三菱地所
Mitsubishi Estate Company,Limited
最終更新日: 2026年3月20日
丸の内から世界へ。日本一の街をつくり続ける総合ディベロッパー
丸の内から広がる新しい価値創造と、グローバル展開による持続可能な社会の実現を牽引するリーディングカンパニーとなる。
この会社ってなに?
三菱地所のビジネスは、オフィスで働く人・商業施設で買い物をする人・マンションに住む人など、私たちの日常生活のあらゆる場面と密接に関わっています。丸の内や大手町のオフィスビル、プレミアム・アウトレットでのショッピング、「ザ・パークハウス」ブランドの分譲マンションなど、身近な都市空間を通じて生活の質を高めてくれる企業です。
三菱地所は丸の内エリアを中心に国内最大級のオフィスビルポートフォリオを保有する総合不動産デベロッパーです。2026年3月期は通期売上高1兆8,500億円・営業利益3,250億円の会社計画を掲げ、3期ぶりの最高益更新を見込んでいます。2027年度竣工予定の「Torch Tower」を含むTOKYO TORCHプロジェクトや米国データセンター開発(総事業費約2.3兆円)など、従来の不動産の枠を超えた成長投資を加速させる一方、累進配当方針と自社株買いによる株主還元も積極的に推進しています。
会社概要
- 業種
- 不動産業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビル
- 公式
- www.mec.co.jp
社長プロフィール
私たちは『まちづくり』を通じて社会に貢献し、最適な事業ポートフォリオの構築と資本効率の向上を推進しています。TOKYO TORCHプロジェクトや海外データセンター開発など、従来の不動産の枠を超えた挑戦を通じて、持続可能な社会の実現と長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
この会社のストーリー
「三菱合資会社」より東京・丸の内地区の土地建物および営業権を譲り受け、三菱地所株式会社として設立されました。
高度経済成長期を支える大規模オフィスビルとして大手町ビルが竣工し、オフィス供給の基盤を固めました。
「丸の内再構築」を掲げ、丸ビル建て替えをはじめとするエリア一帯の再開発プロジェクトをスタートさせました。
成長する海外マーケットへの展開を本格化し、欧米やアジア圏での海外アセット事業の投資を拡大しました。
事業ポートフォリオの変革と高資本効率経営(ROE向上など)を目指す「長期経営計画2030」を発表しました。
スマートホームサービス「HOMETACT」の展開や米国でのデータセンター建設など、従来の不動産の枠組みを超えた事業を加速させています。
東京駅前に日本一高いビルとなる「Torch Tower」を含む大規模再開発が完成予定で、次世代の都市インフラ創出を目指します。
注目ポイント
東京・丸の内エリアに多数の優良オフィスビルを保有。好調なオフィス市況と賃料上昇を背景に、極めて安定した事業基盤を持っています。
米国での大規模データセンター開発(総事業費約2.3兆円)やスマートホーム事業など、次世代の成長エンジンとなる分野に積極的に進出しています。
長期経営計画においてROE10%の達成を目指し、安定した配当に加えて自己株式の取得など、投資家を意識した経営を実践しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 16円 | 26.6% |
| FY2017/3 | 20円 | 27.0% |
| FY2018/3 | 26円 | 30.0% |
| FY2019/3 | 30円 | 30.9% |
| FY2020/3 | 33円 | 30.4% |
| FY2021/3 | 31円 | 30.6% |
| FY2022/3 | 36円 | 30.9% |
| FY2023/3 | 38円 | 30.3% |
| FY2024/3 | 40円 | 30.3% |
| FY2025/3 | 43円 | 28.5% |
株主優待制度なし。配当による株主還元に注力しています。
三菱地所は2030年度まで累進配当方針を掲げ、毎期着実に増配を実施しています。FY2021/3の31円からFY2025/3の43円まで4期連続の増配を達成。配当性向は約28〜31%と安定的で、業績成長に伴い増配余地も十分にあります。配当利回りは0.92%と不動産業界の中ではやや低めですが、これは株価上昇による相対的な利回り低下が要因であり、長期保有による配当成長を重視する姿勢が明確です。
同業比較(収益性)
不動産業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
三菱地所の業績は、丸の内エリアを中心としたオフィスビル賃貸事業が盤石な収益基盤となり、5期連続の増収を達成しています。FY2025/3は営業利益3,092億円と前期比+11.0%の伸長を見せ、FY2026/3は通期売上高1兆8,500億円・営業利益3,250億円と3期ぶりの最高益更新を見込んでいます。好調なオフィス市況と賃料改定の進展に加え、不動産売却益の拡大が利益を押し上げる構図です。 【3Q FY2026/3実績】売上1.2兆円(通期予想比65%)、営業利益2274億円(同70%)、純利益1565億円(同80%)。
