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東海旅客鉄道9022

Central Japan Railway Company

プライムUpdated 2026/06/01
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まずこの会社は何者?

事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ

ひとめ診断

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 32円
安全性
普通
自己資本比率 46.6%
稼ぐ力
高い
ROE 11.3%
話題性
好評
ポジ 66%

この会社ってなに?

東京・名古屋・新大阪を新幹線で移動したことはありませんか?年間2億人超が利用する東海道新幹線、名古屋を中心とした在来線、そして近い将来「品川-名古屋を40分で結ぶ」超電導リニア中央新幹線を建設しているのがJR東海です。2026/03期は売上初の2兆円突破・営業利益率41.4%という、上場企業の中でも屈指の超収益体質を実現しました。名古屋駅前の不動産、JR東海ホテルズ、JR東海ツアーズ、日本車輌製造(鉄道車両)など、新幹線を核にした周辺事業も幅広く展開。日本の大動脈を支え、次の50年の交通基盤を作っている企業です。

東海旅客鉄道(JR東海)は、東京・名古屋・新大阪を結ぶ東海道新幹線と、名古屋を中心とした在来線、そして次世代の大動脈となる超電導リニア中央新幹線(品川-名古屋)を建設・運営する日本最大級の鉄道インフラ企業です。2026/03期は大阪・関西万博特需と旺盛なインバウンド・出張需要の取り込みにより、売上高2兆62億円(+9.5%)と初の2兆円突破・営業利益8,302億円・親会社株主に帰属する当期純利益5,529億円と過去最高益を更新しました。報告セグメントは運輸業(東海道新幹線中心)・流通業・不動産業の3つ+その他(ホテル・旅行・広告・車両製造・建設等)で、運輸業の営業利益率46.7%・全社営業利益率41.4%という、東海道新幹線という独占インフラに支えられた驚異的な高収益体質が最大の特徴です。2027/03期は万博特需の剥落と労務費上昇等の厳しい経営環境を織り込み、売上高1兆9,930億円(△0.7%)・営業利益7,020億円(△15.4%)・純利益4,470億円(△19.1%)と大幅減益を計画しています。リニア中央新幹線(品川-名古屋)の総工事費は2025年10月に従来の7.04兆円から11.0兆円へ増加する見通しが公表されましたが、短信では「健全経営と安定配当を堅持できることを確認」と明示されています。配当はリニア建設の巨額投資資金を確保するため配当性向5〜7%と極めて低水準に抑えていますが、安定配当を継続する基本方針のもと、2026/03期は32円(中間16+期末16)・2027/03期予想も32円を計画しています。EPS・BPS・配当はすべて2023年10月1日実施の1対5株式分割(基準日2023年9月30日)の調整後ベースで表記しています。有利子負債(借入金ベース)は約1.3兆円で安定推移、自己資本比率は37.7%→46.6%へ向上していますが、別途リニア中央新幹線整備事業に係る長期未払金が約3兆円あり、EDINET基準の総債務は当期4.35兆円(前期4.36兆円)と大きい点には留意が必要です。

陸運業プライム市場

注目ポイント

東海道新幹線という日本最強の独占インフラ

東京・名古屋・新大阪を結ぶ東海道新幹線は年間2億人超が利用する日本の大動脈。運輸業の営業利益率46.7%・全社営業利益率41.4%という、上場企業でも屈指の超収益体質を支えています。JR東日本(13.4%)・JR西日本(10.7%)と比較しても圧倒的な高水準です。

リニア中央新幹線で次世代の大動脈を建設

超電導リニアによる中央新幹線(品川-名古屋)の建設主体・営業主体として、品川-名古屋を約40分で結ぶ次世代の大動脈を建設中。総工事費は11.0兆円規模に拡大する見通しですが、健全経営と安定配当を堅持しながら長期プロジェクトを完遂する姿勢を示しています。

リニア建設のための内部留保重視と安定配当

配当性向は5〜7%と極めて低水準ですが、これはリニア中央新幹線建設の巨額投資資金を確保するため内部留保を厚くする方針の結果。短信では「安定配当を継続することを基本方針」と明示され、低水準ながら安定的な増配傾向を維持。リニア完成後の長期収益力を見据えた経営姿勢が長期投資家にとっての投資妙味です。

会社概要

業種
陸運業
決算期
3月
本社
愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4号
公式
company.jr-central.co.jp

サービスの実績は?

