アステリア
ASTERIA Corporation
最終更新日: 2026年3月27日
「つなぐ」技術で社会の進化を支えるソフトウェアのパイオニア
ソフトウェアを通じて、世界中のヒト、モノ、オモイが自由につながることで、創造性に満ちた社会を実現する。
この会社ってなに?
あなたがオンラインショッピングをするとき、注文情報が在庫管理システムや配送システムに自動で伝わりますよね。その裏側では、アステリアのような『つなぐ』技術が活躍しているかもしれません。異なる会社のアプリやサービスが、まるで言葉の壁を越えて会話するように、スムーズにデータを連携させているのです。普段は目にしませんが、企業の業務を効率化し、結果として私たちが受けるサービスの質を高める重要な役割を担っています。
アステリアは、企業内の様々なシステムを「つなぐ」ソフトウェア「ASTERIA Warp」を主力とする企業です。FY2024は海外投資先企業の評価損により36.42億円の営業赤字を計上しましたが、FY2025には7.81億円の営業黒字にV字回復しました。FY2026は売上高35.0億円、営業利益9.00億円への成長を見込んでいます。安定したソフトウェア事業に加え、投資先である米SpaceX社のIPO期待や、ステーブルコイン関連の新事業が成長ドライバーとして注目されます。
会社概要
- 業種
- 情報・通信業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都渋谷区広尾1丁目1番39号
- 公式
- jp.asteria.com
社長プロフィール

1998年に国内初のXML専業企業として創業以来、「ソフトウェアで世界をつなぐ」というコンセプトのもと、企業活動の根幹となるデータ連携を支援してきました。今後も先進的なテクノロジーで社会に貢献し、世界的なソフトウェア企業を目指して挑戦を続けます。
この会社のストーリー
国内初のXML専業ソフトウェア開発企業として創業。インターネットの新たな可能性にいち早く着目し、事業をスタートさせた。
企業の様々なシステムをノーコードで連携するデータ連携ミドルウェア「ASTERIA Warp」を発売。現在まで続く主力製品となる。
創業から約9年で株式上場を達成。事業拡大と社会的な信用の獲得に向けた大きな一歩を踏み出した。
黎明期であったブロックチェーン技術の研究開発に着手。未来の技術トレンドを見据えた先行投資を開始した。
事業の成長に伴い東証一部(現:プライム市場)へ。グローバルな飛躍を目指し、社名をギリシャ神話の星々の女神「アステリア」に変更した。
モバイルアプリ作成ツール「Click」を手がけるMikoSea社を買収。ノーコード製品のラインナップを強化し、市場拡大を目指す。
日本円ステーブルコイン「JPYC」の管理サービスを発表。ソフトウェア事業に次ぐ新たな収益の柱として育成を目指す。
注目ポイント
主力製品「ASTERIA Warp」は、専門知識がなくてもシステム間のデータを連携できるノーコードツール。国内市場で圧倒的なシェアを誇り、企業のDXを支えています。
ステーブルコインやブロックチェーンといったWeb3分野に加え、投資先である米宇宙企業スペースXの上場期待も。未来のテクノロジーへの投資が新たな成長を生み出します。
株主優待としてQUOカードに加え、日本円ステーブルコイン「JPYC」を選択可能に。先進技術を株主還元にも活かすユニークな姿勢が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 3.1円 | 35.3% |
| FY2017/3 | 3.9円 | 25.1% |
| FY2018/3 | 6円 | 50.4% |
| FY2019/3 | 4円 | 24.4% |
| FY2020/3 | 4円 | 0.2% |
| FY2021/3 | 4.5円 | 9.2% |
| FY2022/3 | 4.5円 | 3.0% |
| FY2023/3 | 4.5円 | 0.2% |
| FY2024/3 | 6.5円 | 0.2% |
| FY2025/3 | 8円 | 22.8% |
| 権利確定月 | 3月 |
配当方針として、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけつつ、成長のための投資を優先する方針をとっています。足元では業績の回復に合わせて1株あたり配当金を引き上げるなど、株主還元姿勢を強化する動きが見られます。今後も業績の成長性に応じた配当水準の向上と、優待制度を活用した長期保有株主への還元を継続する見込みです。
同業比較(収益性)
情報・通信業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
アステリアは、企業データ連携ソフト「ASTERIA Warp」の安定成長を主軸としつつも、投資事業の損益が連結業績に大きく影響を与える構造となっています。FY2023/3およびFY2024/3には投資先の評価損等により営業赤字を計上しましたが、FY2025/3にはソフトウェア事業の堅調な売上に加え投資事業の改善により、営業黒字および当期純黒字へと回復しました。今後もノーコード開発ツール「Click」の買収や新サービス展開によるソフトウェア事業の拡大で、さらなる売上高の成長が見込まれます。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.3% | 13.0% | - |
| FY2022/3 | 3.7% | 31.6% | - |
| FY2023/3 | -12.4% | -16.5% | - |
| FY2024/3 | 15.9% | -42.7% | -121.7% |
| FY2025/3 | 5.2% | 9.7% | 24.2% |
収益性は投資損益の変動を強く受けるため、年度によって大きな振れ幅が見られます。高利益率を誇るソフトウェア事業が稼ぎ出す一方、投資有価証券の評価損が業績を圧迫した局面ではROEや営業利益率が大幅なマイナスとなりました。足元のFY2025/3には黒字化を果たし、営業利益率24.6%と効率的な経営水準への回帰が見られます。今後は本業の収益安定化と投資先の価値向上を両立させることで、安定した収益性を確立できるかが焦点です。
財務は安全?
