伊藤忠エネクス
ITOCHU ENEX CO.,LTD.
最終更新日: 2026年3月29日
暮らしと産業を支える総合エネルギー商社、未来の『原動力』を創る
エネルギーとモビリティを軸に、人々の暮らしと社会の未来に不可欠な『原動力』を創造し続ける企業グループとなることを目指します。
この会社ってなに?
あなたが普段、車にガソリンを入れるガソリンスタンド、実は伊藤忠エネクスが運営しているかもしれません。また、ご家庭で使っているプロパンガスや、契約している電力会社も、同社のサービスである可能性があります。最近では、中古車販売店「WECARS」の運営も開始しました。このように、伊藤忠エネクスは私たちの生活に欠かせないエネルギーやモビリティの裏側で、暮らしを支える様々なサービスを提供している会社です。
伊藤忠商事を筆頭株主とするエネルギー専門商社。FY2025実績は売上高9,244.8億円、営業利益268.96億円と、主力の石油・ガス事業で安定した収益基盤を誇る。近年は電力小売やカーライフ事業にも注力し、2024年にはビッグモーター事業を承継する新会社「WECARS」を設立、事業の多角化を加速させている。中期経営計画では純利益200億円以上を目標に掲げ、累進配当を宣言するなど株主還元にも積極的な姿勢を示している。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区霞が関3丁目2番5号霞が関ビルディング
- 公式
- www.itcenex.com
社長プロフィール

中期経営計画『ENEX2030』のもと、エネルギーとモビリティを軸に既存事業の収益力向上と周辺領域の拡大を進めます。産業を動かし、人々の生活に活力を与える原動力となることを目指し、社会課題の解決と持続的な成長を実現していきます。
この会社のストーリー
伊藤忠商事の石油部から分離独立し、伊藤忠燃料株式会社として設立。石油製品の販売を開始し、日本のエネルギー供給の一翼を担う歴史が始まる。
東京証券取引所市場第二部に上場を果たし、企業としての社会的信用を高め、事業拡大への基盤を固めた。
社名を現在の「伊藤忠エネクス株式会社」に変更。石油製品だけでなく、LPガスや電力など、エネルギー全般を扱う総合エネルギー商社へと進化を遂げる。
電力小売りの自由化を見据え、電力販売事業に本格参入。エネルギーの新たな価値創造に挑戦し、事業ポートフォリオを多様化させた。
カーボンニュートラル社会の実現に向けた長期的な視点での中期経営計画『ENEX2030』を策定。環境配慮型ビジネスへの転換を加速させる。
中期経営計画において「累進配当」および「連結配当性向40%以上」を目標として掲げ、株主への利益還元を重視する姿勢を明確にした。
ビッグモーターの中古車事業等を承継する新会社「WECARS(ウィーカーズ)」を設立。社会的な課題解決に挑み、モビリティ事業の大きな変革に踏み出した。
「くらしの原動力を創る」をスローガンに、エネルギーとカーライフの両面から顧客の生活を支え、持続可能な社会の実現に貢献していく。
注目ポイント
「累進配当」(減配せず、維持または増配)と「連結配当性向40%以上」を掲げ、安定した株主還元に積極的です。生活に不可欠なエネルギー事業を基盤としているため、長期的な資産形成を目指す投資家に魅力です。
石油製品やLPガスの安定供給に加え、電力販売やEV関連サービス、さらにはビッグモーター事業を承継した新会社「WECARS」の設立など、エネルギーとモビリティの融合による新たな成長領域へ果敢に挑戦しています。
再生可能エネルギー由来の電力供給や、環境負荷の低い次世代ディーゼル燃料「FINE DIESEL」の提供など、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを加速。社会課題の解決を通じて企業価値向上を目指しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 50円 | 46.4% |
| FY2022/3 | 48円 | 41.1% |
| FY2023/3 | 50円 | 40.8% |
| FY2024/3 | 54円 | 43.9% |
| FY2025/3 | 62円 | 40.9% |
株主優待制度は実施していません。
伊藤忠エネクスは株主への利益還元を重要課題と位置づけ、連結配当性向40%以上を目標とした累進配当の継続を中長期的な方針としています。業績の拡大とともに配当額を順次引き上げており、株主への安定した配当実績を積み重ねています。今後も成長投資とのバランスを保ちつつ、配当による還元を強化する姿勢です。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
伊藤忠エネクスは、石油やLPガスなどのエネルギー販売を中核とし、近年は再生可能エネルギーや自動車関連事業へ多角化を進めています。2025年3月期は、電力・ユーティリティ事業やホームライフ事業の採算改善が寄与し、純利益が過去最高水準の約171億円を達成しました。2026年3月期は、一時的な利益の押し上げ要因の剥落等により、純利益は前期比でやや減少する見通しです。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 7.5% | 3.0% | 2.6% |
| FY2022/3 | 7.7% | 3.0% | 2.2% |
| FY2023/3 | 7.7% | 3.2% | 2.1% |
| FY2024/3 | 7.2% | 3.1% | 2.4% |
| FY2025/3 | 8.4% | 3.9% | 2.9% |
収益性は安定的な推移を見せており、2025年3月期にはROEが8.4%、ROAが3.9%まで向上するなど、資本効率の改善が進んでいます。営業利益率は2%台後半で推移しており、エネルギー商社として薄利多売の構造ながら、高付加価値なサービス提供や効率化によって着実な利益確保を実現しています。今後もエネルギーマネジメント事業等の成長を通じ、収益力の維持向上を目指す体制が整っています。
財務は安全?
