ネットプロテクションズホールディングス
Net Protections Holdings,Inc.
最終更新日: 2026年3月28日
後払い決済(BNPL)のパイオニア、新たな信用のカタチを社会へ実装する
決済サービスを通じて、誰もが公正に評価され、挑戦できる社会インフラを構築する。
この会社ってなに?
あなたがインターネットで洋服やコスメを買う時、「商品を受け取ってからコンビニで支払う」という選択をしたことはありませんか?その「NP後払い」を提供しているのが、このネットプロテクションズです。クレジットカードがなくても安心してネットショッピングを楽しめる便利なサービスの裏側を支えています。最近では、企業同士の取引で使われる請求書払いを代行する「NP掛け払い」というサービスも展開。あなたが普段利用するお店やサービスが、仕入れ代金の支払いに同社のサービスを使っているかもしれません。
後払い決済(BNPL)サービスの国内最大手。FY2025は売上高230.3億円、営業利益21.03億円と黒字転換を達成し、長らく続いた赤字経営から脱却しました。続くFY2026も売上高254.1億円(前期比9.5%増)、営業利益26.0億円(同23.6%増)と増収増益を見込んでいます。2021年の上場以来、株価は低迷していますが、BtoB向け「NP掛け払い」の拡大や大手金融機関との提携をテコに、事業の再成長と企業価値向上を目指しています。
会社概要
- 業種
- その他金融業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 千代田区麹町4丁目2-6 住友不動産麹町ファーストビル5階
- 公式
- corp.netprotections.com
社長プロフィール

私たちは「つぎのアタリマエをつくる」というミッションのもと、後払い決済サービスを通じて新たな信用のカタチを創造しています。テクノロジーとデータの力で、誰もが公正に評価され、挑戦できる社会インフラを構築し、未来の豊かな社会の実現に貢献していきます。
この会社のストーリー
ITX株式会社の社内ベンチャーとして株式会社ネットプロテクションズを設立。当時まだ黎明期だったEコマース市場の課題解決を目指す。
日本で初めてリスク保証型の通販向け後払い決済サービス「NP後払い」をリリース。オンラインショッピングの未回収リスクをなくし、市場の成長を後押しした。
BtoCで培ったノウハウを活かし、BtoB決済領域に進出。企業の請求業務を効率化し、キャッシュレス化を推進する。
会員制の後払い決済サービス「atone」をリリースし、若年層など新たな顧客層の獲得と利便性向上を図る。
事業の多角化とガバナンス強化を目指し、株式会社ネットプロテクションズホールディングスを設立。持株会社体制へと移行した。
創業から約20年を経て、IPOを果たす。社会的な信用を高め、さらなる事業拡大に向けた資金調達力とブランド力を確保した。
JCBや三井住友カードなど大手企業との業務提携を発表。BtoB決済領域における新たな社会インフラ構築を目指し、オープンな協業体制を推進する。
2028年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定。GMV(総取扱高)1兆円超を目標に掲げ、持続的な成長と企業価値向上を目指す。
注目ポイント
日本初の未回収リスク保証型後払い決済「NP後払い」を開発。BtoCからBtoBまで幅広いサービスを展開し、国内BNPL市場のパイオニアとして高いシェアを誇る。
JCBや三井住友カードといった大手金融機関と提携し、企業間決済のDXを推進。両社の強みを掛け合わせ、日本の商取引を支える新たな社会インフラ構築を目指す。
2028年3月期に総取扱高(GMV)1兆円、営業利益40億円という高い目標を掲げる。GMVは年平均16%~19%の成長を目指しており、今後の事業拡大が期待される。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 0円 | 0.0% |
| 権利確定月 | 3月 |
現在は成長投資を優先するフェーズにあるため、配当は実施しておらず無配を継続しています。株主還元については、配当金ではなく株主優待を通じてサービス利用体験を提供することに注力しています。将来的には業績の安定成長を見極めた上で、配当方針の策定が検討される見込みです。
同業比較(収益性)
その他金融業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は右肩上がりで成長を続けており、2025年3月期には約230億円に到達し、営業利益も黒字転換を果たしました。2023年および2024年3月期は先行投資による赤字を計上しましたが、現在は収益性の改善が鮮明となっています。2026年3月期も増収増益を見込むなど、後払い決済事業の拡大による業績回復基調が続いています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 1.3% | 0.4% | 4.8% |
| FY2023/3 | -2.4% | -0.8% | -2.1% |
| FY2024/3 | -4.7% | -1.4% | -3.0% |
| FY2025/3 | 7.0% | 1.9% | 9.1% |
収益性は、先行投資期であった2023年・2024年3月期に営業赤字を計上しましたが、2025年3月期には営業利益率が9.1%へと大幅に回復しました。これによりROE(自己資本利益率)も7.0%まで向上し、効率的な資本運用が復活しています。今後は持続的な成長に伴い、さらなる利益率の向上が期待されます。
財務は安全?