20,062億円
連結売上高
2026/03期実績・初の2兆円突破
+9.5% YoY
8,302億円
営業利益
2026/03期実績
+18.1% YoY
41.4%
営業利益率
東海道新幹線という独占インフラの収益力
28
連結子会社数
鉄道・流通・不動産・ホテル・車両製造等
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なぜ伸びるの?

売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く

事業ごとの売上・利益

運輸業
1兆6,417億円81.8%)
流通業
1,745億円8.7%)
不動産業
555億円2.8%)
その他
1,345億円6.7%)
運輸業1兆6,417億円
利益: 7,675億円利益率: 46.7%

東海道新幹線(東京-新大阪)と東海・中京エリアの在来線を運営。売上の約82%を占める本業セグメント。東海道新幹線は年間2億人超が利用する日本の大動脈で、営業利益率46.7%という独占インフラならではの超高収益体質が最大の特徴。(2026/03期通期実績・全社費用配賦前のセグメント利益)

流通業1,745億円
利益: 158億円利益率: 9.1%

駅構内物販・JR東海高島屋・キヨスク等の駅商業事業。JR東海高島屋は名古屋駅直結の旗艦店舗。(2026/03期通期実績・全社費用配賦前のセグメント利益)

不動産業555億円
利益: 253億円利益率: 45.5%

名古屋・東京・新大阪等の駅前不動産・ビル賃貸事業。利益率45.5%と運輸業に並ぶ高収益セグメント。名古屋駅前再開発(リニア開業を見据えた)が中長期成長ドライバー。(2026/03期通期実績・全社費用配賦前のセグメント利益)

その他1,345億円
利益: 245億円利益率: 18.2%

ホテル(JR東海ホテルズ)・旅行(JR東海ツアーズ)・広告・鉄道車両製造(日本車輌製造)・建設(ジェイアール東海建設)等の周辺事業。(2026/03期通期実績・全社費用配賦前のセグメント利益)

稼ぐ力はどのくらい?

効率よく稼いでいます
ROE
11.3%
株主資本の利回り
ROA
5.1%
総資産の活用度
Op. Margin
41.4%
営業利益率
会計期ROEROA営業利益率
2022/03期△1.5%△0.5%0.2%
2023/03期5.9%2.3%26.7%
2024/03期9.5%3.9%35.5%
2025/03期10.2%4.4%38.4%
2026/03期11.3%5.1%41.4%
3Q FY2026/39.9%(累計)4.4%(累計)46.0%

コロナ禍で赤字となった2022/03期(ROE△1.5%・OPM0.2%)以降、段階的に収益力が回復し、2026/03期にはROE11.3%・営業利益率41.4%へ到達しました。営業利益率41.4%は同業JR西日本(10.7%)・JR東日本(13.4%)を大幅に上回る水準で、これは東海道新幹線という日本最強の独占インフラによる超収益体質を反映しています。ROAも5.1%と鉄道インフラ業としては極めて高水準です。2027/03期は万博特需の剥落と労務費上昇で利益水準が下振れる見通しのため、収益性指標も一時的に低下する可能性があります。

儲かってるの?

