マーキュリアホールディングス
Mercuria Holdings Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月28日
国境を越える投資で未来を拓く、オルタナティブ投資のプロ集団
クロスボーダー投資を軸に、国内外の成長分野へ投資を行い、世界に冠たる投資グループとなることを目指す。
この会社ってなに?
あなたが普段利用している商業施設やオフィスビル、またはお気に入りの商品を作っている会社。その裏側では、マーキュリアホールディングスのような投資会社が資金を提供し、成長を後押ししているかもしれません。彼らは「この会社はもっと伸びるはずだ」「この不動産は価値が上がる」と可能性を見出し、お金だけでなく経営の知恵も提供することで、企業や社会の成長を支えています。普段は表に出てこない、経済を縁の下で支えるプロフェッショナル集団です。
日本政策投資銀行や伊藤忠商事を主要株主とする独立系投資ファンド運営会社。FY2024は投資回収の遅れから営業利益9.75億円と大幅減益になったが、続くFY2025ではバイアウトファンドの成功報酬等によりV字回復を見込み、営業利益25.15億円(前期比2.5倍)を計画している。PBRは0.77倍と解散価値を下回る水準で、株価の割安感は強い。2024年に新設されたQUOカードの株主優待も個人投資家の注目を集めている。
会社概要
- 業種
- 証券・商品先物取引業
- 決算期
- 12月
- 本社
- 東京都千代田区内幸町1-3-3
- 公式
- www.mercuria.jp
社長プロフィール

我々はファンド運用を通じて、国境や世代といった様々な『壁』を乗り越え、国内外の投資家と企業を結びつけます。この『お金の流れを変える』活動を通じて、社会に貢献し、世界に冠たる投資グループを目指しています。
この会社のストーリー
日本政策投資銀行(DBJ)とあすかアセットマネジメントの共同出資により、現在のマーキュリアホールディングスの前身となる株式会社あすかDBJパートナーズが設立された。
MBO(経営陣による買収)を経て、商号を「株式会社マーキュリアインベストメント」に変更。独立系の投資ファンドとして新たなスタートを切った。
初のバイアウトファンドを設立し、投資領域を拡大。同時にタイにも拠点を設け、アジアでのクロスボーダー投資を本格化させた。
持株会社体制へ移行し、株式会社マーキュリアホールディングスとして東京証券取引所市場第二部に上場。公募価格1,450円で、社会的信用と資金調達力を高めた。
上場からわずか1年で東京証券取引所市場第一部(現在のプライム市場)へ指定替え。企業としての成長性と信頼性が市場に認められた。
事業環境の変化に迅速に対応するため、株式会社マーキュリアインベストメントを中核とする持株会社体制へと移行。ガバナンス強化とグループ経営の効率化を図った。
株主への感謝を示すとともに、より多くの投資家に株式を保有してもらうことを目的に、QUOカードを贈呈する株主優待制度を新設した。
バイアウトファンドの成功などで大幅な増益を達成。中期利益計画を延長し、「成功報酬の最大化」「管理報酬の積み上げ」「自己投資収益の拡大」を掲げ、持続的な成長を目指す。
注目ポイント
日本政策投資銀行や伊藤忠商事を大株主に持ち、そのネットワークを活かした「クロスボーダー投資」が最大の強み。国内外の有望な企業や事業に投資し、成長を支援しています。
2024年に株主優待制度を新設。100株以上の保有で2,000円分のQUOカードがもらえ、配当と合わせた利回りは5%を超える水準になることもあり、個人投資家にとって魅力的です。
企業の買収(バイアウト)だけでなく、不動産、航空機、サプライチェーンなど多様な分野に投資する「オルタナティブ投資」を展開。安定した管理報酬と成功報酬で着実な成長を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 20円 | 25.9% |
| FY2022/3 | 20円 | 26.2% |
| FY2023/3 | 21円 | 38.9% |
| FY2024/3 | 22円 | 84.1% |
| FY2025/3 | 22円 | 25.3% |
| 権利確定月 | 12月 |
配当方針として、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、安定的な配当の継続を基本としつつ、業績に応じた柔軟な還元を実施しています。配当性向は年度によって変動するものの、高い自己資本比率を維持しながら、継続的かつ安定的な現金配当を目指す姿勢です。株主優待制度の導入により、配当と合わせた総合利回りの向上を図っています。
同業比較(収益性)
証券・商品先物取引業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、投資事業の成功報酬や運用資産残高に大きく左右される特性があり、2025年3月期にはバイアウトファンドの売却益等が寄与し、当期純利益が前期比で大幅な増益を達成しました。一方で、前期にあたる2024年3月期は投資の端境期や評価損の計上が響き、利益水準が一時的に低迷する結果となりました。2026年3月期の予想では、投資タイミングの変動による反動減を見込み、慎重な業績計画を立てています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 8.2% | 7.2% | 42.3% |
| FY2022/3 | 8.9% | 7.8% | 44.7% |
| FY2023/3 | 5.8% | 5.4% | 23.0% |
| FY2024/3 | 2.7% | 2.4% | 17.5% |
| FY2025/3 | 8.8% | 7.2% | 34.9% |
収益性は投資事業の進捗に連動するため変動が激しく、利益率の高いファンド運用が成功した2022年3月期や2025年3月期には営業利益率が30%を超える高い水準を記録しました。一方で、新規投資の先行や既存案件の停滞期には営業利益率が10%台まで低下する局面も見られます。ROE(自己資本利益率)は、投資実績に基づき安定的な向上を目指していますが、年度ごとの収益変動リスクをいかに平準化するかが今後の課題です。
財務は安全?
