山九9065
SANKYU INC.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが海外のオンラインショップで買い物をしたとき、その商品が船で運ばれ、無事にあなたの家に届くまでの過程の一部を、山九が担っているかもしれません。また、私たちの生活に欠かせない電気や鉄をつくる巨大な工場や発電所が、毎日安全に動いているのも、山九のような会社が設備の建設や定期的なメンテナンスを行っているからです。普段は目にすることのない物流の最前線や工場の裏側で、日本の産業と私たちの便利な暮らしを支えている、縁の下の力持ちのような存在です。
物流とプラントエンジニアリングを両輪に事業展開する山九は、2025年3月期に売上高6,067.9億円、営業利益439.45億円を達成し、堅調な業績を維持しています。独自のビジネスモデルにより安定した収益基盤を築いており、プラント事業では主要顧客である日本製鉄の海外展開が新たな成長機会となる可能性があります。現在進行中の中期経営計画では、2026年度に営業利益440億円を目指しており、300億円規模のDX投資による効率化と株主還元の強化も注目されます。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区勝どき6丁目5番23号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 9.9% | 5.2% | - |
| 2022/03期 | 9.3% | 4.9% | - |
| 2023/03期 | 9.6% | 5.3% | - |
| 2024/03期 | 8.7% | 4.9% | 6.2% |
| 2025/03期 | 10.6% | 5.9% | 7.2% |
| 3Q FY2026/3 | 9.2%(累計) | 4.3%(累計) | 6.8% |
山九の収益性は、売上高営業利益率が6〜7%台で推移しており、インフラ維持や物流受託という事業特性を反映した安定感が特徴です。2025/03期には営業利益率が7.2%へと改善し、効率的な業務遂行とコスト管理が成果として表れています。ROE(自己資本利益率)も10%前後で安定しており、資本効率を重視した経営が着実に進んでいると言えます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5,339億円 | — | 235億円 | 389.1円 | - |
| 2022/03期 | 5,538億円 | — | 226億円 | 382.5円 | +3.7% |
| 2023/03期 | 5,792億円 | — | 250億円 | 426.7円 | +4.6% |
| 2024/03期 | 5,635億円 | 352億円 | 244億円 | 428.6円 | -2.7% |
| 2025/03期 | 6,068億円 | 439億円 | 307億円 | 571.0円 | +7.7% |
山九の業績は、プラントエンジニアリングおよび物流事業の堅調な需要を背景に、直近5年間で売上高・利益ともに安定した成長基調を維持しています。特に2025/03期には純利益が約307億円と過去最高水準を記録し、積極的な設備投資と事業の多角化が収益拡大に大きく寄与しました。今後は市場競争の激化を見込みつつも、既存事業の最適化とDX推進により底堅い業績を維持する見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上4724億円(通期予想比76%)、営業利益321億円(同78%)、純利益236億円(同80%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
山九は物流事業と機工事業の2本柱を展開しており、プラント設備などのメンテナンスから輸送までを一貫して請け負う強みを持っています。海外展開やプラント検査会社の買収など、成長戦略を加速させる一方で、為替変動や資材価格の高騰が業績リスク要因として挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 6,180億円 | — | 6,068億円 | -1.8% |
| 2024期 | 5,870億円 | — | 5,636億円 | -4.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 410億円 | — | 439億円 | +7.2% |
| 2024期 | 365億円 | — | 352億円 | -3.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「中期経営計画 2026」は、2030年を見据えた変革期と位置付けられています。2026期の営業利益440億円の目標に対し、直近の2025期実績は439.45億円とほぼ達成圏内にあり、純利益に至っては目標を前倒しでクリアしています。業績予想は期初計画から若干のブレが見られるものの、全体としては計画達成に向けた確度は高いと評価できます。今後は、約300億円規模のDX投資による生産性向上や、株主還元強化策が計画通りに進むかが注目されます。
最新ニュース
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メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
SBIグループと共同で総額200億円規模のファンドを設立し、革新技術の取り込みを開始。
第3四半期決算にて累計経常利益が前年同期比3%減となるなど、足元の収益環境に厳しさが見られた。
