マネックスグループ
Monex Group,Inc.
最終更新日: 2026年3月29日
ネット金融のパイオニア、ドコモと描く次世代の資産形成
テクノロジーとグローバルな知見を駆使し、誰もがアクセスできる次世代の資産形成サービスを創造することで、個人の金融体験を革新する未来を目指します。
この会社ってなに?
あなたが新しいNISAで株式投資を始めようと思ったとき、その選択肢の一つとなるのが「マネックス証券」です。実はその運営会社の親会社が、このマネックスグループでした(現在はNTTドコモと共同運営)。また、最近ニュースでよく聞くビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)に興味があるなら、テレビCMでもおなじみの取引所「コインチェック」を運営しているのもこの会社です。今後は、あなたが普段使っているd払いやdポイントでの投資も可能になるなど、より身近な金融サービスを目指しています。
マネックスグループは、暗号資産事業の好調を背景にFY2024に純利益312.93億円を達成しましたが、FY2025は一転して50.67億円の最終赤字を見込んでいます。これは、中核のマネックス証券をNTTドコモとの資本業務提携により連結子会社化し、9,000万超のドコモ経済圏での成長に舵を切るという大きな戦略転換期にあるためです。今後は、ドコモとのシナジー創出と、グループに直接連結されるコインチェックの業績が株価の二大ドライバーとなります。
会社概要
- 業種
- 証券・商品先物取引業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 港区赤坂1丁目12番32号
- 公式
- www.monexgroup.jp
社長プロフィール
私たちは、最先端のIT技術とグローバルな視点を持ち、常に変化し続ける未来に挑みます。お客様一人ひとりの「生涯バランスシートの最良化」を実現するため、新しい時代の金融サービスを創造し続けます。
この会社のストーリー
ソニーと松本大氏によって設立された、日本のオンライン証券の草分け的存在。個人投資家向けに新しい金融サービスを提供し始める。
マネックス証券と日興ビーンズ証券が経営統合し、持株会社を設立。同年、東京証券取引所市場第一部に上場を果たし、事業基盤を強化。
商号を「マネックスグループ株式会社」に変更。米国のオンライン証券会社TradeStationを買収するなど、グローバルな事業展開を本格化させる。
大規模な不正流出事件で経営危機に陥っていた暗号資産交換業者コインチェックを買収。大きな挑戦であったが、グループの新たな収益の柱へと成長させる。
創業者の松本大氏からバトンを受け継ぎ、清明祐子氏がトップに就任。大手金融グループで初の女性社長として、新たな経営体制がスタートする。
中核子会社のマネックス証券がNTTドコモの連結子会社に。ドコモの顧客基盤を活用し、次世代の資産形成サービス創出を目指す大きな転換点を迎える。
d払いアプリ等での資産形成サービス提供を予定。9000万人を超えるドコモの顧客基盤と金融ノウハウを融合させ、新たな成長フェーズへと突入する。
注目ポイント
中核のマネックス証券がNTTドコモの連結子会社に。約1億のdポイントクラブ会員基盤を活かし、これまでにない規模での資産形成サービス拡大が期待されます。
国内最大級の暗号資産交換業者コインチェックを傘下に持ち、Web3時代を見据えた事業を展開。新たな金融領域での成長がグループの収益を牽引します。
配当は「1株当たり年30円」を下限としつつ、親会社株主利益の50%を目安とする方針を掲げ、安定的かつ積極的な株主還元を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 12円 | 21.5% |
| FY2022/3 | 15.3円 | 30.6% |
| FY2023/3 | 15.7円 | 122.2% |
| FY2024/3 | 23円 | 18.9% |
| FY2025/3 | 40.3円 | 0.6% |
| 権利確定月 | 3月・9月 |
配当方針において、1株当たり年間配当金の下限を30円とする方針を掲げており、株主還元への強い姿勢を示しています。これに加え、親会社帰属の当期純利益の50%が下限配当額を超えた場合には増配を行う柔軟なモデルを採用しています。業績の変動に関わらず一定の配当額を維持することで、長期保有を促す安定的な配当政策を志向しています。
同業比較(収益性)
証券・商品先物取引業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
マネックスグループの業績は、コインチェックの暗号資産事業の業績変動や、NTTドコモとの資本業務提携に伴う事業構造の変化により、年度ごとに大きな振れ幅が生じています。特にFY2024/3には暗号資産価格の上昇等から312億円の純利益を計上しましたが、FY2025/3は一転して50億円の純損失となりました。収益の安定化に向けて、今後はドコモとの連携による新たな資産形成サービスの成長が重要視されています。
財務は安全?