当社の財務健全性は極めて高く、自己資本比率は一貫して70%以上の高水準を維持しており、強固な資本基盤を有しています。長年無借金経営を続けてきましたが、2025年3月期より成長投資を目的とした有利子負債を約25.5億円計上し、資産規模を234億円へと拡大させました。潤沢な自己資本を背景に、将来的な投資機会に向けた機動的な経営資源の確保が可能な状態です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1.8億円 | 2.3億円 | 13.5億円 | 4.1億円 |
| FY2022/3 | -3.5億円 | -5.8億円 | -8.0億円 | -9.3億円 |
| FY2023/3 | 12.4億円 | 5.0億円 | -17.4億円 | 17.4億円 |
| FY2024/3 | 6.6億円 | -1,000万円 | -4.2億円 | 6.5億円 |
| FY2025/3 | 23.8億円 | -5.9億円 | 1.9億円 | 17.9億円 |
営業キャッシュフローは、ファンドの投資回収や成功報酬の受領時期によって大きく変動する傾向があります。2025年3月期は案件売却が順調に進んだことで営業キャッシュフローが約23.8億円のプラスを記録し、強力な資金創出能力を証明しました。投資キャッシュフローは、将来の成長を見込んだ出資や事業拡大のための支出が中心となっており、FCF(フリーキャッシュフロー)の創出力向上に努めています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 18.2億円 | 5.1億円 | 28.2% |
| FY2022/3 | 22.1億円 | 6.5億円 | 29.2% |
| FY2023/3 | 15.2億円 | 4.7億円 | 30.6% |
| FY2024/3 | 11.6億円 | 6.5億円 | 56.3% |
| FY2025/3 | 25.5億円 | 8.7億円 | 34.0% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に概ね連動する形で推移しています。2024年3月期には、利益水準に対して税務上の調整項目や繰延税金資産の影響などにより実効税率が一時的に高まりました。通常期においては、おおむね30%前後の標準的な税率水準で推移しており、適正な納税が行われています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 2,008万円 | 119人 | - |
従業員の平均年収は2,008万円と極めて高水準です。これは、同社がプライベートエクイティ投資という専門性の高い少人数精鋭のビジネスモデルを採用しており、高い付加価値を生む人材に高額な報酬を還元する体制にあるためです。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主は日本政策投資銀行・伊藤忠商事。
日本政策投資銀行と伊藤忠商事が合計で3割超の株式を保有しており、強力なバックグラウンドを持つ安定株主構成が特徴です。創業者の豊島俊弘氏も上位株主に名を連ねており、経営の連続性と戦略的なパートナーシップが重視されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
投資ファンド運用を主軸としており、クロスボーダー投資や不動産・事業承継関連の収益が業績を左右する構造です。事業リスクとして市場の変動や投資先の選別リスクが開示されており、外部環境の変化に敏感な経営体質が示されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は10.0%であり、多様な視点を取り入れたガバナンス体制の構築を課題としています。監査体制については監査等委員会設置会社を採用し、連結子会社12社を統括する持株会社として、グループ全体でのリスク管理を強化しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 40億円 | — | 46億円 | +15.0% |
| FY2023 | 54億円 | — | 58億円 | +8.1% |
| FY2024 | 68億円 | — | 56億円 | -18.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022 | 19億円 | — | 21億円 | +8.2% |
| FY2023 | 25億円 | — | 13億円 | -45.1% |
| FY2024 | 30億円 | — | 10億円 | -67.5% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
FY2021-2025の中期利益計画は、最終目標であった「5年平均当期純利益20億円」に対し実績見込み11.6億円と、進捗率58%で大幅な未達に終わる見込みです。投資ファンド事業は成功報酬のタイミングで業績が大きく変動する特性があるものの、直近2期(FY2023, FY2024)の業績予想は営業利益ベースで40%以上の大幅な下振れが続いており、計画の信頼性回復が急務となっています。一方で、FY2026の会社予想は減収減益を見込んでおり、保守的な計画への転換が伺えます。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2024まではTOPIXを上回るパフォーマンスを見せていましたが、FY2025には156.4%とTOPIXの189.1%を大きく下回り、アンダーパフォームに転じました。これは、FY2024の業績大幅未達を受けて株価が伸び悩んだことが主な要因と考えられます。株主への利益還元を強化し、持続的な業績成長を実現できるかが、今後のTSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2022 | 102.9万円 | +2.9万円 | 2.9% |
| FY2023 | 128.4万円 | +28.4万円 | 28.4% |
| FY2024 | 147.2万円 | +47.2万円 | 47.2% |
| FY2025 | 156.4万円 | +56.4万円 | 56.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
同業他社比較では、PERは業界平均並みですが、PBRは0.77倍と解散価値を大きく下回っており、著しい割安を示唆しています。配当利回りは3%を超え、業界平均より魅力的です。信用倍率は2.18倍と均衡しており、短期的な需給の偏りは見られません。プライム市場の銘柄としては時価総額が小さく、今後の成長による株価上昇ポテンシャルを秘めているとも言えます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
2025年12月期決算にて連結経常利益が前の期比2.2倍の25.5億円を達成し、高い収益性を証明。
新たな運用商品としてオープンエンド型航空機ファンドの立ち上げを発表し、投資対象の多角化を推進。
タイ法人にて現地企業と資本業務提携を行い、東南アジア市場での投資戦略を強化。
最新ニュース
マーキュリアホールディングス まとめ
ひとめ診断
「『政府系金融機関』と『総合商社』の血を引く、国境を越える投資のプロ集団」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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