紀陽銀行8370
The Kiyo Bank,Ltd.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが和歌山や大阪南部で暮らしているなら、給料の振込口座や住宅ローンで紀陽銀行のサービスを使っているかもしれません。街角でよく見かけるATMや店舗はもちろん、普段利用する地元のスーパーや商店も、紀陽銀行からの融資で事業を続けている可能性があります。同行は、私たちのお金を安全に預かるだけでなく、地域の会社が成長するためのお手伝いをしています。最近では、新しいビジネスを始める若者を応援するファンドを立ち上げるなど、地域経済の「縁の下の力持ち」として活動の幅を広げているのです。
和歌山県唯一の地方銀行として圧倒的な基盤を持つ。直近2025期決算では、金利環境の改善を背景に売上高987.2億円(前期比16.4%増)、純利益176.18億円(同17.3%増)と大幅な増収増益を達成。株価もPBR1.11倍と市場の評価が高まる中、伝統的な銀行業務に加え、大阪市場での事業拡大やスタートアップ向けデットファンド設立など、非金利収益の強化による成長戦略を加速させている。
会社概要
- 業種
- 銀行業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 和歌山市本町1丁目35番地
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2024/03期 | 6.5% | 0.3% | - |
| 2025/03期 | 7.4% | 0.3% | - |
| 3Q FY2026/3 | 5.9%(累計) | 0.3%(累計) | - |
収益性は、銀行業特有の利ざや改善に加え、非利息収益の強化と徹底したコスト管理によって効率性を維持しています。地域密着型のビジネスモデルにおいて、スタートアップ向け融資などの新たな収益源を開拓している点が強みです。今後も金利のある世界での運用収益の拡大が見込まれ、効率的な経営体制による利益率の向上が期待されます。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | 増収率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024/03期 | 848億円 | — | 150億円 | 229.7円 | — |
| 2025/03期 | 987億円 | — | 176億円 | 272.5円 | +16.4% |
紀陽銀行の業績は、安定的な預貸金収益を基盤に、近年の金利上昇局面も追い風となり純利益が順調に伸長しています。2025年3月期には純利益が約176億円に達し、2026年3月期も約185億円への増益を見込むなど、堅調な推移を辿っています。大阪府への積極展開といった地域戦略が奏功し、持続的な収益拡大基盤を構築しています。 【3Q 2026/03期実績】売上829億円(前年同期比21.4%)、純利益153億円。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
銀行業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET開示情報によると、銀行業の本業である預金・貸出業務に加え、コンサルティングやデジタル戦略による収益多様化を推進しています。主な事業リスクとしては、国内の金利環境の変化や地域経済の停滞による貸倒れリスク、および勘定系システムのクラウド化に伴うオペレーショナルリスクが挙げられます。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 856億円 | — | 987億円 | +15.3% |
| 2024期 | 782億円 | — | 848億円 | +8.4% |
| 2023期 | 803億円 | — | 845億円 | +5.2% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 145億円 | — | 176億円 | +21.5% |
| 2024期 | 143億円 | — | 150億円 | +5.0% |
| 2023期 | 143億円 | — | 39億円 | -72.6% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の「第7次中期経営計画」では、最終年度(2027年3月期)の目標としてROE7%以上、PBR1倍以上を掲げています。PBRは既に1.11倍と目標を前倒しで達成しており、資本効率改善への取り組みが市場に評価されています。業績予想は保守的な傾向があり、2025期決算では売上・利益ともに期初予想を15%以上上回る大幅な上振れ着地となりました。このポジティブサプライズが株価を押し上げる一因となっています。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
紀陽スタートアップデットファンドを設立し、地域イノベーションの加速を後押し。
第7次中期経営計画における経営指標を見直し、よりROE向上を目指す体制を強化。
26年3月期上期連結経常利益が前年同期比40.7%増の146億円となり収益基盤の拡大を証明。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
財務健全性は、地銀として安定した自己資本比率(約4.0%)を維持しており、強固な預金基盤を背景とした適切なリスク管理を行っています。近年の負債の増加は、預金業務に伴う一時的な拡大や流動性管理の側面が強く、自己資本の蓄積も継続しています。地域経済のインフラとして盤石なバランスシートを保持しており、経営の安全性は極めて高いといえます。 【3Q 2026/03期】総資産6.1兆円、純資産2468億円、自己資本比率4.3%。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 7,152億円 | ▲20.6億円 | ▲43.9億円 | 7,132億円 |