順調に稼いでいます
会計期売上高営業利益当期純利益EPS増収率
2022/03期9,351億円17.1億円▲519億円△52.8円
2023/03期1.4兆円3,745億円2,194億円223.0円+49.7%
2024/03期1.7兆円6,074億円3,844億円390.7円+22.1%
2025/03期1.8兆円7,028億円4,584億円465.9円+7.1%
2026/03期2.0兆円8,302億円5,529億円570.84円+9.5%

2026/03期は大阪・関西万博特需と旺盛な出張・インバウンド需要を取り込み、売上高2兆62億円(+9.5%)と初の2兆円突破・営業利益8,302億円・純利益5,529億円(+20.6%)と過去最高益を更新しました。2022/03期はコロナ禍の影響で純損失519億円と大幅赤字でしたが、2023/03期に黒字回復、その後4期連続の増収増益で過去最高益に到達した形です。2027/03期予想は大阪・関西万博の開催に伴う増収効果がなくなり、労務費の上昇等、厳しい経営環境を踏まえ、売上高1兆9,930億円(△0.7%)・営業利益7,020億円(△15.4%)・純利益4,470億円(△19.1%)と大幅減益を計画しています。これは構造的な収益力の毀損ではなく、万博一巡で正常化局面に入る位置づけです。EPSは2023年10月1日実施の1対5株式分割(基準日2023年9月30日)の調整後ベースで表記しています。

業績の推移

売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。

同業比較(収益性)

陸運業の同業他社平均と比べると…

ROE上回る
この会社
11.3%
業界平均
10.1%
営業利益率上回る
この会社
41.4%
業界平均
9.8%
自己資本比率上回る
この会社
46.6%
業界平均
36.7%
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将来どうなりそう?

公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く

会社の公式開示情報

役員報酬

5億5,500万円
9名の合計

事業別の稼ぎ

事業名売上利益利益率
運輸業1兆6,417億円7,675億円46.7%
流通業1,745億円158億円9.1%
不動産業555億円253億円45.5%
その他1,345億円245億円18.2%

3つの報告セグメント(運輸業/流通業/不動産業)+その他で構成され、売上の約82%を占める運輸業(東海道新幹線中心)が圧倒的な本業の柱です。2026/03期は大阪・関西万博特需と旺盛なインバウンド・出張需要により全セグメントが好調で、運輸業の営業利益率46.7%・不動産業の45.5%という独占インフラと駅前立地に支えられた超高収益体質を実現しました。リスク面では南海トラフ等の大規模地震、リニア中央新幹線の工費11兆円への増加と工期遅延、東海道新幹線需要の変動、万博一巡による正常化、労働力不足・人件費上昇、運賃規制が主要論点となります。

会社の計画は順調?

A
総合評価
万博特需の反動と労務費上昇を織り込んだ計画。2026/03期は期初予想を全項目で上振れ達成。

※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません

2026/03期は万博特需・インバウンド需要を上手く取り込み、期初予想を売上+4.0%・営業利益+10.7%・純利益+10.6%と全項目で上振れ達成しました。2027/03期は万博一巡・労務費上昇を織り込んだ大幅減益予想ですが、利益水準(営業利益7,020億円・営業利益率35%超)は依然として業界トップクラスを維持する計画です。
FY2027/3 通期業績予想
2027/03期
売上高(FY2027/3 通期予想): 目標 1兆9,930億円 期初前
期首実績待ち
営業利益(FY2027/3 通期予想): 目標 7,020億円 期初前
期首実績待ち
親会社株主に帰属する当期純利益(FY2027/3 通期予想): 目標 4,470億円 期初前
期首実績待ち

年度別の予想精度(計画を守れてる?)

売上高
年度当初予想修正予想実績乖離
2026/03期1兆8,650億円2兆62億円+7.6%
営業利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2026/03期6,670億円8,302億円+24.5%
親会社株主に帰属する当期純利益
年度当初予想修正予想実績乖離
2026/03期4,230億円5,529億円+30.7%

当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)

2026/03期は期初予想を上回って着地し、過去最高益を更新する好結果となりました。2027/03期予想は大阪・関西万博の開催に伴う増収効果がなくなり、労務費の上昇等、厳しい経営環境を反映した大幅減益計画で、2026年4月開始のため現時点は期初前であり、進捗評価は次回開示以降に反映されます。リニア中央新幹線の総工事費は11.0兆円に増加する見通しですが、短信では「健全経営と安定配当を堅持できることを確認」と明示されており、当面の財務方針に大きな変更はありません。

