三菱総合研究所
Mitsubishi Research Institute,Inc.
最終更新日: 2026年3月27日
知の力で社会課題を解決し、未来を拓く総合シンクタンク
多様な知を融合させ、社会課題の解決と新たな価値創造を通じて、豊かで持続可能な未来社会を実現する。
この会社ってなに?
あなたがニュースで見るような新しい法律や政策が作られるとき、その裏側では三菱総合研究所が社会課題の調査や未来予測を行っていることがあります。また、銀行のATMや企業の採用サイトなど、普段何気なく使っている便利なシステムの多くは、同社のグループ会社が開発・運用しているかもしれません。私たちの生活に直接見えることは少ないですが、社会の仕組みや企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支えることで、より良い未来作りに貢献している会社です。
三菱グループの中核シンクタンクとして、官公庁向けコンサルティングとITサービスを両輪に事業を展開しています。2025年9月期は売上高1,214.6億円、営業利益80.1億円と堅調な業績を維持していますが、前期(2024年9月期)は減収減益となるなど、大型案件の有無による業績変動も見られます。中期経営計画では成長分野への投資を掲げているものの、目標を下方修正しており、今後の収益性回復が課題です。配当性向40%を目安とした安定的な株主還元は投資家にとって魅力的です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 9月
- 本社
- 東京都千代田区永田町二丁目10番3号
- 公式
- www.mri.co.jp
社長プロフィール

私たちは、シンクタンク機能、コンサルティング、ITサービスを融合させ、複雑化する社会課題の解決に挑んでいます。特にAIなどの先端技術を活用し、お客様や社会と共に持続可能な未来を創造することを目指します。
この会社のストーリー
三菱創業100周年記念事業として設立。日本の経済・社会の発展に貢献することを使命に、未来洞察や政策提言を行う総合シンクタンクとして歩みを開始した。
情報化社会の進展を背景に、ITコンサルティングやシステム開発・運用などを行う三菱総研DCS(旧:ダイヤモンドコンピューアサービス)を設立し、ITソリューション事業を強化。
さらなる事業拡大と社会的な信頼性の向上を目指し、東証二部に上場。公開価格2,200円に対し、初値は3,200円と市場の期待を集めた。
上場から約4年で東証第一部へ市場変更。日本を代表する企業の一つとして、その地位を確固たるものにした。
新体制がスタート。デジタル化やサステナビリティなど、変化する社会のニーズに対応するため、新たな経営戦略を推進していく。
「AIファースト支援コンサルティング」を開始し、TDSEとの業務提携などを発表。AI技術を核とした事業変革で成長を加速させる。
「中期経営計画2026」を推進し、シンクタンク機能とITサービスの融合をさらに深化。社会課題解決と持続的成長を目指す。
注目ポイント
政策提言や調査研究で培った高度な専門知識と、システム開発・運用の実績を融合。社会課題の分析から解決策の実行まで一気通貫で支援できるのが強みです。
「AIファースト支援コンサルティング」を開始するなど、AIやDX分野に注力。他社との業務提携も積極的に行い、最先端技術で企業の変革をサポートしています。
配当性向40%を目安とし、安定的な配当を継続する方針を掲げています。業績に応じた利益還元が期待でき、長期的な資産形成を目指す投資家にとって魅力的です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 65円 | 31.2% |
| FY2017/3 | 75円 | 31.9% |
| FY2018/3 | 85円 | 40.6% |
| FY2019/3 | 95円 | 42.9% |
| FY2020/3 | 135円 | 30.9% |
| FY2021/3 | 115円 | 37.3% |
| FY2022/3 | 140円 | 29.5% |
| FY2023/3 | 150円 | 38.2% |
| FY2024/3 | 160円 | 50.6% |
| FY2025/3 | 165円 | 40.7% |
現在、株主優待制度は実施していません。
三菱総合研究所は、配当性向40%を目安とした株主還元方針を掲げており、業績に応じた利益配分を行っています。近年は安定した収益を背景に増配傾向が続いており、株主への還元姿勢を強めています。無借金経営による財務基盤の強さを背景に、長期的な視点から安定かつ持続的な配当実施を基本方針としています。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
三菱総合研究所は、シンクタンクおよびITサービスの二本柱を軸に事業を展開しており、近年の業績は売上高1,200億円前後で安定的に推移しています。FY2024/3には一時的な減収減益となりましたが、FY2025/3には売上高1,215億円、純利益約64億円と回復傾向にあります。今後はDX需要の取り込みや新規事業への投資を通じて、持続的な成長を目指す方針です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 7.3% | 4.8% | 6.3% |
| FY2017/3 | 7.6% | 5.1% | 6.4% |
| FY2018/3 | 6.4% | 4.3% | 5.5% |
| FY2019/3 | 6.6% | 4.3% | 5.7% |
| FY2020/3 | 11.5% | 7.4% | 6.8% |
| FY2021/3 | 7.8% | 5.0% | 6.7% |
| FY2022/3 | 10.8% | 6.7% | 7.9% |
| FY2023/3 | 8.5% | 5.3% | 7.1% |
| FY2024/3 | 6.6% | 4.2% | 6.1% |
| FY2025/3 | 7.9% | 5.0% | 6.6% |
収益性は安定しており、営業利益率は6-8%の範囲で推移し、製造業やIT業界と比較しても一定の効率性を確保しています。ROE(自己資本利益率)は概ね7-10%の水準にあり、資本効率の改善を経営の重要課題として掲げています。高度な専門性を有するコンサルタントによる付加価値の高いサービス提供が、安定した収益基盤を支える要因となっています。
財務は安全?
