | 39.2億円 | 26.1億円 | 48.8円 | +4.9% |
ゼンリンの業績は、地図データベースの需要が底堅い中で堅調に推移しており、2026年3月期には売上高655億円、営業利益43億円を見込む過去最高水準の成長が期待されています。前期は主力の住宅地図に加え、自動車関連のデータライセンス収入が増加したことで、営業利益が前年比約98%増の39億円と大幅に改善しました。今後は高付加価値なストック型ビジネスへの転換を加速させ、持続的な収益基盤の構築を目指しています。 【3Q 2026/03期実績】売上452億円(通期予想比69%)、営業利益6.9億円(同16%)、純利益5.1億円(同17%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
ゼンリンは住宅地図の全国展開という独自の地位を確立しており、公共・モビリティ・マップコンテンツを中核としています。特に地図データ利用料というストックビジネスが収益の柱ですが、自動運転技術の進化や新領域への投資といった事業リスクと成長機会が併存する事業構造です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 643億円 | — | 644億円 | +0.1% |
| 2024期 | 620億円 | — | 613億円 | -1.1% |
| 2023期 | 605億円 | — | 589億円 | -2.6% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 36億円 | — | 39億円 | +9.0% |
| 2024期 | 25億円 | — | 20億円 | -20.8% |
| 2023期 | 30億円 | — | 18億円 | -40.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
ゼンリンは新中長期経営計画「ZGP2030」を策定し、2026期の目標として売上高655億円、営業利益43億円を掲げています。過去数年は期初予想を下回る傾向がありましたが、2025期は営業利益予想を9.0%上回る39.23億円で着地し、収益改善が進んでいることを示しました。今後の焦点は、法人向けの高付加価値サービスや、自動運転などの新規事業で安定的に計画を達成できるかという点になります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
アーバンエックステクノロジーズと提携しAIを活用した道路点検事業を推進。
マップフォーとの資本業務提携により地図データ整備の効率化を強化。
第3四半期決算にて経常利益が99%増益を達成。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は67.4%と強固な水準を維持しており、無借金に近い状態から必要な成長投資を行うためのキャッシュ・ポジションを確保しています。有利子負債は直近で約41億円まで一時的に増加しましたが、総資産740億円に対して純資産は約500億円を維持しており、盤石な財務基盤です。潤沢な自己資本を背景に、研究開発や次世代技術への投資を継続的に行える環境が整っています。 【3Q 2026/03期】総資産710億円、純資産481億円、自己資本比率58.7%、有利子負債25億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 63.5億円 | 50.4億円 | 800万円 | 13.1億円 |
| 2022/03期 | 82.0億円 | 37.8億円 | 46.3億円 | 44.2億円 |
| 2023/03期 | 65.4億円 | 24.5億円 | 67.4億円 | 40.9億円 |
| 2024/03期 | 63.2億円 | 41.5億円 | 31.1億円 | 21.6億円 |
| 2025/03期 | 96.4億円 | 51.6億円 | 38.4億円 | 44.8億円 |
営業キャッシュフローは安定して60億円から96億円規模を創出しており、主力事業である地図データベース販売が強力なキャッシュ源として機能しています。投資キャッシュフローは、将来の成長に向けた技術開発や地図データ収集への投資が中心であり、常に一定の支出を伴う先行投資型です。潤沢なフリー・キャッシュ・フローを活用し、株主還元への強化や将来の成長エンジン構築に向けた投資をバランス良く進めています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は23.0%と一定の多様性が確保されています。連結子会社18社を抱えるグループ経営において、透明性を高めるための監査体制や、株主利益を重視した中長期経営計画の策定を推進し、ガバナンスの強化を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 559万円 | 3,574人 | - |
従業員平均年収は559万円で、情報・通信業界の平均と比較しても安定した水準を維持しています。近年は地図データのDX化やサブスクリプション型サービスへの移行といった構造改革を進めており、高付加価値な収益構造への転換が今後の賃金上昇の鍵となります。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価変動を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。ゼンリンのTSRは、2021期から2025期までの5年間、一貫して市場平均であるTOPIXを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同期間において増配傾向であったものの、株価が長期的に低迷していることが主な要因です。企業価値向上に向けた今後の成長戦略が、株主還元の改善に繋がるか注視が必要です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 32.5円 | 73.5% |
| 2017/03期 | 34.5円 | 51.4% |
| 2018/03期 | 35円 | 57.6% |
| 2019/03期 | 24円 | 39.2% |
| 2020/03期 | 25円 | 49.6% |
| 2021/03期 | 25円 | 110.9% |
| 2022/03期 | 26円 | 38.8% |
| 2023/03期 | 27円 | 52.5% |
| 2024/03期 | 28.5円 | 73.2% |
| 2025/03期 | 35円 | 71.7% |
株主優待制度は2025年3月31日を基準日として廃止されました。
配当方針として、業績連動を意識しつつも安定的な配当を重視する姿勢を維持しており、近年の増益に合わせて配当額を順次引き上げています。今後も中長期経営計画における利益成長に基づき、安定的かつ継続的な還元を目指す方針を掲げています。なお、長年実施されていた株主優待制度は廃止となりましたが、その分を配当金へ振り向けることで実質的な還元強化を図っています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 127.7万円 | 27.7万円 | 27.7% |
| 2022期 | 99.1万円 | 0.9万円 | -0.9% |
| 2023期 | 86.3万円 | 13.7万円 | -13.7% |
| 2024期 | 90.4万円 | 9.6万円 | -9.6% |
| 2025期 | 113.8万円 | 13.8万円 | 13.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
ゼンリンのPER(18.0倍)およびPBR(1.08倍)は、情報・通信業の平均(PER 24.9倍、PBR 2.8倍)と比較して割安な水準にあります。一方で、配当利回りは3.47%と業界平均を上回っており、株主還元への意識が見られます。信用倍率は17.9倍と高めで、将来の株価上昇を期待した買いが多いものの、需給面では上値が重くなる可能性も示唆しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 16.8億円 | 4.3億円 | 25.8% |
| 2022/03期 | 30.4億円 | 0円 | 0.0% |
| 2023/03期 | 21.0億円 | 0円 | 0.0% |
| 2024/03期 | 20.6億円 | 0円 | 0.0% |
| 2025/03期 | 39.4億円 | 13.3億円 | 33.8% |
法人税等の支払いは、連結納税制度や税務上の繰越欠損金の活用により、中間期は実効税率が0%となる年度が続いていました。しかし、業績の回復に伴い、2025年3月期からは通常の税負担が発生する構造に戻っています。今後は経常利益の成長に伴い、適正な水準での法人税負担が継続する見込みです。
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※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。