住友倉庫9303
The Sumitomo Warehouse Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがオンラインショッピングで注文した商品、それが出荷されるまで保管されているのが住友倉庫のような物流倉庫かもしれません。また、海外から輸入された食品やアパレル製品が、お店に並ぶ前に一時的に保管される場所も提供しています。実は、倉庫業だけでなく、東京や大阪のオフィスビルを貸し出す大家さんとしての一面も持っているのです。あなたが普段利用するサービスの裏側で、モノの流れと働く場所を支えている、それが住友倉庫の事業です。
直近の2025年3月期決算は、売上高1,934.0億円、営業利益132.75億円を記録。かつて海運市況の活況で利益が急増しましたが、海運子会社売却などを経て、現在は祖業である物流事業と、収益を下支えする不動産事業を両輪とした安定成長フェーズに移行しています。進行中の中期経営計画では、政策保有株式の縮減を進め、創出したキャッシュを物流施設の開発や不動産事業に再投資する方針を明確化。PBR1.22倍と1倍を超え、資本効率改善への市場の期待が株価を支えています。
会社概要
- 業種
- 倉庫・運輸関連業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 大阪市北区中之島3-2-18 住友中之島ビル
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4.3% | 2.4% | - |
| 2022/03期 | 9.6% | 5.5% | - |
| 2023/03期 | 10.1% | 5.9% | - |
| 2024/03期 | 5.1% | 3.0% | 7.1% |
| 2025/03期 | 7.4% | 4.6% | 6.9% |
| 3Q FY2026/3 | -(累計) | -(累計) | 5.8% |
収益性については、物流コストの変動や不動産事業の貢献度が大きく、営業利益率は概ね7%から12%の範囲で推移しています。2022/03期期には12.0%の高い営業利益率を達成しましたが、その後は競争激化やコスト増により7%前後の水準で安定化しています。ROEは一時10%近くまで上昇しましたが、直近では7.3%となっており、資産効率をさらに高める経営が求められています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,920億円 | — | 84.5億円 | 101.7円 | - |
| 2022/03期 | 2,315億円 | — | 197億円 | 242.6円 | +20.5% |
| 2023/03期 | 2,239億円 | — | 225億円 | 281.1円 | -3.2% |
| 2024/03期 | 1,847億円 | 132億円 | 125億円 | 158.0円 | -17.5% |
| 2025/03期 | 1,934億円 | 133億円 | 201億円 | 257.3円 | +4.7% |
住友倉庫の業績は、物流事業における倉庫運営や不動産事業の賃貸収入を軸に展開していますが、物流市場の市況変動や子会社売却の影響を受けやすい構造にあります。2022/03期期には好調な荷動きから営業利益277億円を記録しましたが、その後は物流環境の正常化に伴い、営業利益は130億円前後の水準で推移しています。2025/03期期には純利益が200億円まで回復しており、事業ポートフォリオの再編を通じた収益力維持に注力しています。 【3Q 2026/03期実績】売上1468億円(通期予想比75%)、営業利益86億円(同71%)、純利益0百万円(同0%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
倉庫・運輸関連業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業内容は、倉庫業や港湾運送業を含む総合物流事業と、不動産賃貸・開発を中心とする不動産事業の2本柱で構成されています。不動産賃貸事業が物流事業の収益を下支えする構造となっている一方、今後のリスク要因として国際物流の市況変動や、政策保有株式の縮減に伴う資産ポートフォリオの変化が挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,970億円 | — | 1,934億円 | -1.8% |
| 2024期 | 2,000億円 | — | 1,847億円 | -7.7% |
| 2023期 | 2,110億円 | — | 2,240億円 | +6.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 120億円 | — | 133億円 | +10.6% |
| 2024期 | 145億円 | — | 132億円 | -9.1% |
| 2023期 | 252億円 | — | 261億円 | +3.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現在の「第五次中期経営計画」では、2025期の営業利益145億円を目標としていますが、2025期実績は132.75億円と進捗はやや遅れています。一方で、政策保有株式の売却が進んだことで純利益は目標を大幅に超過達成。過去の中計は海運市況の追い風を受けて目標を大きく上回りましたが、現在の計画は市況の正常化や事業ポートフォリオ再編の影響を受け、利益目標の達成にはもう一段の収益力向上が求められます。
最新ニュース
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
2026年3月期第3四半期累計において、経常利益が前年同期比9.4%減となる128億円で着地しました。
脱炭素社会への貢献として、リユースEVの本格導入を開始し、物流事業の環境負荷低減を推進しています。
