セブン銀行
Seven Bank,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
「近くて便利」なATMから、誰もが安心して使える社会インフラへ
ATMを金融の枠を超え、あらゆる手続きや認証の窓口となる社会インフラへと進化させ、より快適で便利な社会を実現します。
この会社ってなに?
あなたが急に現金が必要になった時、セブン-イレブンに駆け込んでお金をおろす、あの便利なATMを運営しているのがセブン銀行です。最近では、駅や空港、商業施設などでもセブン銀行のATMを見かける機会が増えたのではないでしょうか。実は、このATMは現金の引き出しだけでなく、各種手続きや本人確認、さらには外国籍の方が簡単にお金を母国に送金するサービスも提供しています。あなたが普段何気なく利用しているATMの裏側で、セブン銀行は日々の暮らしを支える「社会インフラ」としての役割を担っているのです。
セブン銀行は、国内最大級のATMネットワークを武器に安定した収益基盤を持つリテールバンクです。直近の2025年3月期決算では、売上高2,144.1億円、純利益182.21億円を記録。長年の牙城であったセブン&アイグループ外へも積極的に進出し、伊藤忠商事との提携を通じて全国のファミリーマート約16,000店舗へATM設置を決定するなど、成長戦略を加速させています。今後は、ATMを単なる現金の出入り口から「あらゆる手続き・認証の窓口」へと進化させるプラットフォーム戦略「+Connect」の成否が、企業価値を左右する重要な鍵となります。
会社概要
- 業種
- 銀行業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区丸の内1-6-1 丸の内センタービルディング
- 公式
- www.sevenbank.co.jp
社長プロフィール
私たちの目指すのは、ATMを単なる現金の入出金機から、あらゆる手続きや認証の窓口となる社会インフラへと進化させることです。国籍や年齢に関わらず、誰もが『いつでも、どこでも、だれでも、安心して』使える金融サービスを提供し、お客さま一人ひとりの『あったら、いいな』を超えていきます。
この会社のストーリー
セブン‐イレブンなどでのATMサービス提供を目的に設立。お客さまの「あったら、いいな」をかたちにする挑戦が始まった。
より親しみやすい名称へ変更し、ブランドイメージを強化。金融サービスの領域を広げ、新たな顧客層へのアプローチを開始した。
設立から約7年で株式上場を果たす。社会的な信用を高め、さらなる事業拡大に向けた経営基盤を確立した。
日本を代表する企業の一つとして認められ、ATM事業に加えて預金・ローンなど本格的な銀行業務を展開し始めた。
ATMが単なる現金の出入口ではない「手続き・認証の窓口」となる未来を構想。非金融サービスとの連携を本格化させた。
在留カードのIC情報活用で、来日直後でもATMで口座開設が可能に。「誰一人取り残さない」金融インフラへの進化を体現した。
ライバルチェーンであるファミリーマートへのATM設置という大きな一歩。グループの垣根を越え、社会インフラとしての役割を拡大する。
注目ポイント
単なる現金の入出金にとどまらず、行政手続きや口座開設、本人確認など、ATMを「あらゆる手続き・認証の窓口」に変える挑戦を続けています。
セブン&アイグループ外のファミリーマートへもATM設置を拡大。生活に欠かせない社会インフラとして、競合の壁を越えて成長を続けています。
ATM利用手数料を基盤とした安定的な収益モデルが強みです。配当性向40%以上を目標に掲げ、継続的な株主還元を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 11円 | 50.0% |
| FY2022/3 | 11円 | 62.1% |
| FY2023/3 | 11円 | 68.6% |
| FY2024/3 | 11円 | 40.4% |
| FY2025/3 | 11円 | 70.6% |
現在、株主優待制度は実施されていません。
セブン銀行は、株主への利益還元を重要な経営課題と位置づけ、年間40%以上の配当性向を最低目標として安定的な配当の継続に努めています。業績が変動する中でも、長期間にわたり1株あたり11円の配当を維持する方針をとっています。今後も資本効率を意識しつつ、持続的な成長投資とバランスのとれた配当政策が継続される見通しです。
同業比較(収益性)
銀行業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
セブン銀行の業績は、コンビニATMの利用件数増加を背景に経常収益が右肩上がりに成長しています。FY2024/3には純利益が約320億円と過去水準でも高い利益を確保しましたが、FY2025/3以降はATM関連の先行投資や償却費用の増加により、利益面では減益傾向にあります。今後は、ATM事業の効率化に加え、伊藤忠商事との連携による新規事業の創出が収益を押し上げるかどうかが鍵となります。
財務は安全?