財務健全性は総じて高く、自己資本比率77.7%と極めて強固な財務体質を維持しています。近年は投資事業に伴う資産の変動や有利子負債の発生も見られますが、極めて少額の借入に留まっており、無借金経営に近い健全な状態です。現預金や投資有価証券を潤沢に保有しており、将来的な新規事業投資やM&Aのための資本的な余力は十分にあると言えます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 6.3億円 | -4.3億円 | -3.1億円 | 2.0億円 |
| FY2025/3 | 8.3億円 | 7.7億円 | -5.2億円 | 16.0億円 |
営業キャッシュフローはソフトウェア事業の安定した収益源により継続的にプラスを確保できています。FY2025/3には投資有価証券の売却等により投資キャッシュフローがプラスに転じ、フリーキャッシュフローが約16億円と大幅に拡大しました。財務キャッシュフローは自己株式の取得や配当支払等により安定した流出傾向にあり、潤沢な現金を効率的に配分する体制を整えています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 4.8億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 2.4億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 3.3億円 | 20.8億円 | 638.3% |
| FY2024/3 | 6.6億円 | 39.0億円 | 589.7% |
| FY2025/3 | 5.6億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に連動して推移しています。赤字期には法人税の支払いは発生せず、黒字期には概ね法定の実効税率に近い水準で納税されています。利益水準が不安定な年度は実効税率に乖離が生じることがありますが、概ね適切な税務対応が行われています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 833万円 | 139人 | - |
従業員平均年収は833万円であり、情報・通信業界の平均水準と比較しても高い給与水準にあります。ITエンジニアを中心とした専門職を多く抱える企業特性上、優秀な人材の確保と定着を目的とした競争力のある報酬体系が構築されていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主はミロク情報サービス・パナソニックインフォメーションシステムズ。
筆頭株主である創業者・平野洋一郎氏が11.07%を保有しており、経営に対する強力なリーダーシップを維持しています。また、信託銀行などの機関投資家が上位に名を連ねており、安定した株主基盤が形成されている一方で、個人投資家の注目度も高い銘柄です。
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業リスクとして、主力製品である企業データ連携ソフトウェアの市場環境や、投資事業における評価損の発生リスクが挙げられます。EDINETの開示情報によると、ソフトウェア事業の成長とともに投資先企業の再編や業績変動が全社損益に大きな影響を与える構造となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が33.3%と多様な視点を取り入れたガバナンス体制を構築しています。監査報酬として3,400万円を拠出しており、適正な会計監査による健全な経営基盤の維持にも注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2.0~5.5億円 | — | 8億円 | +42.0% (上限比) |
| FY2024 | 非開示 | — | -36億円 | N/A |
| FY2023 | 非開示 | — | -26億円 | N/A |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 未定 | — | 32億円 | N/A |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
アステリアは明確な中期経営計画を開示していませんが、通期の業績予想を目標として追跡します。FY2023, 2024は投資事業の評価損が大きく、業績予想の開示自体が困難な状況でした。しかし、FY2025は期初に「2.0〜5.5億円」とレンジで開示した営業利益予想を大幅に上回る7.81億円で着地し、V字回復を印象付けました。主力ソフトウェア事業の安定性が、投資事業のボラティリティを吸収できるかが今後の焦点となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
アステリアのTSR(株主総利回り)は、FY2024まではTOPIXを一貫してアウトパフォームしており、高い株価成長を実現してきました。これは、主力ソフトウェア事業の成長と、投資事業への期待感が株価を押し上げてきた結果です。しかし、FY2025には投資事業の評価損による大幅な赤字計上で株価が低迷し、初めてTOPIXをアンダーパフォームしました。株価が事業収益だけでなく、外部要因(投資先の評価)に大きく左右される特性を示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 268.3万円 | +168.3万円 | 168.3% |
| FY2022 | 312.4万円 | +212.4万円 | 212.4% |
| FY2023 | 254.6万円 | +154.6万円 | 154.6% |
| FY2024 | 225.2万円 | +125.2万円 | 125.2% |
| FY2025 | 174.8万円 | +74.8万円 | 74.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均より割高で、市場からの高い成長期待が伺えます。特に、投資先のSpaceXのIPO期待が株価に織り込まれている可能性が高いです。信用倍率は2.64倍と比較的落ち着いており、過熱感は限定的です。今後の株価は、SpaceXの動向やステーブルコイン事業の進捗といったカタリスト(株価材料)に大きく影響されるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ノーコード開発ツール「Click」を開発・販売するMikoSea社の買収を発表し、製品ラインナップを強化。
富士ソフトとの販売代理店契約締結および、鴻池運輸へのASTERIA Warp採用により主力製品の導入が拡大。
株主優待制度を拡充し、日本円建てステーブルコインを新たな選択肢として追加することを決定。
最新ニュース
アステリア まとめ
ひとめ診断
「『つなぐ』技術の老舗が、SpaceX投資の夢とステーブルコインの野心を抱える二刀流ソフトウェア企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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