松井証券8628
MATSUI SECURITIES CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたがスマートフォンで株の取引を始めたい、または新しいNISA口座を開設したいと思ったとき、その選択肢の一つが松井証券です。実は、日本で初めて本格的なインターネットでの株取引サービスを開始した、この業界のパイオニア的存在なのです。普段ニュースで見る株価の動きに合わせて、多くの個人投資家が松井証券のアプリやウェブサイトを通じて売買を行っています。1日の取引額が50万円以下なら手数料が無料になるなど、特に投資を始めたばかりの人に優しいサービスを提供している会社です。
日本におけるインターネット証券の草分けである松井証券は、2024期に売上高402.1億円、営業利益151.65億円を達成しました。続く2025期は売上高392.0億円、営業利益156.36億円と減収増益を見込んでいます。新NISA導入による市場拡大の恩恵を受ける一方、手数料競争の激化も課題となっており、企業価値向上を目指して外部資本の受け入れも視野に入れた戦略を模索しています。
会社概要
- 業種
- 証券・商品先物取引業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区麹町1丁目4
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 15.9% | 2.2% | 63.1% |
| 2017/03期 | 11.4% | 1.5% | 53.9% |
| 2018/03期 | 13.3% | 1.6% | 57.5% |
| 2019/03期 | 9.8% | 1.2% | 49.2% |
| 2020/03期 | 6.9% | 0.9% | 36.9% |
| 2021/03期 | 12.9% | 1.2% | 42.6% |
| 2022/03期 | 14.5% | 1.2% | 41.7% |
| 2023/03期 | 10.1% | 0.8% | 36.5% |
| 2024/03期 | 12.8% | 0.9% | 37.7% |
| 2025/03期 | 13.7% | 0.9% | 39.9% |
| 3Q FY2026/3 | 14.7%(累計) | 0.9%(累計) | 44.3% |
オンライン専業という事業モデルにより、営業利益率は36%から42%という非常に高い水準を安定的に維持しています。ROEについては、市況が好調な局面では14%超まで上昇するなど、自己資本の効率的な運用ができていると言えます。固定費を抑制しつつ、市場のボラティリティ(価格変動)を収益機会に変える経営効率の高さが特徴です。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 301億円 | 128億円 | 103億円 | 40.0円 | +24.6% |
| 2022/03期 | 306億円 | 128億円 | 114億円 | 44.5円 | +1.8% |
| 2023/03期 | 311億円 | 113億円 | 78.2億円 | 30.4円 | +1.5% |
| 2024/03期 | 402億円 | 152億円 | 97.9億円 | 38.1円 | +29.4% |
| 2025/03期 | 392億円 | 156億円 | 105億円 | 40.8円 | -2.5% |
当社の業績は、個人投資家向けオンライン証券取引を中核に推移しており、2024/03期には営業収益が402億円に急拡大するなど市場環境の影響を強く受けています。2025/03期は営業収益が約392億円と微減したものの、営業利益は156億円を確保し、堅調な収益基盤を維持しました。株式市場の活況度が直接的に当社の収益に直結する構造となっており、常に高い水準での利益創出を目指しています。 【3Q 2026/03期実績】売上373億円(前年同期比25.6%)、営業利益165億円、純利益111億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
証券・商品先物取引業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET情報によれば、個人投資家を顧客ターゲットとした株式委託売買やFX、投資信託販売を核とする事業構造です。オンライン専業としてのシステム投資やセキュリティ対策が重要な事業リスクとして認識されており、安定収益の維持と競争激化への対応が焦点となっています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2021期 | 未開示 | — | 128億円 | N/A |
| 2022期 | 未開示 | — | 128億円 | N/A |
| 2023期 | 未開示 | — | 113億円 | N/A |
| 2024期 | 未開示 | — | 152億円 | N/A |
| 2025期 | 156億円 | — | — | 進行中 |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
松井証券は具体的な数値目標を伴う中期経営計画を策定していません。これは、証券事業の業績が株式市況に大きく左右されるため、固定的・具体的な数値目標を掲げることが株主の誤解を招く可能性があるという考えに基づいています。代わりに、市場環境や競争環境を踏まえた単年度の経営計画を策定し、株主への利益還元を重視する方針を明確にしています。2026期の業績・配当予想は開示されていますが、これはあくまで現時点での見通しであり、中長期的なコミットメントとは異なります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
インターネット専業証券の強みを活かすべく、外部資本の受け入れに向けた協議を開始。
2026年3月期の配当を1株あたり50円へ引き上げ、株主還元策を強化。
第3四半期累計経常利益が前年同期比36%増となり、3期連続の増益を達成。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
証券業特有の資産構成となっており、総資産が1兆1,218億円に達する一方で、その大部分は顧客から預かっている預り金や証券が占めています。自己資本比率は6%台から8%台で推移しており、証券会社として十分な資本規制上の健全性を保っています。有利子負債は一時的に増加していますが、証券取引の決済ニーズに対応するための流動性確保を目的としています。 【3Q 2026/03期】総資産1.3兆円、純資産776億円、自己資本比率5.9%、有利子負債2639億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 434億円 | 8.2億円 | 481億円 | 426億円 |