財務健全性は、銀行業としての特性から総資産が1.5兆円規模と膨大です。FY2024/3以降、有利子負債が計上されていますが、自己資本比率は18%前後を維持しており、安定した資本構成を確保しています。今後の事業拡大に向けた投資を継続しつつも、銀行としての安全性基準を十分に満たす水準で管理されています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 1,360億円 | -328億円 | -136億円 | 1,033億円 |
| FY2022/3 | 413億円 | -361億円 | -127億円 | 52.0億円 |
| FY2023/3 | 666億円 | -362億円 | -130億円 | 304億円 |
| FY2024/3 | 1,008億円 | -519億円 | -121億円 | 488億円 |
| FY2025/3 | -389億円 | -467億円 | -127億円 | -856億円 |
営業キャッシュフローは主力のATM利用手数料収入により安定的ですが、FY2025/3は一時的な要因によりマイナスとなりました。投資キャッシュフローはATMの入替やインフラ更新に向けた継続的な設備投資が主因であり、成長に向けた積極的な姿勢を示しています。財務活動によるキャッシュフローは一貫してマイナスを計上しており、安定的な配当の継続や負債の返済など、株主還元と健全な財務運営を両立させています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 356億円 | 97.3億円 | 27.3% |
| FY2022/3 | 283億円 | 74.3億円 | 26.3% |
| FY2023/3 | 289億円 | 101億円 | 34.8% |
| FY2024/3 | 305億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2025/3 | 303億円 | 121億円 | 39.8% |
法人税等の支払額は、年度ごとの税引前利益の変動や繰延税金資産の取り崩し等の会計的要因により大きく変動しています。FY2024/3は税金費用がゼロとなっていますが、これは連結会計上の特例的な要因によるものです。概ね日本の法人税率水準に沿った形で推移しており、業績に応じた適切な納税が行われています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 695万円 | 1,398人 | - |
従業員平均年収は695万円であり、銀行業としては標準的ですが、ネット銀行という業態の効率性や高い収益性を背景に安定した給与水準を維持しています。近年はDX推進や新規事業拡大に伴う専門人材の確保が重要視されており、今後の昇給や処遇改善が期待される環境です。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主はセブン‐イレブン・ジャパン・イトーヨーカ堂・ヨークベニマル。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパンが38.59%を保有する筆頭株主であり、グループ企業であるイトーヨーカ堂やヨークベニマルを含め、セブン&アイ・グループによる支配的な影響力が極めて強い構成です。機関投資家が一定の比率を占めるものの、流通株式比率や流動性を考慮するとグループ内の結びつきが経営の根幹を成しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
主な収益源であるATM事業に加え、金融サービスのDX化を目指す「+Connect」など、グループの枠を超えたATMプラットフォームの拡大が成長の鍵です。一方、自然災害によるインフラ分断や、決済サービスの多様化によるATM利用件数の変動リスクが、開示情報において重要な経営上の課題として挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が25.0%と一定の多様性が確保されており、透明性の高い経営体制が構築されています。監査報酬1億800万円を投じて外部監査の機能を強化し、上場企業として強固なガバナンスとコンプライアンス遵守を徹底している点が特徴です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 2,150億円 | — | 2,144億円 | -0.3% |
| FY2024 | 1,665億円 | — | 1,979億円 | +18.8% |
| FY2023 | 1,490億円 | — | 1,550億円 | +4.0% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 195億円 | — | 182億円 | -6.6% |
| FY2024 | 165億円 | — | 320億円 | +93.8% |
| FY2023 | 195億円 | — | 189億円 | -3.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画では、最終年度(FY2025)の連結経常収益2,500億円、経常利益450億円を目標としています。しかし、直近実績ベースでの進捗率はそれぞれ85.8%、55.4%と、特に利益面での目標達成は困難な状況です。一方で、計画の柱である伊藤忠商事との提携によるファミリーマートへのATM展開は具体化しており、将来の収益基盤拡大に向けた布石は着実に打たれています。業績予想の精度は年度によるブレが大きく、特にFY2024は大幅なポジティブサプライズとなりました。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、ほぼ一貫してTOPIXをアンダーパフォーム(下回る)しています。これは、同期間にTOPIXが大きく上昇した一方で、セブン銀行の株価が比較的安定したレンジでの推移に留まったことが主な要因です。安定した配当を提供しつつも、株価上昇によるキャピタルゲインが限定的であったため、総合的な株主リターンでは市場平均に劣後する結果となっています。今後の成長戦略が株価に反映されるかが、TSR向上の鍵となります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 94.6万円 | -5.4万円 | -5.4% |
| FY2022 | 93.6万円 | -6.4万円 | -6.4% |
| FY2023 | 106.8万円 | +6.8万円 | 6.8% |
| FY2024 | 121.9万円 | +21.9万円 | 21.9% |
| FY2025 | 120.1万円 | +20.1万円 | 20.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用取引では、買い残が売り残を上回る2.22倍となっており、株価上昇を期待する投資家が多い状況を示唆しています。同業他社比較では、PER・PBRともに業界平均を上回っており、市場から独自のビジネスモデルと成長性が評価されていることが窺えます。配当利回りは3.96%と業界平均をやや上回る水準で、インカムゲインを重視する投資家にとっても魅力的です。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ファミリーマート店舗へのATM設置に関する正式契約を締結し、今後4年間で約1万6000台を転換予定。
新たな顧客体験の向上を目指し、新サービス「FACE CASH」の提供を開始。
中間決算において連結・単体ともに増収増益を達成し、ATM事業の堅調な推移を確認。
最新ニュース
セブン銀行 まとめ
ひとめ診断
「コンビニATMの巨人が、グループの垣根を越えて日本中の社会インフラを目指す」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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