松屋
MATSUYA CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
伝統と革新で銀座を彩る、世界が目的地とする百貨店へ
伝統的な百貨店の枠組みを超え、銀座を訪れる世界中の人々にとっての目的地『Global Destination』となることを目指します。
この会社ってなに?
東京・銀座のランドマークとして知られる百貨店『松屋銀座』を運営している会社です。あなたが友人への特別なプレゼントを選んだり、家族とデパ地下でお惣菜を買ったりする、その場所を提供しています。最近では、店舗に行かなくても松屋の商品が買えるオンラインストアにも力を入れています。普段、銀座のきらびやかなショーウィンドウを目にするとき、その裏側で松屋が多くの人々の『特別な日』を支えているのです。
コロナ禍の赤字から脱却し、FY2025には売上高481.2億円、営業利益44.85億円とV字回復を遂げました。インバウンド需要の回復と国内富裕層による高額品消費が業績を強力に牽引しています。今後は会員制ブランドECサイト『ミレポルテ』事業の譲受などデジタル戦略を加速させ、新たな顧客層の開拓と収益源の多角化を目指しています。
会社概要
- 業種
- 小売業
- 決算期
- 2月
- 本社
- 東京都中央区銀座3-6-1
- 公式
- www.matsuya.com
社長プロフィール

百貨店の枠を超え、お客様の暮らしを豊かにする新しい価値とサービスを創造し提供することを目指します。株主様をはじめとする全てのステークホルダーの皆様と共に、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
初代・古屋徳兵衛が横浜に「鶴屋呉服店」を開き、松屋の歴史が始まる。これが後の銀座を代表する百貨店の礎となった。
銀座8丁目に近代的な百貨店を開店し、銀座を代表する商業施設としての地位を確立。多くの買い物客で賑わった。
企業としての信頼性を高め、さらなる成長を目指して東京証券取引所への上場を果たす。多くの株主に支えられる企業となった。
大規模な改装を行い、現在の松屋銀座がグランドオープン。デザイン性を重視した空間は「デザインの松屋」の評価を不動のものにした。
新型コロナウイルスの感染拡大により、インバウンド需要が消失。厳しい経営環境に直面し、事業構造の変革が急務となった。
ECサイト運営会社から事業を譲り受け、デジタル人材を強化。リアル店舗とデジタルの融合による新たな顧客体験の創造に乗り出した。
2050年を見据えた長期経営計画を策定。従来の百貨店の枠を超え、世界から人々が集まる目的地となることを目指し、変革を加速させる。
注目ポイント
創業150年以上の歴史を持ち、銀座という日本屈指の商業地に本店を構える老舗百貨店です。その圧倒的な立地とブランド力は、インバウンド回復の恩恵を大きく受ける可能性を秘めています。
老舗の看板に安住せず、ECサイト運営会社の事業譲受などを通じてDXを積極的に推進しています。リアル店舗の強みとデジタルを融合させ、新たな顧客体験の創出に挑戦しています。
100株以上の保有で、松屋銀座でのお買い物が10%割引になる優待カードがもらえます(一部除外あり)。松屋をよく利用する方には非常に魅力的な制度です。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2022/3 | 0円 | 0.0% |
| FY2023/3 | 2.5円 | 3.0% |
| FY2024/3 | 10円 | 20.2% |
| FY2025/3 | 12円 | 26.7% |
| 権利確定月 | 2月 |
配当は業績の回復に合わせて増配傾向にあり、株主還元を重視する姿勢を強めています。現状は配当性向の向上を目指しつつ、成長投資とのバランスを考慮した安定的な配当を実施する方針です。今後も業績連動型の還元を基本とし、持続的な株主価値の向上に努めています。
同業比較(収益性)
小売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
松屋はコロナ禍の影響でFY2021/3に赤字を計上しましたが、以降は銀座本店を中心とした高額消費の好調により収益改善が加速しました。FY2024/3には営業利益が約30億円に達し、百貨店事業の底堅い回復と経営効率化が成長を牽引しています。今後は安定した売上を維持しつつ、百貨店事業以外の収益源の多角化にも注力しています。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -27.2% | -7.8% | -7.4% |
| FY2022/3 | 5.6% | 1.8% | -3.5% |
| FY2023/3 | 19.2% | 6.9% | 1.0% |
| FY2024/3 | 9.8% | 3.8% | 7.2% |
| FY2025/3 | 8.2% | 3.1% | 9.3% |
収益性はコロナ禍の不振から脱却し、営業利益率はFY2025/3には9.3%と着実な向上を見せています。これは高付加価値商品の販売強化に加え、販管費の抑制による構造改革の成果が現れているためです。ROEも一時期のマイナスから回復基調にあり、資本効率の向上が経営の重要課題となっています。
財務は安全?