| 2017/03期 | 115億円 | 20.1億円 | 103億円 | 95.0億円 |
| 2018/03期 | 397億円 | 20.7億円 | 519億円 | 417億円 |
| 2019/03期 | 1,035億円 | 20.1億円 | 1,017億円 | 1,015億円 |
| 2020/03期 | 602億円 | 27.5億円 | 412億円 | 574億円 |
| 2021/03期 | 1,119億円 | 16.1億円 | 1,180億円 | 1,135億円 |
| 2022/03期 | 508億円 | 6,700万円 | 504億円 | 509億円 |
| 2023/03期 | 155億円 | 42.8億円 | 419億円 | 198億円 |
| 2024/03期 | 59.2億円 | 88.8億円 | 86.2億円 | 148億円 |
| 2025/03期 | 434億円 | 43.7億円 | 532億円 | 477億円 |
証券会社は顧客資産の預かり状況により営業キャッシュフローが大きく変動する特性があり、一時的なマイナス計上は主に証券取引に伴う預り金の増減によるものです。本業からの営業キャッシュフローは、貸借対照表上の顧客預り資産の動向と密接に連動しています。投資キャッシュフローはシステム投資などのインフラ維持に充当されており、安定的な運営を優先しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は13.0%と、証券業界の平均的な水準にあります。監査体制については指名報酬委員会を設置し、執行役員制度を導入することで経営の監督機能と執行機能の明確な分離を推進しています。小規模ながらも高い利益率を誇る機動力のある組織運営が特徴です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 942万円 | 217人 | - |
従業員平均年収は942万円と証券業界の中でも高水準を維持しています。これはオンライン専業証券として少人数精鋭で高い営業利益率を確保しており、その収益が従業員へ適切に還元されていることが背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価の値上がりを合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。過去5年間、松井証券のTSRは一貫してTOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、安定した配当は実施しているものの、それを上回る株価の下落が続いたことが主な原因です。同業他社との手数料競争激化や市況の低迷が、株価の重しとなり、総合リターンを押し下げたと分析できます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 45円 | 78.3% |
| 2017/03期 | 33円 | 79.2% |
| 2018/03期 | 44円 | 87.5% |
| 2019/03期 | 84円 | 225.6% |
| 2020/03期 | 45円 | 188.4% |
| 2021/03期 | 40円 | 100.0% |
| 2022/03期 | 40円 | 89.9% |
| 2023/03期 | 40円 | 131.5% |
| 2024/03期 | 40円 | 105.1% |
| 2025/03期 | 40円 | 98.0% |
現在、株主優待制度は実施していません。
当社は株主への利益還元を重視しており、安定的な配当の維持と高い配当性向を基本方針としています。業績が一時的に変動する局面でも年間40円の配当を継続しており、株主還元への姿勢は非常に一貫しています。今後は成長投資とのバランスを考慮しつつ、持続的な還元策を追求していく方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 118.7万円 | 18.7万円 | 18.7% |
| 2022期 | 111.9万円 | 11.9万円 | 11.9% |
| 2023期 | 113.9万円 | 13.9万円 | 13.9% |
| 2024期 | 124.3万円 | 24.3万円 | 24.3% |
| 2025期 | 121.3万円 | 21.3万円 | 21.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較してPER・PBRともに割高な水準にあり、市場からの高い成長期待が伺えます。信用倍率は0.93倍と売り残が買い残を上回っており、株価の下落を見込む空売りが多い状況です。これは、将来の株価上昇時に買い戻し(ショートカバー)による急騰の可能性も秘めている一方、下落圧力も強いことを示唆しています。今後の決算発表で市場の期待に応えられるかが焦点となります。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2016/03期 | 218億円 | 70.7億円 | 32.4% |
| 2017/03期 | 150億円 | 43.5億円 | 28.9% |
| 2018/03期 | 186億円 | 57.2億円 | 30.7% |
| 2019/03期 | 136億円 | 40.3億円 | 29.6% |
| 2020/03期 | 90.2億円 | 28.8億円 | 31.9% |
| 2021/03期 | 129億円 | 26.4億円 | 20.4% |
| 2022/03期 | 128億円 | 13.5億円 | 10.6% |
| 2023/03期 | 113億円 | 34.3億円 | 30.5% |
| 2024/03期 | 151億円 | 52.6億円 | 35.0% |
| 2025/03期 | 153億円 | 47.9億円 | 31.3% |
法人税等の実効税率は年度によって変動があり、これは繰延税金資産の取り崩しや税効果会計の影響を大きく受けています。特に税負担が低い時期は過去の税務上の調整などが寄与しています。概ね法定実効税率に近い水準で納税を継続しており、適正な税務管理を行っています。
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松井証券 まとめ
「日本初のネット証券が、生き残りをかけて大手金融機関との提携も辞さない覚悟を決めた状態」
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