SBSホールディングス(株)
SBS Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月26日
即日配送から始まった物流革命。M&Aで加速する物流メガベンチャーの挑戦
物流を通じて社会に貢献し、グローバルな総合物流企業として持続的な成長を実現する
この会社ってなに?
ネット通販で届く荷物や、ドラッグストアの商品棚に並ぶ日用品。その裏側で倉庫管理・配送・流通加工を一括して担っているのがSBSグループです。東芝やリコーなど大手メーカーの物流を丸ごと受託する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)が主力事業で、全国に約400万㎡の物流施設を展開。EC物流の拡大やドラッグストア向け配送の伸長が、私たちの日常生活を支えています。
SBSホールディングスは1987年に鎌田正彦氏が設立した即日配送会社を起源とし、積極的なM&Aにより総合物流グループへと成長したプライム上場企業です。東芝ロジスティクス、リコーロジスティクスなどメーカー系物流子会社を次々に傘下に収め、2025年12月期は売上高4,903億円・営業利益213億円と過去最高益を更新しました。中期経営計画「Harmonized Growth 2030」では2030年度に売上高7,000億円・営業利益380億円を目標に掲げ、さらなる成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー25階
- 公式
- www.sbs-group.co.jp
社長プロフィール
SBSグループは、物流を通じてお客様のサプライチェーンに革新をもたらし、社会インフラとしての物流の価値を高めてまいります。M&Aで培った多様な物流ノウハウを結集し、2030年に売上高7,000億円、さらには1兆円企業を目指します。
この会社のストーリー
首都圏で即日配送サービスを提供する会社として創業。当時としてはユニークなビジネスモデルで急成長を遂げた。
ジャスダック市場に上場し、成長資金を確保。M&Aによる事業拡大戦略を本格化させた。
グループ内の物流会社を統合し、事業効率を向上。3PL事業の強化を加速させた。
東芝傘下の物流会社を約200億円で取得。メーカー系物流の取り込みを開始し、売上高4,000億円規模に成長。
リコー系の物流会社を傘下に収め、3PL事業を更に拡大。物流メガベンチャーとしての地位を確立した。
2030年度に売上高7,000億円・営業利益380億円を目標とする新中期経営計画をスタート。将来的には売上高1兆円を目指す。
注目ポイント
東芝ロジ、リコーロジなどメーカー系物流会社を次々と買収し、売上高5,000億円規模に成長。2030年には7,000億円、将来的には1兆円を目指す成長戦略が魅力です。
創業者・鎌田正彦氏の資産管理会社が約50%を保有する安定したオーナー企業。迅速な意思決定と長期視点の経営が強みで、経営の一貫性が投資家に安心感を与えます。
配当は4期連続で増配中。PER12.7倍と業界平均を下回る割安水準にあり、過去最高益の更新と配当性向の引き上げで、さらなる株主還元の強化が期待されます。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 33円 | 25.6% |
| FY2017/3 | 21円 | 18.8% |
| FY2018/3 | 22円 | 19.8% |
| FY2019/3 | 30円 | 19.6% |
| FY2020/3 | 35円 | 20.4% |
| FY2021/3 | 55円 | 20.2% |
| FY2022/3 | 61円 | 20.7% |
| FY2023/3 | 65円 | 25.7% |
| FY2024/3 | 70円 | 28.9% |
| FY2025/3 | 90円 | 30.3% |
株主優待制度はありません。
配当は4期連続の増配を継続中で、FY2025/12は1株90円(前年比+20円)と大幅増配を実施しました。FY2026/12予想は1株105円と5期連続増配を見込んでいます。配当性向は20%台から30%台へ徐々に引き上げられており、株主還元の強化姿勢が鮮明です。株主優待はありませんが、配当を通じた還元に注力しています。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
SBSホールディングスの業績は、M&Aによる規模拡大と既存事業の成長により堅調に推移しています。FY2025/12では売上高4,903億円・営業利益213億円と過去最高益を更新しました。FY2023/12は物流需要の一時的な調整で減収となりましたが、FY2024/12以降は回復基調に転じています。FY2026/12は売上高5,600億円・営業利益240億円を予想し、2期連続の最高益更新が見込まれています。
事業ごとの売上・利益
3PL(サードパーティー・ロジスティクス)を中核とする総合物流サービス。SBS東芝ロジスティクス、SBSリコーロジスティクス等のグループ会社が、倉庫管理・輸配送・流通加工を一括提供。売上構成比94%を占める最大セグメント。
物流施設の開発・売却を行う不動産事業。自社利用の物流倉庫を開発し、一定期間後に売却して利益を計上するビジネスモデル。2034年までの10年間で売却益700億円を計画。
人材派遣、情報システム開発、環境事業など。グループシナジーを活かした周辺事業を展開。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 16.6% | 3.9% | 2.2% |
| FY2022/3 | 38.8% | 4.0% | 3.5% |
| FY2023/3 | 36.2% | 3.3% | 4.1% |
| FY2024/3 | 24.5% | 3.0% | 4.4% |
| FY2025/3 | 20.1% | 3.4% | 4.7% |
営業利益率は4〜5%台で推移しており、物流業界では高水準の収益性を維持しています。ROEはFY2021/12の13.4%をピークにやや低下しましたが、FY2025/12は9.3%に回復。中期経営計画ではROE14.1%を目標に掲げており、資本効率の改善を推進しています。3PL事業の拡大と倉庫売却益の計上により、利益率の更なる向上が期待されます。
財務は安全?
