かんぽ生命保険7181
JAPAN POST INSURANCE Co.,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
郵便局の窓口で「かんぽさん」のポスターやパンフレットを見かけたことはありませんか?かんぽ生命保険は、全国の郵便局ネットワークを通じて、生命保険や学資保険などを提供している会社です。たとえば、お子さまの将来の教育費に備える「はじめのかんぽ」といった学資保険や、万が一の病気やケガに備える医療保険を扱っています。あなたが将来のために計画を立てたり、日々の暮らしの安心を得たいと考えたりするとき、その選択肢の一つとなるサービスを提供しているのが、この会社です。
かんぽ生命保険は、2025期決算で売上高6兆1653.3億円、純利益は1234.72億円を達成しました。続く2026期は純利益1360億円と更なる増益を予想しており、業績回復基調にあります。しかし、
会社概要
- 業種
- 保険業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 大手町プレイスウエストタワー
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 3Q FY2026/3 | 6.9%(累計) | 0.2%(累計) | - |
生命保険事業特有の構造から、総資産に対する利益率は低水準で推移していますが、運用資産の最適化と効率的なコスト管理を通じて収益性を維持しています。自己資本利益率(ROE)についても、資本の有効活用を図るべく配当や自己株取得を通じた資本政策を展開しています。市場環境の変動に対しても、安定した契約基盤を背景に一定の利益水準を確保する体制を構築しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 6.8兆円 | — | 1,661億円 | 295.3円 | -5.9% |
| 2022/03期 | 6.5兆円 | — | 1,581億円 | 375.1円 | -4.9% |
| 2023/03期 | 6.4兆円 | — | 976億円 | 249.5円 | -1.2% |
| 2024/03期 | 6.7兆円 | — | 871億円 | 227.4円 | +5.7% |
| 2025/03期 | 6.2兆円 | — | 1,235億円 | 322.6円 | -8.6% |
かんぽ生命保険の業績は、新規契約の獲得努力により一定の売上を確保しているものの、保険市場の競争激化や環境変化の影響を受けて純利益は増減を繰り返す推移を見せています。2024/03期には870億円を記録しましたが、直近の2025/03期には1,234億円へと回復しており、効率的な資産運用とリスク管理が寄与しました。今後は市場金利の動向や持続的な営業施策により、約1,360億円の純利益創出を計画しています。 【3Q 2026/03期実績】売上4.1兆円(前年同期比-5.4%)、純利益1184億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
保険業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
事業リスクとして、低金利環境下での運用収益低下や、過去の不適切な保険募集問題に伴う信頼回復と業務改善が重要な懸念事項として開示されています。現在はAI活用や商品ラインナップの刷新により、顧客満足度の改善に注力しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 790億円 | — | 1,235億円 | +56.3% |
| 2024期 | 720億円 | — | 871億円 | +20.9% |
| 2023期 | 710億円 | — | 976億円 | +37.5% |
| 2022期 | 1,180億円 | — | 1,581億円 | +34.0% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、2026期の純利益目標1,300億円に対し、直近2025期実績が1,234億円と順調に進捗しています。株主還元についても、1株104円の配当目標を達成し、総還元性向も目標レンジに近づきつつあります。一方で、資本効率を示す修正ROE目標5%に対しては2.6%と道半ばであり、今後の収益性向上が大きな課題です。業績予想の精度は高く、過去4期連続で期初予想を大幅に上回る実績を上げています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
かんぽ経済研究所を設立し、金利上昇環境下での経済分析能力を大幅に強化。
顧客利便性向上を目的に電話およびSMSを活用した保険金請求手続きの受付を開始。
保険金査定業務の効率化に向けて、AI技術を本格導入し業務プロセスの刷新を図る。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社のバランスシートは膨大な保険契約を裏付ける莫大な資産を抱えており、自己資本比率は5%前後で推移するなど極めて保守的かつ強固な財務体質を有しています。2024/03期以降は計算上の有利子負債が計上されていますが、これは保険事業の運用形態に起因するものであり、実質的な過剰債務ではありません。豊富な資産を背景に、長期的な安定配当を維持するための十分な財務余力を保持しています。 【3Q 2026/03期】総資産59.0兆円、純資産4.1兆円、自己資本比率2.9%、有利子負債5000億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 2.8兆円 | 2.6兆円 | 1,767億円 | 2,520億円 |
| 2022/03期 | 2.8兆円 | 3.1兆円 | 4,203億円 | 3,560億円 |
| 2023/03期 | 3.0兆円 | 3.2兆円 | 729億円 | 2,387億円 |
| 2024/03期 | 2,565億円 | 2.7兆円 | 622億円 | 2.5兆円 |
| 2025/03期 | 8,691億円 | 2.4兆円 | 601億円 | 3.3兆円 |
保険業特有のキャッシュフロー構造として、保険料収入に基づく営業CFのマイナスは、将来の保険金支払いに向けた資産運用活動による投資CFのプラスと連動しています。大規模な資産運用に伴いFCF(フリー・キャッシュ・フロー)は年度ごとに大きく変動しますが、これは財務上の健全性が損なわれていることを意味しません。潤沢な手元流動性を維持しつつ、規律ある資産運用を通じて安定した経営基盤を支えています。
この会社のガバナンスは?
