日本テレビホールディングス
Nippon Television Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月29日
テレビの王者が切り拓く、コンテンツとライフスタイルの新時代
最高のエンターテインメントと新たな価値を創造し、世界中の人々の暮らしを豊かにする。
この会社ってなに?
あなたが家でテレビをつけてバラエティ番組やドラマ、ニュースを見て笑ったり感動したりするとき、その番組を制作・放送しているのが日本テレビです。「世界の果てまでイッテQ!」や「名探偵コナン」など、おなじみのコンテンツを届けています。また、動画配信サービスの「Hulu」で好きな映画やドラマを一気見したり、フィットネスクラブの「ティップネス」で汗を流したりした経験はありませんか?これらも全て日本テレビグループが運営するサービスで、私たちの娯楽や健康を身近なところで支えています。
FY2025は売上高4,619.1億円、営業利益549.17億円と好調な業績を記録。続くFY2026は地上波広告収入の回復を背景に業績予想を上方修正し、営業利益670億円(前期比22.0%増)を見込むなど、本業の収益力が回復しています。一方で、動画配信サービス「Hulu」の展開や、映像制作会社「KANAMEL」の買収(取得額372億円)を通じて、放送外収入とIPビジネスの拡大を急いでいます。株価はPBR0.85倍と資産価値に対して割安な水準にありますが、構造改革の成果が問われる局面です。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都港区東新橋一丁目6-1
- 公式
- www.ntvhd.co.jp
社長プロフィール
当社グループは、放送事業を中核としながら、生活・健康関連事業やコンテンツ事業など多角的な事業ポートフォリオを構築し、持続的な成長を目指しています。『テレビを超えろ』をスローガンに、時代とともに変化する生活者の皆様に最高のエンターテインメントと新たな価値を提供し続けます。
この会社のストーリー
創業者・正力松太郎の「テレビの発展なくして戦後日本の再建はありえない」という強い信念のもと、日本テレビ放送網株式会社が設立された。
日本初の民間テレビ放送を開始し、日本のテレビ史の幕開けを告げた。多くの人々に新しいエンターテインメントを提供し始めた。
経営の迅速化と事業領域の拡大を目指し、日本テレビ放送網は認定放送持株会社「日本テレビホールディングス株式会社」へ移行した。
動画配信サービス「Hulu」の日本事業を承継。テレビ放送だけでなく、SVOD(定額制動画配信)市場へ本格参入し、事業の多角化を加速させた。
新型コロナウイルス感染拡大により広告収入の減少やイベントの中止など、経営環境に大きな影響を受けたが、コンテンツ制作体制の見直しなどで乗り越えた。
世界的なアニメーション制作会社スタジオジブリの株式を追加取得し子会社化。グローバル市場に向けたIP(知的財産)ビジネスの強化を本格化させた。
映像制作大手のKANAMELを完全子会社化し、コンテンツ制作力をさらに強化。IPビジネスのグローバル展開を加速させる。
注目ポイント
長年視聴率首位を誇る番組制作力に加え、スタジオジブリやHuluを傘下に持ち、アニメ・ドラマ・映画など強力なIPを多数保有。国内外への展開で成長が期待されます。
動画配信サービス「Hulu」やフィットネスクラブ「ティップネス」など、放送事業に留まらない多角的な収益基盤を構築。安定した経営を実現しています。
「Hulu」の利用チケットやフィットネスクラブの利用券など、自社グループのサービスをお得に楽しめるユニークな株主優待が充実しており、個人投資家にも人気です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 35円 | 37.2% |
| FY2022/3 | 37円 | 19.9% |
| FY2023/3 | 37円 | 27.7% |
| FY2024/3 | 40円 | 29.3% |
| FY2025/3 | 40円 | 21.8% |
| 必要株数 | 100株以上(約33万円) |
| 金額相当 | 約2,000円相当〜 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
当社は株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、連結配当性向を意識した安定的な配当継続を基本方針としています。業績連動型の配当に加え、株主優待制度の導入により長期保有を促す施策も併せて実施しています。強固な財務基盤を活かし、今後も成長投資とのバランスを考慮した持続的な還元強化が期待されます。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、地上波広告収入の安定した推移とデジタル配信事業の拡大により、売上高は4,600億円規模まで着実に成長しています。FY2025/3には純利益が約460億円に達するなど収益基盤が強化されており、今期も広告収入の上振れを背景に過去最高益の更新を見込んでいます。放送事業以外の多角化戦略が結実し、メディア企業としての収益構造がより強固なものとなっています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2.9% | 2.3% | 8.8% |
