アルフレッサ
Alfresa Holdings Corporation
最終更新日: 2026年3月22日
日本の医療を支える物流インフラ企業として、医薬品卸の枠を超え総合ヘルスケアカンパニーへ進化中
すべての人々が健康に暮らせる社会の発展に貢献する。
この会社ってなに?
病院や薬局に医薬品を届けている、いわば「医療の物流インフラ」を担う会社です。皆さんが病院で処方される薬の多くは、アルフレッサのネットワークを通じて届けられています。最近はバイオ医薬品の国内製造や、再生医療に必要な細胞の流通にも取り組み始めており、将来の医療を裏側から支える存在です。
アルフレッサ ホールディングスは、医療用医薬品卸売を基盤とする国内最大級のヘルスケア流通グループです。中核子会社アルフレッサの医薬品卸売事業は市場成長率を上回るペースで拡大し、2025年3月期の連結売上高は約2兆9,611億円に達しました。足元では25-27中期経営計画「Vision2032 Stage2」を掲げ、バイオ後続品(バイオシミラー)の国内製造に向けた合弁会社設立、CRO事業の買収による治験支援の強化、薬局向けDXソリューションでのメドレー社との提携など、医薬品卸の枠を超えた成長投資を加速させています。PBR0.91倍と依然として割安水準にあり、21期連続増配予想と堅実な株主還元も魅力です。
会社概要
- 業種
- 卸売業
- 決算期
- 3月
- 本社
- 東京都千代田区大手町一丁目1番3号 大手センタービル
- 公式
- www.alfresa.com
社長プロフィール
医薬品の安定供給という社会的使命を果たしながら、バイオシミラーの国内製造、再生医療向け細胞流通、DXソリューションなど、次世代の医療インフラを築いていきます。グループの総合力を結集し、すべての人々が健康に暮らせる社会の実現に貢献してまいります。
この会社のストーリー
アズウェルとフクジン(現アルフレッサ)の経営統合により、アルフレッサ ホールディングスが設立され東証に上場しました。
相次ぐM&Aにより全国ネットワークを構築し、医薬品卸売業界でトップクラスの地位を確立しました。
政府の医療費抑制政策により薬価改定が頻繁化し、利益率の圧縮が業界全体の課題となりました。
パンデミック下でも医薬品の安定供給を維持し、ワクチン流通の一翼も担い、社会インフラとしての存在感を示しました。
中長期ビジョン「Vision2032」を策定し、バイオシミラー国内製造・DX・再生医療など卸売の枠を超えた成長戦略を打ち出しました。
連結売上高3兆円超えが視野に入り、テクノ・スズタの子会社化やメドレーとのDX提携など、総合ヘルスケア企業への変革が加速しています。
注目ポイント
20年以上にわたり一度も減配することなく配当を増やし続けています。累進配当方針により今後も安定的な還元が期待できます。
バイオシミラー国内製造、再生医療向け細胞流通、CRO事業など、次世代ヘルスケア領域へ積極投資しています。
全国の医療機関・薬局へ約2.7万品目を安定的に届ける物流網は、日本の医療を支える不可欠な社会インフラです。
サービスの実績は?
ひとめ診断
配当・優待はもらえる?
| 期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| FY2016/3 | 33円 | 20.8% |
| FY2017/3 | 36円 | 25.2% |
| FY2018/3 | 39円 | 23.7% |
| FY2019/3 | 48円 | 24.5% |
| FY2020/3 | 50円 | 26.3% |
| FY2021/3 | 53円 | 45.8% |
| FY2022/3 | 54円 | 35.2% |
| FY2023/3 | 57円 | 44.7% |
| FY2024/3 | 70円 | 45.4% |
| FY2025/3 | 63円 | 42.7% |
なし
21期連続増配予想(FY2026/3は1株68円を予想)と、日本の上場企業でもトップクラスの増配実績を誇ります。配当性向は40〜45%の範囲で安定しており、DOE(株主資本配当率)を基準とした累進配当方針を採用しています。株主優待制度はありませんが、安定的な増配で株主還元を行うスタイルです。
同業比較(収益性)
卸売業の同業他社平均と比べると…
業績推移
儲かってるの?