最新ニュース

ポジティブ
JR東海、2026年3月期決算で売上初の2兆円突破・純利益+20.6%増の5,529億円と過去最高益
4/28 · 日経電子版
ネガティブ
JR東海の2027年3月期、営業利益15.4%減・純利益19.1%減の減益予想。万博特需剥落と労務費上昇を織り込み
4/28 · 日経電子版
中立
JR東海、リニア中央新幹線(品川-名古屋)総工事費を7.04兆円から11.0兆円に上方修正。健全経営は堅持と説明
10/22 · 日経電子版
ポジティブ
大阪・関西万博閉幕。東海道新幹線は会場アクセスの大動脈としてJR東海業績を押し上げ
10/13 · PR TIMES
ポジティブ
JR東海、4-12月期(3Q累計)純利益が前年同期比増益。通期予想を上方修正
2/02 · 株探

どんな話題が多い?

業績・決算36%
リニア中央新幹線26%
万博・インバウンド18%
まちづくり・不動産12%
その他8%

メディアでどれくらい注目されてる?

報道のトーンは「好調
報道件数(30日)
482
前月比 +14%
メディア数
84
日本経済新聞, 株探, Yahoo!ファイナンス, PR TIMES, 東洋経済オンライン
業界内ランキング
上位 4%
陸運業 120社中 3位
報道のトーン
66%
好意的
26%
中立
8%
否定的

メディア露出

メディア分布

競合比較

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この会社のストーリー

創業から現在までの歩みと、代表者の姿

創業ストーリー

1987
国鉄民営化でJR東海誕生

日本国有鉄道の分割民営化により東海旅客鉄道株式会社が発足。東海道新幹線と東海エリアの在来線を引き継ぎ、本社を名古屋に置いて新たな歴史を歩み始めました。

1997
東証一部上場で完全民営化

東京・大阪・名古屋証券取引所に株式を上場。東海道新幹線という独占的な収益基盤を背景に、民間企業として高い財務健全性を確立しました。

2011
リニア中央新幹線計画の本格始動

超電導リニアによる中央新幹線(品川-名古屋)の整備計画が国土交通大臣により認可され、JR東海は建設主体・営業主体となることが決定。日本の交通革命へ向けた挑戦が始まりました。

2020-2022
コロナ禍で出張需要が激減

新型コロナウイルスの影響で東海道新幹線の出張需要が急減し、2022/03期に純損失519億円と創業以来最大の赤字を計上。固定費削減と安全輸送の継続で乗り切りました。

2023
1対5株式分割で個人投資家層拡大

2023年10月1日に普通株式1株を5株に分割(基準日2023年9月30日)。投資単位を引き下げて投資家層の拡大を図りました。EPS・BPS・配当は分割調整後ベースで表記しています。

2025-2026
万博特需で売上初の2兆円突破・過去最高益

2025年大阪・関西万博特需と旺盛な出張・インバウンド需要を取り込み、2026/03期は売上初の2兆円突破・純利益5,529億円と過去最高益を更新。一方でリニア中央新幹線の総工事費は11.0兆円に増加する見通しを公表しました。

2027〜
リニア中央新幹線完遂と次の50年へ

2027/03期は万博反動で減益見通しですが、リニア中央新幹線(品川-名古屋)の建設を着実に進め、次世代の大動脈完成に向けた歩みを継続。健全経営と安定配当の堅持を経営の根幹に据え、長期投資家との対話を重視します。

出来事の年表

2026年4月過去最高益

2026/03期本決算を発表(4/28)。売上高2兆62億円(+9.5%)と初の2兆円突破・営業利益8,302億円・純利益5,529億円(+20.6%)と過去最高益を更新。万博特需と旺盛な出張・インバウンド需要が押し上げ、配当は前期31円→32円へ増配しました。

