富士急行9010
FUJI KYUKO CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが週末に富士急ハイランドで絶叫マシンを楽しんだり、河口湖へ向かう高速バスや電車に乗ったりした経験はありませんか?その裏側でサービスを提供しているのが富士急行です。富士山エリアの観光を、交通手段から宿泊、レジャー施設まで丸ごと支えています。普段何気なく利用している観光サービスが、実は同社の事業の一部かもしれません。このように、私たちの「楽しい思い出」作りを支えている身近な企業なのです。
富士山エリアで運輸・レジャー・不動産事業を展開する複合企業。コロナ禍からのV字回復は著しく、2025年3月期は売上高522.3億円、営業利益83.13億円を達成しました。インバウンド観光客の急増が追い風となり、主力の富士急ハイランドや交通インフラが好調に推移しています。今後は中期経営計画に基づき、既存事業の強化と富士山周辺エリアでのラグジュアリーリゾート開発による更なる成長を目指します。
会社概要
- 業種
- 陸運業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 山梨県富士吉田市上吉田2丁目5番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 11.3% | 2.7% | - |
| 2022/03期 | 1.5% | 0.4% | - |
| 2023/03期 | 9.0% | 2.3% | - |
| 2024/03期 | 15.5% | 4.5% | 16.1% |
| 2025/03期 | 14.8% | 5.1% | 15.9% |
| 3Q FY2026/3 | 13.2%(累計) | 4.5%(累計) | 17.2% |
収益性は、コロナ禍での赤字から劇的な改善を遂げ、営業利益率は2024/03期期に16.1%の高水準に達しました。これは固定費削減の進展に加え、高単価な観光・レジャー需要を的確に取り込めたことが寄与しています。ROE(自己資本利益率)も14%前後で安定しており、資本効率の面で高いパフォーマンスを実現しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 305億円 | — | 27.9億円 | -52.5円 | - |
| 2022/03期 | 351億円 | — | 3.8億円 | 7.1円 | +15.2% |
| 2023/03期 | 429億円 | — | 23.2億円 | 43.7円 | +22.3% |
| 2024/03期 | 507億円 | 81.5億円 | 45.7億円 | 86.1円 | +18.1% |
| 2025/03期 | 522億円 | 83.1億円 | 51.1億円 | 96.2円 | +3.0% |
富士急行は、コロナ禍の外出制限による深刻な打撃を受けた2021/03期期から力強い回復を見せ、売上高は2025/03期期に522億円と過去最高水準を更新しました。富士急ハイランドをはじめとするレジャー事業の好調と、インバウンド需要の本格的な取り込みが収益拡大を牽引しています。2026/03期期の予想でも増収増益を見込んでおり、観光・運輸事業の回復傾向は極めて堅調です。 【3Q 2026/03期実績】売上407億円(通期予想比74%)、営業利益70億円(同80%)、純利益45億円(同85%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
陸運業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
運輸・レジャー・不動産と多角的に事業を展開し、富士山周辺の強力な観光インフラを核とした安定的な収益モデルを構築しています。一方で、自然災害やインバウンド動向といった事業環境の変動を主要なリスク要因として特定しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 87億円 | — | 83億円 | -4.4% |
| 2024期 | 59億円 | — | 82億円 | +38.6% |
| 2023期 | 35億円 | — | 42億円 | +20.5% |
| 2022期 | 25億円 | — | 8億円 | -69.9% |
| 2021期 | -13億円 | — | -31億円 | 大幅未達 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画(2023期-2026)は、インバウンド需要の本格的な取り込みを柱に、売上高535億円、営業利益87億円を最終目標としています。直近2025期実績は売上高522.3億円(進捗率97.6%)、営業利益83.13億円(進捗率95.6%)と順調に進捗しています。一方で、コロナ禍の影響を直撃した旧中計(2019期-2021)は大幅な未達に終わっており、外部環境の変化への耐性が課題と言えます。業績予想の精度は2023期, 2024期と大幅に上振れしましたが、2025期は期初予想に届かず着地しており、ガイダンスの信頼性回復が期待されます。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
インバウンド需要の取り込みにより、純利益が前年同期比7%増の28億円を達成しました。
富士急山梨ハイヤーが手荷物配送サービス「Fujiyama Luggage Delivery」の提供を開始しました。