売上高は5期連続で増収を達成し、FY2025/3には約2兆9,611億円に到達しました。営業利益は380億円台と安定していますが、営業利益率は約1.3%と薄利多売型の卸売業の特性を反映しています。FY2026/3は売上高3兆1,070億円と初の3兆円台を予想する一方、成長投資に伴うコスト増により営業利益は微減の371億円を見込んでいます。
事業ごとの売上・利益
中核事業。アルフレッサを中心に医療用医薬品・診断薬・医療機器を全国の医療機関・薬局へ供給
アルフレッサ ヘルスケアによるOTC医薬品・健康食品・日用品の卸売事業
アルフレッサ ファーマによる医薬品・診断薬の開発・製造。バイオシミラー国内製造にも着手
調剤薬局運営、CRO(治験支援)、再生医療向け細胞流通など付加価値サービス
稼ぐ力はどのくらい?
| 期 | ROE | ROA | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 9.4% | 1.9% | 1.0% |
| FY2022/3 | 5.3% | 2.5% | 0.7% |
| FY2023/3 | 8.1% | 1.9% | 0.8% |
| FY2024/3 | 5.5% | 2.0% | 0.6% |
| FY2025/3 | 8.3% | 1.9% | 0.7% |
営業利益率は0.8%→1.3%と緩やかに改善傾向にありますが、医薬品卸売業の構造的な薄利体質を反映しています。ROEは5〜7%で推移しており、中計目標の8%以上の達成には付加価値事業の収益化が不可欠です。同業他社(メディパルHD・スズケン)と比較しても同水準であり、業界全体の課題といえます。
財務は安全?
自己資本比率は33〜37%で推移しており、卸売業としては標準的な水準です。FY2024/3から有利子負債700億円が計上されましたが、FY2025/3には600億円へ返済が進行中。BPSは2,650円と株価(2,420円)を上回っており、PBR0.91倍と純資産に対して割安な評価が続いています。
お金の流れは?
| 期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | FCF |
|---|---|---|---|---|
| FY2021/3 | -212億円 | -47.3億円 | -145億円 | -259億円 |
| FY2022/3 | 365億円 | 23.0億円 | -292億円 | 389億円 |
| FY2023/3 | 131億円 | -205億円 | -129億円 | -74.5億円 |
| FY2024/3 | 864億円 | -142億円 | -197億円 | 722億円 |
| FY2025/3 | 56.4億円 | -249億円 | -235億円 | -193億円 |
営業キャッシュフローは年度によって大きく変動しています。FY2024/3は863億円と突出して好調でしたが、FY2025/3は56億円にとどまりました。これは医薬品の仕入・販売サイクルに伴う運転資本の変動が大きいためです。投資CFではFY2025/3に249億円の投資支出があり、CRO事業やテクノ・スズタ買収等の成長投資を反映しています。
この会社のリスク
有価証券報告書に記載されている主なリスク要因です。投資判断の参考にしてください。
税金はいくら払ってる?
| 期 | 税引前利益 | 法人税等 | 実効税率 |
|---|---|---|---|
| FY2021/3 | 319億円 | 74.2億円 | 23.2% |
| FY2022/3 | 326億円 | 3.9億円 | 1.2% |
| FY2023/3 | 328億円 | 70.5億円 | 21.5% |
| FY2024/3 | 400億円 | 104億円 | 26.1% |
| FY2025/3 | 405億円 | 131億円 | 32.3% |
FY2022/3に実効税率が1.2%と異常に低い水準となったのは、子会社再編等に伴う税効果の影響によるものです。直近のFY2025/3は32.3%と法定実効税率(約30%)並みに正常化しています。税引前利益は400億円台で安定推移しており、納税額も年間100億円超の水準に定着しています。
社員の給料はどのくらい?
| 期 | 平均年収 | 従業員数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 当期 | 805万円 | 12,452人 | - |
平均年収は約805万円で、卸売業界の中では高水準です。従業員数は連結で12,452名と大規模な組織を運営しています。平均年齢47歳、平均勤続年数15.7年と定着率が高く、医薬品流通に必要な専門知識と経験の蓄積がグループの強みとなっています。
誰がこの会社の株を持ってる?
外国人・個人投資家の比率が高く、市場の需給が株価に反映されやすい構造です。 外国人投資家の保有比率が高く、グローバルな投資家からの評価が反映されやすい銘柄です。 主な安定株主はアルフレッサ氏。
株主構成は外国人投資家が約35%を占め、英Silchester社系ファンドが筆頭外国人株主として5%超を保有。信託口を含む機関投資家中心の構成で、代表取締役の福神雄介氏が個人で約1.65%を保有している点が特徴的です。社員持株会の保有も約3%あり、従業員のエンゲージメントの高さを示しています。
会社の公式開示情報
役員報酬
事業別の稼ぎ
| 事業名 | 売上 | 利益 | 利益率 |
|---|---|---|---|
| 医療用医薬品等卸売事業 | 2兆6,400億円 | 338億円 | 1.3% |
| セルフメディケーション卸売事業 | 約1,600億円 | 約20億円 | 1.3% |
| 医薬品等製造事業 | 約600億円 | 約25億円 | 4.2% |
| 医療関連事業 | 約500億円 | 約15億円 | 3.0% |
売上高の約89%を医療用医薬品等卸売事業が占める構造です。営業利益率は全セグメントとも低水準ですが、医薬品等製造事業(4.2%)と医療関連事業(3.0%)は卸売より高い収益性を持ち、中計では非卸売事業の拡大による利益率改善を目指しています。バイオシミラー国内製造や再生医療向け細胞流通など、将来の成長ドライバーは医療関連事業に集中しています。
この会社のガバナンスは?
