加賀電子8154
KAGA ELECTRONICS CO.,LTD.
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが毎日使うスマートフォンや、家族で乗る自動車の中には、たくさんの小さな電子部品が詰まっています。実は、加賀電子はそうした電子部品を世界中から集めてきて、メーカーに供給する『縁の下の力持ち』なんです。さらに、ただ部品を売るだけでなく、ゲームセンターの機械や工場の生産設備など、様々な電子機器の設計から製造までを請け負っています。あなたが普段何気なく目にしているハイテク製品の多くは、加賀電子がいなければ作れないかもしれません。
独立系エレクトロニクス商社。2025期は売上高5477.8億円、営業利益236.01億円と、半導体市場の調整局面を受け一時的に減速。しかし、成長戦略の柱であるEMS(電子機器の受託製造サービス)事業は車載向けを中心に堅調で、M&Aを積極的に活用し事業領域を拡大しています。2024期の配当は220円を維持しており、今後の半導体市況の回復とM&Aによるシナジー効果が成長の鍵を握ります。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都文京区本郷2丁目2-9
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 12.0% | 4.8% | - |
| 2022/03期 | 15.3% | 6.0% | - |
| 2023/03期 | 19.6% | 8.3% | - |
| 2024/03期 | 14.5% | 7.1% | 4.8% |
| 2025/03期 | 10.8% | 5.8% | 4.3% |
| 3Q FY2026/3 | 16.8%(累計) | 7.5%(累計) | 4.4% |
売上高総利益率の向上などにより、収益性は過去数年で着実に改善傾向にあります。2023/03期には営業利益率が5.3%まで向上し、ROEも17.8%という高い資本効率を記録しました。近年は市況の落ち着きとともに各利益率は低下局面にあるものの、効率的な経営体制の維持により、引き続き業界内でも競争力のある収益性を保っています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 4,224億円 | — | 114億円 | 207.5円 | - |
| 2022/03期 | 4,958億円 | — | 154億円 | 288.2円 | +17.4% |
| 2023/03期 | 6,081億円 | — | 231億円 | 439.3円 | +22.6% |
| 2024/03期 | 5,427億円 | 258億円 | 203億円 | 387.3円 | -10.8% |
| 2025/03期 | 5,478億円 | 236億円 | 171億円 | 325.1円 | +0.9% |
独立系エレクトロニクス商社である同社は、EMS(電子機器受託製造)事業の成長を牽引役に売上高を拡大させてきました。2023/03期には売上高が6,000億円を超えましたが、近時は世界的な半導体需要の調整や市況変化の影響を受け、成長スピードが一時的に鈍化しています。2026/03期予想においても、事業再編や市場環境を考慮した堅実な経営計画となっています。 【3Q 2026/03期実績】売上4455億円(通期予想比84%)、営業利益194億円(同85%)、純利益243億円(同147%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
電子部品商社として半導体や電子デバイスの調達・販売を主軸としつつ、EMS事業という「作る」領域を成長エンジンに据えています。事業リスクとしては、特定の製品需要や為替変動、サプライチェーンの供給制約が業績に影響を与える可能性がある点に留意が必要です。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 5,500億円 | — | 5,427億円 | -1.3% |
| 2023期 | 5,100億円 | — | 6,081億円 | +19.2% |
| 2022期 | 4,700億円 | — | 4,958億円 | +5.5% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2024期 | 250億円 | — | 259億円 | +3.4% |
| 2023期 | 212億円 | — | 323億円 | +52.1% |
| 2022期 | 130億円 | — | 209億円 | +60.9% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中計「中期経営計画2024」では、売上高目標7,500億円に対し実績5,478億円と未達に終わりました。これは世界的な半導体市況の悪化が主因です。しかし、営業利益目標200億円は実績236億円で前倒し達成しており、高付加価値ビジネスへのシフトが奏功しています。過去の業績予想は利益面で大幅に上振れる傾向があり、保守的な計画を立てる企業体質が伺えます。
最新ニュース
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メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
第3四半期決算にて経常利益が前年同期比13.0%増の207億円を記録し、過去最高を更新しました。
シンガポールでの新工場建設を発表し、多品種少量生産の体制を強化しました。
サンワテクノスの株式7.25%を取得し、同業他社との協業体制の強化を図りました。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