「GENBAx点検」の試験導入など、ペーパーレス化を通じた物流DXを加速させている。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は極めて良好で、自己資本比率は50%超の高水準を維持しており、安定したバランスシートが成長投資の裏付けとなっています。近年は有利子負債が増加傾向にありますが、これは将来の事業拡大を見据えた戦略的投資によるもので、過度な懸念には当たりません。潤沢なネット資産を背景に、強固な経営基盤を確立しています。 【3Q 2026/03期】総資産5451億円、純資産2932億円、自己資本比率46.5%、有利子負債1042億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 250億円 | 153億円 | 71.1億円 | 97.5億円 |
| 2022/03期 | 437億円 | 149億円 | 245億円 | 288億円 |
| 2023/03期 | 333億円 | 165億円 | 111億円 | 167億円 |
| 2024/03期 | 217億円 | 184億円 | 91.4億円 | 33.0億円 |
| 2025/03期 | 435億円 | 265億円 | 253億円 | 171億円 |
本業で稼ぐ営業キャッシュフローが安定してプラスを維持しており、成長投資と株主還元を両立できる十分な資金創出力を有しています。投資キャッシュフローは国内外のプラント施設や物流拠点への積極投資により常にマイナス基調ですが、これは将来的な収益の柱を築くための前向きな支出です。財務キャッシュフローも配当や自己株式取得に充てられ、株主還元への意識も非常に高いと言えます。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.7%と向上途上にありますが、連結子会社57社を統括する大規模なグループ体制を支えるための強固な監査体制を構築しています。ガバナンス強化としてDX投資や人材育成センターの設立など、将来的な競争力向上に向けた経営資源の配分を明確にしている点が重要です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 641万円 | 29,614人 | - |
従業員の平均年収は641万円で、プラントエンジニアリングと物流を融合させた独自の事業モデルにより、安定した収益基盤を背景とした水準を維持しています。業界内でも堅実な労務管理が行われており、人材育成への投資を積極的に行う企業姿勢が反映されています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
2021年度から2025年度までの5年間、当社のTSR(株主総利回り)は一貫してTOPIXのパフォーマンスを下回っています(アンダーパフォーム)。これは、同期間にTOPIXが大きく上昇した一方で、当社の株価上昇と配当がそれを上回るほどの勢いではなかったことを示唆しています。ただし、直近1年の株価は大きく上昇しており、今後の株主還元強化策の進捗によっては、TSRの改善が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 11円 | 25.7% |
| 2017/03期 | 12円 | 19.9% |
| 2019/03期 | 110円 | 24.2% |
| 2020/03期 | 105円 | 24.8% |
| 2021/03期 | 110円 | 28.3% |
| 2022/03期 | 110円 | 28.8% |
| 2023/03期 | 150円 | 35.2% |
| 2024/03期 | 174円 | 40.6% |
| 2025/03期 | 232円 | 40.6% |
株主優待制度は現在導入されておりません。
山九は株主還元を経営の重要課題と位置づけており、配当性向40%程度を目標とした利益配分を基本方針としています。近年の増益を背景に1株あたり配当金を着実に引き上げており、株主への利益還元姿勢を鮮明にしています。自己株式の取得も機動的に実施し、資本効率と株主価値の向上を同時に追求する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 123.2万円 | 23.2万円 | 23.2% |
| 2022期 | 104.3万円 | 4.3万円 | 4.3% |
| 2023期 | 130.7万円 | 30.7万円 | 30.7% |
| 2024期 | 142.9万円 | 42.9万円 | 42.9% |
| 2025期 | 171.2万円 | 71.2万円 | 71.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERとPBRは陸運業の業界平均を上回っており、市場から一定の成長期待が寄せられていることが窺えます。信用倍率は1.01倍と拮抗しており、売り圧力と買い圧力が均衡している状態です。過熱感は限定的ですが、今後の決算発表や業績見通しによって需給バランスが変化する可能性があります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 350億円 | 115億円 | 32.7% |
| 2022/03期 | 354億円 | 128億円 | 36.1% |
| 2023/03期 | 396億円 | 147億円 | 37.0% |
| 2024/03期 | 366億円 | 123億円 | 33.4% |
| 2025/03期 | 447億円 | 139億円 | 31.2% |
法人税等の支払額は税引前利益の増減に伴い約115億円から147億円の範囲で推移しており、概ね適正な納税が行われています。実効税率は30%台前半で安定しており、国際的な事業展開に伴う税制の影響は限定的です。予想期では税引前利益が410億円となる見込みで、納税負担も収益に見合った水準で推移するでしょう。
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山九 まとめ
「『物流』と『工場メンテナンス』の二刀流、日本の重工業を支える黒子がDXと海外展開で再成長を目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。