創業100周年を記念した「FUJIKYU WAKUWAKU PROJECT」を開始し、観光体験の刷新を図っています。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務基盤については、大規模な設備投資を継続しつつ、自己資本比率は2025/03期期には35.3%まで向上し、財務体質が着実に強化されています。かつてゼロ近辺だった有利子負債は、近年の積極的なリゾート開発や投資に伴い一時的に増加しましたが、十分な営業キャッシュフローによってコントロール可能な範囲にあります。資産効率の改善と資本構成の最適化により、持続的な成長を支える土台が整いました。 【3Q 2026/03期】総資産1011億円、純資産414億円、自己資本比率35.2%、有利子負債425億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 28.9億円 | 40.0億円 | 44.5億円 | 11.2億円 |
| 2022/03期 | 64.0億円 | 41.1億円 | 29.8億円 | 22.9億円 |
| 2023/03期 | 89.8億円 | 48.3億円 | 22.1億円 | 41.5億円 |
| 2024/03期 | 130億円 | 57.0億円 | 84.4億円 | 73.0億円 |
| 2025/03期 | 108億円 | 58.6億円 | 61.2億円 | 49.9億円 |
営業キャッシュフローは観光需要の回復に伴い急増し、2024/03期期には約130億円を創出する強力な稼ぐ力を示しました。一方で、富士山周辺の遊休地開発やインフラ整備に向けた投資キャッシュフローも年々拡大しており、将来の収益源確保に向けた積極姿勢が伺えます。潤沢なフリーキャッシュフロー(約50億円〜73億円)により、有利子負債の返済と株主還元の両立を実現しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は11.8%となっており、多様性の確保に向けて改善の余地がある段階です。連結子会社35社を抱える大規模なグループ体制を維持しており、監査報酬4,200万円を投じてガバナンス体制の適正な運用を図っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 658万円 | 1,919人 | - |
従業員の平均年収は658万円であり、地域性や観光・運輸業という特性を考慮すると業界内でも一定の給与水準を確保しています。インバウンド需要の回復や観光施設の好調による業績向上に伴い、従業員への還元が意識されている傾向が見受けられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。2024期および2025期において、当社のTSRはTOPIXを大きく下回る(アンダーパフォーム)結果となりました。これは、コロナ禍からの回復期待で急騰した株価が調整局面に入り、株価下落が配当利回りを上回ったことが主な要因です。2021期にはTOPIXを大幅に上回るパフォーマンスを見せており、市場環境や期待値の変化によってTSRが大きく変動する特性を持っています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 7.5円 | 30.3% |
| 2018/03期 | 15.5円 | 31.0% |
| 2019/03期 | 16円 | 41.0% |
| 2020/03期 | 15円 | 50.4% |
| 2021/03期 | 6円 | - |
| 2022/03期 | 10円 | 141.0% |
| 2023/03期 | 15円 | 34.3% |
| 2024/03期 | 26円 | 30.2% |
| 2025/03期 | 29円 | 30.1% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
富士急行は、連結配当性向30%を目途とした利益成長に応じた増配を基本方針としています。業績回復に伴い、配当額は2021/03期期の6円から2025/03期期には29円まで引き上げられ、株主還元を重視する姿勢が鮮明です。今後も安定した収益基盤を背景に、さらなる還元強化が期待されます。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 211.0万円 | 111.0万円 | 111.0% |
| 2022期 | 141.0万円 | 41.0万円 | 41.0% |
| 2023期 | 159.0万円 | 59.0万円 | 59.0% |
| 2024期 | 144.0万円 | 44.0万円 | 44.0% |
| 2025期 | 84.0万円 | 16.0万円 | -16.0% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.20倍と売り残が買い残を大幅に上回っており、将来の株価下落を見込む投資家が多い状況を示唆しています。これは将来的な買い戻し(踏み上げ)のエネルギーにもなり得ます。業界比較では、PERは業界平均より割安ですが、PBRは3.72倍と純資産に対して株価が非常に高く評価されていることを示しており、市場からの成長期待の高さがうかがえます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | -34.1億円 | 0円 | - |
| 2022/03期 | 4.9億円 | 1.1億円 | 23.3% |
| 2023/03期 | 40.1億円 | 16.9億円 | 42.1% |
| 2024/03期 | 79.4億円 | 33.6億円 | 42.4% |
| 2025/03期 | 81.3億円 | 30.2億円 | 37.1% |
2021/03期期は巨額の赤字により法人税等の発生はありませんでしたが、業績急回復に伴い2023/03期期以降は年間30億円規模の納税を行っています。実効税率は概ね37%〜42%の範囲で推移しており、税負担は適正な水準です。利益の伸長に応じて納税額も着実に積み上がっており、企業の社会的な貢献度が高まっています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
富士急行 まとめ
「富士山麓の『大家さん』が、絶叫マシンとインバウンド需要で稼ぐリアル版モノポリー」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。