財務健全性は、有利子負債の活用や資産の再評価を経て着実に強固なものとなっています。自己資本比率は約37%前後を維持しており、大規模な設備投資やDX推進のための余力を確保しています。純資産も着実に増加しており、今後の成長戦略を支える財務基盤として安定感が強まっています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -27.6億円 | 8.9億円 | 26.7億円 | -18.7億円 |
| FY2022/3 | -12.5億円 | 53.8億円 | -47.1億円 | 41.3億円 |
| FY2023/3 | 23.5億円 | 24.7億円 | -9.6億円 | 48.2億円 |
| FY2024/3 | 23.0億円 | -40.2億円 | -13.4億円 | -17.2億円 |
| FY2025/3 | 30.7億円 | -55.3億円 | 31.3億円 | -24.6億円 |
営業キャッシュフローは回復基調にありますが、投資キャッシュフローは店舗改装やデジタル施策への積極投資によりマイナス傾向が続いています。フリーキャッシュフローは戦略的な投資と配当支払いのバランスにより変動していますが、中長期的には成長のための資金支出が優先されています。負債による資金調達も適宜行い、強固な経営体制を維持しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -39.6億円 | 0円 | - |
| FY2022/3 | -21.1億円 | 0円 | - |
| FY2023/3 | 2.6億円 | 0円 | 0.0% |
| FY2024/3 | 29.4億円 | 3.1億円 | 10.4% |
| FY2025/3 | 44.6億円 | 20.8億円 | 46.6% |
過去の赤字計上により、以前は法人税負担がほとんどない状態が続いていました。しかし、業績回復に伴い課税所得が発生したため、FY2024/3以降は適切な納税を行っています。FY2025/3は一時的な税務要因等により実効税率が高まっていますが、今後は平準化が進む見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 746万円 | 862人 | - |
平均年収は746万円と、百貨店業界の中では比較的堅実な水準を維持しています。銀座・浅草という一等地で展開する同社は、専門性の高い人材を確保するために、長年の安定した企業風土と連動した待遇を維持する傾向があります。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は松屋取引先持株会・三菱UFJ銀行・東武鉄道。
松屋の株主構成は、金融機関や取引先企業による安定株主の割合が高いのが特徴です。日本マスタートラスト信託銀行や大手銀行のほか、東武鉄道や大成建設といった事業パートナーが名を連ねており、長期的な関係性を重視する企業姿勢が反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
EDINET情報によれば、売上高の大部分を百貨店業が占めますが、経営戦略「Global Destination」のもとでEC事業との連携や構造改革を推進しています。多額の設備投資を継続的に行っており、消費行動の変化に対応したDX化や効率的な店舗運営が重要な経営課題となっています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は15.4%となっており、さらなる多様性の向上が求められる段階です。一方で社外取締役比率が53%と非常に高く、指名・報酬委員会に独立社外取締役を委員長として据えるなど、透明性の高いガバナンス体制を構築しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 435億円 | — | 481億円 | +10.6% |
| FY2024 | 355億円 | — | 413億円 | +16.2% |
| FY2023 | 320億円 | — | 344億円 | +7.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 25億円 | — | 45億円 | +79.4% |
| FY2024 | 12億円 | — | 30億円 | +147.8% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
過去の中期経営計画では、コロナ禍の影響で売上高目標は大幅未達に終わったものの、コスト構造改革が奏功し利益目標は達成しました。現行計画は2050年を見据えた長期ビジョン「Global Destination」の第1フェーズと位置づけられています。期初予想を大幅に上回るペースで利益が伸長しており、特にインバウンド需要の回復が追い風となっています。一方で、売上規模の回復はまだ目標に届いておらず、今後のデジタル戦略による顧客層拡大が鍵となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)を見ると、FY2022、FY2024、FY2025の3期間でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、コロナ禍での大幅な業績悪化と、その後の回復ペースが市場全体の成長に追いついていない時期があったことを反映しています。一方でインバウンド需要回復が本格化したFY2021やFY2023にはTOPIXを上回っており、外部環境の変化に株価が大きく影響される特性を示しています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 148.4万円 | +48.4万円 | 48.4% |
| FY2022 | 108.0万円 | +8.0万円 | 8.0% |
| FY2023 | 174.1万円 | +74.1万円 | 74.1% |
| FY2024 | 153.6万円 | +53.6万円 | 53.6% |
| FY2025 | 172.4万円 | +72.4万円 | 72.4% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.21倍と売り残が買い残を大幅に上回っており、将来の株価下落を見込む投資家が多い状況を示唆しています。これは「踏み上げ」のポテンシャルを秘める一方、短期的な需給の悪化が懸念されます。業界平均と比較してPER・PBRは割高であり、市場からの高い成長期待が株価に織り込まれていると分析できます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
経営効率化のため構造改革推進委員会を廃止し、営業戦略部へ業務を集約する組織改定を断行。
第3四半期累計で経常損益18.08億円を確保し、安定した収益基盤を維持。
長期戦略「Global Destination」を策定し、2050年を見据えた成長ロードマップを発表。
最新ニュース
松屋 まとめ
ひとめ診断
「『銀座の顔』である老舗百貨店が、インバウンドと富裕層需要を追い風にデジタル化を急ぐ、伝統と革新の交差点」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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