神奈川中央交通9081
Kanagawa Chuo Kotsu Co.,Ltd.
どんな会社?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが神奈川県内でバスに乗って通勤や通学をする時、その多くは神奈川中央交通、通称「神奈中バス」かもしれません。街でよく見かけるあのクリーム色とオレンジ色のバスを運営している会社です。また、あなたが住んでいるマンションや、週末に利用する商業施設、ゴルフ場なども、実は神奈中グループが手掛けている可能性があります。私たちの暮らしの移動から住まい、レジャーまで、実は身近なところで幅広く支えてくれている企業なのです。
小田急グループの中核を担うバス事業者で、バス保有台数は国内トップクラスを誇ります。2025年3月期は売上高1181.5億円、営業利益73.88億円とコロナ禍の落ち込みから回復基調が鮮明です。近年は子会社の吸収合併による経営効率化を進めつつ、不動産事業が収益の安定に大きく貢献しています。安定的な配当と、バス乗車券などの魅力的な株主優待も投資家から注目されています。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 神奈川県平塚市八重咲町6番18号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
FY2025/3実績
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | ▲15.4% | ▲5.4% | - |
| 2022/03期 | 3.4% | 1.2% | - |
| 2023/03期 | 3.0% | 1.1% | - |
| 2024/03期 | 5.8% | 2.1% | 6.4% |
| 2025/03期 | 8.3% | 3.1% | 6.3% |
| 3Q FY2026/3 | 7.3%(累計) | 2.3%(累計) | 7.2% |
収益性は、営業利益率が2024/03期以降6%台で安定推移しており、事業構造の改善が進んでいることを示しています。2021/03期には営業利益率マイナス6.5%と大きく低迷しましたが、輸送需要の回復とともに効率化が図られ、ROEは8.0%まで向上しました。今後も不動産や自動車販売などの兼営事業とのシナジーを深めることで、持続的な利益率の維持・向上を目指す方針です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 909億円 | — | ▲85.2億円 | -694.0円 | — |
| 2022/03期 | 978億円 | — | 18.4億円 | 149.8円 | +7.5% |
| 2023/03期 | 1,039億円 | — | 15.8億円 | 129.0円 | +6.2% |
| 2024/03期 | 1,171億円 | 75.2億円 | 32.6億円 | 265.9円 | +12.7% |
| 2025/03期 | 1,181億円 | 73.9億円 | 50.8億円 | 414.3円 | +0.9% |
神奈川中央交通は、コロナ禍の影響を受けた2021/03期の赤字から着実に回復しており、旅客輸送の正常化と不動産事業の安定収益により、直近では売上高1,181億円を計上するまでに成長しました。人流回復や運賃改定の効果が寄与する一方、今後は労働環境整備に伴うコスト増を見込み、2026/03期予想では増収ながらも減益を計画しています。強固な地域基盤を活かしたモビリティサービスと兼営事業の多角化が、経営の安定性を支える重要な柱となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上961億円(通期予想比80%)、営業利益69億円(同142%)、純利益39億円(同155%)。営業利益は既に通期予想を超過しており、上振れの可能性が高い。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均(自社を除く当サイト掲載銘柄より算出)と比べると…(自社は直近の年次実績で比較)
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
バス事業を中核に、不動産・ホテル運営・流通など多角的な事業を展開しており、事業リスクとしては少子高齢化による旅客需要の減少や、燃料価格の高騰が経営に与える影響が挙げられます。また、子会社の吸収合併を進めるなど、経営資源の効率化と持続可能なモビリティサービスの提供に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 1,133億円 | — | 1,182億円 | +4.3% |
| 2024期 | 1,095億円 | — | 1,171億円 | +6.9% |
| 2023期 | 1,006億円 | — | 1,039億円 | +3.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 45.2億円 | — | 73.9億円 | +63.4% |
| 2024期 | 47.9億円 | — | 75.2億円 | +56.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2027期を最終年度とし、持続可能なモビリティサービスの実現と事業ポートフォリオの最適化を掲げています。初年度である2025期は、売上高・営業利益ともに期初予想を大幅に超過達成しており、極めて好調なスタートを切りました。特にコロナ禍からの人流回復がバス事業の収益を押し上げており、保守的な会社予想を上回る傾向が続いています。2030年度には過去最高益(76億円超)とROE7%水準を目指す長期ビジョンも示しており、株主還元への意識も高まっています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
東西子会社の吸収合併を完了し、運営体制の統合による効率化と採用強化を推進。
豊田通商と共同で、路線バスへ次世代型太陽電池を搭載する実証実験を開始。
平塚営業所にて大型EV路線バス5両の導入を皮切りに、脱炭素に向けた取り組みを加速。
代表者プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
※ 有利子負債・純資産はいずれも3Q FY2026/3末時点
