アステリア3853
ASTERIA Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがオンラインショッピングをするとき、注文情報が在庫管理システムや配送システムに自動で伝わりますよね。その裏側では、アステリアのような『つなぐ』技術が活躍しているかもしれません。異なる会社のアプリやサービスが、まるで言葉の壁を越えて会話するように、スムーズにデータを連携させているのです。普段は目にしませんが、企業の業務を効率化し、結果として私たちが受けるサービスの質を高める重要な役割を担っています。
アステリアは、企業内の様々なシステムを「つなぐ」ソフトウェア「ASTERIA Warp」を主力とする企業です。2024期は海外投資先企業の評価損により36.42億円の営業赤字を計上しましたが、2025期には7.81億円の営業黒字にV字回復しました。2026期は売上高35.0億円、営業利益9.00億円への成長を見込んでいます。安定したソフトウェア事業に加え、投資先である米SpaceX社のIPO期待や、ステーブルコイン関連の新事業が成長ドライバーとして注目されます。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区広尾1丁目1番39号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 14.6% | 10.2% | - |
| 2022/03期 | 36.1% | 24.5% | - |
| 2023/03期 | 21.6% | 14.4% | - |
| 2024/03期 | 28.5% | 19.9% | 125.2% |
| 2025/03期 | 10.1% | 7.6% | 24.6% |
| 3Q FY2026/3 | 11.2%(累計) | 8.5%(累計) | 38.0% |
収益性は投資損益の変動を強く受けるため、年度によって大きな振れ幅が見られます。高利益率を誇るソフトウェア事業が稼ぎ出す一方、投資有価証券の評価損が業績を圧迫した局面ではROEや営業利益率が大幅なマイナスとなりました。足元の2025/03期には黒字化を果たし、営業利益率24.6%と効率的な経営水準への回帰が見られます。今後は本業の収益安定化と投資先の価値向上を両立させることで、安定した収益性を確立できるかが焦点です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 26.9億円 | — | 8.1億円 | 49.0円 | - |
| 2022/03期 | 29.7億円 | — | 25.1億円 | 152.4円 | +10.4% |
| 2023/03期 | 27.9億円 | — | 16.7億円 | -99.6円 | -6.2% |
| 2024/03期 | 29.1億円 | 36.4億円 | 18.1億円 | -107.8円 | +4.5% |
| 2025/03期 | 31.7億円 | 7.8億円 | 5.9億円 | 35.0円 | +9.0% |
アステリアは、企業データ連携ソフト「ASTERIA Warp」の安定成長を主軸としつつも、投資事業の損益が連結業績に大きく影響を与える構造となっています。2023/03期および2024/03期には投資先の評価損等により営業赤字を計上しましたが、2025/03期にはソフトウェア事業の堅調な売上に加え投資事業の改善により、営業黒字および当期純黒字へと回復しました。今後もノーコード開発ツール「Click」の買収や新サービス展開によるソフトウェア事業の拡大で、さらなる売上高の成長が見込まれます。 【3Q 2026/03期実績】売上25億円(前年同期比5.4%)、営業利益9.3億円、純利益7.4億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業リスクとして、主力製品である企業データ連携ソフトウェアの市場環境や、投資事業における評価損の発生リスクが挙げられます。EDINETの開示情報によると、ソフトウェア事業の成長とともに投資先企業の再編や業績変動が全社損益に大きな影響を与える構造となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2.0~5.5億円 | — | 8億円 | +42.0% (上限比) |
| 2024期 | 非開示 | — | -36億円 | N/A |
| 2023期 | 非開示 | — | -26億円 | N/A |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 未定 | — | 32億円 | N/A |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
アステリアは明確な中期経営計画を開示していませんが、通期の業績予想を目標として追跡します。2023期, 2024は投資事業の評価損が大きく、業績予想の開示自体が困難な状況でした。しかし、2025期は期初に「2.0〜5.5億円」とレンジで開示した営業利益予想を大幅に上回る7.81億円で着地し、V字回復を印象付けました。主力ソフトウェア事業の安定性が、投資事業のボラティリティを吸収できるかが今後の焦点となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
ノーコード開発ツール「Click」を開発・販売するMikoSea社の買収を発表し、製品ラインナップを強化。
富士ソフトとの販売代理店契約締結および、鴻池運輸へのASTERIA Warp採用により主力製品の導入が拡大。
