サンゲツ8130
Sangetsu Corporation
まずこの会社は何者?
事業内容や経営者、企業の魅力をひと目でつかむ
ひとめ診断
この会社ってなに?
あなたが新しい家に引っ越したり、部屋の模様替えを考えたりするとき、壁紙やカーテン、床のカーペットを選ぶことがあるかもしれません。そのとき、カタログやお店で目にする多くの商品がサンゲツのものです。実は、日本で使われている壁紙の約半分はサンゲツが手掛けており、業界のトップ企業です。おしゃれなカフェやホテルの内装、オフィスの床材など、普段あなたが何気なく過ごしている空間の多くも、サンゲツの製品で彩られています。まさに、私たちの暮らしの背景をデザインしている会社なのです。
インテリア業界最大手のサンゲツは、2025期に売上高2,003.8億円、営業利益181.7億円を達成し、増収基調を維持しています。ただし、利益面では原材料価格の高騰などにより前期比で減益となるなど、課題も残ります。同社は壁紙メーカーの買収や新工場への投資を通じて製販一体体制を強化しており、コスト削減と安定供給を目指しています。7期連続増配を実施するなど株主還元にも積極的で、配当性向の高さも投資家から注目されています。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 愛知県名古屋市西区幅下一丁目4番1号
サービスの実績は?
なぜ伸びるの?
売上・利益・成長性の数字から、稼ぐ力を読み解く
稼ぐ力はどのくらい?
| 会計期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 5.1% | 3.0% | - |
| 2022/03期 | 0.3% | 0.2% | - |
| 2023/03期 | 15.2% | 9.0% | - |
| 2024/03期 | 14.1% | 8.5% | 10.1% |
| 2025/03期 | 11.4% | 7.1% | 9.1% |
| 3Q FY2026/3 | 9.7%(累計) | 5.6%(累計) | 9.0% |
2023/03期には営業利益率が11.5%まで上昇し、収益性が大幅に改善しました。これは商品ミックスの最適化や価格転嫁の進展が利益を押し上げた結果であり、ROE(自己資本利益率)も14.6%という高水準を記録しています。2025/03期以降は原材料価格の変動や競争環境の変化により利益率はやや落ち着きましたが、依然として効率的な資産運用による高い収益性を維持しています。
儲かってるの?
| 会計期 | 売上高 | 営業利益 | 当期純利益 | EPS | YoY |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 1,453億円 | — | 47.8億円 | 79.0円 | - |
| 2022/03期 | 1,495億円 | — | 2.8億円 | 4.7円 | +2.9% |
| 2023/03期 | 1,760億円 | — | 140億円 | 238.7円 | +17.8% |
| 2024/03期 | 1,899億円 | 191億円 | 143億円 | 243.4円 | +7.9% |
| 2025/03期 | 2,004億円 | 182億円 | 126億円 | 213.9円 | +5.5% |
サンゲツは、インテリア業界最大手の専門商社として強固な基盤を持ち、2023/03期以降は売上高が1,700億円超から2,000億円規模へと成長フェーズに移行しました。2025/03期には売上高2,003億円を達成し、壁紙・床材の安定的な需要に加え、高付加価値製品の販売が寄与しています。今後は、住宅リフォーム需要や新建材「INNO PANEL®」の投入により、さらなる売上高の拡大と収益性の維持を目指す見通しです。 【3Q 2026/03期実績】売上1514億円(通期予想比72%)、営業利益136億円(同72%)、純利益102億円(同78%)。
業績の推移
売上高(青)と営業利益(緑)の年度別の伸び。バーが右肩上がりなら成長中。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
将来どうなりそう?
公式情報・ニュース・メディアから今後を読み解く
会社の公式開示情報
役員報酬
主な事業リスクとして原材料価格や物流コストの変動、および建設業界の景況感依存が挙げられます。壁装材国内最大手の強みを活かした製販一貫体制を強化しており、子会社29社を抱えるグループ経営で、変化する内装市場のトレンドに対応しています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 2,100億円 | — | 2,004億円 | -4.6% |
| 2024期 | 1,830億円 | — | 1,899億円 | +3.7% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025期 | 190億円 | — | 182億円 | -4.3% |
| 2024期 | 150億円 | — | 191億円 | +27.4% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
旧中期経営計画では目標を大幅に前倒しで達成しており、計画実行能力は高く評価できます。現在進行中の新中期経営計画(2024期-2026)では、最終年度の売上高2,100億円、営業利益190億円を目標に掲げています。2025期実績ベースでの進捗率は約95%と順調ですが、期初の会社予想に対しては若干の未達で着地しており、原材料高騰などの外部環境の影響を受けやすい側面も見られます。今後はM&Aで傘下に収めた工場の稼働によるシナジー創出が、目標達成の鍵となります。
最新ニュース
どんな話題が多い?
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
この会社のストーリー
創業から現在までの歩みと、代表者の姿
出来事の年表
施工時間を3割短縮する壁紙と石こうボード一体型建材を発売。
帝人フロンティアとカーテンの水平循環リサイクルシステムを開始。
社内DX活動としてノーコードアプリ導入数が300件を突破。
社長プロフィール
安心して投資できる?