| 2022/03期 | 755億円 | 874億円 | ▲45.7億円 | 1,629億円 |
| 2023/03期 | ▲5,823億円 | 2,146億円 | ▲56.1億円 | ▲3,677億円 |
| 2024/03期 | 1,151億円 | ▲1,306億円 | ▲27.4億円 | ▲155億円 |
| 2025/03期 | ▲1,862億円 | 170億円 | ▲74.2億円 | ▲1,692億円 |
キャッシュフローの変動は、預金量の増減や債券投資などの銀行業務特有の資金運用に伴う一時的な動きが主因であり、企業の収益力そのものの悪化ではありません。営業キャッシュフローは預金者への払戻しや新規融資実行などにより大きく変動しますが、本業の貸出金残高は安定しており、経営基盤に影響はありません。財務キャッシュフローは、配当金の支払いや自己株式取得を通じた株主還元を安定的に実施しているため、マイナス水準を維持しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が18.1%と一定の多様性を確保しており、監査等委員会設置会社として透明性の高いガバナンス体制を構築しています。連結子会社8社を擁するグループ全体でリスク管理とガバナンスを強化し、持続可能な成長を目指す経営基盤が整っています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 585万円 | 2,390人 | - |
平均年収は585万円であり、地方銀行の一般的な水準を維持しています。地域経済の担い手として、安定した雇用環境と堅実な給与体系を維持している点が特徴であり、近年の業績向上に伴う処遇改善が期待される水準です。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、株価上昇と配当金を合わせた総合的な投資リターンを示す指標です。紀陽銀行のTSRは2021期から2025期まで5期連続でTOPIX(東証株価指数)のリターンを下回る「アンダーパフォーム」という結果でした。これは、過去の低金利環境下で銀行株全般が市場平均に対して伸び悩んでいたことが主な要因と考えられます。しかし、直近1年では金利環境の変化と業績改善を背景に株価が急騰しており、足元のリターンはTOPIXを上回る水準にあります。
※ 配当を含む株主総利回り(TSR)ベースです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 35円 | 14.6% |
| 2017/03期 | 35円 | 22.2% |
| 2018/03期 | 35円 | 20.7% |
| 2019/03期 | 35円 | 20.7% |
| 2020/03期 | 35円 | 17.3% |
| 2021/03期 | 35円 | 17.4% |
| 2022/03期 | 40円 | 17.4% |
| 2023/03期 | 40円 | 66.9% |
| 2024/03期 | 50円 | 21.8% |
| 2025/03期 | 110円 | 40.4% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、持続的な利益成長に応じた利益還元(増配)を重視する姿勢を明確にしています。過去数年間で1株あたりの配当金は着実に増加しており、配当性向も適切な水準で推移させています。今後も強固な収益基盤を背景に、安定的な配当維持と増配の両立を目指す方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 106.0万円 | 6.0万円 | 6.0% |
| 2022期 | 91.0万円 | ▲9.0万円 | -9.0% |
| 2023期 | 100.2万円 | 0.2万円 | 0.2% |
| 2024期 | 126.4万円 | 26.4万円 | 26.4% |
| 2025期 | 161.5万円 | 61.5万円 | 61.5% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
特筆すべきは業界平均を大きく上回るPBRです。地銀の平均PBRが0.5倍台に留まる中、1.11倍という数値は資本効率改善への市場の強い期待を表しています。PERは業界平均並みですが、信用買い残が売り残を上回る5.15倍となっており、短期的な株価上昇を見込む投資家が多いことが示唆されます。今後の決算で市場の期待に応え続けられるかが焦点です。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 204億円 | 68.2億円 | 33.4% |
| 2022/03期 | 243億円 | 88.2億円 | 36.3% |
| 2023/03期 | 50.7億円 | 11.5億円 | 22.6% |
| 2024/03期 | 201億円 | 51.2億円 | 25.4% |
| 2025/03期 | 233億円 | 56.9億円 | 24.4% |
法人税等の支払額は、税引前当期純利益の増減に概ね連動しており、適正な税務処理が行われています。実効税率が法定税率より低く見える年度については、繰延税金資産の取り崩しや調整項目による影響が考えられます。銀行業として、毎期継続して利益を計上することで安定した納税実績を残しています。
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紀陽銀行 まとめ
「和歌山のガリバー地銀が、金利復活の追い風を受けつつ大阪市場攻略とスタートアップ投資で次の一手を打つ」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。