2026年4月減益見通し

同時に開示された2027/03期通期予想は売上高1兆9,930億円(△0.7%)・営業利益7,020億円(△15.4%)・純利益4,470億円(△19.1%)と大幅減益。万博特需の剥落と労務費上昇等の厳しい経営環境を反映し、配当は前期同額の32円を予想しています。

2025年10月リニア工費増

超電導リニア中央新幹線(品川-名古屋)の総工事費が従来の7.04兆円から11.0兆円に増加する見通しを公表。同時に「健全経営と安定配当を堅持できることを確認」と明示し、財務基盤への影響は限定的との認識を示しました。

2025年10月万博閉幕

2025年大阪・関西万博が閉幕。東海道新幹線は会場アクセスの大動脈として東京・名古屋・関西の輸送を支え、JR東海の業績押し上げに大きく寄与しました。

2023年10月株式分割

普通株式1株を5株に分割(10/1、基準日9/30)。投資単位を引き下げて投資家層の拡大を図りました。本ページのEPS・BPS・配当はすべて分割調整後ベースで表記しています。

2022年3月コロナ底

コロナ禍で出張需要・観光需要が激減し、2022/03期は純損失519億円と創業以来最大の赤字を計上。翌期以降V字回復を果たし、2026/03期には過去最高益に到達しました。

社長プロフィール

丹羽 俊介
代表取締役社長
リニア完遂を主導
東海道新幹線という日本の大動脈の安全・安定輸送を最優先課題としつつ、次世代の幹線交通である超電導リニア中央新幹線の建設を着実に進めてまいります。総工事費が11.0兆円規模に拡大する見通しの中でも、健全経営と安定配当の堅持を経営の根幹に据え、東京・名古屋・関西を結ぶ大動脈の二重系化により、日本の国土構造を変える挑戦を完遂してまいります。
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安心して投資できる?

財務・透明性・株主構成・リスクを点検

財務は安全?

財務は安定しています
自己資本比率46.6%
0%20% (注意ライン)35% (安全ライン)100%
Interest-bearing Debt
1.3兆円
借金(有利子負債)
Net Assets
4.9兆円
会社の純資産

総資産は10.8兆円・純資産は4.9兆円と着実に拡大し、自己資本比率は37.7%→46.6%へ着実に向上しています。有利子負債(借入金ベース・IRBank基準)は約1.3兆円で安定推移しており、利益積み上げによる自己資本の厚みが財務基盤の強化を支えています。ただし、リニア中央新幹線整備事業に係る長期未払金が別途約3兆円あり、EDINET(広義の有利子負債)基準では当期約4.35兆円(前期約4.36兆円)と総債務はより大きい点に留意が必要です。BPSは2023年10月1日実施の1対5株式分割(基準日2023年9月30日)の調整後ベースで表記しています。

お金の流れは?

健全なお金の流れです
Operating CF
+7,482億円
本業で稼いだお金
Investing CF
-6,214億円
投資に使ったお金
Financing CF
-1,509億円
借入・返済など
Free CF
+1,267億円
手元に残ったお金
会計期営業CF投資CF財務CFFCF
2022/03期717億円▲1,530億円▲192億円▲813億円
2023/03期4,867億円▲1,750億円▲2,206億円3,117億円
2024/03期6,729億円▲4,366億円▲1,251億円2,363億円
2025/03期6,246億円▲9,560億円▲955億円▲3,315億円
2026/03期7,482億円▲6,214億円▲1,509億円1,267億円

営業CFは2026/03期に7,481億円と過去最高水準に達し、本業の稼ぐ力が一段と高まっています。投資CFはリニア中央新幹線建設の本格化を反映し、2025/03期には△9,560億円と巨額の投資年度となりました。2026/03期も△6,214億円とリニア関連投資は継続中で、FCFは+1,267億円と前期からプラス転換しています。財務CFは△1,500億円程度で安定推移し、自己資本中心の重厚な財務体質を維持しています。今後もリニア中央新幹線(品川-名古屋)の総工事費11.0兆円という長期大型投資が続くため、営業CFと投資CFのバランスが財務戦略の中核論点となります。

この会社のガバナンスは?

