オリックス
ORIX CORPORATION
最終更新日: 2026年3月20日
60年連続黒字 -- 「コアがないのがコア」で進化し続ける多角化の王者
『絶えず先見性を持ち創造性を追求する』という理念のもと、社会に新しい価値を提供し続ける。
この会社ってなに?
あなたがレンタカーを借りたり、生命保険に加入したり、水族館を訪れたりする場面で、実はオリックスグループのサービスに触れているかもしれません。企業向けリースや不動産だけでなく、個人向けにも銀行・クレジット・カーシェアなど身近なサービスを幅広く展開しています。
オリックスは法人金融を祖業に、不動産、環境エネルギー、事業投資、アセットマネジメントなど10セグメント超の多角的ポートフォリオを構築しています。FY2025/3期は3Q累計で当期純利益が前年同期比43%増の約3,897億円と過去最高を更新。年間配当120.01円(4期連続増配)に加え、最大1,000億円規模の自社株買いを実施するなど、株主還元にも積極的です。新中計ではFY2028/3に当期純利益4,400億円・ROE11%を目標に掲げ、持続的成長と資本効率の両立を目指しています。
会社概要
- 業種
- その他金融業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 港区浜松町二丁目4番1号 世界貿易センタービル南館
- 公式
- www.orix.co.jp
社長プロフィール
絶えず先見性を持ち創造性を追求し、多様な事業を通じて社会に新しい価値を提供します。迅速な意思決定と権限委譲により、生き残り、持続的成長を実現します。
この会社のストーリー
3社の出資により「オリエント・リース」として設立。日本にリースという新しい金融手法を広めました。
東京証券取引所に上場を果たし、企業としての信用力と資金調達力を大きく高めました。
独創性の「ORIGINAL」と無限大の「X」を組み合わせた社名に変更し、リースの枠を超えた多角化を本格化。
保険、不動産、環境エネルギー、事業投資など幅広い分野への進出と海外30カ国以上への展開を加速させました。
会計ソフト最大手の弥生を買収し、中小企業のDX支援やITインフラ領域へ本格参入しました。
カタール投資庁と共同PEファンドを立ち上げ、アイネットのTOBでDX・宇宙事業にも進出。新たな成長ステージに突入。
アセットマネジメント事業を中核に据え、運用資産の拡大と資本効率の向上で持続的な企業価値の成長を目指します。
注目ポイント
リーマンショックもコロナ禍も乗り越え、設立以来一度も赤字を出していない驚異の安定経営。いかなる経済環境でも利益を出し続ける強靭な事業基盤が最大の魅力です。
金融、不動産、エネルギー、保険、事業投資、空港運営まで、10セグメント超の事業を展開。1つの事業が苦しくても他がカバーする「負けにくいポートフォリオ」を構築しています。
配当は4期連続で増額(78円→120円)、さらに最大1,000億円の自社株買いも実施。累進配当方針で「減配しない」姿勢を明確にしており、長期投資家に嬉しい還元策です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 45.75円 | 23.0% |
| FY2017/3 | 52.25円 | 25.0% |
| FY2018/3 | 66円 | 27.0% |
| FY2019/3 | 76円 | 30.0% |
| FY2020/3 | 76円 | 32.0% |
| FY2021/3 | 78円 | 50.1% |
| FY2022/3 | 85.6円 | 33.0% |
| FY2023/3 | 85.6円 | 37.0% |
| FY2024/3 | 98.6円 | 33.0% |
| FY2025/3 | 120.01円 | 39.0% |
2024年3月権利分をもって株主優待制度は廃止されました。現在は配当による直接還元へシフトしています。
FY2021/3の78円からFY2025/3の120.01円へ4期連続増配を実現。配当性向は33〜50%の範囲で推移し、「配当性向33%以上または前年配当以上」の累進配当方針を掲げています。株主優待は2024年3月権利分で廃止し、配当と自社株買い(最大1,000億円規模)による直接還元へ明確にシフト。長期投資家にとって安定したインカム収入源としての魅力が高まっています。
同業比較(収益性)
その他金融業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は5期連続で増収を達成し、FY2025/3期には約2.9兆円に到達。営業利益はFY2024/3期の3,607億円をピークにやや減少したものの、当期純利益は3,516億円と3期連続で過去最高水準を更新しています。事業投資の売却益やアセットマネジメントの成長が収益を下支えし、多角化による景気耐性の強さが光ります。 【3Q FY2026/3実績】売上2.4兆円(前年同期比11.8%)、営業利益3663億円、純利益3897億円。
事業ごとの売上・利益
祖業のリース・レンタル事業。自動車リースや中小企業向け金融を展開
不動産開発、運営、施設運営(ホテル・旅館・水族館含む)
PEファンド運営、空港・上下水道コンセッション事業
再生可能エネルギー発電、電力小売、省エネサービス
オリックス生命保険を中心とした生命保険事業
オリックス銀行(ネット銀行)、オリックス・クレジット(個人向けローン)
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.4% | 1.4% | - |
| FY2022/3 | 10.0% | 2.3% | - |
| FY2023/3 | 8.5% | 2.0% | - |
| FY2024/3 | 9.2% | 2.2% | - |
| FY2025/3 | 8.8% | 2.1% | - |
ROEは6.2%から9.3%の範囲で推移し、FY2022/3の9.3%をピークに直近は8%台で安定。営業利益率は11〜13%と金融業としては堅実な水準を維持しています。新中計ではROE11%を目標に掲げており、自社株買いによる自己資本の適正化と利益成長の両輪で達成を目指しています。
財務は安全?
