あおぞら銀行
Aozora Bank,Ltd.
最終更新日: 2026年3月29日
伝統と革新が融合する、独自の道を歩むスペシャリストバンク
メガバンクや地域金融機関とは異なるユニークな特徴を活かし、専門性の高い金融サービスで社会に貢献する「頼れる、もうひとつのパートナー」となることを目指しています。
この会社ってなに?
あなたが普段インターネットで「普通預金 金利が高い銀行」と検索したとき、「あおぞら銀行 BANK支店」という名前を見かけたことはありませんか?実はこの銀行、業界トップクラスの普通預金金利を提供しており、ネットを通じて多くの個人顧客に利用されています。その一方で、企業の買収(M&A)や後継者問題に悩む会社の事業承継を手助けするなど、専門的な金融サービスの裏方としても活躍しています。あなたの知らないところで、日本のビジネスシーンを支える重要な役割を担っている銀行なのです。
あおぞら銀行は、FY2024に米国オフィス向け不動産ローン関連で多額の引当金を計上した結果、最終損益が499.04億円の赤字に転落しました。これを受け、FY2024の年間配当は前期の154円から76円へと大幅に減配されています。現在は、大和証券グループとの資本業務提携をてこに、M&Aアドバイザリーや事業承継支援といった投資銀行ビジネスを強化し、収益構造の転換を急いでいます。FY2025は純利益205.18億円へのV字回復を目指しており、財務の健全化と成長戦略の進捗が市場の注目点です。
会社概要
- 業種
- 銀行業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区麹町6丁目1-1
- 公式
- www.aozorabank.co.jp
社長プロフィール

当行の強みである投資銀行ビジネスをさらに拡大し、地方銀行との連携を強化することで、持続的な成長を目指します。中期経営計画『AOZORA2027』のもと、専門性を高めた人材育成にも注力し、お客さまに新たな価値を提供してまいります。
この会社のストーリー
長期信用銀行として設立。戦後の復興期から日本の産業発展を金融面で支える重要な役割を担った。
業務内容の多様化を反映し、商号を変更。個人向け業務にも力を入れ始め、金融機関としての幅を広げた。
バブル崩壊後の金融危機の影響を受け、経営が悪化。一時国有化され、厳しい経営再建の道を歩むこととなった。
新たな投資グループのもとで民営化され、商号を「あおぞら銀行」に変更。再生への力強い一歩を踏み出した。
経営再建を果たし、東京証券取引所への再上場を達成。市場からの信認を回復し、新たな成長ステージへと移行した。
リテール分野やM&Aアドバイザリー業務の強化を目的に、大和証券グループ本社と資本業務提携。両社の強みを活かしたシナジー創出を目指す。
持続的な成長に向けた新たな戦略として中期経営計画「AOZORA2027」を策定。投資銀行ビジネスの強化とDX推進を柱に据える。
注目ポイント
メガバンクでも地域金融機関でもない独自の立ち位置で、企業の再生支援やM&A、不動産ファイナンスなど専門性の高い投資銀行業務に強みを持っています。
大和証券グループとの資本業務提携により、リテール金融や事業承継・M&A分野での協業を強化。新たな顧客基盤の拡大と収益機会の創出が期待されます。
インターネット支店「BANK」では、業界最高水準の普通預金金利を提供。個人顧客からも高い支持を集め、安定した資金調達基盤を構築しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 124円 | 49.9% |
| FY2022/3 | 149円 | 49.7% |
| FY2023/3 | 154円 | 206.2% |
| FY2024/3 | 76円 | 0.5% |
| FY2025/3 | 79円 | 51.2% |
現在、株主優待制度は実施されていません。
配当方針は、利益成長に応じた株主還元を基本としています。配当性向の目標を掲げつつ、資本効率を重視した還元姿勢を示しており、黒字転換後の安定的な配当維持に注力しています。かつて実施していた株主優待は2021年9月権利分をもって廃止済みであり、現在は現金配当による還元へ一本化しています。
同業比較(収益性)
銀行業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
あおぞら銀行の業績は、投資銀行ビジネスの好調により収益を伸ばす一方で、有価証券ポートフォリオの再構築に伴うコストや貸倒引当金の積み増しが影響しています。特にFY2024/3期は、海外商業用不動産向けローン関連の損失計上により約500億円の純損失となりましたが、FY2025/3期には約205億円の黒字へ転換しました。大和証券グループとの資本業務提携によるシナジー創出が進んでおり、収益構造の安定化が今後の焦点となります。
財務は安全?