事業ごとの売上・利益
丸の内・大手町を中心とするオフィスビル賃貸が主力。高稼働率と賃料改定が収益を牽引するグループ最大のセグメント。
「ザ・パークハウス」ブランドの分譲マンション販売を中心に展開。首都圏の高価格帯物件が好調。
米国・欧州・アジアでのオフィス・住宅・データセンター開発。ロックフェラーセンター等の有名物件を保有。
不動産ファンドの運用・資産売却益。アセットライト戦略の要。高利益率が特徴。
プレミアム・アウトレット運営、ホテル事業、設計監理事業など。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.6% | 2.2% | - |
| FY2022/3 | 7.2% | 2.5% | - |
| FY2023/3 | 7.2% | 2.5% | - |
| FY2024/3 | 6.7% | 2.3% | 18.5% |
| FY2025/3 | 7.1% | 2.4% | 19.6% |
| 3Q FY2026/3 | 9.9%(累計) | 1.9%(累計) | 18.8% |
営業利益率は18〜21%台で安定的に推移しており、不動産業界内でもトップクラスの水準を維持しています。ROEは6%台後半に留まり、長期経営計画の目標である10%には未達ですが、自社株買いや非中核資産の売却によるバランスシートのスリム化を進めており、今後の改善余地があります。ROAは2%台と不動産業の特性上低水準ですが、これは総資産約8兆円規模の保有資産による構造的なものです。
財務は安全?
総資産は約8兆円規模に拡大し、丸の内を中心とした優良不動産ポートフォリオの拡充が進んでいます。自己資本比率は30〜32%台で安定的に推移しており、不動産デベロッパーとしては健全な水準です。有利子負債はFY2025/3で約6兆4,822億円と大きいものの、安定的な賃貸収入による債務返済能力は十分にあり、BPSも2,057円まで着実に成長しています。 【3Q FY2026/3】総資産8.2兆円、純資産2.7兆円、自己資本比率19.2%、有利子負債3.7兆円。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2,074億円 | -2,973億円 | 504億円 | -899億円 |
| FY2022/3 | 2,801億円 | -3,138億円 | 910億円 | -337億円 |
| FY2023/3 | 2,699億円 | -3,120億円 | 305億円 | -421億円 |
| FY2024/3 | 3,072億円 | -3,620億円 | 1,004億円 | -548億円 |
| FY2025/3 | 3,241億円 | -3,615億円 | 129億円 | -374億円 |
営業キャッシュフローは2,074億円から3,241億円へと5期で約56%増加しており、賃貸事業からの安定したキャッシュ創出力を示しています。投資CFは毎期3,000億円前後のマイナスが継続していますが、これはTOKYO TORCHプロジェクトや海外不動産開発など将来の収益源への積極投資です。FCFはマイナス圏で推移していますが、不動産デベロッパーとしては成長投資の証であり、財務CF(借入調達)で賄う構造は業界の標準的なパターンです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2,110億円 | 753億円 | 35.7% |
| FY2022/3 | 2,537億円 | 985億円 | 38.8% |
| FY2023/3 | 2,718億円 | 1,065億円 | 39.2% |
| FY2024/3 | 2,412億円 | 727億円 | 30.2% |
| FY2025/3 | 2,630億円 | 736億円 | 28.0% |
法人税等の実効税率は28%〜39%と年度によって変動が見られます。FY2024/3〜FY2025/3は不動産売却益に伴う繰延税金資産の取り崩しや各種税額控除の適用により30%を下回る水準となりました。FY2026/3は税引前利益3,250億円に対し約40%の実効税率を見込んでおり、安定的な納税を通じて社会インフラとしての不動産事業の責任を果たしています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,348万円 | 11,412人 | - |
平均年収は1,348万円で不動産業界トップクラスの水準です。FY2025/3は前年比+5.9%と大幅な昇給を実施しました。単体従業員数は約1,242名と少数精鋭ながら、連結では約11,400名を擁する大企業グループです。平均年齢40.0歳、平均勤続年数13年と定着率の高さが窺えます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主は明治安田生命保険。
日本マスタートラスト信託銀行が16.0%で筆頭株主の機関投資家中心の安定した株主構成です。海外機関投資家の保有比率が高く、STATE STREET BANKやJP MORGAN、ノルウェー政府年金基金などグローバルな長期投資家からの評価を得ています。竹中工務店・清水建設といったゼネコンとの持ち合い関係も残っており、三菱グループの歴史的な繋がりが反映された構成です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| コマーシャル不動産事業 | 6,100億円 | 1,850億円 | 30.3% |