取締役・監査役を含む役員16名中女性2名(12.5%)で、プライム市場の平均と比較するとやや低い水準です。連結子会社は16社で、医薬品卸・製造・薬局運営・CROなどヘルスケアバリューチェーンを幅広くカバーしています。設備投資124億円は物流拠点の効率化とDX推進に充当されています。
会社の計画は順調?
※ 会社が公表した計画に対する達成度の評価であり、投資についての評価・推奨ではありません
年度別の予想精度(計画を守れてる?)
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 通期 | 2兆9,650億円 | — | 2兆9,611億円 | -0.1% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2025年3月期 通期 | 373億円 | — | 380億円 | +1.9% |
| 年度 | 当初予想 | 修正予想 | 実績 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年3月期 3Q累計 | 257億円 | 351億円(通期修正) | 319億円 | +24.3% |
当初予想 = 期初に会社が発表した数字 / 乖離 = 予想と実績のズレ(+なら上振れ)
「25-27中計 Vision2032 Stage2」は中長期ビジョン達成の第2ステージとして位置づけられています。重点投資領域としてバイオシミラー国内製造、CRO事業、DXソリューションを掲げ、従来の卸売業の枠を超えた成長戦略を推進中です。売上高は順調に拡大していますが、営業利益率1.3%からの改善が最大の経営課題です。
この株を持っていたら儲かった?
この会社の株主総利回り(TSR)を、日本株全体の平均(TOPIX)と比較したグラフです。青い線が上にあるほど、平均より良い成績を出しています。
5年間のTSRは+19.6%で、同期間のTOPIX(+113.4%)を大幅に下回っています。FY2022に一時89.7%まで下落した後、FY2024には122%まで回復しましたが、FY2025は119.6%と再び足踏み状態です。配当を含めてもTOPIXに対し約94ポイント劣後しており、中計で掲げるROE8%の達成による企業価値向上が株主リターン改善の鍵を握ります。
※ 配当を含まない株価ベースのリターンです。過去の実績であり、将来のリターンを保証・示唆するものではありません。
もし5年前に投資していたら?
| 年度末時点 | 評価額 | 損益 | TSR |
|---|---|---|---|
| FY2021 | 108.5万円 | +8.5万円 | 8.5% |
| FY2022 | 89.7万円 | -10.3万円 | -10.3% |
| FY2023 | 92.4万円 | -7.6万円 | -7.6% |
| FY2024 | 122.0万円 | +22.0万円 | 22.0% |
| FY2025 | 119.6万円 | +19.6万円 | 19.6% |
※ 有価証券報告書記載のTSR(株主総利回り)に基づく仮定の計算です。配当再投資を含みます。将来のリターンを保証するものではありません。
株の売買状況と今後の予定
信用倍率は0.28倍と売り残が買い残を大幅に上回っており、将来の買い戻し圧力(踏み上げ)が期待できる需給構造です。PER17.6倍はセクター平均をやや上回りますが、21期連続増配の実績と3兆円企業としての安定性を考慮すると、割安感が残る水準です。医薬品卸セクターでは売上高2位の規模を誇ります。
メディアでどれくらい注目されてる?
メディア露出
メディア分布
競合比較
どんな話題が多い?
最近の出来事
「25-27中期経営計画 Vision2032 Stage2」を発表。確実な利益拡大のための重点投資とコスト最適化を掲げ、総合力で未来を切り拓く方針を示しました。
バイオ後続品(バイオシミラー)の国内製造に向けて、キッズウェル・カイオム・MBIとの合弁会社設立に基本合意。厚労省の支援を受け国産化を推進します。
子会社ArkMSがリメディアからCRO事業を譲受し治験支援を強化。また、メドレーと薬局向けDXソリューションの開発で提携を発表しました。
2026年3月期第3四半期累計で売上高2兆3,631億円(前年同期比+4.5%)を達成。政策保有株式の売却益もあり純利益は前年同期比+24.3%の大幅増益となりました。
診断薬・医療機器等の専門商社テクノ・スズタの株式取得(子会社化)を発表。医療関連事業の総合力を強化します。
最新ニュース
アルフレッサ まとめ
ひとめ診断
「医薬品卸No.1の座を固めつつ、バイオシミラー国内製造・再生医療・DXで次の成長を創る総合ヘルスケア企業」
※ 本ページの情報は投資助言ではありません。掲載データは正確性を保証するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。
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