財務健全性は極めて高く、自己資本比率は56%前後で安定しており、有利子負債を持たない実質無借金経営を継続しています。潤沢な自己資本を背景に、将来的な成長投資やM&A、株主還元への柔軟な対応が可能な強固な財務体質です。長年にわたる着実な利益蓄積により、一株当たり純資産(BPS)も継続的に増加しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 50.5億円 | -10.0億円 | -13.3億円 | 40.6億円 |
| FY2017/3 | 65.8億円 | -53.7億円 | -21.6億円 | 12.1億円 |
| FY2018/3 | 70.1億円 | -31.3億円 | -18.3億円 | 38.8億円 |
| FY2019/3 | 87.3億円 | -27.7億円 | -23.6億円 | 59.6億円 |
| FY2020/3 | 86.4億円 | -7.5億円 | -11.1億円 | 78.9億円 |
| FY2021/3 | 32.5億円 | -19.7億円 | -46.2億円 | 12.8億円 |
| FY2022/3 | 92.6億円 | -66.5億円 | -38.5億円 | 26.0億円 |
| FY2023/3 | 57.0億円 | -24.1億円 | -62.0億円 | 32.8億円 |
| FY2024/3 | 135億円 | -29.1億円 | -49.4億円 | 106億円 |
| FY2025/3 | 64.2億円 | -40.0億円 | -30.1億円 | 24.2億円 |
営業キャッシュフローは本業の好調さにより常にプラスを維持しており、安定したキャッシュ創出能力が強みです。投資キャッシュフローはシステム開発や人材・AI領域への成長投資を優先して支出しており、将来の収益基盤拡大に充てられています。無借金経営のため財務キャッシュフローは主に配当や自己株式取得による株主還元に振り向けられており、強固なFCF(フリーキャッシュフロー)創出力がそれを支えています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 58.8億円 | 24.5億円 | 41.7% |
| FY2017/3 | 62.6億円 | 24.3億円 | 38.8% |
| FY2018/3 | 53.6億円 | 19.6億円 | 36.6% |
| FY2019/3 | 57.2億円 | 21.2億円 | 37.1% |
| FY2020/3 | 83.9億円 | 12.9億円 | 15.4% |
| FY2021/3 | 75.7億円 | 25.6億円 | 33.8% |
| FY2022/3 | 105億円 | 27.9億円 | 26.6% |
| FY2023/3 | 100億円 | 37.1億円 | 37.1% |
| FY2024/3 | 81.5億円 | 31.4億円 | 38.6% |
| FY2025/3 | 97.3億円 | 33.5億円 | 34.4% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に合わせて概ね適切に計上されています。実効税率は年度により変動が見られますが、税務上の繰延税金資産や特例措置の影響を除けば、法定実効税率に準じた水準で推移しています。FY2026/3の予想値に関しては、税引前利益の減少に伴い納税額も低下する見込みです。
会社の公式開示情報
主な事業としてシンクタンク・コンサルティングとITサービスを展開しており、官公庁・団体向けと民間企業向けの両輪で収益を上げている点が特徴です。経営上の主なリスクとして、大型案件の受注状況による収益の変動性や、急速な技術革新に対応するための研究開発コストが挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,220億円 | — | 1,215億円 | -0.4% |
| FY2024 | 1,180億円 | — | 1,154億円 | -2.2% |
| FY2023 | 1,180億円 | — | 1,221億円 | +3.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 75億円 | — | 80億円 | +6.8% |
| FY2024 | 84億円 | — | 71億円 | -15.9% |
| FY2023 | 93億円 | — | 87億円 | -6.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「中期経営計画2026」では最終年度(2026年9月期)の売上高1,280億円、営業利益83億円を目標としています。しかし、これは当初計画から下方修正されたものです。過去の業績予想も未達となるケースが散見され、計画達成の確実性にはやや疑問符がつきます。コンサルティング事業の案件獲得状況や、ITサービスの収益性改善が計画達成の鍵となりますが、現時点での進捗は目標に対してややビハインドしている状況です。
株の売買状況と今後の予定
同業種(情報・通信業)の平均PERが24.9倍、PBRが2.8倍であるのに対し、当社はそれぞれ12.6倍、1.02倍と市場平均に比べて割安な水準で評価されています。これは安定性は高いものの、成長期待が限定的と見なされている可能性があります。一方で配当利回りは3.55%と業界平均より高く、インカムゲインを重視する投資家には魅力的です。信用買い残は売り残を上回っており、将来の株価上昇を期待する買いが多い状況です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
エネルギー分野のコンサルティング強化のため、N-SIDEとの共同開発に向けた基本合意書を締結。
中期経営計画の目標値を引き下げ、2026年9月期の業績予想を下方修正する方針を発表。
第1四半期決算にて、売上高308.99億円、営業利益34.55億円という大幅な増収増益を達成。
最新ニュース
三菱総合研究所 まとめ
ひとめ診断
「『国の羅針盤』を作るシンクタンクが、企業のDX化も請け負う二刀流経営」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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