| 住宅事業 | 3,200億円 | 380億円 | 11.9% |
| 海外事業 | 2,800億円 | 420億円 | 15.0% |
| 投資マネジメント事業 | 1,500億円 | 350億円 | 23.3% |
| その他(設計監理・ホテル等) | 900億円 | 120億円 | 13.3% |
EDINET開示情報によると、コマーシャル不動産事業が利益の約57%を稼ぐ圧倒的な収益の柱であり、丸の内エリアの高い賃料水準が競争優位の源泉です。投資マネジメント事業は利益率23.3%と高く、アセットライト戦略の推進により存在感を増しています。344社の連結子会社を擁する国内最大級の不動産グループとして、多角的なポートフォリオでリスク分散を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は7.7%と向上途上の段階にあり、さらなる多様性の確保が課題です。344社の連結子会社を抱える巨大企業体として、監査報酬に3億9,900万円を投じるなど、グループ全体のガバナンスとコンプライアンス体制の強化に多額のコストを配分しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 230,000百万円 | 235,000百万円 | 239,500百万円 | +4.1% |
| FY2024 | 245,000百万円 | 250,000百万円 | 258,000百万円 | +5.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2023 | 1,300,000百万円 | 1,320,000百万円 | 1,332,000百万円 | +2.5% |
| FY2024 | 1,400,000百万円 | 1,380,000百万円 | 1,379,000百万円 | -1.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
長期経営計画2030において、事業利益3,500〜4,000億円、ROE10%を掲げています。足元のオフィス市況の好転や賃料上昇により利益水準は過去最高を更新する見通しですが、ROEは約7.5%と目標に到達しておらず、持続的な自社株買いや非中核資産の売却による資産回転率の向上が今後の重要なカタリストとなります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSRは164.3%(対TOPIX 213.4%)と、TOPIXを約49ポイント下回るアンダーパフォームとなっています。これは金利上昇局面で不動産セクター全体が相対的に売られやすかった影響が大きく、安定的な賃貸事業の評価が市場全体の成長性と比較して見劣りした結果です。ただし、直近では賃料改定の進展や積極的な株主還元策が評価され株価は急騰しており、中長期的なアウトパフォームへの転換が期待されます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 四期前 | 123.1万円 | +23.1万円 | 23.1% |
| 三期前 | 118.2万円 | +18.2万円 | 18.2% |
| 前々期 | 105.4万円 | +5.4万円 | 5.4% |
| 前期 | 183.7万円 | +83.7万円 | 83.7% |
| 当期 | 164.3万円 | +64.3万円 | 64.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
時価総額約5.7兆円を誇る業界のガリバーです。PERは29.2倍と業界平均の約2倍ですが、これはTOKYO TORCHプロジェクトや米国データセンター開発など将来の成長期待が織り込まれているためです。PBRは2.28倍と不動産業界の平均(約1.2倍)を大きく上回り、丸の内エリアの莫大な含み益と積極的な株主還元策が投資家の強い支持を集めています。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2026年3月期第3四半期決算にて経常利益が前年同期比13.9%増の1899億円となり、3期ぶりの最高益更新を達成しました。
スマートホームサービス「HOMETACT」の新機能としてHOMETACT Energy Windowの提供を開始し、DX戦略を加速させています。
自動運転技術を持つT2との資本業務提携を発表し、次世代のまちづくりに向けた技術連携を強化しました。
最新ニュース
三菱地所 まとめ
ひとめ診断
丸の内の盟主が描く次世代都市戦略――TOKYO TORCHとデータセンターで成長加速を狙う総合デベロッパー
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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