株主優待制度を拡充し、日本円建てステーブルコインを新たな選択肢として追加することを決定。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は総じて高く、自己資本比率77.7%と極めて強固な財務体質を維持しています。近年は投資事業に伴う資産の変動や有利子負債の発生も見られますが、極めて少額の借入に留まっており、無借金経営に近い健全な状態です。現預金や投資有価証券を潤沢に保有しており、将来的な新規事業投資やM&Aのための資本的な余力は十分にあると言えます。 【3Q 2026/03期】総資産96億円、純資産73億円、自己資本比率74.2%、有利子負債7.0億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2022/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2023/03期 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 2024/03期 | 6.3億円 | 4.3億円 | 3.1億円 | 2.0億円 |
| 2025/03期 | 8.3億円 | 7.7億円 | 5.2億円 | 16.0億円 |
営業キャッシュフローはソフトウェア事業の安定した収益源により継続的にプラスを確保できています。2025/03期には投資有価証券の売却等により投資キャッシュフローがプラスに転じ、フリーキャッシュフローが約16億円と大幅に拡大しました。財務キャッシュフローは自己株式の取得や配当支払等により安定した流出傾向にあり、潤沢な現金を効率的に配分する体制を整えています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が33.3%と多様な視点を取り入れたガバナンス体制を構築しています。監査報酬として3,400万円を拠出しており、適正な会計監査による健全な経営基盤の維持にも注力しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 833万円 | 139人 | - |
従業員平均年収は833万円であり、情報・通信業界の平均水準と比較しても高い給与水準にあります。ITエンジニアを中心とした専門職を多く抱える企業特性上、優秀な人材の確保と定着を目的とした競争力のある報酬体系が構築されていると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
アステリアのTSR(株主総利回り)は、2024期まではTOPIXを一貫してアウトパフォームしており、高い株価成長を実現してきました。これは、主力ソフトウェア事業の成長と、投資事業への期待感が株価を押し上げてきた結果です。しかし、2025期には投資事業の評価損による大幅な赤字計上で株価が低迷し、初めてTOPIXをアンダーパフォームしました。株価が事業収益だけでなく、外部要因(投資先の評価)に大きく左右される特性を示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 3.1円 | 35.3% |
| 2017/03期 | 3.9円 | 25.1% |
| 2018/03期 | 6円 | 50.4% |
| 2019/03期 | 4円 | 24.4% |
| 2020/03期 | 4円 | - |
| 2021/03期 | 4.5円 | 9.2% |
| 2022/03期 | 4.5円 | 3.0% |
| 2023/03期 | 4.5円 | - |
| 2024/03期 | 6.5円 | - |
| 2025/03期 | 8円 | 22.8% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけつつ、成長のための投資を優先する方針をとっています。足元では業績の回復に合わせて1株あたり配当金を引き上げるなど、株主還元姿勢を強化する動きが見られます。今後も業績の成長性に応じた配当水準の向上と、優待制度を活用した長期保有株主への還元を継続する見込みです。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 268.3万円 | 168.3万円 | 168.3% |
| 2022期 | 312.4万円 | 212.4万円 | 212.4% |
| 2023期 | 254.6万円 | 154.6万円 | 154.6% |
| 2024期 | 225.2万円 | 125.2万円 | 125.2% |
| 2025期 | 174.8万円 | 74.8万円 | 74.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均より割高で、市場からの高い成長期待が伺えます。特に、投資先のSpaceXのIPO期待が株価に織り込まれている可能性が高いです。信用倍率は2.64倍と比較的落ち着いており、過熱感は限定的です。今後の株価は、SpaceXの動向やステーブルコイン事業の進捗といったカタリスト(株価材料)に大きく影響されるでしょう。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 10.3億円 | 2.2億円 | 21.3% |
| 2022/03期 | 39.8億円 | 14.7億円 | 37.0% |
| 2023/03期 | -17.6億円 | 0円 | - |
| 2024/03期 | -32.4億円 | 0円 | - |
| 2025/03期 | 7.7億円 | 1.8億円 | 23.1% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に連動して推移しています。赤字期には法人税の支払いは発生せず、黒字期には概ね法定の実効税率に近い水準で納税されています。利益水準が不安定な年度は実効税率に乖離が生じることがありますが、概ね適切な税務対応が行われています。
もっと知る
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アステリア まとめ
「『つなぐ』技術の老舗が、SpaceX投資の夢とステーブルコインの野心を抱える二刀流ソフトウェア企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。