財務健全性は年々強化されており、2025年3月期末時点の自己資本比率は39.0%まで上昇しました。有利子負債は極めて低水準に抑えられており、強固な資本基盤を活用した投資余力を維持しています。実質無借金に近い良好な財務体質を背景に、成長投資と株主還元をバランス良く両立させる経営を続けています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 402億円 | -1.3億円 | -245億円 | 401億円 |
| FY2022/3 | 400億円 | -191億円 | -176億円 | 208億円 |
| FY2023/3 | 348億円 | -31.9億円 | -377億円 | 316億円 |
| FY2024/3 | 345億円 | -66.0億円 | -299億円 | 279億円 |
| FY2025/3 | 317億円 | -283億円 | -194億円 | 33.8億円 |
営業活動によるキャッシュ・フローは毎年300億円前後の安定した創出力を維持しており、事業の稼ぐ力を裏付けています。一方で、2025年3月期には投資活動への支出が約283億円と拡大しており、将来の成長に向けた積極的な資本投入が行われています。高い営業キャッシュ・フローを原資とした継続的な成長投資と株主還元を両立させている点が特徴です。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 193億円 | 71.8億円 | 37.1% |
| FY2022/3 | 209億円 | 77.3億円 | 37.0% |
| FY2023/3 | 214億円 | 75.4億円 | 35.3% |
| FY2024/3 | 236億円 | 97.0億円 | 41.1% |
| FY2025/3 | 269億円 | 97.9億円 | 36.4% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に伴い概ね35%から40%程度の範囲で推移しています。FY2024/3期に実効税率が一時的に上昇したのは、税務上の損金算入項目の変動によるものです。基本的な税負担水準は日本国内の法定実効税率に準じた標準的な範囲内に収まっています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 991万円 | 5,191人 | - |
従業員平均年収は991万円と、卸売業界の中でも極めて高い水準を維持しています。グループ全体での安定した収益基盤と、エネルギー・車関連事業における専門性の高い業務が、この厚遇を支える背景となっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
金融機関・事業法人を中心に安定株主比率が高く、経営の安定性が際立ちます。 事業法人の持合い比率が高く、安定した株主構成が特徴です。 主な安定株主は伊藤忠商事。
筆頭株主である伊藤忠商事が発行済株式の55.62%を保有しており、強力な親会社による経営の安定性が際立っています。機関投資家が一定の割合を占める一方、浮動株比率は限定的であり、伊藤忠グループとしての強固な結束力が資本政策に反映されています。
会社の公式開示情報
役員報酬
エネルギー商社として石油・ガス・電力販売を柱としつつ、近年は脱炭素社会に対応した環境配慮型ビジネスや自動車関連事業へ収益源を多角化しています。市場変動リスクを抑える経営を行っていますが、依然として原油価格や市場環境が業績に直結しやすい構造です。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が27.0%と高く、多様性を尊重した経営体制の構築に積極的に取り組んでいます。監査報酬も2億7,300万円と適切な予算が割かれており、伊藤忠グループの一員として強固な監査・内部統制体制が維持されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2026 会社予想 | 209億円 | — | — | |
| FY2025 実績 | 209億円 | 245億円 | 269億円 | +28.7% |
| FY2024 実績 | 209億円 | — | 236億円 | +12.9% |
| FY2023 実績 | 194億円 | — | 214億円 | +10.1% |
| FY2022 実績 | 205億円 | — | 209億円 | +2.1% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
現行の中期経営計画『ENEX2030』では、当期純利益200億円以上と連結配当性向40%以上を掲げています。FY2025実績は純利益171.02億円(進捗率85.5%)、配当性向40.9%(達成)と、目標達成に向けて順調に進んでいます。一方で、会社の業績予想は過去3期連続で10%以上超過達成しており、保守的な傾向が見られます。投資家としては、会社予想の上振れを期待しつつ、純利益目標200億円を達成できるか、特にビッグモーター事業を承継したWECARSの収益貢献が今後の焦点となります。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
TSR(株主総利回り)は、FY2024までTOPIXを一貫して下回っていましたが、FY2025には221.2%とTOPIX(213.4%)を上回り、アウトパフォームに転じました。これは、株価が52週高値を更新するほど堅調に推移したことに加え、62円への増配(累進配当方針)を発表し、株主還元姿勢を強化したことが大きく影響しています。エネルギー商社という安定事業を基盤としながら、成長分野への投資と積極的な株主還元策の両立が、市場からの評価を高める要因となっています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 135.3万円 | +35.3万円 | 35.3% |
| FY2022 | 133.3万円 | +33.3万円 | 33.3% |
| FY2023 | 151.3万円 | +51.3万円 | 51.3% |
| FY2024 | 210.0万円 | +110.0万円 | 110.0% |
| FY2025 | 221.2万円 | +121.2万円 | 121.2% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
PER(16.8倍)、PBR(1.32倍)ともに卸売業の業界平均(PER12.1倍, PBR1.0倍)を上回っており、市場から一定の評価を受けていることが伺えます。これは伊藤忠グループの中核企業としての安定性や、累進配当を掲げる株主還元姿勢が評価されているためと考えられます。信用倍率は2.15倍と比較的落ち着いており、過熱感はありません。今後の決算で、WECARS事業の進捗と共に業績予想が上方修正されるかが、さらなる株価上昇の鍵となるでしょう。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
ワールドネット株式会社との業務提携および資本参画を発表し、地域経済発展に向けた取り組みを加速。
第2四半期決算にて、上期最終利益が前年同期比12%減となり、収益性の維持が課題として浮き彫りとなった。
伊藤忠商事およびJWPと共に新会社「WECARS」を設立し、自動車販売・整備事業の再編を推進。
最新ニュース
伊藤忠エネクス まとめ
ひとめ診断
「伊藤忠グループのエネルギー商社が、ガソリンスタンドから家庭用ガス、電力、果ては中古車再生まで手掛ける『くらしのインフラ』総合企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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