東京センチュリー
Tokyo Century Corporation
最終更新日: 2026年3月29日
金融の枠を超え、パートナーと共に世界の成長を創る総合金融サービス企業
パートナー企業と共に事業の成長に挑戦し、環境に配慮した豊かで輝かしい未来を創造すること。
この会社ってなに?
あなたが普段オフィスで使うパソコンやコピー機、街で見かける建設機械や企業の営業車などは、もしかしたら東京センチュリーが企業に貸し出している(リースしている)ものかもしれません。また、あなたが飛行機に乗るとき、その機体自体を同社が所有し、航空会社にリースしていることもあります。さらに、再生可能エネルギーを供給する太陽光発電所の運営にも関わっており、私たちの生活や社会インフラの裏側を幅広く支えている会社です。
東京センチュリーは、リース事業を祖業としながら、航空機や不動産、環境インフラ分野へM&Aを通じて積極的に事業を多角化しています。2025年3月期は売上高1兆3,461億円(前期比+1.6%)、営業利益1,042億円(同+14.2%)と増収増益を達成しました。2026年3月期は純利益852億円を見込んでおり、株主優待を廃止し配当に還元を集中させる方針転換で、財務基盤と成長投資のバランスを取りながら収益拡大を目指します。
会社概要
- 業種
- その他金融業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区神田練塀町3 ヒューリック秋葉原タワービルディング
- 公式
- www.tokyocentury.co.jp
社長プロフィール

当社はリースを祖業としながらも、その枠に捉われず、高い専門性と独自性を持つ金融・サービス企業として成長してきました。『中期経営計画2027』のもと、パートナー企業との共創を通じて『金融×サービス×事業』を融合させ、地球規模の社会課題解決に貢献していきます。
この会社のストーリー
伊藤忠商事、第一勧業銀行(現みずほ銀行)、その他大手企業数社の共同出資により設立。リース事業を開始。
センチュリー・リーシング・システムと東京リースが合併。国内リース業界のトッププレーヤーとして新たなスタートを切る。
リース事業の枠を超え、事業領域の拡大を加速させる決意を込め、商号を変更。グローバルな金融・サービス企業への進化を目指す。
約3,200億円を投じ、米国の航空機リース大手Aviation Capital Group LLC.を買収。グローバル事業の大きな柱を確立した。
プライベート・エクイティ・ファンド国内最大手のアドバンテッジパートナーズと資本業務提携を開始。新たな事業投資の機会を創出する。
「金融×サービス×事業」の融合をさらに推進し、高い収益性と安定性のある事業ポートフォリオへの転換を目指す新たな5ヶ年計画を始動。
株主優待制度を廃止し、配当による利益還元に一本化。累進配当を基本としつつ、業績向上に伴う増配で株主への還元を強化する姿勢を明確にした。
注目ポイント
リース事業を祖業としながら、M&Aや提携を積極的に行い、航空機リースや環境インフラ、PEファンド投資など事業領域を拡大。金融の枠を超えた成長戦略が魅力です。
株主優待を廃止し、配当に一本化。利益成長に応じた増配を目指す「累進配当」を基本方針としており、安定的かつ積極的な株主還元が期待されます。
再生可能エネルギー分野や蓄電所事業に大規模な投資を計画。企業の成長と社会課題の解決を両立させるサステナビリティ経営を推進しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 34.5円 | 34.3% |
| FY2022/3 | 35.75円 | 34.7% |
| FY2023/3 | 35.75円 | 91.8% |
| FY2024/3 | 13円 | 35.3% |
| FY2025/3 | 15.5円 | 35.5% |
株主優待制度は2025年3月末日現在の保有株主への提供をもって廃止されました。
配当方針として累進配当を掲げ、長期的かつ安定的な利益還元を重視しています。FY2024/3に株式分割の影響で一株あたりの配当数値は調整されましたが、利益成長に伴う増配を継続的に実施しています。株主の平等性確保のため、株主優待制度は廃止し、今後は配当による還元へ一本化して還元を強化する姿勢です。
同業比較(収益性)
その他金融業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
東京センチュリーは、国内リースから航空機、不動産、環境インフラまで多角的に展開する総合リース企業であり、連結売上高は年々着実に増加し、FY2025/3には約1兆3,686億円に達しました。近年は、既存のリース事業に加えて、戦略的な事業投資や海外展開を強化することで収益基盤を拡充しています。FY2023/3の一時的な純利益の落込みから回復基調にあり、FY2025/3の最終利益は853億円と高い成長力を示しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.1% | 0.9% | 6.4% |
| FY2022/3 | 6.3% | 0.9% | 6.5% |
| FY2023/3 | 0.5% | 0.1% | 6.9% |
| FY2024/3 | 7.1% | 1.1% | 7.7% |
| FY2025/3 | 7.2% | 1.2% | 8.6% |
収益性指標は、経営効率の改善に向けた取り組みを反映し、営業利益率はFY2021/3の6.4%からFY2025/3には8.6%へと大幅に向上しています。ROE(自己資本利益率)は、FY2023/3の低迷を脱して7%台の水準まで回復しており、資本効率の改善が進んでいることを示唆します。ROA(総資産利益率)も1.2%まで着実に上昇しており、保有資産を効率的に活用して利益を創出する体制が強化されています。
財務は安全?
