名古屋鉄道9048
Nagoya Railroad Co., Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが愛知県や岐阜県で旅行や通勤をするとき、赤い車体の電車を見かけたら、それは「名鉄」かもしれません。特に、中部国際空港(セントレア)へ行く際には、多くの方が名鉄の特急を利用します。また、名古屋駅の「名鉄百貨店」で買い物をしたり、犬山の「リトルワールド」や「日本モンキーパーク」で遊んだりした経験はありませんか?これらも全て名古屋鉄道グループが運営しており、私たちの生活やレジャーの身近なところで活躍している会社です。
名古屋鉄道の2025年3月期業績は、売上高6907.2億円、営業利益420.76億円とコロナ禍から力強く回復しました。主力の交通事業では輸送人員が回復し、不動産やレジャー・サービス事業も人流の正常化に伴い好調です。しかし、成長戦略の核とされた名古屋駅地区再開発計画のスケジュールが未定となり、今後の成長ドライバーに不透明感が漂っています。株主還元は強化しており、年間配当は38.5円を予定しています。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 名古屋市中村区名駅四丁目8番26号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7.1% | 2.4% | - |
| 2022/03期 | 2.3% | 0.8% | - |
| 2023/03期 | 4.5% | 1.6% | - |
| 2024/03期 | 5.5% | 1.9% | 5.8% |
| 2025/03期 | 7.8% | 2.7% | 6.1% |
| 3Q FY2026/3 | 6.3%(累計) | 1.5%(累計) | 6.1% |
コロナ禍での営業利益率マイナスから、現在は営業利益率が6%台へ回復するなど収益性の改善が鮮明です。ROE(自己資本利益率)は直近で7.6%まで向上しており、経営効率の改善が見て取れます。しかし、設備産業特有の固定費の重さもあり、さらなる利益率の向上が持続的な株主価値創造に向けた鍵となります。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,816億円 | — | 288億円 | -146.3円 | - |
| 2022/03期 | 4,909億円 | — | 93.7億円 | 47.6円 | +1.9% |
| 2023/03期 | 5,515億円 | — | 189億円 | 95.9円 | +12.3% |
| 2024/03期 | 6,011億円 | 348億円 | 244億円 | 124.1円 | +9.0% |
| 2025/03期 | 6,907億円 | 421億円 | 377億円 | 192.1円 | +14.9% |
名古屋鉄道の業績は、コロナ禍の影響を受けた2021/03期の赤字から、交通事業の旅客需要回復や不動産・流通事業の改善により急速な回復を遂げました。2025/03期には売上高が約6,907億円、純利益が約377億円まで拡大し、事業ポートフォリオの再構築が進んでいます。2026/03期予想では増収を見込む一方、先行投資やコスト増により純利益は一旦減益となる見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上5160億円(通期予想比73%)、営業利益316億円(同72%)、純利益223億円(同86%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
売上高は6,000億円規模に達し、交通事業を核に不動産や流通事業を展開する多角経営を行っています。しかし、名鉄名古屋駅地区の再開発計画の不透明感や燃料価格の高止まり、さらには深刻な人手不足が今後の経営における主要なリスク要因として認識されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 6,750億円 | — | 6,907億円 | +2.3% |
| 2024期 | 5,880億円 | — | 6,011億円 | +2.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 400億円 | — | 421億円 | +5.2% |
| 2024期 | 265億円 | — | 348億円 | +31.1% |
| 2023期 | 210億円 | — | 227億円 | +8.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計「Turn-Over 2023」はコロナ禍からの回復が想定を上回り、営業利益300億円の目標を達成しました。しかし、現行の中期経営計画(2025期〜27)は、成長の柱と位置付けていた名古屋駅地区再開発計画が人手不足や資材高騰を理由にスケジュール未定となるなど、開始早々から大きな見直しを迫られています。鉄道事業の回復は順調ですが、不動産事業の先行き不透明感が業績目標達成への重石となっています。
最新ニュース
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メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
名古屋駅地区再開発計画がスケジュール変更となり、時期が未定となる事態が発生しました。
2026年春季労使交渉にて、総合職への株式報酬導入を決定し、人材投資を強化しています。
「名鉄マナーUPキャンペーン」の刷新を行い、サービス品質の向上に注力しています。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
