オリエントコーポレーション
Orient Corporation
最終更新日: 2026年3月29日
あなたの「ほしい」を支える、暮らしに寄り添う総合ファイナンス企業
デジタル技術と金融ノウハウを融合させ、お客さま一人ひとりの多様なニーズに応える『新時代のファイナンスカンパニー』へと進化すること。
この会社ってなに?
あなたが新しい車を購入するとき、ディーラーで提案されるローンは「オリコ」かもしれません。また、家電量販店で高価なパソコンを分割払いで購入する際、そのショッピングクレジットの裏側で同社が活躍しています。普段お財布に入っている「Orico Card」はもちろん、あなたの生活における様々な「ちょっと大きな買い物」を、クレジットサービスを通じてスムーズに実現してくれる身近な金融パートナー、それがオリエントコーポレーションです。
信販大手のオリエントコーポレーションは、オートローンやショッピングクレジットを基盤としつつ、事業ポートフォリオの転換期にあります。FY2025決算では売上高2,452.7億円、営業利益123.44億円を計上しましたが、戦略投資の影響で減益となりました。しかし、イオンプロダクトファイナンス買収等の効果が期待されるFY2026は売上高2,500億円、営業利益120億円を計画しています。PBR1倍超えを掲げた新中期経営計画の下、M&AとDXを推進し、持続的な成長を目指しています。
会社概要
- 業種
- その他金融業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区麹町5-2-1
- 公式
- www.orico.co.jp
社長プロフィール

当社の強みである広範な加盟店網、顧客基盤、高度な審査力を活かし、金融シーンに変革をもたらす可能性を追求しています。新中期経営計画のもと、企業価値向上に努め、早期のPBR1倍超えを目指してまいります。
この会社のストーリー
クーポン券を発行する「広島クーポン」として事業を開始。のちに「オリエントファイナンス」に商号変更し、信販事業の礎を築く。
事業規模の拡大に伴い、東京証券取引所市場第二部に上場を果たす。社会的信用を高め、全国展開への足がかりを固めた。
総合信販会社としての地位を確立し、現在の「株式会社オリエントコーポレーション」に商号を変更。ブランドイメージを刷新した。
金融危機の影響で厳しい経営状況に直面したが、みずほフィナンシャルグループおよび伊藤忠商事との提携により経営基盤を再強化した。
イオンフィナンシャルサービス傘下の個品割賦事業会社を買収。加盟店網を拡大し、個品割賦市場でのシェアトップクラスの地位を盤石なものとした。
個人向けオートリース事業を展開する企業を買収。主力であるオートローン事業とのシナジーを創出し、カーライフ事業領域を強化した。
「金融シーンに、新たな“あたりまえ”を。」をスローガンに掲げ、PBR1倍超の早期実現を目標とする新中期経営計画を発表した。
注目ポイント
イオンプロダクトファイナンスやSOMPOで乗ーる運営会社などを買収。主力事業の強化とカーライフ領域の拡大を両輪で進め、持続的な成長を目指しています。
2023年3月期には大幅増配を実施し、株主還元への姿勢を強化。新中期経営計画では「早期のPBR1倍超え」を掲げ、資本効率と企業価値の向上にコミットしています。
オートローンやショッピングクレジットで長年の実績を誇り、国内最大級の加盟店網と顧客基盤が強みです。安定した収益基盤を持ちながら、新たな成長戦略に挑戦しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 3円 | 32.1% |
| FY2022/3 | 3円 | 28.4% |
| FY2023/3 | 40円 | 36.1% |
| FY2024/3 | 40円 | 54.6% |
| FY2025/3 | 40円 | 49.1% |
株主優待制度は実施していません。
オリエントコーポレーションは株主への利益還元を重視しており、安定的な配当の継続に加え、業績に応じた機動的な還元を目指す方針です。直近では年間40円の配当を維持しており、配当性向は50%前後で推移しています。株主優待については現在は実施しておらず、金銭的な還元による株主価値の最大化を優先しています。
同業比較(収益性)
その他金融業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
オリエントコーポレーションの業績は、オートローンやショッピングクレジットの市場成熟に加え、構造改革や戦略的な子会社化による費用先行が影響し、営業利益ベースでは踊り場が続いています。FY2025/3には売上高が約2,453億円まで伸長したものの、利益面では先行投資の影響で123億円にとどまりました。今後はデジタル化の推進と基幹事業の収益性向上により、持続的な成長モデルへの転換を図る計画です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 6.7% | 0.3% | 9.0% |
| FY2022/3 | 9.0% | 0.5% | 12.6% |
| FY2023/3 | 8.3% | 0.5% | 10.1% |
| FY2024/3 | 5.1% | 0.4% | 7.0% |
| FY2025/3 | 5.7% | 0.5% | 5.0% |
収益性指標は、営業利益率がFY2022/3の12.6%をピークに低下傾向にあり、FY2025/3時点では5.0%まで縮小しています。これは人件費やシステム投資などの固定費負担増加が要因であり、効率的な審査力や回収ノウハウを活かした収益改善が急務です。ROEも5%台で推移しており、資本効率を意識した経営による収益力の回復が今後の課題と言えます。
財務は安全?