同社は無借金経営を長年継続してきましたが、2024/03期以降はM&Aや設備投資に伴い有利子負債を適度に活用する財務戦略へ移行しました。自己資本比率は50%を超える水準を維持しており、健全性は極めて高く保たれています。資産規模も3,000億円台へと拡大しており、積極的な事業拡大を支える強固な財務基盤を構築しています。 【3Q 2026/03期】総資産3432億円、純資産1747億円、自己資本比率42.9%、有利子負債420億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 100.0億円 | 24.5億円 | 68.5億円 | 75.5億円 |
| 2022/03期 | 15.5億円 | 67.7億円 | 11.6億円 | 83.3億円 |
| 2023/03期 | 306億円 | 48.0億円 | 155億円 | 258億円 |
| 2024/03期 | 294億円 | 29.7億円 | 170億円 | 264億円 |
| 2025/03期 | 250億円 | 99.7億円 | 73.4億円 | 151億円 |
営業キャッシュフローは、EMS事業の好調な受注を背景に安定的にプラスを創出する体制が確立されています。投資キャッシュフローについては、生産工場の新設や戦略的買収のために積極的な支出を行っています。フリーキャッシュフローも黒字基調を維持しており、潤沢な資金を元手に成長投資と株主還元を両立させる好循環を実現しています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は8.3%であり、今後の多様性確保に向けた登用が課題です。60社もの連結子会社を擁する巨大な組織に対し、専門的な監査報酬を支払うことで健全な統制を図る体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 852万円 | 8,560人 | - |
従業員平均年収は852万円と、エレクトロニクス商社業界の中でも高水準な給与体制を維持しています。これは同社が注力するEMS事業(電子機器の受託製造)の拡大に伴う利益成長が、着実な還元として従業員に反映されているためです。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
TSR(株主総利回り)は、2022期以降、TOPIXを一貫してアウトパフォームしています。特に2023期には319%、2024期には412.5%と驚異的な数値を記録し、TOPIXを大きく引き離しました。これは、半導体市場の活況を背景とした大幅な業績拡大と、それに伴う積極的な増配が株価上昇に繋がり、株主に高いリターンをもたらしたことを示しています。2025期は市況悪化でTSRが低下したものの、依然としてTOPIXを大幅に上回っており、企業の成長性と株主還元姿勢が市場から高く評価されている証左と言えるでしょう。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 55円 | 28.6% |
| 2017/03期 | 60円 | 24.1% |
| 2018/03期 | 70円 | 29.6% |
| 2019/03期 | 80円 | 27.4% |
| 2020/03期 | 70円 | 32.8% |
| 2021/03期 | 80円 | 19.3% |
| 2022/03期 | 120円 | 20.8% |
| 2023/03期 | 220円 | 25.0% |
| 2024/03期 | 110円 | 28.4% |
現在、株主優待制度は実施されていません。
同社は株主還元を重要経営課題と位置づけ、安定的な配当の継続を目指しています。特に配当性向30%を目標とした利益還元を掲げており、業績向上に伴い積極的な増配を行ってきました。今後も成長投資とのバランスを考慮しつつ、株主価値の向上に向けた還元政策を継続する方針です。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 150.4万円 | 50.4万円 | 50.4% |
| 2022期 | 203.0万円 | 103.0万円 | 103.0% |
| 2023期 | 319.0万円 | 219.0万円 | 219.0% |
| 2024期 | 412.5万円 | 312.5万円 | 312.5% |
| 2025期 | 367.6万円 | 267.6万円 | 267.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は2.81倍と比較的落ち着いており、過熱感は限定的です。PERは業界平均を下回る一方、PBRは若干上回っており、資産価値に対しては一定の評価がされていると言えます。配当利回りが5.65%と業界平均を大きく上回っている点が、下値の支えとなる可能性があります。卸売業の中では時価総額も上位に位置しています。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 112億円 | 0円 | 0.0% |
| 2022/03期 | 215億円 | 60.5億円 | 28.2% |
| 2023/03期 | 327億円 | 96.7億円 | 29.5% |
| 2024/03期 | 260億円 | 56.3億円 | 21.7% |
| 2025/03期 | 226億円 | 55.1億円 | 24.4% |
法人税等の支払いは、連結経常利益の増減に伴い概ね適正な範囲内で推移しています。2021/03期は繰延税金資産の取り崩し等により実効税率が低下しましたが、その後は法定実効税率に近い20%台後半の推移で安定しています。将来の業績予想に基づき、今期も適切な納税額を織り込んだ見通しが立てられています。
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加賀電子 まとめ
「『ただの商社』にあらず、M&Aを駆使して製造受託(EMS)を強化し、川上から川下まで押さえるエレクトロニクス総合企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。