総資産はFY2021/12の約2,772億円からFY2025/12には約3,469億円まで拡大しており、M&Aによる事業規模の拡大を反映しています。自己資本比率は21.9%から27.9%へと改善傾向にあり、財務基盤の強化が進んでいます。有利子負債はFY2025/12で約2,068億円ですが、物流施設を中心とした資産が裏付けとなっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 275億円 | -223億円 | -92.8億円 | 51.3億円 |
| FY2022/3 | 224億円 | -159億円 | 4.9億円 | 65.1億円 |
| FY2023/3 | 141億円 | -102億円 | -76.5億円 | 39.3億円 |
| FY2024/3 | 158億円 | -167億円 | -12.9億円 | -9.2億円 |
| FY2025/3 | 354億円 | -285億円 | -149億円 | 68.9億円 |
営業キャッシュフローはFY2025/12に354億円と過去最高水準を記録しました。投資キャッシュフローは物流施設への積極投資やM&Aを反映して大きなマイナスとなっていますが、これは成長戦略に基づく前向きな投資です。FY2024/12はFCFが一時的にマイナスとなりましたが、FY2025/12には69億円のプラスに回復しました。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 205億円 | 97.0億円 | 47.3% |
| FY2022/3 | 214億円 | 96.7億円 | 45.2% |
| FY2023/3 | 197億円 | 96.9億円 | 49.1% |
| FY2024/3 | 185億円 | 88.4億円 | 47.9% |
| FY2025/3 | 211億円 | 93.6億円 | 44.3% |
税引前利益は堅調に推移し、FY2025/12には211億円を達成しました。実効税率は44〜49%とやや高めの水準で推移していますが、これはグループ会社間の損益通算や繰延税金資産の状況を反映しています。FY2026/12予想では実効税率43.8%とやや改善を見込んでいます。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 602万円 | 11,772人 | - |
従業員の平均年収は602万円で、物流業界としては標準的な水準です。連結従業員数は約1.2万人、加えて臨時従業員が約1.3万人と大規模な雇用を生み出しています。平均勤続年数は5.9年とやや短いですが、これはM&Aによるグループ拡大の影響が大きいと考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はSBSホールディングス従業員持株会。
筆頭株主は創業者・鎌田正彦氏の資産管理会社(株)鎌田企画(49.57%)で、事実上のオーナー企業です。従業員持株会も3.12%を保有しており、創業者系と合わせて安定株主比率は極めて高い水準にあります。信託銀行(日本マスタートラスト7.36%、日本カストディ4.18%)を通じた機関投資家の保有も増加傾向にあり、市場からの評価向上がうかがえます。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 物流事業 | 4,592億円 | 186億円 | 4.1% |
| 不動産事業 | 88億円 | 42億円 | 47.7% |
| その他 | 223億円 | 11億円 | 4.9% |
物流事業が売上の94%を占める中核事業であり、3PLサービスを軸にEC物流・ドラッグストア向け配送など成長分野に注力しています。不動産事業は売上構成比は小さいものの営業利益率47.7%と極めて高い収益性を誇り、物流施設の開発・売却で安定的な利益を創出しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役12名中、女性が2名(16.7%)を占めています。50社の連結子会社を統括する大規模グループ経営において、オーナー経営の迅速な意思決定と適切なガバナンスのバランスを保っています。設備投資は約140億円と積極的で、物流施設の拡充を継続しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 4,850億円 | — | 4,903億円 | +1.1% |
| FY2024 | 4,500億円 | — | 4,481億円 | -0.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
SBSホールディングスは新中期経営計画「Harmonized Growth 2030」で2030年度に売上高7,000億円・営業利益380億円を目標に掲げています。オーガニック成長で6,400億円、M&Aで600億円を上積みする計画で、物流事業の営業利益率4.5%への改善が重要なKPIとなっています。倉庫売却益も10年間で700億円を見込んでおり、収益力の底上げに寄与する見通しです。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
SBSホールディングスのTSRは5年間で215.3%と、TOPIX(213.2%)とほぼ同水準のパフォーマンスを達成しています。FY2022に178.3%まで上昇した後、物流市況の調整で一時的に低下しましたが、FY2025に力強く回復。過去最高益更新と新中計発表で再評価の動きが加速しており、今後のTSR改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 141.0万円 | +41.0万円 | 41.0% |
| FY2022 | 178.3万円 | +78.3万円 | 78.3% |
| FY2023 | 156.1万円 | +56.1万円 | 56.1% |
| FY2024 | 142.5万円 | +42.5万円 | 42.5% |
| FY2025 | 215.3万円 | +115.3万円 | 115.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERは12.7倍で業界平均(14.5倍)を下回る割安水準にあります。PBRは1.77倍とやや高めですが、これはM&Aで獲得した無形資産の価値が反映されています。信用倍率は51.45倍と買い残が大幅に上回っており、個人投資家の買い意欲の強さを示しています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/12決算で売上高4,903億円・営業利益213億円と過去最高益を更新。新中計「Harmonized Growth 2030」も発表。
オランダのブラックバードロジスティクスを完全子会社化。欧州物流ネットワークを強化し、グローバル展開を加速。
FY2024/12決算発表。物流需要回復で増収増益に転換。配当も前期比5円増の70円に。
最新ニュース
SBSホールディングス(株) まとめ
ひとめ診断
「M&Aで急成長を遂げた物流メガベンチャー。3PLを軸に売上高1兆円を目指す総合物流グループ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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