NIPPON EXPRESSホールディングス
NIPPON EXPRESS HOLDINGS,INC.
最終更新日: 2026年3月29日
世界を舞台に動かす、日本の総合物流の巨人
グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニーとなること。
この会社ってなに?
あなたがネット通販で注文した商品が翌日に届くとき、その裏側ではNXグループのトラックや倉庫が活躍しているかもしれません。また、海外から輸入される家具や食品、あるいはあなたが海外旅行先から送るお土産も、彼らの国際物流網が支えています。普段何気なく利用する引っ越しサービスや、企業のオフィス移転の裏側でも、日本通運時代から続く彼らのノウハウが活かされているのです。私たちの生活や経済活動は、この巨大な物流ネットワークによって成り立っています。
売上高2.5兆円規模を誇る国内最大の総合物流企業。FY2025は営業利益514.81億円と前年から微増に留まったが、運賃改定の効果や海外事業の成長を背景に、FY2026は営業利益1000億円へのV字回復を計画している。近年は海外でのM&Aを加速させ、グローバル市場での存在感を急速に高めている。株主還元にも積極的で、安定配当と自社株買いを継続している点が投資家にとっての魅力だ。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区神田和泉町2番地
- 公式
- www.nipponexpress-holdings.com
社長プロフィール

私たちは、NXグループのグローバルネットワークと高度な物流ソリューションを駆使し、世界市場で存在感のあるロジスティクスカンパニーを目指します。持続的な成長を通じて、お客様や社会の期待に応え、企業価値の最大化を実現してまいります。
この会社のストーリー
国の政策に基づき、日本の主要な運送会社が統合して設立。日本の物流の根幹を担う企業として歩みを始める。
ニューヨークに駐在員事務所を開設。グローバルな物流ネットワーク構築への第一歩を踏み出す。
陸・海・空の輸送を組み合わせた国際複合一貫輸送サービスを開始し、グローバル物流のパイオニアとしての地位を確立する。
イタリアのFranco Vago S.p.A.とアメリカのAssociated Global Systems, Inc.を買収し、グローバルでの事業基盤を大幅に強化。
NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社を設立し、持株会社体制へ移行。グループ経営の効率化と専門性を高める。
海外売上高が9,864億円と2021年比で4割増を達成。積極的なM&Aや提携により、世界での存在感を高めている。
「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」を目指し、売上収益4兆円(うち海外2兆円)の達成を目標に掲げ、成長を続ける。
注目ポイント
積極的なM&A戦略により、海外売上高はわずか3年で4割増を達成。世界5位のグローバル物流企業を目指し、世界経済の成長を取り込んでいます。
配送プラットフォーム「ピックゴー」との提携や、DXを活用した新サービス「NX Lead Logistics Solutions」など、テクノロジーで次世代の物流を創造しています。
安定した配当を継続しており、株主への利益還元に積極的です。2024年12月期は年間100円の配当を予想しており、着実な経営基盤が魅力です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2022/3 | 400円 | 33.3% |
| FY2023/3 | 300円 | 71.7% |
| FY2024/3 | 300円 | 247.0% |
| FY2025/3 | 100円 | 926.8% |
現在、株主優待制度は実施していません。
同社は資本効率の向上と株主還元のバランスを重視し、配当性向を意識した適正な利益分配を基本方針としています。近年は利益水準の変動に伴い配当額を調整していますが、中長期的には安定的な還元を目指しています。持続的な成長投資と両立させながら、株主に対する利益還元を経営の重要課題と位置づけています。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は概ね2兆5,000億円から2兆7,000億円の範囲で推移しており、グローバルな物流ネットワークを背景に堅調な売上規模を維持しています。一方で、2023年3月期以降は営業利益の圧迫が続いており、コスト構造の改善が経営上の重要な課題となっています。2026年3月期は、物流運賃の適正化や経営効率化により、営業利益1,000億円および純利益600億円へのV字回復を計画しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 13.9% | 5.2% | 5.9% |
| FY2023/3 | 4.5% | 1.8% | 2.7% |
| FY2024/3 | 3.6% | 1.4% | 1.9% |
| FY2025/3 | 0.3% | 0.1% | 2.0% |
収益性指標は、営業利益率が2%前後、ROE(自己資本利益率)が1%未満から4%台の間で推移しており、資本効率の向上が大きな課題となっています。物流業界特有の薄利多売な構造に加え、先行投資や一時的なコスト増が利益率を押し下げました。今後はデジタル投資や事業ポートフォリオの最適化を通じて、収益体質の強化を図る段階にあります。
財務は安全?