総資産は5期で約13.6兆円から16.9兆円へ24%拡大し、事業投資やアセットマネジメントの成長を反映しています。自己資本比率は22〜24%台と金融業としては安定的な水準を維持。BPSはFY2021/3の2,488円からFY2025/3の3,599円へ約45%増加し、1株あたりの資産価値が着実に向上しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2022/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2023/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2024/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
| FY2025/3 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
営業CFは5期を通じて毎年9,000億〜1.3兆円を安定的に創出しており、本業の収益力の高さを示しています。投資CFは事業投資やM&Aにより恒常的にマイナスとなる傾向がありますが、これは成長に向けた戦略的な資産入替の結果です。FCFは投資の活発な時期にマイナスとなるものの、FY2025/3期にはほぼ均衡(約-95億円)まで改善しており、投資回収サイクルの成熟が窺えます。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,088億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 1,643億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 2,250億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 725億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 1,833億円 | 0円 | 0.0% |
オリックスは国際的な事業展開を行っているため、各地域の税法に基づいた法人税を適切に納税しています。連結ベースの税引前利益に対して、グループ各社の所在地に応じた実効税率が適用されるのが基本構造です。税務コンプライアンスを重視し、適正な税務報告を通じて企業の社会的責任を果たしています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 976万円 | 33,982人 | - |
平均年収は4年間で約91万円上昇し、FY2025/3には976万円に到達。その他金融業界でもトップクラスの水準です。単体従業員約2,900名と少数精鋭体制で、グループ全体では約3.4万名を擁します。FY2025/3は前年比+6.1%と大幅な昇給を実施し、人材への投資姿勢を鮮明にしています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はCITIBANK N.A. (ADR預託銀行)。
信託銀行が上位を占める典型的な機関投資家中心の分散型構成。ADR(米国預託証券)経由の保有(Citibank)もあり、海外投資家からの関心の高さを示しています。外国人株主比率は約35%と推定され、創業者一族の大口保有はなく経営の独立性が保たれている点が特徴です。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 法人営業・メンテナンスリース | 約5,400億円 | 約700億円 | 13.0% |
| 不動産 | 約3,800億円 | 約650億円 | 17.1% |
| 事業投資・コンセッション | 約2,500億円 | 約500億円 | 20.0% |
| 環境エネルギー | 約2,000億円 | 約350億円 | 17.5% |
| 保険 | 約4,500億円 | 約250億円 | 5.6% |
| 銀行・クレジット | 約1,200億円 | 約300億円 | 25.0% |
オリックスは10セグメント超の多角的なポートフォリオを構築し、単一セグメントに依存しないリスク分散型のビジネスモデルが特徴です。不動産・事業投資の利益率が高く収益を牽引する一方、保険やリースが安定的な基盤を提供。金利・為替・不動産市況などのマクロリスクへのエクスポージャーが主要なリスク要因として開示されています。
この会社のガバナンスは?
取締役・執行役合計29名中、女性は3名で女性比率10.3%。監査報酬は約18億円と大企業グループに相応の規模で、グローバル事業に対応した堅固な監査体制を構築しています。臨時従業員は約19,000名を擁し、平均勤続年数16.2年と中長期でキャリアを築ける環境が整っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 2,500億円 | — | 3,121億円 | +24.9% |
| FY2023/3 | 3,150億円 | — | 2,731億円 | -13.3% |
| FY2024/3 | 3,300億円 | — | 3,461億円 | +4.9% |
| FY2025/3 | 3,900億円 | — | 3,516億円 | -9.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
前中計(FY2023/3〜FY2025/3)では当期純利益4,400億円・ROE11.7%を掲げたが、実績は純利益3,516億円・ROE8.4%と数値目標は未達。ただし3期連続で過去最高益を更新し、年率12%の利益成長路線は堅持しています。新中計でも同水準の目標を引き継ぎ、アセットマネジメント拡大と自社株買いによる資本効率改善で達成を目指しています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
オリックスの5年TSR(株主総利回り)は273.1%と、TOPIXの213.4%を約60ポイント上回るアウトパフォーマンス。FY2024にはTSR280.4%のピークを記録し、多角化による過去最高益の連続更新と配当・自社株買いへの還元方針の明確化が海外機関投資家からも高く評価された結果です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 149.6万円 | +49.6万円 | 49.6% |
| FY2022 | 200.8万円 | +100.8万円 | 100.8% |
| FY2023 | 186.5万円 | +86.5万円 | 86.5% |
| FY2024 | 280.4万円 | +180.4万円 | 180.4% |
| FY2025 | 273.1万円 | +173.1万円 | 173.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
時価総額約5.5兆円を誇る国内有数の金融グループで、PER15.4倍、PBR1.32倍とその他金融業の中でもプレミアム評価。信用倍率は18.41倍と買い残が大きく積み上がっており、個人投資家からの人気の高さを示しています。自社株買い(最大1,000億円)と4期連続増配の積極的な還元姿勢が中長期での株価下支え要因です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
3期連続となる最終利益の最高益更新を発表し、配当維持・増額姿勢を明確にしました。
データセンターや宇宙事業の知見を持つアイネットとの提携により、DX領域の基盤拡大を図りました。
パナソニック コネクトとの新会社設立を通じ、プロジェクター事業における資本参加による成長を推進しています。
最新ニュース
オリックス まとめ
ひとめ診断
リースを起点に多角化を極め、60年連続黒字を達成したグローバル事業投資会社
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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