T&Dホールディングス
T&D Holdings, Inc.
最終更新日: 2026年3月29日
太陽と大地の恵みのように、人々の暮らしを支える個性派保険グループ
保険を通じて、“ひとり”から、世の中のしあわせをつくる。
この会社ってなに?
あなたが街で目にする中小企業の社長さんや個人事業主の方々。彼らが事業や家族を守るために加入している生命保険の多くは、実はT&Dホールディングスのグループ会社が提供しています。例えば、傘下の大同生命は全国の法人会などと提携し、経営者が病気や事故で働けなくなった時のための保険を専門的に扱っています。また、太陽生命は『かけつけ隊』サービスなどで知られ、シニア層や女性向けの保険商品を提供しています。私たちの生活や地域経済の「もしも」を支える、縁の下の力持ちのような会社なのです。
T&Dホールディングスは、FY2025に売上高3兆7304.8億円、純利益1264.11億円を達成し、FY2023の赤字から力強い回復を見せました。中核である大同生命(中小企業向け)と太陽生命(個人向け)が国内のニッチ市場で安定収益を確保する一方、ドイツの保険会社への出資など海外展開も進めています。株主還元に非常に積極的で、連続増配と自社株買いが株価を押し上げる大きな要因となっています。
会社概要
- 業種
- 保険業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都中央区日本橋2丁目7番1号
- 公式
- www.td-holdings.co.jp
社長プロフィール

T&D保険グループは、生命保険が持つ相互扶助の精神を大切にし、常にお客さまのために最善を尽くします。「Try & Discover」の精神のもと、変化を恐れず挑戦し続けることで新たな価値を創造し、すべてのステークホルダーの期待に応える企業グループを目指してまいります。
この会社のストーリー
大同生命保険、太陽生命保険、T&Dフィナンシャル生命保険の3社が経営統合し、株式会社T&Dホールディングスを設立。東京証券取引所市場第一部に上場し、新たな挑戦が始まった。
初の海外拠点となる「T&D大同生命(北京)駐在員事務所」を開設し、海外事業への第一歩を踏み出した。
米国に資産運用子会社「T&D United Capital Co., Ltd.」を設立。グローバルな資産運用体制の強化に乗り出した。
「Try & Discover for the Next Stage」をスローガンに中期経営計画を策定。国内生保事業の進化と海外事業への戦略的投資を推進する方針を掲げた。
経済産業省が定める「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2022」に選定され、デジタル技術を活用した経営改革への取り組みが評価された。
設立20周年を迎え、記念事業を展開。社会貢献活動などを通じて、これまでの感謝を伝えるとともに、次なるステージへの決意を新たにした。
ドイツのクローズドブック生命保険事業会社ヴィリディウムへ約1,200億円を出資し、持分法適用関連会社化することを発表。欧州市場への本格進出に踏み切った。
新たな中期経営計画の策定を進め、さらなる成長を目指す。国内事業の深化と海外事業の拡大を両輪に、企業価値の持続的向上に挑戦し続ける。
注目ポイント
個人向けに強い「太陽生命」と、中小企業市場に特化した「大同生命」が中核。大手とは一線を画す独自の市場戦略で、安定した収益基盤を築いている点が魅力だ。
米国の資産運用会社設立やドイツの生命保険持株会社への大型出資など、海外事業へ積極的に投資。国内市場に留まらないグローバルな成長戦略が期待される。
安定的な配当に加え、積極的な自己株式取得も実施。「5年平均のグループ修正利益に対して60%程度」という明確な株主還元方針を掲げており、投資家への利益還元に積極的だ。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 46円 | 16.9% |
| FY2022/3 | 56円 | 229.6% |
| FY2023/3 | 62円 | 0.7% |
| FY2024/3 | 70円 | 38.2% |
| FY2025/3 | 80円 | 33.1% |
現在、株主優待制度は実施しておりません。
当社は安定的かつ持続的な株主還元を基本方針として掲げており、中長期的な利益成長に合わせた配当の増額に努めています。5年平均の連結修正利益の約60%程度の還元を目指す方針を軸としており、着実な増配傾向が見られます。利益変動の激しい保険業という特性を踏まえつつ、財務健全性を維持しながら株主へ利益を還元する体制を整えています。
同業比較(収益性)
保険業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の売上高はFY2023/3の約3.2兆円からFY2025/3には約3.7兆円へと拡大しましたが、純利益は市場環境の影響を受け大きく変動する傾向にあります。特にFY2023/3には約1,322億円の赤字を計上しましたが、翌期以降は回復基調にあり、FY2025/3には約1,264億円の黒字を達成しました。今後は海外戦略投資などの成長施策が、安定的かつ持続的な利益成長を実現できるかが焦点となります。
財務は安全?