| FY2022/3 | 5.6% | 4.5% | 14.4% |
| FY2023/3 | 4.0% | 3.3% | 11.3% |
| FY2024/3 | 3.7% | 2.9% | 9.9% |
| FY2025/3 | 4.6% | 3.7% | 11.9% |
収益性については、コンテンツ制作力の向上とデジタル事業の利益率改善により、営業利益率は10%〜14%程度の高い水準で安定して推移しています。放送業界特有の固定費負担があるものの、効率的な経営体制への転換が進んでおり、ROEは4%台で安定的な資産活用を維持しています。今後もIP(知的財産)の多面的な活用を通じて、さらなる利益率の向上を目指すフェーズにあります。
財務は安全?
当社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は約78%という強固な財務体質を長年維持しています。有利子負債の活用を適度に進めつつも、総資産に対する純資産の割合は安定しており、事業投資や株主還元を支える十分な財務的な余力を有しています。潤沢な自己資本を背景に、変化の激しいエンターテインメント市場においても積極的な戦略投資が可能な状況です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 411億円 | 5.3億円 | -110億円 | 416億円 |
| FY2022/3 | 585億円 | -705億円 | -93.8億円 | -120億円 |
| FY2023/3 | 455億円 | -237億円 | -94.5億円 | 217億円 |
| FY2024/3 | 447億円 | 74.9億円 | -150億円 | 522億円 |
| FY2025/3 | 479億円 | -264億円 | -161億円 | 215億円 |
営業活動によるキャッシュフローは常に400億円から580億円のプラスを維持しており、安定した本業の稼ぐ力が強みです。投資活動については、KANAMEL社の子会社化など戦略的なM&Aによる支出が見られる一方、資産の入れ替えも適切に行われています。強固な営業キャッシュフローを原資として、株主還元と成長投資をバランスよく実行する健全なサイクルが確立されています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 429億円 | 189億円 | 44.0% |
| FY2022/3 | 648億円 | 174億円 | 26.8% |
| FY2023/3 | 518億円 | 177億円 | 34.2% |
| FY2024/3 | 495億円 | 148億円 | 30.0% |
| FY2025/3 | 657億円 | 197億円 | 30.0% |
実効税率は概ね30%前後で推移しており、日本の税法に基づいた一般的な納税水準となっています。FY2021/3には税効果会計等の影響により一時的な乖離が見られましたが、基本的には営業利益に応じた妥当な法人税負担です。FY2026/3の予想値に見られる税率の低下は、特定の税務上の調整や繰延税金資産の影響を反映したものと推測されます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,390万円 | 5,771人 | - |
従業員平均年収は1,390万円と、メディア・通信業界内でも非常に高い給与水準を誇ります。この高い年収水準は、同社が抱える強力なコンテンツ制作力や視聴率首位継続による安定した収益基盤、およびグループ全体での事業ポートフォリオ拡大による高い収益性が維持されていることに起因しています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は読売新聞グループ本社・讀賣テレビ放送・STATE STREET BANK AND TRUSTCOMPANY 505001(常任代理人 みずほ銀行決済営業部)。