同社の財務健全性は、証券業特有の預り金や顧客資産の増減を反映し、総資産が大きく変動する構造にあります。FY2024/3以降、総資産が1兆5,000億円規模から7,000億円台まで減少しており、これは事業再編による影響が強く示唆されます。自己資本比率は17%台まで改善傾向にありますが、証券会社という業態柄、リスク資産である暗号資産の取り扱いには継続的な資本管理が求められます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -577億円 | -71.6億円 | 955億円 | -649億円 |
| FY2022/3 | 517億円 | -60.3億円 | 138億円 | 457億円 |
| FY2023/3 | -310億円 | -219億円 | -342億円 | -529億円 |
| FY2024/3 | 80.5億円 | -864億円 | -51.1億円 | -783億円 |
| FY2025/3 | 133億円 | -322億円 | -252億円 | -189億円 |
営業キャッシュフローは、暗号資産の価格変動に伴う顧客預り資産の流出入の影響を大きく受けるため、年度ごとの変動が非常に激しいのが特徴です。FY2024/3からFY2025/3にかけては投資活動による支出が先行しており、子会社投資や事業開発へ積極的に資金を投じていることが見て取れます。ネット証券事業の構造転換や成長投資を優先しているため、フリーキャッシュフローはマイナスとなる期間が目立っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 224億円 | 80.0億円 | 35.8% |
| FY2022/3 | 197億円 | 66.7億円 | 33.9% |
| FY2023/3 | 61.2億円 | 27.3億円 | 44.6% |
| FY2024/3 | 483億円 | 170億円 | 35.2% |
| FY2025/3 | -70.1億円 | -19.4億円 | 27.7% |
法人税等の支払額は税引前利益に概ね比例して推移しており、業績の好不調が納税額に直結する構造です。特にFY2024/3には約170億円の大規模な納税が発生しており、利益水準の高さが伺えます。一方で赤字を計上したFY2025/3には、税効果会計等の調整により実質的な負担が軽減されています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 935万円 | 1,078人 | - |
従業員平均年収は935万円となっており、証券・金融業界特有の高い報酬水準が維持されています。この水準は専門性が高く利益率の変動が大きい金融業の特性を反映しており、連結子会社を通じた幅広い事業展開が安定的な給与ベースを支えています。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主は松本。
マネックスグループの株主構成は、株式会社しずおかフィナンシャルグループが約20%を保有する筆頭株主であり、戦略的なパートナーシップを背景にした安定的な資本構造が特徴です。創業者である株式会社松本も約8.7%を保有しており、経営方針に対する一定の影響力を維持しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、グローバルなネット証券事業に加え、暗号資産事業のコインチェックが連結子会社として存在感を示しています。NTTドコモとの資本業務提携による金融経済圏の構築を進めており、市場環境の変化による収益のボラティリティ(価格変動性)を経営上の重要なリスクとして開示しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が29.4%と高く、多様な視点を取り入れたガバナンス体制が構築されています。社外取締役が過半数を占める構成により、独立性と透明性の高い経営監視機能が備わっており、グローバル規模での証券・金融サービスを展開する企業として適切な統治を行っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | -51億円 | — | — | 進行中 |
| FY2024 | 未開示 | — | 313億円 | +2,790.1% |
| FY2023 | 未開示 | — | 34億円 | -73.9% |
| FY2022 | 未開示 | — | 130億円 | -9.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
マネックスグループは現在、明確な中期経営計画を公表していません。業績は暗号資産市場の市況に大きく左右されるため、単年度の業績予想も変動が激しい状況です。FY2025は、コインチェックのNASDAQ上場関連費用やドコモとの提携に伴う先行投資により最終赤字を計画しています。投資家としては、これらの戦略的投資が将来の収益にどう結びつくか、特にドコモとのシナジーが具体的に数字として表れてくるかを注視する必要があります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
マネックスグループのTSR(株主総利回り)は、分析対象期間(FY2021~FY2025)を通じて一貫してTOPIXを大幅にアウトパフォームしています。これは、株価が暗号資産市場の活況を受けて大きく上昇した時期があったこと、そして積極的な配当政策が株主への総還元額を押し上げたことが主な要因です。特に暗号資産価格が急騰した局面では、同社株価も連動して大きく上昇し、TSRを著しく向上させました。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 553.2万円 | +453.2万円 | 453.2% |
| FY2022 | 399.6万円 | +299.6万円 | 299.6% |
| FY2023 | 304.1万円 | +204.1万円 | 204.1% |
| FY2024 | 557.3万円 | +457.3万円 | 457.3% |
| FY2025 | 473.9万円 | +373.9万円 | 373.9% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PERはFY2025の赤字予想により算出不能ですが、直近実績ベースでは業界平均を大幅に上回っており、成長期待が織り込まれていることを示唆します。一方、信用買い残が売り残を大幅に上回る11.72倍となっており、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多いものの、需給面では上値が重くなる可能性も指摘されます。配当利回りは業界平均を上回る水準で、株主還元への意識は高いと言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
NTTドコモとの資本業務提携を締結し、金融事業の拡大と次世代資産形成サービスの創出に向けた体制を強化しました。
マネックス証券がドコモの連結子会社となり、グループの中間持ち株会社体制への移行が完了しました。
2026年3月24日に自己株式の消却を発表し、資本効率の改善に向けた積極的な姿勢を市場に示しました。
最新ニュース
マネックスグループ まとめ
ひとめ診断
「ネット証券の老舗がNTTドコモと組み、傘下のコインチェックで暗号資産ブームに乗る二刀流経営へ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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