日本ライフライン
Japan Lifeline Co.,Ltd.
最終更新日: 2026年3月28日
命を支える心臓医療のパイオニア、商社からメーカーへと進化する技術集団
心臓血管領域における革新的な医療機器の提供を通じて、世界中の患者様のクオリティ・オブ・ライフ向上に貢献し、健康な未来を創造します。
この会社ってなに?
もしあなたやあなたの大切な人が、心臓の病気で治療が必要になったと想像してみてください。例えば、脈が乱れる「不整脈」の治療では、心臓にカテーテルという細い管を入れて原因箇所を治療したり、ペースメーカーを体内に植え込んだりします。日本ライフラインは、まさにそうした心臓手術で使われるカテーテルやペースメーカーといった最先端の医療機器を、専門商社として海外から輸入し、また自社でも開発・製造して全国の病院に届けている会社です。医師が安心して高度な治療を行えるよう、日本の医療現場の裏側を支えています。
心臓血管領域に強みを持つ医療機器の専門商社兼メーカー。2025年3月期は売上高566.1億円、営業利益123.26億円と増収増益を達成しました。主力の不整脈治療(EP/アブレーション)関連製品が好調で、自社開発製品の比率向上による収益性改善も進んでいます。2026年3月期は売上高593.0億円、営業利益129.0億円と更なる成長を見込んでおり、収益性の高い自社製品群の拡大が今後の成長の鍵となります。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都品川区東品川2丁目2番20号
- 公式
- www.jll.co.jp
社長プロフィール

私たちは創業以来、心臓血管領域に特化し、強みである分野の競争力を維持する一方、積極的に新市場の開拓を行ってきました。商社としてだけでなく自社製品の開発・製造にも注力し、市場の成長を上回る成長を目指すことで、これからも日本の医療の発展に貢献してまいります。
この会社のストーリー
医療機器の輸入・販売を目的として設立。心臓ペースメーカーなど、心臓循環器領域の最先端医療機器を日本の医療現場へ提供する事業を開始した。
事業の成長を背景に株式を公開し、社会的な信用と資金調達力を獲得。さらなる事業拡大への基盤を築いた。
埼玉県に自社工場を設立し、医療機器メーカーとしての歩みを本格化。商社機能に加え、独自製品の開発・製造体制を構築した。
イタリアのソーリン・グループ(現マイクロポート)のCRM製品の独占販売契約を締結。主力事業である不整脈治療分野での地位を固めた。
業績の安定成長と企業規模の拡大が評価され、東証二部へ上場。企業の信頼性をさらに高めた。
東証二部への市場変更からわずか1年で第一部(現プライム市場)へ。トップクラスの企業としての地位を確立した。
長年の研究開発が実を結び、不整脈治療に使われる自社開発・製造のアブレーションカテーテルを発売。メーカーとしての技術力を証明した。
心不全治療を目指すスタートアップ企業と提携し、再生医療等製品向けの特殊なカテーテル開発に参画。未来の医療を創造する新たな挑戦を開始した。
注目ポイント
海外の優れた医療機器を輸入する専門商社として創業しましたが、現在は自社工場で製品を開発・製造するメーカー機能が強みです。特に不整脈治療のカテーテルは国産初で、高い技術力を誇ります。
創業以来、一貫して心臓ペースメーカーやカテーテルなど心臓血管領域に特化しています。専門性を高めることで、医療現場から厚い信頼を得て安定した成長を続けています。
「配当性向40%またはDOE5%」という明確な株主還元方針を掲げており、安定した配当が期待できます。業績と連動した還元で、投資家と共に成長する姿勢を示しています。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2021/3 | 49円 | 196.7% |
| FY2022/3 | 38円 | 40.8% |
| FY2024/3 | 42円 | 42.5% |
| FY2025/3 | 53円 | 40.3% |
現在、株主優待制度は実施していません。
配当方針として、配当性向40%または株主資本配当率(DOE)5%を目標とする株主への積極的な利益還元策を掲げています。業績の成長を配当に反映させることで、長期的に安定した還元を実現する姿勢です。今後も利益水準の向上に合わせて配当を継続・拡充する方針であり、株主との信頼関係を重視した経営が行われています。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
当社の業績は、心臓血管領域に特化した医療機器の安定的な需要を背景に底堅く推移しており、2025年3月期には売上高が約566億円、純利益が約93億円と過去最高水準の成長を実現しました。心臓ペースメーカーや不整脈治療用カテーテルといった主力製品が市場で強固なシェアを維持しており、着実な収益拡大が続いています。2026年3月期も増収増益を見込んでおり、新市場の開拓や技術提携を通じてさらなる業容拡大を目指す方針です。
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 3.9% | 2.7% | 20.2% |
| FY2022/3 | 13.7% | 10.2% | 19.4% |
| FY2023/3 | 12.3% | - | 20.9% |
| FY2024/3 | 12.9% | 10.2% | 21.2% |
| FY2025/3 | 15.6% | 12.4% | 21.8% |
売上高営業利益率は20%前後の高い水準を維持しており、高付加価値な医療機器の製造販売へ軸足を移したことによる収益構造の改善が寄与しています。ROE(自己資本利益率)も15%を超えるなど、限られた資本を効率的に活用して高い収益を生み出す経営体制が確立されています。今後も研究開発投資や提携を推進することで、競合他社と比較しても優れた収益性を維持する見通しです。
財務は安全?