取締役会における女性役員比率は27.3%と国内企業の中でも高い水準にあり、多様な視点を取り入れた経営体制を推進しています。1億9,800万円の監査報酬を支払うなど、日本郵政グループの一員として強固なガバナンスとコンプライアンス体制の構築を経営の最優先事項としています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 596万円 | 18,656人 | - |
従業員平均年収は596万円となっており、金融・保険業界の中では安定した水準を維持しています。長年の高い勤続年数を背景に、組織の硬直化を防ぐための生産性向上や若手・中堅への待遇見直しが重要な経営課題となっています。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価変動と配当を合わせた投資家リターンを示す指標です。かんぽ生命のTSRは、2024期以降、TOPIXの上昇率に追いつけておらず、市場平均をアンダーパフォームしている状態です。これは、配当によるリターンは安定しているものの、不適切販売問題以降の信頼回復の遅れや成長期待の乏しさから、株価自体が市場全体のトレンドほどには上昇していないことが背景にあります。超割安なPBRが示すように、市場からの評価が低いことがTSRを押し下げる主要因となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 56円 | 39.6% |
| 2017/03期 | 60円 | 40.6% |
| 2018/03期 | 68円 | 39.0% |
| 2019/03期 | 72円 | 35.8% |
| 2020/03期 | 76円 | 28.4% |
| 2021/03期 | 76円 | 25.7% |
| 2022/03期 | 90円 | 24.0% |
| 2023/03期 | 92円 | 36.9% |
| 2024/03期 | 94円 | 41.3% |
| 2025/03期 | 104円 | 32.2% |
株主優待は実施しておりません。
同社の配当方針は、利益成長に応じた株主還元を重視しており、安定的な配当の維持と継続的な増配を目指す方針を掲げています。配当性向を一定の指標としつつ、資本効率を意識した経営を行っています。株主優待制度は設けておらず、配当金という直接的な還元に特化することで全株主への公平性を確保しています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 175.2万円 | 75.2万円 | 75.2% |
| 2022期 | 171.7万円 | 71.7万円 | 71.7% |
| 2023期 | 173.4万円 | 73.4万円 | 73.4% |
| 2024期 | 242.9万円 | 142.9万円 | 142.9% |
| 2025期 | 260.4万円 | 160.4万円 | 160.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRが著しく低く、株価が極めて割安な状態です。配当利回りは6.35%と業界平均を大きく上回り、高配当利回り銘柄としての魅力があります。信用倍率は51.49倍と高い水準にあり、将来の株価上昇を見込んだ信用買い残が積み上がっていますが、これは需給面での重荷となる可能性もあります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 3,457億円 | 1,796億円 | 52.0% |
| 2022/03期 | 3,561億円 | 1,981億円 | 55.6% |
| 2023/03期 | 1,176億円 | 200億円 | 17.0% |
| 2024/03期 | 1,612億円 | 741億円 | 46.0% |
| 2025/03期 | 1,703億円 | 468億円 | 27.5% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益に応じて変動しており、税務会計上の繰延税金資産や特有の損益項目により実効税率が大きく変動する傾向があります。2023/03期には17.0%まで低下しましたが、その後は再び上昇傾向にあります。毎期の業績に応じた適切な納税を行っており、税務コストは利益管理上の重要な要素となっています。
もっと知る
まとめと、関連情報・似た会社へ
かんぽ生命保険 まとめ
「『郵便局の保険屋さん』、不適切販売問題からの信頼回復と超割安株価からの脱却を目指す道のり」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。