総資産は2兆4,000億円規模にまで拡大していますが、2024年3月期以降に有利子負債が急増しており、財務構成に変化が見られます。自己資本比率は約34%と一定の水準を保っていますが、積極的な投資による負債管理が今後の財務健全性維持の鍵となります。BPS(1株当たり純資産)は株式分割等を考慮した水準で推移しており、安定した資産基盤を有しているといえます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 2,952億円 | 40.2億円 | -1,633億円 | 2,992億円 |
| FY2023/3 | 1,857億円 | -593億円 | -1,001億円 | 1,264億円 |
| FY2024/3 | 2,279億円 | -1,407億円 | -1,641億円 | 871億円 |
| FY2025/3 | 2,087億円 | -32.1億円 | -1,739億円 | 2,054億円 |
営業キャッシュフローは毎期2,000億円前後を創出し、物流事業から安定的にキャッシュを生み出す能力を証明しています。投資キャッシュフローは拠点拡大やM&Aに伴い変動しますが、潤沢な営業CFを原資に成長投資を行っています。財務キャッシュフローのマイナス基調は、主に配当支払いや自己株式取得などの株主還元を優先していることを示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 1,555億円 | 472億円 | 30.3% |
| FY2023/3 | 601億円 | 230億円 | 38.4% |
| FY2024/3 | 491億円 | 173億円 | 35.3% |
| FY2025/3 | 515億円 | 488億円 | 94.8% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益水準に応じて変動しており、基本的な税率構造は国内の基準に準拠しています。2025年3月期は特殊要因により実効税率が著しく上昇していますが、これは一時的な会計上の調整による影響です。通常期においては、おおよそ30%から40%の範囲内で安定した納税状況となっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 833万円 | 77,925人 | - |
従業員の平均年収は833万円となっており、物流業界の中では比較的高い水準です。これは、国内外で大規模なロジスティクス事業を展開し、高い専門性とグローバルな競争力を背景に収益を上げていることが給与水準の下支えになっていると推察されます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は朝日生命保険相互会社・NX持株会。
大株主には日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの信託口が名を連ねており、機関投資家による保有割合が高い構成です。また、朝日生命保険相互会社や損害保険ジャパンといった金融機関の保有も目立ち、安定株主が一定の比率を占めることで、経営の安定性が重視されていると考えられます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業構造はロジスティクスを核とし、陸・海・空の一貫輸送でグローバル市場における競争優位性を確立しています。一方で、世界情勢の変化による燃料価格の変動や、地政学リスクに伴うサプライチェーンの分断などが主な経営上のリスク要因として開示されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は36.0%に達しており、ダイバーシティの推進を経営戦略の重要課題と位置づけています。監査等委員会設置会社として監視体制を構築しており、世界規模での物流ネットワークを統括する巨大企業として、透明性の高いガバナンス体制の維持に努めています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 450億円 | 500億円 | 515億円 | +14.4% |
| FY2024 | 820億円 | 580億円 | 491億円 | -40.1% |
| FY2023 | 1,050億円 | — | 601億円 | -42.8% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2兆6000億円 | 2兆5500億円 | 2兆5748億円 | -1.0% |
| FY2024 | 2兆5000億円 | — | 2兆5776億円 | +3.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧経営計画では、国際事業の売上比率目標は達成したものの、最重要指標である営業利益とROEが大幅に未達で終了しました。現行計画「経営計画2027」では、売上収益4兆円、営業利益率5%超、ROE10%超という野心的な目標を掲げています。しかし、直近の業績予想が期中に大幅下方修正されるケースが散見され、計画達成の蓋然性には依然として疑問符が付きます。M&Aによる規模拡大と、その後の収益性改善(PMI)が両輪で進むかが鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2023こそTOPIXを上回ったものの、FY2024、FY2025と2年連続でTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、同期間にTOPIXが大幅な上昇を見せたのに対し、当社の株価が利益計画の未達などを背景に伸び悩んだことが主な要因です。株価上昇と配当を合わせた株主への総合的なリターン創出が課題となっており、現行の中期経営計画で掲げるROE10%超の達成が、TOPIXを上回るTSRを実現するための鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2023 | 110.3万円 | +10.3万円 | 10.3% |
| FY2024 | 119.1万円 | +19.1万円 | 19.1% |
| FY2025 | 145.3万円 | +45.3万円 | 45.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1.53倍と比較的落ち着いており、需給バランスは良好です。PER、PBRともに陸運業の業界平均を大きく下回っており、バリュエーション面では割安感があります。配当利回りは業界平均を上回る2.78%と魅力的ですが、時価総額8,729億円は業界内でも突出して大きく、大型株として安定的な値動きが期待される一方、小型株のような急騰は望みにくいでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
東アジア地域における事業拡大とガバナンス強化を目的として、地域統括会社「NX東アジア」を設立しました。
パキスタン物流大手の株式取得を完了し、グローバルネットワークの拡充を推進しています。
回収業務のあらゆる課題に対応する新サービス「NX リターンプラス」の提供を開始しました。
最新ニュース
NIPPON EXPRESSホールディングス まとめ
ひとめ診断
「『日の丸物流』の巨人が、M&Aをテコに世界メジャーへの脱皮を急ぐ物流コングロマリット」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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