役員構成(取締役 17名)
女性 2名(11.8% 男性 15
12%
88%
監査報酬
4億3,200万円
連結子会社数
28
設備投資額
5142.0億円
平均勤続年数(従業員)
16.1
臨時従業員数
8078

取締役17名中女性は2名(11.8%)であり、多様性の推進は道半ばです。連結子会社28社を擁するグループ経営体制のもと、監査報酬4億3,200万円を投じた強固なガバナンス体制を構築しています。設備投資は5,142億円とリニア建設を反映した巨額規模であり、平均勤続年数16.1年の安定した人材基盤が企業の継続的な運営を支えています。

誰がこの会社の株を持ってる?

安定株主54.1%
浮動株45.9%
所有者別内訳(有価証券報告書)
金融機関43.9%
事業法人等10.1%
外国法人等27.8%
個人その他16.9%
証券会社1.2%

日本マスタートラスト信託銀行11.74%・日本カストディ6.94%等の信託口を中心に分散保有。野村信託銀行(退職給付信託三菱UFJ銀行口)3.62%・みずほ銀行2.92%・日本生命2.54%・三菱UFJ1.77%・農林中央金庫1.70%等のメインバンク・生損保・JR東海社員持株会1.62%等の政策保有株主が安定株主層を形成

日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)(115,596,500株)11.74%
株式会社日本カストディ銀行(信託口)(68,316,050株)6.94%
野村信託銀行株式会社(退職給付信託三菱UFJ銀行口)(35,625,000株)3.62%
株式会社みずほ銀行(28,757,500株)2.92%
日本生命保険相互会社(25,000,000株)2.54%
STATE STREET BANK WEST CLIENT-TREATY 505234 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(17,792,800株)1.81%
株式会社三菱UFJ銀行(17,390,500株)1.77%
農林中央金庫(16,750,000株)1.7%
JR東海社員持株会(15,986,800株)1.62%
JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)(13,032,920株)1.32%

JR東海の株主構成は創業者・支配株主が存在しない分散保有型で、日本マスタートラスト信託銀行(信託口)11.74%を筆頭に、信託銀行・メガバンク・保険会社等の機関投資家が上位を占めています。野村信託銀行(退職給付信託三菱UFJ銀行口)3.62%・みずほ銀行2.92%・日本生命保険2.54%・三菱UFJ銀行1.77%・農林中央金庫1.70%等のメインバンク・生損保と、JR東海社員持株会1.62%が安定株主層を形成しています。外国人投資家の比率は27.8%と比較的高水準で、海外機関投資家からも注目されています。最新の有価証券報告書ベース。

この会社のリスク

有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。

1重大鉄道事故・自然災害リスク。東海道新幹線は南海トラフ地震想定域を貫通しており、大規模地震・豪雨・脱線等の重大事故・自然災害発生時は事業に重大な影響
2リニア中央新幹線の工費増加・工期遅延リスク。2025年10月時点で品川-名古屋の総工事費は従来の7.04兆円から11.0兆円に増加する見通しを公表。静岡工区の難航等も継続する論点で、追加コスト発生・開業時期遅延のリスクが残る
3東海道新幹線需要変動リスク。国内出張需要・観光需要・人口減少・新型感染症・経済情勢悪化等で売上の82%を占める運輸業の収益が大きく変動する可能性
4万博特需剥落・需要正常化リスク。2026/03期は大阪・関西万博の特需で過去最高益を達成したが、2027/03期は反動で利益水準が大幅に下振れる見通し
5労働力不足・人件費上昇リスク。運転士・保線・車両整備等の専門人材の確保難、賃上げ圧力によるコスト増。2027/03期予想の減益要因の一つとして短信で明示
6規制・運賃改定リスク。鉄道事業は国土交通省の認可制であり、コスト増を運賃に転嫁する制約。物価上昇局面での収益性悪化リスク

社員の給料はどのくらい?