財務・透明性・株主構成・リスクを点検
財務は安全?
自己資本比率は60%台を安定的に維持しており、非常に健全な財務基盤を構築しています。2025/03期には有利子負債が約535億円まで増加しましたが、これは積極的な設備投資や事業基盤強化のための資金調達によるものであり、資産拡大に伴うものです。強固なネット資産を背景に、将来の成長投資と株主還元の両立が可能な財務体質を保っています。 【3Q 2026/03期】総資産1819億円、純資産1161億円、自己資本比率58.3%、有利子負債122億円。
お金の流れは?
| 会計期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 96.9億円 | 26.0億円 | 118億円 | 71.0億円 |
| 2022/03期 | 57.2億円 | 8.3億円 | 133億円 | 48.9億円 |
| 2023/03期 | 174億円 | 4.1億円 | 93.5億円 | 170億円 |
| 2024/03期 | 128億円 | 18.5億円 | 112億円 | 110億円 |
| 2025/03期 | 193億円 | 68.7億円 | 39.8億円 | 124億円 |
営業キャッシュフローは安定してプラスを維持しており、本業でしっかりと潤沢なキャッシュを創出する体制が整っています。2025/03期には投資活動による支出が約69億円まで増加しましたが、これは広島新工場への投資など将来の成長に向けた戦略的支出が主因です。創出したフリー・キャッシュフロー(FCF)は、株主還元や事業拡大のための資金として効率的に活用されています。
この会社のガバナンスは?
女性役員比率が42.9%と非常に高く、ダイバーシティ経営を積極的に推進しています。監査体制においても6,000万円の監査報酬を投じるなどガバナンスの透明性を確保しており、連結子会社29社を擁する大規模な企業グループとして強固な統治体制を構築しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 790万円 | 3,001人 | - |
従業員平均年収は790万円であり、専門商社・建材業界としては上位の水準に位置します。インテリア需要の安定性に加え、付加価値の高い提案型営業や生産体制の強化が、高水準の賃金原資を支える背景にあると考えられます。
株主リターン・投資成果
リターン・配当・市場データを確認
平均よりも稼げてる?
この会社の株を持っていた場合のリターン(青)を、日本株全体の平均(TOPIX、灰)と比較。青い線が上にあれば、平均より良い成績です。
同社のTSR(株主総利回り)は、2022期まではTOPIXをアンダーパフォームする期間が続いていましたが、2023期以降はTOPIXを上回るパフォーマンスを示しています。これは、業績の大幅な改善を背景とした積極的な増配方針が、株価にプラスに作用した結果です。特に2024期には自社TSRが231.3%と急伸しており、市場が同社の成長性と株主還元策を高く評価し始めたことが明確に表れています。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2016/03期 | 47.5円 | 52.8% |
| 2017/03期 | 52.5円 | 53.8% |
| 2018/03期 | 55.5円 | 80.5% |
| 2019/03期 | 56円 | 97.8% |
| 2020/03期 | 57.5円 | 244.1% |
| 2021/03期 | 58円 | 73.4% |
| 2022/03期 | 70円 | 1502.1% |
| 2023/03期 | 105円 | 44.0% |
| 2024/03期 | 140円 | 57.5% |
| 2025/03期 | 150円 | 70.1% |
| 権利確定月 | 3月 |
サンゲツは、年間配当金130円を下限とした累進的な配当政策を掲げており、安定的な増配を継続しています。業績の成長に合わせて配当額を積極的に引き上げており、株主還元への意欲が非常に高い企業です。高い配当利回りと優待制度を組み合わせた充実した還元策は、長期投資家にとって大きな魅力となっています。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| 2021期 | 108.1万円 | 8.1万円 | 8.1% |
| 2022期 | 103.2万円 | 3.2万円 | 3.2% |
| 2023期 | 153.7万円 | 53.7万円 | 53.7% |
| 2024期 | 231.3万円 | 131.3万円 | 131.3% |
| 2025期 | 213.8万円 | 113.8万円 | 113.8% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は6.64倍と買い残が多く、株価上昇への期待感がうかがえますが、将来的な売り圧力になる可能性もあります。業界平均と比較すると、PBRはやや割高な水準ですが、PERは標準的で、配当利回りが4.75%と非常に高い点が特徴です。この高い利回りが、株価の下支え要因として機能していると考えられます。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| 2021/03期 | 70.4億円 | 22.6億円 | 32.1% |
| 2022/03期 | 82.0億円 | 79.3億円 | 96.6% |
| 2023/03期 | 207億円 | 66.8億円 | 32.3% |
| 2024/03期 | 197億円 | 54.0億円 | 27.4% |
| 2025/03期 | 186億円 | 60.4億円 | 32.5% |
法人税等の支払いは、概ね標準的な実効税率である30%前後で推移しています。2022/03期に実効税率が著しく高まったのは、当期純利益が一時的に低迷したことに伴う特殊要因が影響したためです。基本的には業績に応じた適切な納税を行っており、経営の透明性は高く保たれています。
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サンゲツ まとめ
「国内インテリアの巨人が、M&Aと新技術で『製販一体』へ舵を切り、職人不足という社会課題の解決にも挑む」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。