総資産は圧縮傾向にあり、FY2025/3期末時点では約2.8兆円まで減少しています。自己資本比率は8.3%まで向上しており、財務健全性は緩やかに改善していますが、依然としてレバレッジを効かせた金融ビジネス特有の構成となっています。膨大な有利子負債を抱える構造ですが、資金調達の安定性を維持しつつ、資産の質の向上に取り組んでいます。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 546億円 | -140億円 | 442億円 | 406億円 |
| FY2022/3 | 818億円 | -190億円 | -402億円 | 627億円 |
| FY2023/3 | 322億円 | -203億円 | -807億円 | 119億円 |
| FY2024/3 | -435億円 | -445億円 | 2,216億円 | -879億円 |
| FY2025/3 | 26.2億円 | -133億円 | -2,520億円 | -107億円 |
営業キャッシュフローは金融債権の変動により大きく振れる傾向があり、特にFY2024/3以降は流動資産の管理の影響で一時的にマイナスとなるなど不安定な動きを見せています。投資活動では事業強化のための関連会社取得やシステム投資を継続しており、財務活動は事業規模に応じた資金調達と返済を繰り返すサイクルです。今後は安定的なキャッシュ創出に向けた事業ポートフォリオの最適化が重要な鍵となります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 208億円 | 31.4億円 | 15.1% |
| FY2022/3 | 290億円 | 95.2億円 | 32.8% |
| FY2023/3 | 231億円 | 40.4億円 | 17.5% |
| FY2024/3 | 161億円 | 35.5億円 | 22.0% |
| FY2025/3 | 123億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は各期の税引前利益の変動に連動しています。FY2022/3には約95億円の税負担が発生しましたが、直近のFY2025/3期および予測値では実効税率が0.0%となっています。これは繰延税金資産の取り崩しや税務上の欠損金処理等による一時的な差異が背景にあります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 627万円 | 6,683人 | - |
従業員の平均年収は627万円であり、国内の金融・信販業界における平均的な水準を維持しています。17年という長い平均勤続年数は、安定した雇用環境を示唆しており、業績の変動に応じて一定の賞与配分が行われる給与体系が構築されていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 主な安定株主はみずほ銀行・伊藤忠商事。
株式会社みずほ銀行が48.66%の株式を保有する筆頭株主であり、グループの中核企業として安定した経営基盤を有しています。次いで伊藤忠商事が10.54%を保有しており、銀行系と商社系の資本が入り混じる構成です。信託銀行等の機関投資家が一定割合を占める一方、浮動株比率は限定的であると推測されます。
会社の公式開示情報
役員報酬
オリコはオートローンや個品割賦を主軸とする信販大手ですが、EDINETの開示情報によれば市場環境の変化や競合との経済条件の激化が事業リスクとして強く意識されています。連結子会社18社を抱え、日本債権回収などのノウハウを活用した多角的な金融サービスを展開し、システム投資を通じた効率化を図っています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率20.0%を達成しており、多様性確保に向けた体制整備が進んでいます。連結子会社18社と多数の臨時従業員を擁する巨大組織として、2億円を超える監査報酬を支払うなど、ガバナンスとコンプライアンスの遵守には相応のリソースを割いています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,630億円 | — | 2,453億円 | -6.7% |
| FY2024 | 2,310億円 | — | 2,291億円 | -0.8% |
| FY2023 | 2,330億円 | — | 2,277億円 | -2.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 200億円 | — | 123億円 | -38.3% |
| FY2024 | 250億円 | — | 161億円 | -35.5% |
| FY2023 | 250億円 | — | 231億円 | -7.7% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
同社は新たにFY2028年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、経常利益250億円超、PBR1倍超という高い目標を掲げました。しかし、過去の業績予想を振り返ると、特に営業利益はFY2024、FY2025と2年連続で期初予想を30%以上下回る大幅な未達となっており、計画達成能力には課題を残します。M&Aによる事業構造改革が、目標達成の鍵を握るか注視が必要です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。オリエントコーポレーションのTSRは、FY2021からFY2025までの過去5年間、一貫してTOPIX(東証株価指数)のパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」という結果になっています。これは、同期間において安定配当は実施されていたものの、株価が市場全体の成長に追いつけなかったことを示しており、資本効率と株主還元の両面で課題があることを浮き彫りにしています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 129.8万円 | +29.8万円 | 29.8% |
| FY2022 | 107.4万円 | +7.4万円 | 7.4% |
| FY2023 | 99.4万円 | -0.6万円 | -0.6% |
| FY2024 | 100.2万円 | +0.2万円 | 0.2% |
| FY2025 | 80.2万円 | -19.8万円 | -19.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
株価評価指標であるPERは14.7倍と、その他金融業の平均(14.9倍)とほぼ同水準です。しかし、PBRは0.74倍と解散価値とされる1倍を大きく下回っており、市場からの成長期待が低い状態を示唆しています。信用取引では買い残が売り残を大幅に上回る14.85倍となっており、将来の株価上昇を見込む個人投資家が多い一方で、将来的な売り圧力への警戒も必要です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
オリコフォレントインシュアが中部電力ミライズコネクトと提携し、見守りサービスを開始。
第1四半期において経常利益が前年同期比64%増を記録し、業績回復が鮮明となった。
ブランドムービーの公開と共に新中期経営計画に基づく構造改革を推進。
最新ニュース
オリエントコーポレーション まとめ
ひとめ診断
「オートローンの雄が、M&AとDXを両輪に『新時代の金融サービス』へアクセルを踏み込む信販大手」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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