貸借対照表の総資産は、事業拡大に伴い右肩上がりに増加しており、FY2025/3時点で約6兆8,629億円に達しています。一方で、自己資本比率はFY2021/3の10.2%からFY2025/3には15.0%まで段階的に改善しており、財務体質が徐々に強化されていることが確認できます。大規模なリース資産や投資事業を支えるための有利子負債は高水準ですが、安定的なキャッシュフローと資産の質を背景に、経営の健全性を維持しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 513億円 | -974億円 | 189億円 | -461億円 |
| FY2022/3 | 2,274億円 | -161億円 | -2,014億円 | 2,113億円 |
| FY2023/3 | -314億円 | -313億円 | 69.3億円 | -627億円 |
| FY2024/3 | -1,767億円 | -1,085億円 | 2,619億円 | -2,852億円 |
| FY2025/3 | 514億円 | -315億円 | -434億円 | 199億円 |
リース事業特有の資産取得活動により営業CFは期によって大幅に変動し、FY2024/3は大型投資等が影響し一時的にマイナスとなりました。FY2025/3には営業CFが再び黒字に転じ、フリーCFもプラスを確保するなど、キャッシュ創出力が安定的に推移しています。金融ビジネスとしての特性上、投資案件の獲得や融資の状況に応じてCFが大きく動く構造にあります。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 781億円 | 290億円 | 37.1% |
| FY2022/3 | 905億円 | 402億円 | 44.4% |
| FY2023/3 | 1,062億円 | 1,014億円 | 95.5% |
| FY2024/3 | 1,173億円 | 452億円 | 38.5% |
| FY2025/3 | 1,323億円 | 470億円 | 35.5% |
実効税率は年により変動が大きく、特にFY2023/3は一時的な要因により税率が高まっています。これは主にグループ内の事業再編や減損処理等の影響によるものです。通常時は30%台半ばから40%程度で推移しており、法的な税務負担が課せられていることがわかります。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 901万円 | 8,146人 | - |
平均年収は約901万円と、金融業界内でも高水準な給与水準を維持しています。リース事業を軸に、オートモビリティや環境インフラなど高い専門性が求められる事業領域へ拡大しており、優秀な人材を確保するための競争力ある報酬体系となっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は伊藤忠商事・中央日本土地建物・日本電信電話。
伊藤忠商事および中央日本土地建物、日本電信電話(NTT)などの大手企業が上位株主を占めており、安定した経営基盤を支える強力なパートナーシップが築かれています。特定の創業者による支配色は薄く、銀行色を抑えた自由な経営環境が同社の多角的な事業展開を可能にしています。
会社の公式開示情報
役員報酬
リースを祖業としつつ、金融・サービス・事業を融合した多角的なビジネスモデルを展開しています。特に航空機リースや事業投資の比率が高く、景気変動や為替リスクに左右されやすい収益構造を抱えているものの、国内外のパートナーとの共創により安定的な成長を目指しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は19.0%であり、多様性の確保に向けた取り組みを推進しています。監査体制としては2億円規模の報酬を投じており、連結子会社251社を擁する大規模なグループ全体に対して適切な監督機能を維持できるガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 930億円 | 1,000億円 | 1,000億円 (予想) | +7.5% |
| FY2024 | 700億円 | — | 721億円 | +3.1% |
| FY2023 | 580億円 | — | 48億円 | -91.8% |
| FY2022 | 530億円 | — | 503億円 | -5.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「中期経営計画2027」では、最終年度にROE10%と純利益1,200億円を目標に掲げています。過去の業績予想は市況変動により未達の期もありましたが、直近では期初予想を上回る上方修正を行うなど、収益管理が安定化する傾向にあります。事業ポートフォリオの入れ替えと収益性の高い分野への集中が、目標達成の鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。FY2022以降、東京センチュリーのTSRはTOPIXを下回るアンダーパフォームの状態が続いています。これは、同期間における株価の伸び悩みが主な要因と考えられます。今後は、中期経営計画の達成による業績成長と、株主優待廃止に伴う増配などの株主還元強化を通じて、TSRを改善し市場平均を上回ることが経営の重要課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 223.9万円 | +123.9万円 | 123.9% |
| FY2022 | 141.7万円 | +41.7万円 | 41.7% |
| FY2023 | 142.7万円 | +42.7万円 | 42.7% |
| FY2024 | 206.2万円 | +106.2万円 | 106.2% |
| FY2025 | 198.7万円 | +98.7万円 | 98.7% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER・PBRともに業界平均並みで、株価は概ね適正水準と評価されています。信用倍率は4.85倍とやや高めで、買い残の整理による短期的な株価調整には注意が必要です。PBRが1倍を割れている点は、今後の資本効率改善による株価上昇のポテンシャルを示唆しているとも考えられます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
公平な利益還元の観点から株主優待制度を廃止し、配当による利益還元を強化する方針へ転換しました。
第2四半期決算にて、保険和解金や各事業の好調を踏まえ純利益予想を上方修正し、増配も決定しました。
豪州レンタカー大手バーゲン・カー・レンタルズを買収し、モビリティ事業のグローバル展開を加速させています。
最新ニュース
東京センチュリー まとめ
ひとめ診断
「伊藤忠傘下のリース大手が、M&Aを駆使して『金融×サービス×事業』のコングロマリットに変貌中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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