総資産は1.4兆円規模まで拡大しており、名駅地区の再開発など将来の成長に向けた積極的な投資を継続しています。自己資本比率は30%台前半で安定しており、必要な資本を維持しながら有利子負債による調達を行っています。今後、開発プロジェクトの進捗に伴う財務バランスの変化を継続的に注視する必要があります。 【3Q 2026/03期】総資産1.6兆円、純資産5172億円、自己資本比率23.4%、有利子負債6556億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 197億円 | 442億円 | 494億円 | 246億円 |
| 2022/03期 | 393億円 | 390億円 | 33.4億円 | 2.9億円 |
| 2023/03期 | 612億円 | 594億円 | 26.1億円 | 18.4億円 |
| 2024/03期 | 555億円 | 684億円 | 180億円 | 129億円 |
| 2025/03期 | 787億円 | 1,381億円 | 559億円 | 594億円 |
営業キャッシュフローは堅調に推移しており、本業で年間約787億円のキャッシュを創出する体制を確立しています。一方で、将来成長のための投資活動に多額のキャッシュを投じているため、フリーキャッシュフローは一時的にマイナス傾向です。この投資が将来的に利益として還元されるかが、今後のキャッシュフロー改善の焦点となります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.3%と向上傾向にあり、多様性の確保に努めています。監査報酬に2億6,000万円を投じるなど監査体制の強化を図っていますが、109社もの連結子会社を抱える巨大グループとしてのガバナンス高度化が今後の課題です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 634万円 | 31,013人 | - |
従業員の平均年収は634万円であり、鉄道・運輸業界の標準的な水準を維持しています。平均勤続年数が23.7年と極めて高いことは、長期雇用と安定した労働環境が形成されていることを示唆しています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、過去5年間(2021期〜2025期)にわたり、一貫してTOPIXを大幅に下回る「アンダーパフォーム」となっています。これはコロナ禍で鉄道・レジャー事業が大きな打撃を受けたことや、その後の株価回復がTOPIXの上昇ペースに追いついていないことが主な要因です。株価がPBR1倍割れで推移していることも、配当利回りだけではカバーしきれない株価の低迷を反映しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 5円 | 18.7% |
| 2017/03期 | 5円 | 19.6% |
| 2018/03期 | 27.5円 | 17.7% |
| 2019/03期 | 27.5円 | 17.3% |
| 2020/03期 | 25円 | 17.0% |
| 2021/03期 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 12.5円 | 26.2% |
| 2023/03期 | 20円 | 20.9% |
| 2024/03期 | 27.5円 | 22.2% |
| 2025/03期 | 38.5円 | 20.0% |
| 必要株数 | 200株以上(約17万円) |
| 金額相当 | 保有株数に応じて変動 |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当政策として、業績向上に伴う利益還元を強化しており、直近では増配基調を維持しています。配当性向20-25%程度の水準を維持しつつ、株主価値の向上を重視した経営を行っています。今後も安定した利益成長を背景に、持続的な還元強化が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 86.9万円 | 13.1万円 | -13.1% |
| 2022期 | 72.0万円 | 28.0万円 | -28.0% |
| 2023期 | 68.5万円 | 31.5万円 | -31.5% |
| 2024期 | 73.5万円 | 26.5万円 | -26.5% |
| 2025期 | 60.8万円 | 39.2万円 | -39.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PBRは0.75倍と解散価値とされる1倍を大きく下回っており、市場からは割安と評価されています。PERも業界平均に比べて低い水準です。信用倍率は0.26倍と売り残が買い残を大幅に上回っており、将来の株価下落を見込む投資家が多い状況を示唆しています。これは、名古屋駅再開発計画の遅延に対する懸念が反映されていると考えられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | -81.5億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | 131億円 | 37.6億円 | 28.7% |
| 2023/03期 | 264億円 | 75.1億円 | 28.5% |
| 2024/03期 | 375億円 | 131億円 | 35.0% |
| 2025/03期 | 477億円 | 99.4億円 | 20.8% |
2021/03期の赤字期を除き、概ね法定実効税率に近い水準で推移しています。2025/03期は一時的な税務上の要因等により実効税率が20.8%と低くなりましたが、翌年度以降は正常化が見込まれます。租税公課を含めた適切な納税は企業の社会的な責任であり、今後も安定的な利益計上に伴う納税が継続されるでしょう。
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