平均年収
810万円
従業員数
29,144
平均年齢
36.8歳
平均年収従業員数前年比
当期810万円29,144-

平均年収は4年間で約123万円上昇し810万円に到達。コロナ禍で一時的に下落した後、業績回復に伴い急速に回復しています。連結従業員数29,144人(うち単体約18,400人)の大規模な雇用基盤を抱えながら、JR各社の中ではJR東日本(767万円)を上回る高水準。平均年齢36.8歳、平均勤続年数16.1年と安定した雇用環境です。

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株主リターン・投資成果

リターン・配当・市場データを確認

平均よりも稼げてる?

この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。

過去5年間のTSRは98.6%と元本割れ水準にとどまり、同期間のTOPIX(213.4%)を大幅にアンダーパフォームしています。コロナ禍での出張需要激減とリニア中央新幹線の総工事費増加見通しが長期投資家心理を抑制し、株価がTOPIXの上昇ペースに追いつけていない状況です。バリュエーション(PBR0.7倍前後)は割安水準にありますが、2027/03期の減益予想と11兆円規模の長期投資負担を受けた市場の慎重姿勢が反映されています。リニア中央新幹線(品川-名古屋)開業時期の見通し明確化が、株価モメンタム転換の鍵となります。

※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。

配当・優待はもらえる?

少しもらえます
1株配当(最新期)
32
方針: リニア中央新幹線建設の巨額投資資金確保のため内部留保を厚くし、配当は安定継続を基本方針(短信記述ベース)。配当性向は5〜7%と低水準だが安定的に増配傾向。
1株配当配当性向
2022/03期26
2023/03期2712.1%
2024/03期297.4%
2025/03期316.7%
2026/03期325.6%
2027/03期(予想)326.8%
株主優待
なし

株主優待制度なし。

配当はすべて2023年10月1日実施の1対5株式分割(基準日2023年9月30日)の調整後ベースで表記しています。配当性向は5〜7%と極めて低水準ですが、これはリニア中央新幹線建設の巨額投資資金を確保するため内部留保を厚くする方針の結果であり、短信では「安定配当を継続することを基本方針」と明示されています。2024/03期=29円(中間14+期末15、株式分割を跨ぐため分割調整後合計)→2025/03期=31円(中間15+期末16)→2026/03期=32円(中間16+期末16)→2027/03期予想32円(中間16+期末16)と、低水準ながら安定的な増配傾向を維持しています。株主優待制度はありませんが、リニア中央新幹線完成後の長期収益力を見据えた内部留保重視の財務方針は、長期投資家にとっての投資妙味となります。

もし5年前に投資していたら?

2021期初めに100万円を投資した場合
100万円が 98.6万円 になりました (-1.4万円)
-1.4%
年度末時点評価額損益TSR
2021期82.5万円▲17.5万円-17.5%
2022期85.4万円▲14.6万円-14.6%
2023期92.1万円▲7.9万円-7.9%
2024期102.8万円2.8万円2.8%
2025期98.6万円▲1.4万円-1.4%

※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。

税金はいくら払ってる?

税引前利益法人税等実効税率
2025/03期6,459億円1,815億円28.1%
2026/03期7,794億円2,176億円27.9%

業績好調を背景に2026/03期には法人税等2,176億円を納付し、実効税率は27.9%と前期(30.0%)からやや低下しました。鉄道インフラ事業は固定資産関連の特別損益が大きい事業構造のため年度間で実効税率の振れ幅が大きく、固定資産売却益・減損損失・受贈益等の影響を受けやすい点に留意が必要です。表示は税引前利益・法人税等が短信本表で検証できる直近2期のみとしています。

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東海旅客鉄道 まとめ

業績
好調
営業益 前年比↑
配当
少なめ
1株 32円
安全性
普通
自己資本比率 46.6%
稼ぐ力
高い
ROE 11.3%
話題性
好評
ポジ 66%

東海道新幹線という日本最強の独占インフラを擁し、リニア中央新幹線で次世代の大動脈を建設する超収益鉄道企業

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最終更新: 2026/06/14 / データ提供: OSHIKABU