自己資本比率は約80%と極めて高い水準にあり、強固な資本基盤を持つ極めて健全な財務体質を構築しています。長らく無借金経営を継続してきましたが、現在は戦略的投資や事業機会の拡大に向けて適正な水準で有利子負債を活用しています。潤沢な自己資本と低い負債依存度により、将来の技術革新やさらなる事業拡大に向けた十分な資金余力を備えています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 114億円 | -37.3億円 | -37.2億円 | 77.0億円 |
| FY2022/3 | 102億円 | -11.3億円 | -68.0億円 | 91.2億円 |
| FY2023/3 | 112億円 | -24.6億円 | -64.8億円 | 87.4億円 |
| FY2024/3 | 69.2億円 | -40.6億円 | -85.5億円 | 28.6億円 |
| FY2025/3 | 91.1億円 | -18.0億円 | -90.4億円 | 73.1億円 |
本業で稼ぐ営業キャッシュフローは一貫してプラスで推移しており、安定した事業活動によって十分なキャッシュ創出能力があることを示しています。創出された資金は主に配当や自己株式の取得といった株主還元、および将来に向けた設備投資に充てられています。投資と還元をバランスよく行うことで、成長を追求しながら資本効率を高めるサイクルを実現しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 105億円 | 85.2億円 | 81.0% |
| FY2022/3 | 100億円 | 25.2億円 | 25.2% |
| FY2023/3 | 109億円 | 40.1億円 | 36.8% |
| FY2024/3 | 106億円 | 30.7億円 | 29.0% |
| FY2025/3 | 123億円 | 30.2億円 | 24.5% |
法人税等の支払額は、税引前利益の増減に合わせて変動しています。FY2021/3は一時的に税負担率が高い数値となりましたが、以降は概ね標準的な税率の範囲内で推移しています。業績の安定成長に伴い、今後も適正な納税を通じて社会貢献を果たしていく見込みです。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 948万円 | 1,250人 | - |
従業員の平均年収は948万円と、国内の卸売・医療機器業界の中でも非常に高い水準を維持しています。安定した需要がある心臓循環器領域への特化に加え、自社開発品による利益率向上などが、手厚い報酬の源泉となっていると考えられます。
誰がこの会社の株を持ってる?
安定株主が一定の割合を占めており、経営基盤は比較的安定しています。 主な安定株主はKS商事・エムティ商会。
大株主にはKS商事や日本カストディ銀行などの信託口が名を連ねており、機関投資家の保有比率が高いのが特徴です。創業家である鈴木啓介氏が個人で大株主の一角を占めているほか、従業員持株会が一定の割合を保有しており、経営陣と従業員の一体感が重視される構成となっています。
会社の公式開示情報
役員報酬
心臓ペースメーカーやカテーテルといった心臓循環器領域に特化した事業構造で、製品の導入と自社開発の両立を図っています。主要なリスクとして、医療制度改定による薬価・材料価格の引き下げや、海外仕入先との契約変更などが経営に影響を与える可能性があります。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率は12.5%であり、更なる多様性の向上が今後の課題です。監査体制としては、監査等委員会を設置し実効性の高い監督・監視機能を構築しており、堅実な企業規模拡大と並行してガバナンス体制の強化を図っています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 540億円 | 540億円 | 566億円 | +4.8% |
| FY2024 | 488億円 | 518億円 | 514億円 | +5.3% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| FY2025 | 112億円 | 112億円 | 123億円 | +10.1% |
| FY2023 | 100億円 | — | 108億円 | +8.2% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
2024年3月期を最終年度とする旧中期経営計画は、売上高目標894億円に対し実績513.8億円と大幅な未達に終わりました。しかし、直近の業績予想の精度は高く、FY2025は売上高・営業利益ともに期初予想を上回る好決算を達成しています。会社側が市場環境の変化に応じて、より現実的な短期目標を設定する方針に転換したことが伺えます。現在はFY2026の業績予想を目標としており、堅調な進捗を見せています。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
過去5年間のTSR(株主総利回り)は、全ての年でTOPIXのパフォーマンスを下回る「アンダーパフォーム」となっています。これは、同社の株価が市場全体の成長トレンドに比べて伸び悩んでいることを示しています。安定した配当を提供しているものの、株価自体の成長が限定的であったため、TOPIXに含まれる高成長銘柄のリターンに及ばなかったと考えられます。株主還元の強化と、株価上昇につながる成長戦略の実行が今後の課題です。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 106.5万円 | +6.5万円 | 6.5% |
| FY2022 | 81.8万円 | -18.2万円 | -18.2% |
| FY2023 | 76.4万円 | -23.6万円 | -23.6% |
| FY2024 | 101.7万円 | +1.7万円 | 1.7% |
| FY2025 | 128.3万円 | +28.3万円 | 28.3% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
業界平均と比較すると、PERは割安な水準にありますが、PBRはやや割高感があります。これは、同社が安定した収益性と資産効率を市場から評価されていることを示唆します。配当利回りが3.71%と業界平均より高い点は、インカム重視の投資家にとって魅力的です。信用倍率は4.94倍とやや高めであり、将来の株価上昇を期待した買いが多い一方で、需給面での重さも懸念されます。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
フィリップスとの独占販売契約に基づき、リードマネジメント関連製品の国内販売を開始。
Heartseedとの間で心不全治療向けカテーテルシステムの開発協力に関する合意を締結。
第3四半期決算にて四半期利益の減速が報告され、市場での一時的な売り圧力が強まった。
最新ニュース
日本ライフライン まとめ
ひとめ診断
「心臓血管領域に特化した医療機器の専門商社が、自社開発・製造も手掛けるメーカーへと進化中」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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