財務健全性は、自己資本比率が約35%で安定しており、健全な水準を維持しています。2024/03期以降に有利子負債が900億円規模まで増加していますが、これは将来的なモビリティ投資や事業拡大を見据えた資金調達によるものと考えられます。純資産も着実に積み上がっており、負債を適正に管理しながら成長投資を継続できる財務体質を有しています。 【3Q 2026/03期】総資産1772億円、純資産695億円、自己資本比率30.7%、有利子負債643億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,000万円 | ▲62.6億円 | 66.4億円 | ▲62.2億円 |
| 2022/03期 | 118億円 | ▲42.4億円 | ▲67.3億円 | 75.2億円 |
| 2023/03期 | 48.9億円 | ▲65.2億円 | 8.4億円 | ▲16.3億円 |
| 2024/03期 | 96.7億円 | ▲57.9億円 | ▲33.3億円 | 38.8億円 |
| 2025/03期 | 84.3億円 | ▲127億円 | 54.1億円 | ▲43.1億円 |
営業キャッシュフローは、輸送需要の回復を背景に年間80億円〜110億円規模のキャッシュを創出できる体制が整っています。投資キャッシュフローはバス車両の更新やEV化、不動産開発などの成長投資によりマイナス基調ですが、これは持続的な事業競争力を確保するための戦略的な支出です。FCFは投資のタイミングにより変動しますが、本業での稼ぐ力が回復している点は高く評価できます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は22.2%と一定の多様性が確保されており、コーポレート・ガバナンスの強化が進められています。監査報酬として5,900万円を支出し、連結子会社17社を含むグループ全体で厳格な監査体制を敷くことで、地域インフラ企業としての透明性を担保しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 576万円 | 6,494人 | - |
従業員平均年収は576万円であり、地域の交通インフラを支える企業として安定した水準です。バス事業を主軸としつつ不動産等の兼営事業が収益を補完するビジネスモデルにより、景気変動の影響を受けにくい安定した給与体制が構築されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、市場平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、一貫してTOPIXをアンダーパフォームしています。これは、同社の株価が安定はしているものの、市場全体の成長率には及ばなかったことを意味します。主な要因として、バス事業が景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな特性を持つ一方で、急成長が見込みにくい成熟産業であることが挙げられます。安定配当を重視する長期投資家には魅力的ですが、キャピタルゲインを狙う投資家からは敬遠されやすく、結果として市場平均を下回るパフォーマンスに繋がったと考えられます。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 6円 | 11.8% |
| 2017/03期 | 7円 | 10.9% |
| 2019/03期 | 40円 | 12.0% |
| 2020/03期 | 40円 | 24.0% |
| 2021/03期 | 20円 | - |
| 2022/03期 | 40円 | 26.7% |
| 2023/03期 | 40円 | 42.7% |
| 2024/03期 | 60円 | 22.6% |
| 2025/03期 | 90円 | 21.7% |
| 必要株数 | 100株以上(約36万円) |
| 金額相当 | 保有株数に応じて変動 |
| 権利確定月 | 3月 |
同社は安定的な配当の継続を基本方針として掲げており、業績改善に合わせて1株あたり配当を90円まで引き上げるなど株主還元を強化しています。配当性向は20%台前半で推移しており、財務の健全性を維持しつつ還元余地も十分に残されています。今後も強固な経営基盤を背景に、持続可能な還元策を実行する姿勢です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 95.2万円 | ▲4.8万円 | -4.8% |
| 2022期 | 88.6万円 | ▲11.4万円 | -11.4% |
| 2023期 | 84.3万円 | ▲15.7万円 | -15.7% |
| 2024期 | 83.9万円 | ▲16.1万円 | -16.1% |
| 2025期 | 98.7万円 | ▲1.3万円 | -1.3% |
※ 配当込みで算出したTSR(株主総利回り)です。配当は再投資すると仮定しています。各期の値は有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」の株主総利回りです。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は1倍を切り、売り残が買い残を上回る「売り長」の状態で、将来の株価下落を見込む投資家が多いことを示唆しています。業界平均と比較すると、PER・PBRともに割安な水準にあり、特にPBRは解散価値とされる1倍を大きく下回っています。配当利回りは業界平均を上回っており、バリュー株としての魅力がある一方、市場からの成長期待は限定的と評価されているようです。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | -53.5億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | 25.9億円 | 7.5億円 | 28.9% |
| 2023/03期 | 49.1億円 | 33.3億円 | 67.8% |
| 2024/03期 | 77.5億円 | 44.9億円 | 57.9% |
| 2025/03期 | 77.5億円 | 26.6億円 | 34.4% |
税引前利益が回復するにつれ、法人税等の支払いも正常化しています。過去には一時的に高い税負担率が見られましたが、直近では実効税率が30%台前半へと安定に向かっています。今後も業績変動に応じた適切な納税が行われる見通しです。
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