ソニーフィナンシャルグループ
Sony Financial Group Inc.
最終更新日: 2026年4月8日
金融庁長官が率いる「ソニーの金融」。独立上場で始まる、人生100年時代を支える新章
人を支える事業として、人生100年時代、自分らしく生きる人を支える
この会社ってなに?
あなたが加入している生命保険、もしかしたら「ソニー生命」かもしれません。ネットで自動車保険を見積もると必ず候補に挙がる「ソニー損保」、外貨預金や住宅ローンで人気の「ソニー銀行」も同じグループです。人生100年時代、保険で万が一に備え、銀行で資産を運用し、損害保険で日常のリスクをカバーする——あなたの「お金の安心」を丸ごと支えるのがこの会社。PlayStation やカメラのイメージが強いソニーですが、実は金融事業はグループ屈指の安定収益源だったのです。
2025年9月にソニーグループからパーシャルスピンオフにより東証プライム市場に再上場。ソニー生命を中核に、ソニー損保、ソニー銀行の3事業で構成される総合金融グループです。FY2025/3期の3Q累計では連結修正純利益760億円(前年同期比+10%)と順調に推移し、中期経営計画ではFY2026/3期に修正純利益1,250億円・修正ROE 10%以上を目標に掲げています。PER 16.7倍・PBR 1.52倍と保険セクターの中ではやや高めの評価を受けており、元金融庁長官の遠藤俊英CEOのもと独立経営体制を確立しつつあります。
会社概要
- 業種
- 保険業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町1丁目9番2号 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ8F
- 公式
- www.sonyfg.co.jp
社長プロフィール

ソニーフィナンシャルグループは、「人を支える事業」として、人生100年時代に自分らしく生きる方々を支えてまいります。パーシャルスピンオフによる独立上場を機に、ソニーの技術力・ブランド力を活かしながらも、独自の経営戦略で持続的な企業価値向上を追求します。生命保険・損害保険・銀行の3事業が一体となり、お客様の「感動寿命」を延ばすことに全力を尽くしてまいります。
この会社のストーリー
ソニーが金融事業に参入。「ライフプランナー」によるコンサルティング型生命保険という新しいビジネスモデルで業界に革新をもたらしました。
日本初のダイレクト型自動車保険会社として設立。インターネットを活用した保険販売の先駆者となりました。
ネット銀行として開業。外貨預金や住宅ローンなど、テクノロジーを活かした革新的な金融サービスを提供開始。
3事業を統括する金融持株会社を設立し、グループ一体経営を開始。2007年には東証一部に上場しました。
ソニー(現ソニーグループ)がTOBにより完全子会社化。約4年間の非上場期間を経て、経営基盤の強化と事業改革を推進しました。
日本初のパーシャルスピンオフ上場として東証プライム市場に再上場。ソニーグループが約20%弱を保有し続ける形で、独立経営と親会社との協業を両立する新たなモデルを確立しました。
注目ポイント
ソニーグループが引き続き20%弱を保有しつつ独立上場するという前例のないスキームを実現。金融事業の独立性と親会社の技術・ブランド力を両立する新しい企業形態のモデルケースです。
遠藤俊英CEOは第10代金融庁長官として金融行政を率いた経験を持ち、規制当局と業界の両方を熟知する経営者。コーポレートガバナンスへの高い意識が独立上場企業としての信頼を支えています。
ソニー生命の「ライフプランナー」、ソニー損保の「ダイレクト型自動車保険」、ソニー銀行の「ネット銀行」と、それぞれの分野で独自のポジションを確立。テクノロジーと人の力を融合した金融サービスグループです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 3.35円 | 55.2% |
| FY2017/3 | 3.35円 | 57.5% |
| FY2018/3 | 3.65円 | 50.3% |
| FY2019/3 | 3.8円 | 43.8% |
| FY2020/3 | 4.26円 | 40.9% |
なし
FY2025/3期末配当として総額250億円(1株あたり約3.80円)を予定しており、年換算では500億円相当となります。FY2026/3期以降は中間・期末の年2回配当を予定。過去のソニーグループ傘下時代の配当はスピンオフ後の株式数(約71.5億株)で遡及計算しています。利回りは現在の株価ベースで約2.59%と保険セクターの中では標準的な水準です。非上場期間(2020-2025年)は配当実績なし。
同業比較(収益性)
保険業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
保険業のため、売上高に相当する「経常収益」をベースに表記しています。FY2020/3期は経常収益約1兆7,814億円(前期比+9.3%)と5期連続増収を達成。直近のFY2025/3期3Q累計では経常収益2兆5,596億円(前年同期比+10.0%増)、経常利益986億円(同+82.6%)と大幅増益を記録しています。営業利益欄は保険業の会計慣行上、経常利益ベースで評価されるため「0」と表記しています。なお、EPSはパーシャルスピンオフ後の発行済株式数(約71.5億株)で遡及計算しています。
事業ごとの売上・利益
ソニー生命保険が中核。ライフプランナーによるコンサルティング型営業で差別化。変額保険や外貨建保険に強み
ソニー損害保険がダイレクト型自動車保険で高いシェアを持つ。保険料収入の伸長とコンバインドレシオ改善で収益性向上
ソニー銀行がネット銀行として外貨預金・住宅ローン・投資信託を提供。資産運用収益の拡大で増益傾向
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 7.2% | 0.4% | - |
| FY2017/3 | 6.9% | 0.4% | - |
| FY2018/3 | 8.3% | 0.4% | - |
| FY2019/3 | 9.5% | 0.5% | - |
| FY2020/3 | 10.8% | 0.5% | - |
保険業のため営業利益率は適用されず、ROEを主要指標として評価します。FY2020/3期のROEは10.8%と着実に改善し、中期経営計画では修正ROE 10%以上を目標に掲げています。ROAが0.5%程度と低い水準に見えますが、保険会社は保険契約準備金等により総資産が15兆円超と巨額になるため、業態特性として一般的な水準です。
財務は安全?