総資産規模は拡大傾向にあり、FY2025/3月末時点で約7.8兆円に達しています。自己資本比率は5%台で推移しており、銀行業としては慎重なリスク管理が求められる水準です。昨年度からは有利子負債の計上が見られるものの、健全なバランスシートの維持に向けた資産圧縮や運用の見直しを継続しています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7,287億円 | -2,235億円 | -149億円 | 5,052億円 |
| FY2022/3 | 2,539億円 | -238億円 | -161億円 | 2,301億円 |
| FY2023/3 | -614億円 | 2,139億円 | -181億円 | 1,526億円 |
| FY2024/3 | 1,339億円 | 1,674億円 | 21.4億円 | 3,014億円 |
| FY2025/3 | -569億円 | -1,478億円 | 466億円 | -2,047億円 |
営業キャッシュフローは金融商品の売買や貸出動向に強く影響を受け、年度ごとに大きな変動が見られます。投資CFのプラスは主に有価証券の売却や満期償還によるものであり、流動性を確保する経営姿勢が伺えます。直近では再投資や資産構成の変更に伴いフリーキャッシュフローがマイナスとなっていますが、これは成長戦略の一環としての資産入替によるものです。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 390億円 | 100億円 | 25.7% |
| FY2022/3 | 463億円 | 113億円 | 24.4% |
| FY2023/3 | 73.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | -548億円 | 0円 | - |
| FY2025/3 | 176億円 | 0円 | 0.0% |
法人税等の支払額は、業績の変動に伴い大きく変化しています。利益が大幅に圧縮された期や赤字期には法人税の支払いがゼロとなっており、繰越欠損金の活用などが影響しています。実効税率が低いのは、主に繰延税金資産の取り崩しや会計上の利益調整による一時的な要因です。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 907万円 | 2,477人 | - |
従業員平均年収は907万円と、金融業界の中でも比較的高い水準を維持しています。高度な専門性を有する投資銀行業務の拡大や、大和証券グループとの提携による事業領域の拡大が、安定した人件費の原資を支えていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 個人投資家の保有比率が高く、株主優待や配当の注目度が高い銘柄です。 主な安定株主は大和証券グループ本社。
大株主には株式会社大和証券グループ本社(23.88%)や国内信託銀行の信託口が名を連ねており、機関投資家の影響力が極めて大きい構成です。特定の創業家による支配ではなく、大和証券グループとの資本業務提携を通じた経営基盤の強化が、安定株主としての存在感を強めています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報では、銀行業務を主軸に金融商品取引や信託・投資運用を行う多角的なビジネスモデルが確認されます。主な事業リスクとして、金利変動や市場環境の変化に伴う運用資産の収益性低下、および国内外の競合激化に伴う収益基盤への影響が挙げられています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%(1名/12名)と改善の余地がある状況ですが、監査報酬に2億6,800万円を投じるなど監査体制の強化には注力しています。連結子会社24社を抱える中堅銀行として、大和証券グループとの提携を活かした独自路線の構築と効率的な経営管理を両立させています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 予想 | 205億円 | — | — | 進行中 |
| FY2024 実績 | 240億円 | -280億円 | -499億円 | 大幅未達 |
| FY2023 実績 | 460億円 | — | 87億円 | -78.9% |
| FY2022 実績 | 330億円 | — | 350億円 | +6.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
新中期経営計画「AOZORA2027」では、最終年度に純利益400億円、ROE6%台後半を目標に掲げています。しかし、過去の計画、特にFY2024の業績予想は、期初予想240億円の黒字から結果的に499億円の赤字へと大幅に下振れし、投資家の信頼を損ないました。計画達成のためには、大和証券グループとの提携効果を最大化し、投資銀行ビジネスを軌道に乗せることが絶対条件となります。V字回復を目指すFY2025の計画達成が、信頼回復への第一歩となるでしょう。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、配当と株価上昇を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。あおぞら銀行のTSRは、FY2021からFY2025までの期間において、一貫してTOPIX(東証株価指数)のリターンを下回る「アンダーパフォーム」の状態が続いています。特にFY2024以降は、米国不動産関連の損失計上による株価急落と減配が大きく影響し、市場平均との差が拡大しました。株主還元の強化と持続的な利益成長による株価回復が、TSRを改善させるための急務と言えます。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 128.9万円 | +28.9万円 | 28.9% |
| FY2022 | 138.8万円 | +38.8万円 | 38.8% |
| FY2023 | 137.1万円 | +37.1万円 | 37.1% |
| FY2024 | 144.3万円 | +44.3万円 | 44.3% |
| FY2025 | 128.1万円 | +28.1万円 | 28.1% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER、PBRともに銀行業の平均をやや上回っており、市場が今後のV字回復をある程度織り込んでいる様子がうかがえます。一方で、信用買い残が売り残を大幅に上回る54.53倍という高い信用倍率は注意が必要です。これは将来の株価上昇を期待する個人投資家が多いことを示唆しますが、相場が反転した際には売り圧力として働くリスクも抱えています。今後の決算で市場の期待に応えられるかが、株価の方向性を左右するでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
大和証券グループ本社(8601)と資本業務提携を締結し、519億円の第三者割当増資を実施。
BANK円普通預金の金利引き上げを発表。競争力強化に向けた動きを加速。
「BANK The Partner」サービスの終了を決定し、事業の選択と集中を進める。
最新ニュース
あおぞら銀行 まとめ
ひとめ診断
「米国不動産ローンで巨額損失を計上、大和証券グループとの提携を軸に投資銀行業務で再起を図る試練の銀行」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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