総資産は2025年3月期時点で約708億円まで拡大しており、事業拡大に伴う資産蓄積が進んでいます。自己資本比率は27.1%と一定の水準を維持しており、有利子負債の活用を最小限に抑えつつ、安定的な財務基盤を維持しています。今後も事業成長とバランスの取れた資産管理の両立が重視される局面です。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 9.5億円 | -7.7億円 | 36.3億円 | 1.8億円 |
| FY2023/3 | -26.3億円 | -17.6億円 | 28.4億円 | -43.9億円 |
| FY2024/3 | 19.3億円 | -17.6億円 | 7,500万円 | 1.7億円 |
| FY2025/3 | 65.7億円 | -15.1億円 | 12.1億円 | 50.6億円 |
2025年3月期には営業CFが約66億円と大幅なプラスを記録し、営業活動によるキャッシュ創出力が本格化しています。過去には積極的な投資によって一時的にフリーCFがマイナスとなる時期もありましたが、現在は事業の成熟に伴い盤石なキャッシュフロー体制へ移行しました。この潤沢な資金をもとに、今後の事業成長に向けた投資を継続する方針です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2022/3 | 9.0億円 | 6.6億円 | 73.8% |
| FY2023/3 | -4.0億円 | 0円 | - |
| FY2024/3 | -6.3億円 | 0円 | - |
| FY2025/3 | 21.0億円 | 7.5億円 | 35.8% |
赤字期には法人税の支払いは発生しませんでしたが、業績の黒字転換に伴い再び納税が再開されました。2025年3月期の税引前利益は約21億円に対し、約7.5億円の法人税等を計上しています。今後は業績拡大とともに税負担も増加する見込みですが、実効税率は概ね標準的な水準で推移するでしょう。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 1,019万円 | 336人 | - |
従業員の平均年収は1,019万円と、同業の決済サービス業界と比較しても非常に高い水準にあります。高度な金融技術やデータ分析能力を持つ専門人材を確保するため、競争力のある給与体系を採用していることが背景にあると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 主な安定株主はリコーリース・ジェーシービー・AP CAYMAN PARTNERS Ⅲ-Ⅰ,L.P.(常任代理人 SMBC日興証券)。
リコーリースやアドバンテッジパートナーズ、ジェーシービーなどの事業会社および投資ファンドが上位株主を占めており、安定した株主構成となっています。創業者の柴田紳氏も3%超を保有し、経営への関与を維持しています。機関投資家や信託銀行の保有比率も高く、市場での注目度も一定水準にあることが分かります。
会社の公式開示情報
役員報酬
後払い決済サービス「NP後払い」を中核に据え、BtoB向けの「NP掛け払い」など事業領域を拡大しています。開示資料によれば、新規参入による競争激化が主たる事業リスクであり、これに対する手数料の維持やシェアの拡大が今後の経営課題となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が18.2%であり、多様な視点を取り入れるガバナンス体制を構築しています。監査等委員会設置会社として監査体制を強化しつつ、成長フェーズに合わせた機動的な経営判断を支える仕組みを整えています。規模の拡大に伴い、透明性の高い経営管理体制の維持が求められています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 5億円 | — | 21億円 | +304.4% |
| FY2024 | -9億円 | — | -6億円 | +28.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 230億円 | — | 230億円 | +0.1% |
| FY2024 | 216億円 | — | 208億円 | -3.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2028年3月期を最終年度とする新中期経営計画では、GMV(年間取扱高)1兆円超、営業利益40億円を目標に掲げています。過去の中計目標は未達に終わりましたが、FY2025の業績予想は期初計画を大幅に上回り、見事なV字回復を達成しました。今後の計画達成に向けては、主力のBNPL事業の安定成長に加え、法人向け「NP掛け払い」の拡大が鍵となります。JCBや三井住友カードとの提携効果にも注目が集まります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2023からFY2025まで3期連続で市場平均であるTOPIXを大きく下回る(アンダーパフォーム)結果となっています。これは、IPO後の継続的な株価下落が主な原因です。同社は配当を実施していないため、TSRは株価の変動に直接的に連動します。近年の赤字継続と成長鈍化への懸念が株価の重石となり、TOPIXの上昇トレンドに乗ることができませんでした。今後は黒字化と再成長を実現し、株価を回復させることがTSR向上の絶対条件となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2023 | 175.0万円 | +75.0万円 | 75.0% |
| FY2024 | 132.2万円 | +32.2万円 | 32.2% |
| FY2025 | 167.3万円 | +67.3万円 | 67.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は16.96倍と高く、将来の株価上昇を見込んだ信用買い残が積み上がっている状況です。これは将来の売り圧力となる可能性があり、需給面では注意が必要です。業界平均と比較するとPER・PBRは割高圏にあり、市場からの高い成長期待が伺えます。当面は無配が続く見込みで、インカムゲインよりキャピタルゲインを狙う投資家向けの銘柄と言えるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
三井住友カードおよびJCBとの戦略的業務提携を相次いで発表し、B2B決済インフラの強化を推進。
2026年3月期第2四半期決算にて、計画を上回る進捗による通期業績予想の上方修正を実施。
2028年3月期に向けた新たな中期経営計画を策定し、GMV1兆円と営業利益40億円の達成を目指す。
最新ニュース
ネットプロテクションズホールディングス まとめ
ひとめ診断
「後払い決済(BNPL)のパイオニア、赤字経営からV字回復を果たし、BtoB決済領域で再成長を目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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