同社の株主構成は読売新聞グループ本社が筆頭株主として14.61%を保有しており、創業家および読売グループとの強固な結びつきが経営に大きな影響を与えています。また、金融機関や信託銀行等の機関投資家が上位を占める一方で、事業関連会社である日本テレビ放送網等の関連会社や帝京大学などの学術機関も名を連ね、安定株主が一定割合を確保している構造です。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報に基づくと、事業セグメントはメディア・コンテンツ事業を中核としつつ、通販やイベント、スポーツジム運営(ティップネス等)まで多角化を図っています。動画配信サービス『Hulu』やデジタル領域への積極的な投資を進める一方で、広告収入の変動リスクや同業他社との競争激化が継続的な事業リスクとして認識されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.1%にとどまっており、今後さらなる登用が課題となっています。一方で、社外取締役比率が60%と高い水準を維持しており、外部の視点を取り入れたガバナンス体制の強化を図っています。連結子会社22社を擁する大規模企業として、適切な監査報酬の下で内部統制を重視した経営を行っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,660億円 | — | 4,619億円 | -0.9% |
| FY2024 | 4,360億円 | — | 4,235億円 | -2.9% |
| FY2023 | 4,350億円 | — | 4,140億円 | -4.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 550億円 | — | 549億円 | -0.1% |
| FY2024 | 480億円 | — | 419億円 | -12.8% |
| FY2023 | 500億円 | — | 466億円 | -6.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は現在、明確な中期経営計画を開示していませんが、通期の業績予想を経営目標としています。FY2026の業績予想は、地上波テレビ広告収入が計画を上回る見込みから、2026年3月に売上高4,810億円、営業利益670億円へと大幅に上方修正されました。これは、本業の収益力回復を示すポジティブな兆候です。過去の業績予想を見ると、期初予想に対して実績が下振れする傾向がありましたが、今回の修正は市場の信頼回復に繋がる可能性があります。今後は、放送事業の収益性を維持しつつ、KANAMEL買収などを通じてIPビジネスをいかに成長軌道に乗せるかが目標達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
FY2025において、当社のTSR(株主総利回り)は269.1%と、TOPIXの213.4%を大幅に上回りました。これは、地上波広告収入の回復を背景とした業績の上方修正や、映像制作会社KANAMELの買収による成長戦略への期待感から株価が大きく上昇したことが主な要因です。過去4年間はTOPIXを下回るパフォーマンスでしたが、FY2025で初めてアウトパフォームしたことは、市場の評価が転換点を迎えた可能性を示唆しています。今後の株価パフォーマンスは、放送事業の安定収益確保と、IPビジネスを中心とした新規事業の成長にかかっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 123.6万円 | +23.6万円 | 23.6% |
| FY2022 | 111.7万円 | +11.7万円 | 11.7% |
| FY2023 | 103.7万円 | +3.7万円 | 3.7% |
| FY2024 | 204.9万円 | +104.9万円 | 104.9% |
| FY2025 | 269.1万円 | +169.1万円 | 169.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER(17.3倍)、PBR(0.85倍)ともに割安な水準にあり、特にPBRは解散価値とされる1倍を大きく下回っています。これは、同社が保有する資産価値に対して株価が低く評価されていることを示唆しています。信用倍率は2.69倍と買い残が優勢で、短期的な需給は安定しています。今後の決算発表で上方修正された業績予想の達成が確認されれば、割安感の是正に向けた動きが期待されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
映像制作大手のKANAMELと資本業務提携を開始し、IPビジネス拡大への足掛かりを築く。
2025年度第3四半期決算において、地上波広告収入が計画を上回り力強い業績推移を見せる。
連結営業利益予想を590億円から670億円へ上方修正し、KANAMELの完全子会社化も発表。
最新ニュース
日本テレビホールディングス まとめ
ひとめ診断
「テレビの王様」が、動画配信とコンテンツ制作会社の買収で「テレビ離れ」時代を生き抜くサバイバルに挑んでいる
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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