グループ再編の一環として、孫会社である米国海運会社をシンガポールのスワイヤーグループへ全株式譲渡しました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて強固であり、自己資本比率は2025/03期期時点で60.0%という高い水準を維持しています。これまで有利子負債をゼロにする無借金経営を続けてきましたが、近年は戦略的な投資のために負債を活用する局面が見られます。潤沢なネットアセット(純資産)を背景に、強固な基盤を活かした新規物流拠点の開発や既存設備の更新を継続できる体質です。 【3Q 2026/03期】総資産4944億円、純資産3066億円、自己資本比率33.9%、有利子負債864億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 206億円 | 164億円 | 131億円 | 42.4億円 |
| 2022/03期 | 314億円 | 58.8億円 | 103億円 | 255億円 |
| 2023/03期 | 298億円 | 45.7億円 | 205億円 | 252億円 |
| 2024/03期 | 220億円 | 160億円 | 50.1億円 | 60.1億円 |
| 2025/03期 | 317億円 | 100億円 | 253億円 | 217億円 |
営業キャッシュフローは安定的に200億円から300億円規模を創出しており、本業による稼ぐ力の安定性が示されています。投資活動では倉庫の建設や物流設備への資本投下を適宜行っており、フリーキャッシュフロー(FCF)は投資時期により変動するものの、トータルではプラスを維持しています。財務キャッシュフローは借入金の返済や積極的な株主還元により流出する傾向にあります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.7%と向上余地が残る水準ですが、監査体制については8,200万円の監査報酬を投じるなど、適正な監視機能の強化に努めています。連結子会社36社を擁する企業規模に合わせ、コーポレートガバナンス体制の継続的な見直しによる企業価値の向上を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 814万円 | 4,450人 | - |
従業員の平均年収は814万円となっており、物流業界の中では相対的に高い水準を維持しています。この背景には、倉庫業を核としつつ高収益な不動産事業を併せ持つ事業構造により、安定した収益基盤が確保されていることが要因として挙げられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2022期以降TOPIXを継続的に上回る「アウトパフォーム」を記録しています。特に2025期は自社TSRが271.5%に対しTOPIXは213.4%と、その差は拡大。これは、海運市況の活況による大幅な増益とそれに伴う増配が株価を押し上げたことに加え、近年はPBR改善を目的とした政策保有株式の売却や株主還元強化への期待が投資家から評価されたことが背景にあります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 14円 | 31.0% |
| 2017/03期 | 15.5円 | 35.5% |
| 2018/03期 | 16.5円 | 34.8% |
| 2020/03期 | 47円 | 44.4% |
| 2021/03期 | 48円 | 47.2% |
| 2022/03期 | 97円 | 40.0% |
| 2023/03期 | 100円 | 35.6% |
| 2024/03期 | 101円 | 63.9% |
| 2025/03期 | 103円 | 40.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として安定的かつ継続的な還元を重視しており、配当性向の目標を掲げながら業績に応じた利益配分を行っています。近年の配当額は2021/03期期の48円から2025/03期期の103円まで着実に増加しており、株主還元への姿勢を強化しています。今後も強固な財務基盤を維持しつつ、適切な利益還元を通じて中長期的な株主価値の向上を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 128.4万円 | 28.4万円 | 28.4% |
| 2022期 | 206.7万円 | 106.7万円 | 106.7% |
| 2023期 | 204.6万円 | 104.6万円 | 104.6% |
| 2024期 | 246.2万円 | 146.2万円 | 146.2% |
| 2025期 | 271.5万円 | 171.5万円 | 171.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは業界平均より高く、成長性への期待が織り込まれています。一方、PBRは1.22倍と1倍を上回っており、資本効率改善への取り組みが市場に評価されていることがうかがえます。信用倍率は1.47倍と拮抗しており、過熱感は限定的。時価総額は3,227億円と業界内で上位に位置しており、安定した経営基盤が強みです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 136億円 | 51.0億円 | 37.6% |
| 2022/03期 | 304億円 | 107億円 | 35.2% |
| 2023/03期 | 291億円 | 66.6億円 | 22.9% |
| 2024/03期 | 169億円 | 43.9億円 | 26.0% |
| 2025/03期 | 175億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に連動していますが、税効果会計の適用や繰越欠損金の解消などにより、実効税率には変動が見られます。特に直近の決算期では特殊要因や調整等により、見かけ上の税負担が抑制されています。将来の税負担は業績の見通しと税制改正の影響を受けるため、標準的な法定実効税率近辺に収束していく見込みです。
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