保険業という業態柄、巨額の保険契約準備金を抱えるため総資産は16兆円から17兆円規模で推移しています。自己資本比率は10%を下回る水準で安定していますが、資産の質と流動性の維持が財務健全性の根幹となっております。近年は海外事業への戦略投資に伴い有利子負債の活用も見られますが、強固な基礎収益力を背景に財務の安全性は総じて確保されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 5,005億円 | -2,615億円 | -721億円 | 2,390億円 |
| FY2022/3 | -3,969億円 | 2,832億円 | -577億円 | -1,137億円 |
| FY2023/3 | -3,076億円 | 6,660億円 | -1,066億円 | 3,583億円 |
| FY2024/3 | 2,628億円 | -1,802億円 | -792億円 | 825億円 |
| FY2025/3 | -3,599億円 | 943億円 | -873億円 | -2,656億円 |
営業キャッシュフローは保険引受や資産運用活動によって大きく変動する特性があり、大規模な資産運用に伴う流出入がキャッシュフロー全体を主導しています。投資キャッシュフローは海外の生命保険事業などへの戦略的投資の影響を受けやすく、短期的にはマイナスとなる局面もあります。株主還元を重視しているため、財務キャッシュフローは恒常的にマイナスとなり、配当や自己株取得を通じた還元姿勢が明確です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 2,281億円 | 658億円 | 28.8% |
| FY2022/3 | 570億円 | 428億円 | 75.1% |
| FY2023/3 | -741億円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | 1,598億円 | 610億円 | 38.2% |
| FY2025/3 | 1,986億円 | 722億円 | 36.3% |
法人税等の支払いは税引前利益の増減に連動しており、利益水準が高い年度には年間700億円規模の納税を行っています。FY2022/3のように純利益が極端に低迷した際は税負担率が一時的に上昇した一方、赤字期には法人税の支払いは発生しません。基本的には通常の税率体系に基づいて算出されており、業績の変動が納税額に直接反映される構造となっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,107万円 | 160人 | - |
従業員の平均年収は1,107万円と非常に高い水準にあります。これは専門性の高い金融業務を担う高度な人材を確保していることに加え、グループ全体での安定した利益構造が従業員への利益還元として機能しているためと考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はGOLDMAN,SACHS & CO.REG(常任代理人ゴールドマン・サックス証券)・STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人みずほ銀行)。
同社の株主構成は、日本マスタートラスト信託銀行および日本カストディ銀行といった信託銀行の信託口が上位を占めており、機関投資家による保有比率が高い安定的な構造です。特定の創業家による支配色は薄く、国内外の運用会社や金融機関がバランスよく参画する、典型的なプライム上場企業の株主構成と言えます。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示によると、中核の太陽生命・大同生命・T&Dフィナンシャル生命の3社がグループの収益を支えています。海外のクローズドブック(既契約管理)事業への投資を加速させており、国内市場の成熟に伴う新たな収益源の多角化が最大のリスクヘッジ戦略となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は14.2%であり、今後さらなる登用が期待される水準です。21社の連結子会社を統括する持株会社体制として、監査報酬4億4,300万円を投じた厳格な監査体制を構築しており、グループ全体のガバナンスとコンプライアンスの強化を経営の最優先事項に掲げています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 1,040億円 | — | 1,264億円 | +21.5% |
| FY2024 | 870億円 | — | 988億円 | +13.5% |
| FY2023 | 170億円 | — | -1,322億円 | 大幅未達 |
| FY2022 | 160億円 | — | 142億円 | -88.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
直近の業績予想は期初計画を上回る着地が続いており、経営の安定感が増しています。FY2025は純利益が期初予想1,040億円に対し実績1,264.11億円と大幅に上振れしました。一方で、過去の中期経営計画では主要KPIが未達に終わっており、外部環境の変化への耐性には課題を残します。現在はアクティビストからの経営改善要求もあり、2026年度からの新中期経営計画でより高い資本効率と株主還元を打ち出せるかが焦点です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当金を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。T&DホールディングスのTSRは、FY2021からFY2025までの5年間、一貫してTOPIXを大幅に上回る「アウトパフォーム」を記録しています。特にFY2025には自社TSRが394.6%に達し、TOPIXの213.4%を大きく引き離しました。この背景には、安定した事業基盤を背景とした継続的な増配や自社株買いといった積極的な株主還元策があり、これが株価を押し上げ、投資家から高く評価された結果と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 166.5万円 | +66.5万円 | 66.5% |
| FY2022 | 200.6万円 | +100.6万円 | 100.6% |
| FY2023 | 204.2万円 | +104.2万円 | 104.2% |
| FY2024 | 320.3万円 | +220.3万円 | 220.3% |
| FY2025 | 394.6万円 | +294.6万円 | 294.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
時価総額2.2兆円は保険業界内で大手の一角を占めます。PER・PBRは業界平均より割高ですが、これは同社の高い株主還元姿勢や安定的なニッチ市場での収益性が評価されているためと考えられます。信用倍率は4.63倍とやや買い残が多い状況で、将来の株価上昇を期待する投資家が多いことを示唆していますが、需給の悪化には注意が必要です。今後の決算発表で市場の期待に応えられるかが、株価維持の鍵となります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
T&D保険グループは設立20周年を迎え、記念事業としてグループの成長戦略を強化。
ドイツの生命保険持株会社ヴィリディウムに対し約1,200億円規模の出資を行い、海外事業の拡大を推進。
第3四半期累計経常利益1803億円を達成し、通期計画に向けて安定した推移を見せる。
最新ニュース
T&Dホールディングス まとめ
ひとめ診断
「中小企業向け保険のガリバーが、積極的な株主還元で市場の評価を変え始めた」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
同じ業種の企業
「保険業」に分類される他の企業
国内損保トップ、海外M&Aと政策株売却で利益成長と株主還元を両立するグローバル保険グループ
ネット生保の草分けが、au経済圏をテコに初の黒字化を達成し、成長軌道に乗った状態
全国展開する保険相談の駆け込み寺、M&Aで急成長するもガバナンスが試される優等生
国内生保大手、海外M&Aと資産運用力で利益成長を続ける総合保険グループ
老舗の保険通販サイトが、SBI資本注入でV字回復を狙う再建フェーズ
国内損保2強の一角。三井住友海上とあいおいニッセイ同和の合併で収益力強化を図るグローバル保険グループ
損保3メガの一角、介護・デジタル・海外M&Aで保険の枠を超えた成長を目指す総合保険グループ
ペット保険のガリバーが、動物の健康寿命を延ばす『予防型保険』を武器に、ペット経済圏のプラットフォーマーを目指す