保険会社の特性上、保険契約準備金等の負債が大半を占めるため自己資本比率は5%前後と低い水準ですが、これは業態として正常な値です。FY2020/3期末の総資産は約15.1兆円、純資産は約6,920億円と規模を拡大しています。BPSはパーシャルスピンオフ後の株式数(約71.5億株)で遡及計算しており、現在のPBR 1.52倍はBPS約96.8円に対して算出されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 6,025億円 | -5,588億円 | -174億円 | 437億円 |
| FY2017/3 | 6,924億円 | -6,247億円 | -341億円 | 677億円 |
| FY2018/3 | 8,197億円 | -6,808億円 | -145億円 | 1,389億円 |
| FY2019/3 | 8,029億円 | -6,598億円 | -266億円 | 1,431億円 |
| FY2020/3 | 8,787億円 | -8,104億円 | -277億円 | 683億円 |
保険料収入を原資とした営業CFは毎期6,000億円〜8,800億円と極めて安定的に推移しています。投資CFは保険会社の資産運用(債券・株式投資等)により大きなマイナスとなりますが、これは保険料を運用に回す保険業の本業そのものです。FCFは安定的にプラスを維持しており、着実なキャッシュ創出力を示しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2016/3 | 711億円 | 277億円 | 39.0% |
| FY2017/3 | 663億円 | 247億円 | 37.2% |
| FY2018/3 | 668億円 | 149億円 | 22.4% |
| FY2019/3 | 939億円 | 318億円 | 33.9% |
| FY2020/3 | 1,119億円 | 375億円 | 33.5% |
保険業特有の責任準備金繰入・戻入や有価証券評価損益の影響で、実効税率は22%〜39%と年度によって変動が大きくなっています。FY2020/3期は税引前利益約1,119億円に対して法人税等約375億円を計上し、実効税率33.5%と法定実効税率に概ね沿った水準です。
誰がこの会社の株を持ってる?
ソニーグループが約20%弱を保有する筆頭安定株主。加えて日本カストディ銀行等の信託口や海外機関投資家が上位を占め、安定した株主構成です。
株主構成は、ソニーグループが約20%弱を引き続き保有する筆頭株主です。パーシャルスピンオフにより旧ソニーグループ株主にSFG株が現物配当されたため、日本マスタートラスト信託銀行や日本カストディ銀行などの機関投資家が上位に名を連ねる構造となっています。MOXLEY AND CO LLC(3.67%)やノルウェー政府(1.67%)など海外投資家も一定の持分を保有しており、グローバルな投資家からの注目度の高さが窺えます。
会社の公式開示情報
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 生命保険事業 | 約2兆3,000億円 | 約600億円(修正利益) | - |
| 損害保険事業 | 約2,000億円 | 約100億円(修正利益) | - |
| 銀行事業 | 約800億円 | 約100億円(修正利益) | - |
ソニー生命を中核とする生命保険事業が経常収益の約90%を占める生保主導型のグループ構成です。ソニー損保のダイレクト型自動車保険とソニー銀行のネット銀行が収益の多角化に貢献しています。ライフプランナーによるコンサルティング営業という独自モデルで業界内での差別化を図り、変額保険・外貨建保険など運用型商品に強みを持ちます。2026年4月以降はIFRSへの移行が予定されています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
上場からわずか半年ですが、TSRはマイナス28.3%とTOPIXを大きくアンダーパフォームしています。ソニーグループ株主に現物配当された株式の売り圧力や、金利変動による業績の不安定さが嫌気されました。ただし、3Q決算での経常利益+82.6%増やFY2026/3期末配当250億円の計画など、ファンダメンタルズ自体は堅調であり、IFRS移行後の業績の透明性向上とともに再評価の可能性があります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 上場時(2025/9) | 100.0万円 | +0.0万円 | 0.0% |
| 2025/12末 | 73.9万円 | -26.1万円 | -26.1% |
| 2026/3末 | 71.7万円 | -28.3万円 | -28.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
保険セクター平均PER 12.5倍に対し16.7倍とプレミアム評価を受けていますが、これはパーシャルスピンオフ上場という新規性や、ソニーブランドに対する成長期待が反映されたものです。PBR 1.52倍も業界平均を上回っており、配当利回り2.59%はセクター平均(3.20%)をやや下回りますが、上場初年度であることを考慮すると妥当な水準です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
FY2025/3期第3四半期累計決算を発表。経常利益986億円(前年同期比+82.6%)と大幅増益。連結修正純利益も760億円と順調に推移。
業績連動型株式ユニット報酬制度および事後交付型株式報酬制度の導入を発表。経営陣のインセンティブ設計を独立上場企業として整備。
4-9月期の連結最終損益は174億円の赤字に転落。金利上昇に伴うソニー生命の保有債券売却損が主因だが、修正純利益ベースでは459億円と概ね計画通り。
ソニーグループと共同開発した生成AI活用アプリをソニー銀行で利用開始。テクノロジー活用による業務効率化を推進。
日本初のパーシャルスピンオフ上場として東証プライム市場に再上場。初値は205円で、時価総額約1.46兆円でスタート。
最新ニュース
ソニーフィナンシャルグループ まとめ
ひとめ診断
「日本初のパーシャルスピンオフ上場で誕生した、ソニー生命・ソニー損保・ソニー銀行を擁する総合金融グループ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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